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メモリアル

入賞した作品THE STORY WHICH WON

「ヒト……」

コンテスト:第129回 時空モノガタリ文学賞 【 都市伝説 】

カテゴリ: 登録日:17/02/23

入賞時空モノガタリ文学賞 【 都市伝説 】 入賞作品

 フロントガラスを叩く雨に男は満足げな笑みを浮かべていた。濡れたアスファルトがヘッドライトを反射する。刻々と雨足は強くなっていった。 「あなたは私のことを全然見てくれない」  ある雨の日、深夜に帰宅した男の元に妻が車にはねられたという連絡が入った。仕事が忙しく家ではいつもイライラしていた男と妻はその日の朝些細なことで喧嘩をし、男が乱暴にドアを閉める直前に聞こえた妻の最期の言葉だった。自殺な...... 続きを読む

夕暮れの街で彼女に遭えたら

コンテスト:第129回 時空モノガタリ文学賞 【 都市伝説 】

カテゴリ: 登録日:17/03/11

入賞時空モノガタリ文学賞 【 都市伝説 】 入賞作品

 夕暮れの住宅街で一匹の犬とすれ違った。その瞬間、ずっと謝りたい人がいた事を思い出した。  俺は口裂け女に「遭った」事がある。  小学生の頃の事だった。夕日に染まる公園で一人、砂に絵を描いて過ごしていた。そこに、大きなマスクをした女性が近づいてきた。 「……ねえ」  笑んだ瞳が綺麗に半月の形を作っていた。優しそうな人だ、なんて何の根拠もなく思った。だから一人きりで寂しかった事も手伝って...... 続きを読む

夕暮れの街で彼に会えたら

コンテスト:第129回 時空モノガタリ文学賞 【 都市伝説 】

カテゴリ: 登録日:17/03/12

入賞時空モノガタリ文学賞 【 都市伝説 】 入賞作品

 非常に珍しい事に、自分に近いモノとすれ違った。 「あれ――人面犬?」  不繊布のマスクのまま久しぶり、と笑いかける。 「口裂け女じゃねぇか」  おっさん顔をした小汚い犬がしかめっ面でそう言った。  ベンチに腰掛けて缶コーヒーにストローをさす。人面犬にも適当な器にコーヒーを注いであげた。 「ストローなんかで飲むのかよ」 「マスクを外さずに飲む方法がこれしかないんだもの。公園で一休...... 続きを読む

『タコ唐八ちゃん』のキセキ

コンテスト:第129回 時空モノガタリ文学賞 【 都市伝説 】

カテゴリ: 登録日:17/03/12

入賞時空モノガタリ文学賞 【 都市伝説 】 入賞作品

 Q県の駄菓子メーカー『青丸製菓』は危機に直面していた。一番の取引先である地域大手のスーパーが全店舗で契約を打ち切ると言ってきたのだ。  主力商品は『タコ唐(から)八ちゃん』だが、知名度と人気は今一つ。新商品の開発にも取り組んでいるが、どれも鳴かず飛ばずで売上向上には結びついていない。新たな販路開拓を期待して起ち上げたオンラインショップは、年に数件小口の受注があるのみ。先行きの見えない弱小企業に...... 続きを読む

空襲の夜に消えた地下鉄

コンテスト:第129回 時空モノガタリ文学賞 【 都市伝説 】

カテゴリ: 登録日:17/03/13

入賞時空モノガタリ文学賞 【 都市伝説 】 入賞作品

 アツイ、アツイヨゥ。タスケテ。至る所から呻く声が聞こえる。 「千津子……!」  母の呼ぶ声がする。広い道路一杯に逃げ惑う黒い人波に押され、転んで倒れていた千津子は、ぐっと空を仰いだ。  焼夷弾の火の滝で、夜空は真っ赤だった。大阪随一といわれる洒落た御堂筋の街並みを焼き尽くしながら、炎の壁が嘲笑うように人々を追い詰める。1945年3月14日未明、華やかだった大阪の中心街は、三〇〇機近くのB2...... 続きを読む

誰かさんがころんだ(顔落とし)

コンテスト:第129回 時空モノガタリ文学賞 【 都市伝説 】

カテゴリ: 登録日:17/02/17

入賞時空モノガタリ文学賞 【 都市伝説 】 入賞作品

 「誰かさんがころんだ」という遊びがある。  人気のない、ある高台のお堂が僕らにとってのこの遊びの舞台だった。  子供たちが数人で、お堂の周りを時計回りにぐるぐるかけっこする。鬼が一人いる。振り返ってはいけない。だからすぐ後ろに誰かが迫って来ても、鬼かどうかは分からない。鬼に捕まったら、その子が次の鬼。周回遅れなどは度外視。  この遊びは、夕暮れに行なってはいけないことになっていた。全力疾走...... 続きを読む

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