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yuriさん

なぜか三連投稿されている作品の消去方法が分からないので、すいませんそのままです

出没地
趣味
職業 高校生
性別 女性
将来の夢
座右の銘

投稿済みの記事一覧

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つながる想い

17/12/30 コメント:0件 yuri 閲覧数:327

 バンッと机を叩く音が、会議室に響いた。
「これが、今この世の中には必要なんじゃ!」
 近藤功夫は重たい腹を揺すって熱っぽい眼差しを社員に向ける。
「しかし、社長。それなりにコストもかかりますし。それに第一、こんなことに何の意味があるんですか?」
 近藤の右腕、山下が険しい表情で眼鏡を持ち上げる。他の社員達も同様に、難しい顔で黙りこくってしまった。
「意味はーー」

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春を売る

17/12/30 コメント:0件 yuri 閲覧数:543

 幼い頃、父に手を引かれ、歩いた桜のトンネルは燃えるように美しかった。桜吹雪は激しく、そして儚く、私の視界を覆った。
 けれど十七の春、どうして私の桜はこんなにも醜く散るのだろう。
 昼休みの騒がしい教室、口の中の卵焼きが、唾液の中で気持ち悪く溶けた。それを仕方なく喉へ押し込むと、周りの甲高い声が私の耳に入る。
「かぁわいい」
 机一面にゴチャゴチャと、若さでむせかえりそう・・・

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紅茶は好きですか?

17/12/30 コメント:0件 yuri 閲覧数:284

 今日もあの子は、紅茶を運んでくる。
「先輩、どうぞ」
 そう言って微笑んだ彼女の髪は適度に艶があり、薄い化粧を施した顔は瑞々しさを感じさせた。
「ありがとう」
 私は出来るだけ穏やかで、知的な先輩に見えるよう、ゆっくりと彼女に礼を言い、それを受け取る。
 彼女が他の机へ向かうと、私は手元に置かれた、やや赤い黒い液体を黙って見つめた。
 工場の事務という、男がほ・・・

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バレンタイン

17/05/09 コメント:0件 yuri 閲覧数:518

女「すいません、落し物、ありませんでしたか?」
私「どのようなものでしょうか」
女「あー、えっと。なんていうか、このくらいの小さな箱なんですけど、ラッピングされてる」
私「プレゼントのお箱でしょうか」
女「まぁ、はい。そうですね。赤い包装紙に包まれていて、白いリボンがかけてあるんですけど、、」
私「少々お待ちください、見て参りますね」
女「すいません、お願いしま・・・

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けしごむ

17/05/06 コメント:0件 yuri 閲覧数:490

私は頭の中に、消しゴムを持っている。
 あの時だって、私はすべての思いを綺麗に記憶から消し去った。
「でさ、その教授の授業がヘンテコでーー」
 目の前に座る裕太は楽しそうに身振り手振りを交えて話す。店内には心地の良いクラッシックジャズが流れていた。
「楽しそうだね」
 気のない返事をして、私はすっかり冷めてしまったコーヒーを口に運んだ。
 裕太とは付き合ってもう・・・

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五分恐怖症

16/12/28 コメント:0件 yuri 閲覧数:711


「五分だけ、考えさせて」
 苦しそうにそう告げた彼は、腕を組んで黙りこくってしまった。
 私は曖昧に頷いて、味の感じられないコーヒーを一口すすった。
 二十七歳。三十までに結婚したいのなら最後のチャンス、と踏み切った逆プロポーズだった。
目の前に座る彼はいつもの優しげな顔を、難しく歪めたままだ。
すぐに返事を出せないのは私も分かる気がした。即決という言葉は時に・・・

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