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笹原 琥太郎さん

小説を書いて生きている。名前を変えた。

出没地
趣味
職業
性別 女性
将来の夢 趣味を見つける。
座右の銘

投稿済みの記事一覧

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堂々巡り

18/08/12 コメント:0件 笹原 琥太郎 閲覧数:118

 肩を叩く、影の中から。人は振り返る、そして首を傾げ再び歩き出す。その瞬間、影で覆い尽くし体内に取り込むだけ、それだけ。

 真っ暗闇の体内で、問いかける。「叶えたい願い、あるんだろう」醜い欲を、曝け出してしまえよ。囁きに怯えるように、暗闇を手探りで歩く。道なんてない、扉なんてない、歩いてなんかない。全てはただの、思い込みにすぎない。
 泣き出した人間が蹲り、神の名を呼ぶ。「願い・・・

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永遠の幻

18/08/04 コメント:0件 笹原 琥太郎 閲覧数:63

 か行の棚、視線を右へ左動かして、探す。か行。あ行でもさ行でもなく。指を背表紙に沿わせ、なぞる。指の腹で物語が交錯する。行き交う。
 物語が生きて、死んで、生きて、死んで、生きて、生きて、死ぬ。指の腹で。
 意識した。途端、重い。私は息を呑んだ。空気が重い塊になって、喉を通過する。つっかかりそう、痛い。空気のくせに。
 一冊、そう、一冊。選んだなら交差は終わり、絞り、幾分か楽にな・・・

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恋人ごっこの両縁結び

18/07/10 コメント:0件 笹原 琥太郎 閲覧数:204

 雨の中で、私は泣き暮れる。雨なのか、涙なのか、空に聞いてもわからない。空はただ、静かに暮れていくだけ。
 心寂しい冬の寒気は鈴の音の迎えを期待させては、落胆させる。
 座り込んだ岩の上から見える鳥居の赤が目に映る度、私の胸は酷く痛んで、向かうこともできずに俯いた。
 りん。
 空に線を引くような、愛しい鈴の音。又、りん、と鳴る。その音は段々と強くなり、最後に私の手の上で、・・・

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