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チャイナさん

出没地
趣味
職業 学生
性別 男性
将来の夢
座右の銘

投稿済みの記事一覧

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17/01/17 コメント:0件 チャイナ 閲覧数:499

 絶え間ない破壊衝動。何かに負けた時はいつもそれを感じる。テニスでもチェスでもポーカーでも。周りも自分も傷つけて、終わらせたくなる。そんな気持ちを、今も感じている。
 本当は、この気持ちが少し好きなのだ。自分を傷つける事は快感だ、みんな認めたがらないけど。リストカットもカラオケも、二郎系ラーメンも筋トレも、すべて自分を傷つけてその代わりに快感を得る行為なのだ。僕はその自分の気持ちを認める。傷・・・

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優しさは世界は良くしているだろうか

16/12/30 コメント:0件 チャイナ 閲覧数:666

北の大陸、とある病院の個室
 若い医者は少女の額にキスをする。半分は彼の恋心から、もう半分は彼女に生き続けて欲しいとする彼の優しさから。ふかふかのベッドに横たわる少女は弱弱しく、愛おしい。全身に繋がれたチューブや、キスをさせまいと口を塞ぐ人工呼吸器すら、彼には少女を彩るアクセサリーにしか見えていない。少女はゆっくりとした動作で医者の方に顔を向ける。重い病状に苦しむ彼女を救いたいとする欲望の土・・・

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抜歯

16/12/20 コメント:0件 チャイナ 閲覧数:685

「少しちくっとしますよ。」
 痛みの濃厚な気配がぬるりと口内を撫でる。浅い角度で楽に座っている。これ以上とないリラックスした姿勢だが、体は硬く強張り、俺の両手は互いを求めるように硬く組み合わさる。ちくっ。小さな針が俺に侵入してくる感覚。つづいて滲むような痛みが短く、数回に分けて訪れる。
「では、麻酔が効くまで休憩しましょう。」
 先生が離れていく。自信に満ち溢れながらも決して驕っ・・・

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スノボ

16/12/16 コメント:0件 チャイナ 閲覧数:513

 山の声なんかまるで聞こえない。耳に入るのは、リフトの駆動音だけだ。ググーという音とともに景色が少しづつ前に動いていく。かけているゴーグルに絶え間なく雪が降りかかる。ぶらぶら揺れる足元には純白でふかふかの雪が積もり、左右は白い森が広がっている。命なき物質が支配する王国。
 寒い。ヒートテックの上に分厚いパーカー、スノボウェア、ネックウォーマー、ニット帽という完全装備ながら隙間から寒さは容赦な・・・

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喧嘩商売

16/12/14 コメント:0件 チャイナ 閲覧数:554

 12月の夜は寒く、金曜の高田馬場駅前は少し酒臭い。
「人にぶつかった時は謝るもんだぜ。」亮が言う。俺の目をじいっと見つめながらゆっくりと近づいてくる。視界の中での亮の占める割合がどんどん大きくなる。落ち着いた声の中に小さな震えを混じらせている。俺達を円く囲んだサラリーマンやら大学生やらは黙って成り行きを見つめている。俺は何も言い返さない。奴の目を睨みつける。亮は背が高いので少し見上げる形に・・・

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今生の別れ

16/12/12 コメント:0件 チャイナ 閲覧数:860

 俺はどこで間違えたんだろう。
 どうして俺は4年も付き合った彼女と別れてしまったんだろう。寒い。寂しい。ほんの5分前まで俺はセンスのいい間接照明がぼんやり明るい部屋の中、彼女の肩を抱いて二人で「LEON 完全版」のDVDを見てたってのに。レオンの愛嬌に俺たちは声をあげて笑い、マチルダの「いいタトゥーね」にため息を漏らし、二人の間にある歪な愛の是非を議論していたのに。どこで俺は間違えたんだろ・・・

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寂しい

16/11/25 コメント:0件 チャイナ 閲覧数:680

「お前は失敗作だ。俺と母さんは子育てに失敗した。」

 聖夜に放たれたこの一言からオレとオレにまとわりつく寂しさの永遠に続く戦いが始まる。そいつに気づいたのはこの時が初めてで、オレは死んでもそいつと仲良くしたいとは思えなかった。

 畳の上でオレと親父は立って向かい合っている。身長はほぼ同じ。力はオレの方が強い。世界が一番めでたい日にこんなクソみてぇな事を息子に向かって言う・・・

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ネズミーランド

16/11/22 コメント:0件 チャイナ 閲覧数:589

『そんなに本が好きなら、本と結婚すればいいよ。』
彼女の声が頭に響く。ついさっき聞いた言葉なのにもう懐かしさを感じる。

 僕は夜を支配する鼠を見ている。二本の足で立ち、輝く衣装を纏い、人間と同じ言葉で歌う鼠を。その姿と声で多くの人々を惹きつけてやまない鼠を。空に伸びる塔の上に立ち、流れる音楽に合わせて踊っている。塔は大きな池の中心に聳え立っている。十二月の空気は暗く、冷たい。だ・・・

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アンテナ

16/11/17 コメント:0件 チャイナ 閲覧数:638

年におよそ一度、弟と美術館に行く。頭の良さそうな人が高い評価をつけている美術館を選ぶ。入ってすぐ隣の壁に歪な穴が空いていて、床には「深淵」と書かれたプレートが置いてあるような所だ。僕らには芸術はわからない。だからこそ確かにいい物である事を僕らは求める。学割が効くとなお良い。

美術館にはセンスが良すぎて僕らには変に見える格好の人がたくさんいる。僕らはそこの住民を二種類に分類している。水・・・

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「覚えてろよ〜」

16/11/16 コメント:0件 チャイナ 閲覧数:597

渾身の力で叫んで僕は彼らに背を向けて逃げ出す。なぜそんな言葉を毎度言わねばならないのかはわからない。そういう伝統なのだ。声質もトーンもリズムも厳しく決められていて、習得するには長い時間がかかった。僕の父も、祖父も、その祖父の祖父の祖父も同じ悩みを抱えながらその伝統を守ってきたらしい。「覚えてろ」覚えておいて欲しいのは何だろう。今回の僕の敗北だろうか。だとしたら彼らは僕の今まで全部の敗北と、僕の父の・・・

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