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hayakawaさん

大学院生、塾講師、家庭教師。織田作之助青春賞1次選考、文芸思潮「現代詩賞」2次選考に通過したことがあります。

出没地
趣味 作曲、歌、執筆、経済、教育、バスケ
職業 大学院生
性別 男性
将来の夢
座右の銘 天才とは、彼らの世紀を照らして光輝くべく運命づけられた流星である。(ナポレオン)

投稿済みの記事一覧

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ゴキブリ

18/11/12 コメント:1件 hayakawa 閲覧数:92

 小さい頃、壮太と名付けられた少年は、発達が遅く、幼稚園に入学しても友達も作らずに一人で過ごしていた。
 壮太の母親はそんな彼を懸命に幼稚園に通わせようとしたが、彼は泣き叫んで嫌がった。母親はそんな様子を見てとても不安な気持ちになった。
「この子の将来は大丈夫かしら?」
 母親は父親に問い詰めた。
「大丈夫だろう」
 寡黙な父親はそう言って酒を飲んだ。仕事はできるが、・・・

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しょんべん野郎

18/11/01 コメント:0件 hayakawa 閲覧数:115

 俺には物語の意味もわからない物語。早見という名前の俺はそう思いながらトイレまで向かった。トイレで用を足す。そのことに激しく抵抗感を持っていた。
 しょんべん野郎。
 俺の小学校の頃からのあだ名だ。俺はそう言われることに恐怖した。授業中いつでも抜け出した。
 俺には授業中トイレに行くことが唯一自由になる気がした。
「早見君、トイレで何してるの?」
 女子に中学校の頃、・・・

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脳内

18/10/21 コメント:0件 hayakawa 閲覧数:89




「私、文字が読めないの」
 彼女は僕にそう言った。
「そう」
 僕はそのことを重要な問題だとは思ってなかった。それより、街にある光にばかり気を捕らわれていた。
「文字が読めない。だから文字が書けない。君に伝えたいことも言葉にできない」
 僕はベランダで煙草を吸っていた。隣には彼女がいた。それで、僕は何かを口にしようとした。
「僕は文字が読・・・

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記憶の中の彼女

18/09/15 コメント:0件 hayakawa 閲覧数:163

 僕は高校三年生で季節は冬で、文芸部に所属していた。同じ部活の玲奈は学校に来ていない。彼女は病気で入院していたのだ。冬、辺り一面に雪が降った。そんな日、僕は玲奈のお見舞いにいった。
 クラスでは人気者でクラス中の男子の目線が彼女に向いていた。そんな彼女がもうじきこの世を去ろうとしていた。
 僕は雪道を歩き、バスに乗って、玲奈のいる病院に行った。バスは雪を踏み、先へと進む。僕も久しぶりに・・・

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暗い夜

18/09/15 コメント:2件 hayakawa 閲覧数:190

 大学院を神経衰弱で中退した。あの頃の俺はどうかしていた。俺は将来作曲家を目指すという理由で就職もせず、今の塾のアルバイトを始めた。
 生徒はとにかく褒めた。高学歴だった過去の俺と同じように上を目指してほしかった。
「この問題わかります?」という反抗的な生徒のメタファー。それは反抗期を繰り返してきた昔の俺と似ていた。
「因数分解はこうやって解くんだよ」
 俺は一から生徒に教・・・

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君と過ごした日々

18/09/04 コメント:0件 hayakawa 閲覧数:192

 朝目覚めて、太陽の日差しを眺める。美しい景色だ。初夏の太陽は黄金に輝いている。
 リビングに降りていくと母親が朝食を作っている。
「お母さん。おはよう」
「おはよう。圭」
 母親と僕の二人暮らしだ。母親は父親と僕が生まれた時、離婚した。理由はわからない。
 僕らは朝食が出来上がると食べた。
「圭は好きな人いるの?」
「いない」
 僕はそう言って嘘を・・・

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彼女のいる部屋の中

18/08/12 コメント:0件 hayakawa 閲覧数:197

「おはよう」
 耳元で彼女が問いかける。
「もう仕事に行く時間だよ」
 優しい声が耳元に響きわたる。僕は目をぱっちりと開ける。窓の外から日差しが射しこんでくる。2LDKのマンションの一室で僕は目を覚ました。目の前にいる彼女はすっかり、仕事に行く身支度を整えている。
「おはよう。今起きる」
 僕はベッドから身を起こす。どことなく体がだるい。毎朝、起きるたびそうだった。<・・・

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伝えられなかった気持ち

18/08/03 コメント:0件 hayakawa 閲覧数:176

「ねえ、死ぬのって怖い?」
 帰り道、午後の日差しがアスファルトを照らす。彼女は遠くを見ながら僕に問いかける。
「そりゃあ、怖いよ」
 彼女は僕の答えに満足したように微笑した。僕にはその意味がわからなかった。
「私達はもう高校三年生。後半年でお別れの時期ね」
「確かに」
 僕はそう言って、自分の心の中に残る恋心を彼女に伝えられずにいた。好きで仕方がないのに、その・・・

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いなくなった彼女は

18/07/30 コメント:1件 hayakawa 閲覧数:431

 いつからだろう。目が覚めても何も感じなくなったのは。
 隣で眠る彼女が夢から目覚める。
 僕は彼女の温もりを感じる。どうしてかはわからないけれど、彼女が側にいないと不安を感じる。
 無機質な世界の中に僕らはひっそりと生きていた。彼女も僕も会社員だ。
「おはよう」
 彼女は眠そうに目をこする。
「おはよう」
 僕は返事をする。
 彼女はキッチンへ向か・・・

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芸術って何?

18/07/15 コメント:0件 hayakawa 閲覧数:364

 僕はふと頭の中で芸術家になろうと考えた。何がいいだろう。小説家、映画監督、音楽家、画家。
 頭に浮かぶのはそれくらいで、なんとなく映画監督になろうと思った。なにより、映画が一番面白いと思ったからだ。

「ねえ、映画作ってみない?」
 僕は大学の友達に話しかけた。
「映画? 俺達で? そんなの無理だよ」
 彼はそう言った。
 彼は僕と話している時もゲームに・・・

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作家になりたかった

18/07/13 コメント:0件 hayakawa 閲覧数:294

 僕がこれを書いているのは、作家になりたかった自分のためだ。様々なことを考えた。
 僕の母親は専業主婦で週に五日パートを飲食店でしている。僕の父親は製薬会社で管理職をやっている。
 どことなく居心地が悪い家庭だった。父親は怖く、母親は僕に無関心だった。それで小さい頃から僕は人並に地味に生きてきた。
 大学在学中に僕は友達が一人もできず、ひどいうつ病になってしまい、自殺未遂をした僕・・・

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彼の死んだ世界

18/07/10 コメント:0件 hayakawa 閲覧数:382

 夕暮れの中を彼と歩いていた。電柱や家々の窓がある。やけに街灯の明かりは明るい。
 二人で酒を飲んだ帰りだった。
「俺の家泊って行けよ。明日は休みだろ?」
 大学生の彼はそう言って、僕らは彼の住むマンションに向かった。すごく見た目が立派なマンションだった。とても一人暮らしの若者が住むようなところじゃない。
「ずいぶん立派なところだな」
「だろ? うちの親は医者だから。・・・

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彼が微笑したあとがき

18/07/06 コメント:0件 hayakawa 閲覧数:397

 僕は教室の隅でじっと本を読んでいた。最近有名になった本だった。僕の好きな作家がそれを書いた。午後の教室で講義が終わった後、こうして過ごしていることが多くなった。
 僕がそうしていると後ろから一人の男が話しかけてきた。僕は彼のことを知っていた。この学科で一番できるやつ、文学部の中で唯一大手の出版社に内定が決まったやつだ。彼は自分で小説を書いたこともあり、どこかの県の文学賞を受賞したことがある・・・

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病室の夜の涙

18/07/03 コメント:0件 hayakawa 閲覧数:368

 妻と夜にキャンプに行った。空には綺麗な星が瞬いていて、月が見える。テントを張って二人で横になった。
「明日はどこへ行く?」
 疲れたように妻が言った。
「川に釣りに行こう」と僕は言った。
 二人で並んで眠る。ごうごうと風が吹く音が聞こえる。テントは風に揺れていた。
 翌日、目が覚める。妻はテントの外にいる。妻は火を焚いて料理をしていた。パンを焼いて目玉焼きを作ってい・・・

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18/06/09 コメント:0件 hayakawa 閲覧数:457

 俺は周りの景色から断絶された。光は見えない。暗闇の中をさまよっているわけでもない。ただ理性的にしかも強靭な理性によって生きている。それは過剰な自意識とも言える。
「ねえ、この間さ、同僚と話をしたんだけど、凄く冷たくされたの」
 女友達が俺にそう問いかけてきて、俺は、内心これはコメディかと思いながら目の前の女を眺めていた。俺の心はただ固く閉ざされていた。そしてその後に女が何かを言っても・・・

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ヴァンパイア

18/06/05 コメント:0件 hayakawa 閲覧数:382

 僕の側にいるのは一人の恋人だ。彼女は吸血鬼だった。人の血を吸う事でしか生きることができない。そして僕は彼女の秘密を抱えながらそっと生きている。
「ねえ」
 彼女の名前は玲奈と言った。見た目は至って普通の人間。しかし、彼女の八重歯は人の血を吸うことができる。
「ねえ、聞いてる?」
 彼女は僕に問いかける。
「聞いてるよ」
 僕はその美しさに魅了されていた。なぜだ・・・

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コメディアン

18/06/03 コメント:0件 hayakawa 閲覧数:314

 俺と圭は二人で教室の隅に座っていた。この高校の落ちこぼれでお互いに友達がいない。クラスの連中を見上げては陰口を言い合う。
「さゆりの化粧みてみろよ」と俺は言った。
「あいつ高校生にもなってまだ反抗してるよな。正直時代遅れ」
「そうそう。ああやって派手な化粧して仲間に入ろうとしてる」
「馬鹿みたいだよな」
「ほんと笑える」
 俺と圭はそんな風にクラスの目立つグル・・・

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星の上の女

18/05/17 コメント:0件 hayakawa 閲覧数:385

 俺はただ一人で夢想していた。あらゆることを考えた。この世界がどんな法則に支配されているのかとか、人間はどういった法則によって動いているのかとか、答えは出ない。全ては謎めいている。そして俺はきっとこうやって誰かより優れた存在でいたいと切望しているのだ。
 いったい他人がどうやって生きているのか俺は知らない。ただ俺は特殊な性格のせいか物事の詳細まで気にする。
 テーブルの上に置かれている・・・

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死んだ彼女

18/05/14 コメント:0件 hayakawa 閲覧数:569

 彼女と夢で出会う。黒髪でほっそりとしていて、高身長で僕は一目見て彼女に惹かれた。そんな彼女は夢の中で王女となっていた。身にそぐわないドレスを着てどこかぎこちない彼女の姿を僕は大衆の中の一人として見ていた。
 目が覚めて、今日は休日だと気づく。いつものようにコーヒーとトーストを用意して朝食を食べる。
 普段の日課だったが、僕の気持ちは憂鬱だった。気分が晴れることはない。これは恋なのか愛・・・

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太陽の光のように

18/05/06 コメント:0件 hayakawa 閲覧数:372

 俺は空から雨を降らせたことがある。俺は地球を自転させている。俺は大地の草木を自由に操っている。俺はそう思っていた。
 俺は病室のベッドに括り付けられていて、自由に動くことができない。
 こうなったのは二度目だった。それでも俺が考えたことは全てが妄想だったのだろうかと自分で疑ってしまう。
「早川さん。調子はどうですか?」
 看護師の村上さんが無様な俺の元へとやってくる。彼女・・・

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