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上司と好きなアイドルがかぶってた話

17/08/17 コメント:0件 氷室 エヌ 閲覧数:34

 タオル・Tシャツ・うちわ・ペンライトの完全装備。熱気のこもるライブ会場、最前列のど真ん中の席で、私は今日引退する女性アイドルの登場を待っていた。
 推し――通称・あみちの引退が決まったのは先月のこと。それと同時に、本日の引退ライブの日程が発表された。
 そこからの私の行動は早かった。この日に何とか有給を取れるように、残業も恐れずに仕事を片付けたのだ。上司との攻防には、本当に骨が折れた・・・

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建築を使用

17/08/17 コメント:0件 miraireza 閲覧数:29

レーザーポインターカラス撃退は基本3色です。
RGBレッド、グリーン、ブルーの三色が基本で長波が異なる事により色が変わってきます。
全ての色を減衰出来るメガネなら黒色のサングラス
基本赤なら緑の色の保護メガネをする事により光を減衰出来ます。
勉強などで赤色のペンで書いたところを緑色の下敷きで隠すと文字が黒くなりますよね?それと同じです。

http://www.・・・

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黒板小説

17/08/17 コメント:0件 浦田かず 閲覧数:67

 ある日のことでございます。龍太が千代田区の大型書店に入っていきます。入ってすぐ目につくところに売れ筋の本や新刊が置かれています。平台と呼ばれるところにございます。そこに変わった本が一冊置かれています。F8サイズのスケッチブックほどの大きさの本でございます。その本の手書きポップには「今話題の黒板小説」と書かれています。丁度売れ筋なのでございましょう。

 龍太はその本を手に取ります。表・・・

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つらさ

17/08/15 コメント:0件 林一 閲覧数:30

 武田課長は、部下と一緒に飲んでいた。飲過ぎた部下は、課長に愚痴をこぼす。
「下っ端はつらいっすよ。毎日我満してばっかりで。課長には、下っ端のつらさはわからないだろうなあ」

 あくる日。武田課長は部長と飲んでいた。飲み過ぎた部長は、武田課長に愚痴をこぼす。
「出世すればするほど、責任は重くなってストレスが溜まる。武田君には、部長のつらさはわからないだろうなあ」

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「偉い」

17/08/15 コメント:0件 セレビシエ 閲覧数:36

あるハチがとびきりいいエサ場を見つけたので蜂の巣へ戻ってきて、一生懸命にぐるぐると八の字のダンスを踊っていると、それを見た偉いハチがいきなりダンスを中断させて言いました。
「やい、おまえのダンスはどうにも下手くそすぎる、これじゃエサ場の場所もわからないよ」
エサ場を見つけたハチは
「ちゃあんとよく見てください、しっかり場所を伝えていますから」
と、言いました。
「ふん・・・

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次男坊カール

17/08/14 コメント:0件 沓屋南実 閲覧数:71

ピアノレッスンの待合室には、祐介と隼太、それに歩実 。高校一年生で帰宅部、音楽大学を目指さないのにピアノを続けているという3人である。
 そして、レッスンの順番待ちの間、本を朗読するのが前回の発表会以来の彼らの習慣だ。

 歩実は、待合室の本棚から「アンナ・マグダレーナ・バッハ 思い出の日々」を取り出し、読み始めた。鈴を振るような心地よい声が、部屋全体に響く。

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ナツメグには毒がある。

17/08/14 コメント:0件 滝沢朱音 閲覧数:111

 赤ん坊を見た母は、「この顔立ちは間違いなく榊家の血筋だわ!」 と相好を崩した。父も「君にそっくりだ」と頷く。二人ともご名答。だってこの子は、母、本人なのだから。
 腕の中で眠る赤子。僕はその無垢な笑顔を愛おしく感じることができた。こんな僕にでも人を愛せるのだ。

 人間はその受精卵のスペアを胎内に秘めて十月十日を過ごし、それを臍帯、いわゆる臍の緒に排出してから誕生する。そうわか・・・

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鬼ヶ島異聞

17/08/14 コメント:2件 冬垣ひなた 閲覧数:107

 女をさらった。
 道の両脇に咲く黄色い花がどこまでも続いて、息子らしい少年が泣きながら、女を担ぐ私の後を追ってくる。
 私はこの国の言葉を知らないが、その子の叫びが虚ろに響く夜の事を、忘れはするまい。
「このオニめ……!」

  ♢

 突然の嵐で、祖国の港に帰るための貿易船が漂流し、名もない無人島にたどり着いた時には途方に暮れた。生き残った・・・

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鬼のような上司

17/08/14 コメント:0件 W・アーム・スープレックス 閲覧数:49

 五つ年上の宇野さんは、僕にとっては恐い上司だった。先日またどこかの子供におじさんといわれたと、たいして気にしてないふうにいっていたが、確かに髪はスポーツ刈り風にみじかく、顔も少々角張っていて、およそスカートをはいたところなど一度も拝んだことがない彼女なので、子供でなくても夜道ですれちがったら、男性にまちがわれるおそれはありそうだった。
 しかし意外にも、社内で、靴をぬぎサンダルばきになった・・・

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二度目に蹴ったものは、なに

17/08/14 コメント:0件 むねすけ 閲覧数:85

 卵の数がよっつ。
 えいっ。一個キック。
 これでよし。雌のカッコウが自分の卵をモズの巣の中に混ぜる。似てる似てる、カッコウはほくそ笑む。似せて作ったんだもの。わかりっこない。巣の下では、蹴り落とされたモズの卵が、得られなかった命に追いつけず、クシャリと破裂して大地に吸われた。そよぐ風だけが、カッコウの罪に顔をしかめるも、できることは見て見ないふり。

 モズの母親が巣に・・・

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しつけ

17/08/14 コメント:0件 plum 閲覧数:48

 お父さん、お母さん。お元気ですか。僕はとても元気です。
 なにしろ初めてのお手紙なので、最後まで書き切れるかどうか分かりませんが、なんとか感謝の気持ちを表わせればと思います。
 僕がまず思い出すのは、まだ赤ん坊の頃です。その場所はとても狭いくせに、いやに明るいところでした。ガラス張りになっているのか、強い光が射し込んでいて、焼けるように熱いのです。さらに僕はクッションのきいたシートに・・・

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皇帝ペンギン〜氷上より愛を込めて〜

17/08/14 コメント:0件 冬垣ひなた 閲覧数:61

 南極。真冬の気温は−60℃まで下がるという吹雪く大陸で、僕らの祖先がなぜ暮らそうと思ったか分からないけれど、生き物の中でも変わり者には違いない。
 僕らの名は皇帝ペンギン。よちよち歩く姿を見て、人間はその愛らしさに心ときめかせるらしい。嬉しいな、種族を越えてもメスにもてるのは大歓迎さ……おっと、こんなこと言ったらパートナーにつつかれるなぁ。
 そんな僕らは、地球上で一番大きなペンギン・・・

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子どもは天使か、モンスターか?

17/08/14 コメント:0件 泡沫恋歌 閲覧数:35

 子どもが天使なんて嘘!
 聞きわけのないモンスター、それが子ども。
 それを人にすることが育児なのだ。

 いつも仕事で帰宅が遅い俺は、子どもの寝顔を見てから就寝する毎日だった。
 今日も子どもが寝静まった頃に帰ると、ダイニングのテーブルで妻が待っていた。
 手に持ったはがきを見せて、「行ってもいいかしら?」と俺に訊く。それは同窓会のはがきだった。
「一・・・

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消えないチョークの文字

17/08/14 コメント:0件 ケイジロウ 閲覧数:37

 ある日のことだ。教室に入ると黒板がなくなっていた。
 確か昨日まであった。昨日は僕が日直だったのでその記憶は確かだ。
 しかし、昨日僕が消していたチョークの文字は本当に存在していたのだろうか。なぜ自分の記憶に疑いを持ってしまうかというと、教室に入った時、黒板がないこと以外いたっていつも通りだったからだ。貴志はいつも通り難しい顔で難しい話を男子たちとしながら敏子のことをチラチラ見ている・・・

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wifi ジャマーの作業範囲

17/08/14 コメント:0件 fieme 閲覧数:28

安価な妨害装置では電波も微弱で効果も望めないので必要ない。コンサートホールなど大規模に妨害機器を使用する場合は免許が必要です。ジャマーが設置されているホールでの妨害電波の発射範囲はその妨害電波発信装置を設置されている室内空間に留まらない。所持していたジャミング装置のメーカーや有効範囲などは明らかになってい ます。
http://www.buykamera.com/high-quality-j・・・

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復活の儀

17/08/14 コメント:0件 OSM 閲覧数:28

「赤ちゃんって、死ぬんだ……」
 いちごは思わずそう呟いた。
 二泊三日の旅行から帰宅すると、トイレの横に置いてあるみかん箱の中で、生後四か月になる息子のめろんが死んでいたのだ。
 十四年と数か月の人生の中で、いちごは赤ちゃんが死んだところを見たことが一度もなかった。従って、赤ちゃんは死なないものと思っていた。だからこそ泊りがけの旅行に出かけたのだが……。
「どうしよう」<・・・

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黒板の授業

17/08/14 コメント:0件 和泉結枝 閲覧数:67

 私は、黒板に字を書くのが苦手だ。
 思ったことはないだろうか。慣れた筆記用具で慣れた水平面に書くのと、慣れないチョークで慣れない垂直面に書くのとでは、感覚が違い過ぎると。ただでさえ自分の字に自信がないのに、どうせすぐに消されるのに、わざわざ先生とクラスメートの前で披露しなければならないなんて、もはや罰ゲームでしかない。学校生活においてこんなに重要なスキルなら、数学や英語の授業だけでなく『黒・・・

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精霊馬はキャラメルをたずさえて

17/08/14 コメント:0件 そらの珊瑚 閲覧数:39

 お盆休み、夫が運転する車で生後半年の息子と共に夫の実家に帰省した。思ったほど高速道路は混んでおらず、ベビーシートの息子も寝ていてくれたので助かった。高速道路を下りて一時間ほど一般道を走ると、田園風景が広がる。青々と育っている稲が、夏の陽射しを浴びて光っていた。
 広い庭に車を止め、眠っている息子を車から抱き降ろす。ずっと冷房を入れていたのに、息子は背中一面汗をかいていた。早くTシャツを着替・・・

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嫌な上司の解決法

17/08/14 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:46

 誰しもが体験するありふれたことであっても、当人にとっては今の体験が世界のすべてだ。
 その新入社員は苦しんでいた。
 中小零細企業で、同期はいない。手に職など持っていない新卒採用であり、仕事は一から覚えねばならなかった。
 だが直属の上司を頼ろうにも、わからないことを尋ねれば「それくらい調べろ、こっちは忙しいってわかるだろうが」と怒られ、尋ねず自分なりにやっていると「勝手にやる・・・

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命令なら人を殺せるか

17/08/14 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:39

 エスニックジョークで、日本人は「自分では決められずすぐ上司に相談する」と揶揄される。日本人自身も認める性質だった。
 しかし――。

 世界規模の大々的な実験が行われた。
 人間は、命令で自身に責任がない状態であれば、普段法的倫理的にタブーである殺人も行えるか。目の前のボタンを押せば、何の罪もない、恨みもない、見知らぬ人間が死ぬ――それをわかっていて、押すか否か。
・・・

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日本語学校の教え

17/08/14 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:71

 その国のある日本語学校では、言語だけではなく、日本の文化・風習も徹底して教えていた。生徒らの目的が、日本で仕事をすることだからだ。この日本語学校出身者は日本で活躍しており、学校の評判も高い。
 日本には様々な国から優秀な人間が訪れている。しかし彼らが必ずしも成功するわけではない。ある経済大国の者たちは、自国の考えのほうが優れているからと日本を見下していた結果、成果を上げることが出来なかった・・・

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転職の相談

17/08/14 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:44

「どうぞ、おかけ下さい」
 今日のクライアントも、相談するかを悩んでいる。悩み事を相談するかで悩んでいては悩みが増えても減る事はないのに・・・・、無視して様子を見るのも面白いかな?
「転職について悩んでいますよね。悩んでいるだけでは埒が明かないですよ」
 何故、分かるのか驚いている。占い師だから分かるのか?ハッタリで言ってきているのか?また、悩んでいる。でも、ここまで来たんだから・・・

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桃太郎の子育て

17/08/14 コメント:0件 夏野夕暮 閲覧数:45

 鬼退治を終えた桃太郎。
 今、鬼の討伐よりも難しい難問に直面していた。それは……。
「桃太郎さん! 赤子をそんなに揺らしてはなりませぬ!」
「そ、そうか。すまない」
「桃太郎さん! 赤子には乳をやればいいのです! 勝手にきび団子を食べさせてはなりませぬと、あれほど申したでしょう!」
「いや、滋養になるかと思って」
「毒にしかなりませぬ!」
「はい……」<・・・

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エスカレート幼児

17/08/14 コメント:1件 浅月庵 閲覧数:127

 ◇
 あなたを見て湧き上がる、止めどない愛情は、いつしか激情へと性質を変えていった。
 産まれてきてくれただけでありがとうと、手放しに喜んでいた日々は忘却の彼方。私はその感情を足元へ転がすと、爪先で遠くへと蹴り飛ばした。

 ◇
「真希もさ、早く賢司くんと結婚して、子どもつくるといいよ」
 私と、友人である由香理は、近所のファーストフード店に訪れていた。

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漫才「クレーマー」

17/08/14 コメント:0件 クナリ 閲覧数:111

「客商売とかやってると怖いお客さんもいるから、頼れる上司っているといいよね」
 全くですね。
「じゃあ俺お客さんやるから」
 はいはい。
「オイ、どうなってんだよこのスーパーの接客は!」
 あいすみません!
「お前じゃ話にならねえよ。上司出せ上司」
 この店では私より上司はおりませんので。
「お前店長かよ! まあいいや、社員教育がもうひとつみたいだな・・・

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時間

17/08/14 コメント:0件 浜川 流木 閲覧数:42

 丁度、円卓を囲んで、僕と母と祖父は朝食を食べていた。
 
 祖父は、三か月前に転んで頭を打って、正気を失った。病気一つしない、元気なじいちゃんだったけれど、今ではへの字によじれ曲がった口の隅から涎を垂らし、震える手で持ったスプーンを必死に口に運ぼうとしている。
 「もうおじいちゃん、片付かないから早く食べてよね」
 母はもう壊れたCDプレーヤーみたいに同じことをまた祖父に・・・

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今日もまた

17/08/13 コメント:0件 村升 青 閲覧数:45

薄暗い教室に入ると、彼がそこにいる事に気が付いた。
「誰からも見られるのに誰にも見てもらえない。何だか分かる?」
生徒の椅子や机に背を向けて、教卓に腰掛けていた彼はそう言って俺の方を見た。

「正解は、俺」

日も沈んだ紫の暗さの中、彼は黒々とした影にしか見えず表情は到底窺えなかった。
「でもお前は見てたな俺のこと。他の奴とは違って、俺を見てた」
感・・・

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黒板と虚無と変態と

17/08/13 コメント:0件 地底人 閲覧数:59

 灼熱の日差しの中で、墓石が陽炎に揺れている。耳元のラジオでは火蟻駆除のニュースが流れている。似たような墓に囲まれながら、彼の墓はいつも何処か寂しげだった。傍の小さな黒板を拾い上げて積もりに積もった汚れを叩く。1年前に書いた文字は既に消えてしまっていた。追悼の思いを込めながら、新たにチョークで「渡辺」と書いた。

 仕事に疑問を感じて辞めようかと悩んでいた27歳の夏だった。管轄の女子校・・・

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カッコウかモズか白鳥か

17/08/13 コメント:0件 つつい つつ 閲覧数:108

 子供部屋のドアが開く。あきこママの「そろそろ起きる時間よ」と呼びかける声がした。私は体を起こすと先にシャワーを浴びることにした。
「希ちゃん、おはよう」
 私も「あきママ、おはよう」と返す。あきこママは隣のベッドで寝ている悠香の体を揺らす。
「あんたも早く起きなさい」
 悠香は朝弱いから、あと五分はぐずぐずしているだろう。リビングでは、まことパパがスーツを着て、もうカバン・・・

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育児論

17/08/13 コメント:0件 みや 閲覧数:52

ー育児を自然界の様々なもので比喩する考察ー

*湖期(まだ産まれる前の胎児の頃)
胎児の身体が小さな羊水で守られている様に、心
も湖の様に深い愛情を持って育てる事が望ましい
。まだ産まれていない胎児だが、胎教と呼ばれ
る言葉がある様に育児は既に始まっている。

*空期(零歳から一歳の頃)
・・・

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この行為に未来はない

17/08/13 コメント:0件 小高まあな 閲覧数:86

 隣の部屋から、唸り声がする。私を呼ぶ、音。
「はいはーい、今行くよー」
 声だけかける。
 ああ、面倒くさい。行きたくない。
 そう思いながら、ガスを止めて部屋に向かう。
 ドアをあけると枕が飛んできた。うぜぇ。
 仕方なくそれを拾うと、投げ返した。ベッドの上の人影に当たったが、投げたのはそっちだ。知ったこっちゃない。
 ベッドの上で、祖父がわけのわから・・・

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育児ってなんだろう?

17/08/13 コメント:0件 篠崎ショウ 閲覧数:49

 今回のコンテストのテーマは「育児」らしい。さて困った。自分は独身で、将来結婚を約束している相手もいない。そもそも自分は結婚とは人生の墓場であると信じているので、夫婦生活、果ては生まれた子供を育児している未来など想像も出来ないのである。
 ……まあ、しかし、運営から提示されたテーマで短編小説を書き競うのがこのサイトである。ルールには従うしかない。
 よし、書いてみよう!
 

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十五年前の約束

17/08/13 コメント:0件 tomomi 閲覧数:104

 買い物から戻ると、玄関に見慣れた白い運動靴がある。
「あっ、奈々ちゃんおかえりーっ」
 部屋の向こうから制服姿のあかりがひょこりと顔を出す。
「あかり、今日食べてく?」
 私が言うと、あかりは急に顔を輝かせる。
「うん、素麺!」
「あんた、素麺好きねえ」
「だってこの家、素麺しかないんだもん」
「失礼ね、ありますよ色々」
 そんなことで笑い合・・・

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パパになった日

17/08/13 コメント:0件 そらの珊瑚 閲覧数:56

 昨日と同じような何の変哲もない朝が来て、僕は妻と向かい合ってハムエッグ乗せトーストを食べていた。妻と向かい合うのは正直にいうと苦手だが、二人掛けのテーブルだから仕方ない。
「あのさ、今度いくじきょうしつ、っていうのがあるんだけど、行かない?」
 いくじきょうしつ? それは僕にいくじがない事への嫌がらせ? 子供じゃあるまいし、三十五才の大の男が、何が悲しくて、いくじきょうしつ? 僕は・・・

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子への期待

17/08/13 コメント:0件 いちこ 閲覧数:41

連れて来られた女は、ひどく怯えていた。
もともと小柄なのだろうが、より一層小さく見えた。
それは、とても良い眺めだった。
「なぜ連れて来られたか分かるか?」
女は小刻みに首を振った。顔を上げようともしない。
「では教えてやろう。これまでのことも、これからのことも、全部」

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俺は、悪の組織を統べる一族の第18代目として生を受け・・・

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上手にその手を離せるように

17/08/13 コメント:0件 野々小花 閲覧数:53

 暖かい手に繋がれていた記憶がある。まだ小学校に上がる前。養護施設「くすのき園」の園長先生が、化粧っ気のない顔で微笑んでいる。
 周りの皆には、時々、お父さんやお母さんが会いに来てくれる。私には誰も来ないけれど、園長先生がいるから平気。手を、しっかりと繋いでいてくれる。それだけで、私は安心できた。

 カーテンの開く気配で目が覚めた。三歳になる娘の陽菜が、おぼつかない手つきでカー・・・

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育児日記

17/08/12 コメント:0件 宮下 倖 閲覧数:47

「どうした晴美」
 麦茶のコップを持ったまま玄関先に出てきた父は、眠っている優作を抱いた私を見て目を丸くした。
 夏の午後、昼寝をする優作の寝顔を見ていたら息をするのも苦しいほどの不安と焦燥に襲われた。いてもたってもいられなくなり、優作を抱いて近所に住む父を訪ねてきたのだ。
「ねえお父ちゃん、私って育てやすい子だった?」
 絞るように出した声に父は片目を細くし「上がれ。麦茶・・・

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朝のメッセージ

17/08/12 コメント:0件 木原式部 閲覧数:68

 ――今日は入学式ですね、楽しい学校生活が待っていますよ!
 黒板に白いチョークで書かれた文字が、僕の目に飛び込んできた。
 中学校の入学式に向かっていた僕は、何気なく通り道にあった洋食屋の「今日のメニュー」と書かれた黒板に目をやり、メニューの横に書いてあるメッセージを見つけた。
 僕は今から入学する私立の中学校まで、電車を乗り継いで通うことになっている。なぜそんなに遠い中学校へ・・・

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死について

17/08/12 コメント:0件 yoshiki 閲覧数:69

 似非小説… あるいは小咄? というものが書けなくなったのでエッセイ…… いやいやそんなかっこいいものじゃないけれど、最近思うこと、昔から思うことを正直に文にしていこうかな… なんて思う次第です。

 私はもう還暦を過ぎました。それなので死について重くならない程度に書いてみたいと思います。

 では死についての名言(セリフ)を三つほど紹介しながら私なりの解釈を書いてみたいと・・・

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17/08/12 コメント:0件 セレビシエ 閲覧数:64

カツ、カツカツ、カツと小刻みに、リズム良く、チョークが黒板に当たる音がする。
先生は張り切って大きな声をだしているが、回りを見渡すとあくびをしていたり机に突っ伏していたりだった。
私は一番後ろの席からそれを眺めていた。
カツカツカツ、カツカツ。
カツカツ。カツカツカツカツ。
この心地良い音と先生の大きな声が混ざりあって睡魔が襲ってくる。
私はこの睡魔に打ち勝とう・・・

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ネズミの育児

17/08/11 コメント:0件 セレビシエ 閲覧数:77

在るところにネズミの子どもとそのお母さんがいました。
ネズミのお母さんは子どもをネズミの塾に通わせました。けれども子どもは1+1もまるで理解できないので、お母さんは苛立ちました。
さて、ある日ネズミ塾の先生がその子どもに向かい言いました。
「君はいい加減簡単なことは出来るようになりなさい。やる気はあるのかね」
子どものネズミは困ってしまってチュウチュウと泣き出しました。そ・・・

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ある街の少年

17/08/11 コメント:0件 セレビシエ 閲覧数:67

ある街に小学生になったばかりの背の小さい少年がいました。少年には、毎日家事に追われてマラソン大会をしているお母さんと、毎日会社の偉い人にペコペコペコペコと頭を下げてお金を貰っているお父さんがいました。
つまり普通の家庭です。
お母さんもお父さんも、他に誰もいないくらい普通の名前でした。
家には真っ白い猫もいました。少年が公園で捨てられていた彼女を拾ってきたのです。
こ・・・

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からうそ ─ 空嘘

17/08/11 コメント:0件 銀座愁流 閲覧数:55

 粉の匂いのするおしろいを塗って眉を引いて紅をさす。
 襖から顔を覗かせた僕の姿は鏡台に座る姉からは見えているはずだ。それでも表情を崩すことなく、黙々と化粧を施していく、化けていく。体が折れてしまいそうに細い事は開かれた後襟の首でわかる。だけど本当はねぇねが家の中で一番強い事を僕は知っていた。時折背後から聞こえてくる父様の呻き声。

 着物の肩に羽織った布を取るのは化粧が終わった・・・

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ブラックホール

17/08/10 コメント:0件 セレビシエ 閲覧数:126

「黒板ってずうっと見ていると吸い込まれそう」
君がそう言うから僕はじっとそれを見つめてみたが、さっぱりそんな感じはしなかった。
放課後の誰もいない教室。少し開いた窓の隙間から冷たい風が入ってきている。
君はなんだかうっとりした様子でそれを見ていた。
僕はドキドキしてしまって、何を言うべきかわからなくなってしまった。
「ブラックホール」
君が呟いた。
「黒・・・

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17/08/10 コメント:0件 セレビシエ 閲覧数:47

息子を産んで、三年たったある日、お父さんが死んでしまった。会社から帰る途中、交通事故で。こんなことって、本当に起こるなんて思わない。当時の私は寂しくて泣いた。これから先の将来が恐ろしくて泣いた。ずっとずっと泣いていた。はじめ一週間はまともに食事も出来なかった。
けれども、ちょうど事故から一週間後、息子に食事を与えているときだった。私はいつもみたいに元気の無さそうに息子とご飯を食べていた。<・・・

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いつか二つ転がる

17/08/10 コメント:0件 待井小雨 閲覧数:117

 あなた方は失敗したのです。それを認めてどうか傲慢な姉をこの家から追い出して下さい。

「お姉ちゃんはいつになったら働くの?」
 ――と、何度か繰り返してきた問いを両親にぶつける。二人はいつもと同じ答えを返した。
「あの子にもペースがあるから」
「もう何年も働いていないよね」
 詰め寄っても父母は困ったように微笑むばかり。
 歳の離れた姉妹だった。私が中・・・

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王国に花火が打ち上がり、彼女の願いは……

17/08/10 コメント:0件 ちりぬるを 閲覧数:79

 リカとナナコが友達の範疇を超えて仲が良いのは恐らくクラス中が知っていた。なにを言われても二人共否定しないので、その噂は夏休みが始まる前には学校の生徒が知るところとなっていた。だから蝉の声がうるさい夏期講習の教室で背中に丸めた紙を投げつけられた時も、どうせいつもの嫌がらせだろうとナナコは思っていた。
無視していると次に消しゴムの欠片が背中に当たり、あまりにしつこいので振り返ると二つ後・・・

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バナナミルク

17/08/10 コメント:0件 キュー 閲覧数:56

 たとえばあの時。

 まともじゃなかった僕は。
 来る日も来る日も閉塞した自室にこもり、締め切った遮光性のカーテンから一すじの光が差し込むこともない澱んだ暗がりの中、誰とも目を合わさず口もきかず心を許さず。ネットの箱の中でのみ通用する言語すら疎ましく、白々とした死体画像を延々と映し出すスクリーンの下でまばたきすることすら億劫だった。

 のびた髪も伸びた爪もひきちぎ・・・

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ちっちゃな空

17/08/10 コメント:0件 こぐまじゅんこ 閲覧数:73

 ここは、わくわく森。
 木の切り株の上に、みどりいろの板と、白いぼうきれと、ふかふかした四角いものがおいてありました。
 くまさんが、やってきました。
「なんだろう?」
 みどりいろの板をたたいてみます。
 コツコツ音がしただけです。
 白いぼうきれをなめてみました。
 何の味もしません。
 四角いものをおしてみます。
 ゆびが、ぐーっとうも・・・

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グランマの心得

17/08/10 コメント:0件 秋 ひのこ 閲覧数:60

 血管の浮き出た骨ばった手がさっと台拭きを掴み、小さな口とその周りをゴシ、と音が聞こえるような手つきで拭った。
 それ台拭きです、と言う間もなかった。
「はー、きれいきれいね」
 乾いた唇に口紅だけ塗りたくった顔が、くしゃりと微笑む。
 
 夫が3ヶ月の海外出張に出たことで、夫の母フジエが「産後育児の助っ人に」と40年前のおんぶ紐や玩具を抱えて現れたのは、3週間前のこ・・・

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