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メモリアル

入賞した作品THE STORY WHICH WON

新宿コロッケ

コンテスト:第127回 時空モノガタリ文学賞 【 新宿 】

カテゴリ: 登録日:17/01/16

入賞時空モノガタリ文学賞 【 新宿 】入賞作品

 出張でたまたま新宿に来ていた私は、ふとどこからか漂ってきたコロッケの香ばしい匂いに、昔のことを思い出した。 「東京は観光するには良いが、人の住むところじゃない。ごみごみしていて、人は冷たいし料理はまずい」  母は常々そんな風に私に言っていたので、私は何となく東京は住みずらいところで、だから大概の人は職場は東京にあっても千葉だとか埼玉に住んでいるのだと思っていた。  なのでNが東京生まれ...... 続きを読む

歌舞伎町クライスト(泣き嘆く人の子らより)

コンテスト:第127回 時空モノガタリ文学賞 【 新宿 】

カテゴリ: 登録日:17/01/17

入賞時空モノガタリ文学賞 【 新宿 】入賞作品

 新宿は歌舞伎町、区役所本庁舎の脇を道なりに行く。  雑居ビルの二階に、ニューハーフ(以下NH)バー「碧空」はあった。  店内は和風のショットバーで、店員さんとおしゃべりしながら、焼酎ソムリエの資格を持つ二十六才の若き店長の集めた焼酎だのウイスキーだのを飲む。  NHと遊ぶというより、気のいい人たちと笑い合うための場所。  僕が初めてここを訪れたのは、知人がスタッフとして入店したからだった...... 続きを読む

サヨナラ、新宿

コンテスト:第127回 時空モノガタリ文学賞 【 新宿 】

カテゴリ: 登録日:17/02/07

入賞時空モノガタリ文学賞 【 新宿 】入賞作品

『今日未明、「未確認飛行物体」が新宿上空に出現。雨のような光線を発射し、およそ1時間に渡り攻撃しました。「未確認飛行物体」の無差別攻撃は、東ヨーロッパのベラルーシ共和国、アフリカのジンバブエ、中国の天津に続き、4件目です』  厳しい表情で女性キャスターが原稿を読み上げると、隣で夫がうなった。 「なんで日本だけ主要都市やねん。ほかは微妙なとこばっかやのに」 「そんな失礼なこと言いな。ほかも結構...... 続きを読む

新宿駅で待ち合わせ

コンテスト:第127回 時空モノガタリ文学賞 【 新宿 】

カテゴリ: 登録日:17/02/10

入賞時空モノガタリ文学賞 【 新宿 】入賞作品

 降車場は巨大な建物の中だった。  長野発の高速バス。終点は新宿駅のはず。閑散としたフロアに取り残され、やっと私は思い至った。ここ、去年に鳴物入りで完成したターミナルビルだ。  外へ出ようと階段を下りたが、降りすぎて地下に潜ってしまったらしい。完全に迷い、待ち合わせしている親友に助けを求めた。 『うそ、もう着いたの。何番?』  見たこともない場所だとLINEに返すと、 『バカ、方向音痴の...... 続きを読む

水底から一閃

コンテスト:第127回 時空モノガタリ文学賞 【 新宿 】

カテゴリ: 登録日:17/02/13

入賞時空モノガタリ文学賞 【 新宿 】入賞作品

 無機質な声が注意事項をアナウンスし、数秒後に座席が大きく上下に揺れた。  息子が驚いたように息をつめて、孫は小さく悲鳴を上げた。ごうごうと水の音が響いて、窓の外は一気に暗くなる。揺れが収まると、窓の外が照明に映し出される。立ち上がった添乗員が、右手をご覧くださぁい、と甲高い声で私たちにアナウンスした。  息子からの提案だった。八十歳のお祝いに故郷を見に行くのはどうか、と。私のためという建前で...... 続きを読む

可能性探偵の迷宮推理

コンテスト:第126回 時空モノガタリ文学賞 【 304号室 】

カテゴリ: 登録日:17/01/02

入賞時空モノガタリ文学賞 【304号室】 入賞作品

 とあるアパートの一室で、一人の男性が殺された。  死因は、包丁により腹部を刺されての出血多量によるものだ。  助手である私は、探偵のハガナイさんと共に、早速現場へと急行した。 「ダイイングメッセージかな」  ハガナイさんは遺体の元へ屈み、そう呟く。 「私には、数字の304に見えます。304号室の人が犯人ですよ!」  遺体の指先で床に書かれた、自身の血による最後のヒントを、ハガナイ...... 続きを読む

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