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デヴォン黒桃さん

「黒桃将太郎」名義でKindle作家として活動。「デヴォン黒桃」名義で猫面師としてアート活動も。人間ドラマや人の感情に興味があり、書きたい物をジャンル問わず書いております。「黒桃短篇集」発売中昭和浪漫のスコシばかり怪異なお話、アナタの脳髄へソット、注入サせて頂きます。 心の臓のヨワい御方は、お引き返し下さい。 精神に異常をキタしても、責任が取れませぬ故。http://amzn.to/2jPBe4m

出没地 ツイッターの中
趣味 パソコン
職業 author
性別 男性
将来の夢 りっぱなおとな
座右の銘 悔しいけど感じちゃう

投稿済みの記事一覧

1

告発

17/02/24 コメント:0件 デヴォン黒桃 閲覧数:239

 インターネットが発達して、誰もが自由に色んなサイトへ簡単にアクセスできるようになった現代。過去のように誰かに何かを伝えることは、最早そう難しくない。
 知ったところでどうでも良いような情報から、果ては国家機密レベルのものまで……
 勿論、そういった「機密」は暗号化されたり、厳重なセキュリティに守られているだろう。ただ、アナログでもデジタルでも人的ミスはあるものだ……
 
・・・

1

キィコキィコ

17/02/16 コメント:2件 デヴォン黒桃 閲覧数:267


 幾つもの個人店が軒を連ねた町の商店街。屋根の隙間からは、お日様が光の筋を差し入れる。それでもヤハリ商店街のアーケードは、昼間でも薄暗い。
 私は、土曜のお昼過ぎに、お母さんに連れられて此処へ買い物に来る。

「あら、桜子ちゃん、コンニチハ。今日もお母さんとお買い物ね」
 同じクラスの千鶴ちゃんのお母さんが、私に微笑みかける。
 千鶴ちゃんは、赤いスカートを揺・・・

3

丸ノ内ネオン

17/01/18 コメント:4件 デヴォン黒桃 閲覧数:437


 ――遺書  最愛の妻、依子へ――
 
 まさかコンナ形で真実を告白することになろうとは……済まない、依子。
 依子が妻として、女として駄目だったと云う訳ではない。むしろよくやってくれたと思う。俺は自分の人生が満たされたことに慣れすぎて、刺激を求めてしまった。
 ソレがコンナ結果になるなんて、申し訳ない。
 

 ――最初の出会いは、東京に出張に行・・・

13

お母さん大好き

17/01/04 コメント:11件 デヴォン黒桃 閲覧数:937

 ぎゃあ……おぎゃあ……ぎゃあ……ぎゃあ……
 マア、なんて可愛い私の坊や。
 産毛みたいな髪の毛が、抱っこしたら鼻をくすぐって仕方がなかった。
「こんにちは赤ちゃん。私がお母さんよ」
 アノ時アナタに向けたお母さんの愛はトッテモ深いものだったのよ。

 眠る時間がグンと少なくなっても、坊やがヒトツ咳をしただけで、其の晩は寝ずに過ごしたものよ。
 チョット・・・

5

嘘八百

16/09/17 コメント:2件 デヴォン黒桃 閲覧数:824

「ハイハイ、其処らをお歩きの殿方お嬢様、坊っちゃん嬢ちゃん寄っといで、摩訶不思議也、蛇女、愛らしいお顔ダケレドモ、身体は大蛇で床を這いずる、奇妙な蛇女、一目見て行っては如何でしょう? お代は帰りで結構ヨ、嘘マヤカシだったら鼻で笑って頂戴」

 見世物小屋の呼び込みが、調子良く口上を述べている。
 ソコへ死に場を探して、酒瓶片手にウロチョロしておる男。

「ドウセ死んだ・・・

11

本のムシ

16/09/07 コメント:8件 デヴォン黒桃 閲覧数:1322

 僕は小銭が惜しいので、読んで仕舞った本は古本屋に買い取らせる。
 ソシテ別の古本を、幾つか見繕って持って帰るのだ。
 此処迄、本の虫なのは、現実世界の人間付き合いが苦手で在るから。
 かと云うて、独りが好きかと問われれば、ソレは違うと思う。
 只、上手く人と話したり、想いを語らったり、アレしてコレしてと云えないのだ。


 其の点、本はナニも云わず、僕の・・・

10

ソシテ、アタシはこう云うの

16/08/27 コメント:0件 デヴォン黒桃 閲覧数:1095

 
 アタシとアノ子は大親友。幼い頃からズット一緒。
 幼稚園でのお遊び時間。お気に入りの玩具で遊んでいたアノ子。無茶に振り回して、自分の玩具が壊れたからって、アタシの分を奪っていく。当たり前のように。玩具が失くなって、カラになった両手をグーパーしてアタシは遊ぶ。
 ソシテ、アタシはこう云うの。
「良いの……友達だもの」


 小学校では、仲良しグループを・・・

15

赤い傘と彼岸花

16/08/17 コメント:6件 デヴォン黒桃 閲覧数:1945

 
「刑事さん、ドウカ聞いて下さい。アノ八月の半ばに起きたひき逃げ事件の犯人は私で御座います。ドウヤラ私は呪われて仕舞ったのか、頭がオカシク成って仕舞ったのか定かでは御座いませんが、居ても立っても居られなく成り、出頭した次第で御座います。アノ日は雨が降って居りまして、月は群雲が掛かっており、暗い夜で御座いました。言い訳しても致し方御座いませんが、視界が悪かったので御座います。ソコへ急に、赤い・・・

19

巻頭歌に踊らされ

16/07/10 コメント:9件 デヴォン黒桃 閲覧数:1579

 

 〜巻頭歌

 胎児よ

 胎児よ

 何故躍る

 母親の心がわかって

 おそろしいのか



「はあ、成る程、三大奇書と云われる中の一つ、夢野久作先生のドグラマグラで御座いますな。巻頭歌」

 男は、カフェで見かけた女に、下心タップリで声を掛けた所、コレを知ってるか? と問われた・・・

18

好奇心と最後のダンス

16/07/09 コメント:17件 デヴォン黒桃 閲覧数:2738

 僕は親友と、田舎の爺さんのとこに泊まりに来ている。
 と言っても、ほとんど会った事も無かった。

 来年就職するから、今のうちに旅行にでも行きたい、ナンテ母に言ったら、
「アンタ、小さい頃に行ったお爺ちゃんの事、覚えてる? アソコの海は綺麗だから、行くと良いよ。お爺ちゃんのトコに泊まれば安く上がるわよ」

 ダカラ、会った事すらアマリ覚えてない爺さんの田舎に来・・・

11

オモイデのお弁当

16/07/02 コメント:16件 デヴォン黒桃 閲覧数:1051

  
 皆さんは、お母さんのお弁当の思い出は有りますか?
 ワタシのお弁当の思い出は……
 
 アレは、近所で大人気の「万得屋」女主人が、一人で切り盛りするお弁当屋。
 安くて美味いので、サラリーマンのランチタイムや、主婦のお昼。子供の遠足や運動会にも引っ張りだこだった。
 ボリューム満点で三百円という破格に誰しもが喜んでいた。
「お、オタクも万得弁当です・・・

5

蕎麦食う女  

16/06/24 コメント:2件 デヴォン黒桃 閲覧数:994

 
 とある蕎麦屋で噂に成っている、蕎麦食う女。

 長い長い黒髪と赤白模様の派手な着物に、裾を引きずり、シャナリシャナリと街を歩いておるそうな。
 真っ白な頬に、小さく赤い唇、仄かな笑みを浮かべては、切れ長の瞳で上目遣いに男たちを見つめる。
 あまりの美しさに、男たちが声を掛けると、蕎麦の食べ比べで勝てたらば、一晩自由にしていいと、勝負に誘って来ると云う。
 ・・・

7

異形の心臓 

16/06/03 コメント:5件 デヴォン黒桃 閲覧数:721



 ――夏が近づく。コンナ蒸し暑い夜はアイツを思いだす

 嫌な湿気に身体を撫でられて、ウロコのようにカサついた肌は、皮膚病変で爛れて捲れ上がって居る。

 俺の白く濁った瞳が視る此の世界は、灰色一色に映る。昼間でさえも、陽の灯りの下で、ヤット、セピア色に映る程度。

 手足は異形に膨張して、太く曲がって、関節が最早、蟲のアレ。肘は棘が飛び出ており・・・

11

雨粒ト、涙一ツ

16/06/01 コメント:4件 デヴォン黒桃 閲覧数:1095


 シトシト、シトシト……
 ソロソロ日付が変わろうとスル、コノ街。


 ヒトヒト、ヒトヒト……
 小走りの夜の蝶、雨宿りを諦めた、千鳥足の酔っぱらい。 


 道路を行き交うヘッドライトとテールランプが、絡み合いトケて流れる。
 白く浮かぶ街灯、空の紫に、黒紅色のグラデーションが降りてきた。
 
 突然降り出した雨に、抵抗・・・

5

最終列車

16/05/20 コメント:2件 デヴォン黒桃 閲覧数:780

  
 シュッシュッシュッシュッ

 何時の間にやら眠りこけていたらしい。車窓から外を眺めると、夕焼空に黒煙が、滲んで溶けて、灰色を薄くばら撒いていた。

 シュッシュッ……ボォォォォォォッ

 蒸気機関車が汽笛を鳴らす。
 
 オンギャア、オンギャア


 若い母親が、泣いて喚く赤子を抱いて、オロオロとしておった。
・・・

7

蜜柑を一房

16/05/13 コメント:4件 デヴォン黒桃 閲覧数:1147

 
 源十郎サマ……嗚呼、モウ一度だけでも、壱刻だけでも、又御目に掛かりとう御座います。美代子は、涙も涸れ果てて、マイニチ哀しく、独りで暮らしております。

 イッソ、戦死の報告でもアレば、此の身をアノ川に沈めて仕舞い、貴方の御側に逝きとう御座いますのに、モシヤ明日にでも、今帰ったよと、扉が開いて、源十郎サマが私を抱いて呉れやしないかと夢見て仕舞い、生きながらえている有り様です。・・・

8

チノイロ

16/04/25 コメント:5件 デヴォン黒桃 閲覧数:1173

 ――ギャアギャアと、アタシは只、ギャアギャアと泣いていた。


 白い灯りの方へ進む。母のお腹から飛び出した、ソコがアタシの生きる世界だった。父と母が創り上げた、壮大な愛の結晶のアタシ。母は、涙と汗に塗れながらにアタシを産んで呉れた。


 薄紫の、小さな身体を叩かれて、産声を上げた肺に空気が送られる。ソレはもう小さな、小さな手脚を、頭を、全身を、ジタバタと動・・・

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