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村沢走さん

村沢走と申します。現在、月に一度のペースで執筆中。

出没地
趣味
職業
性別 男性
将来の夢 恐竜になる事
座右の銘 石の上にも三年

投稿済みの記事一覧

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ハッシュ

19/01/23 コメント:2件 村沢走 閲覧数:125

 深閑たる平原を抜けると、其処に湖は在って、二人は水上ボートの横に着く。「乗ろうか」「云」。と呟き合って、其の日二回目のチャンスが来る。僕は、美織ちゃんの手を引くと、漫ろ足になって、湖を渡る。――美織ちゃんは、クラスのマドンナだった。斯うしてデート出来たのも、小百合の御蔭であった。小足払いにも似た衝撃で、ぐらりとボートが揺れる。僕は、「きゃ」と残した美織ちゃんを支え、船着場の板を愛でた。有り難う。・・・

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ドゥ・ジ・エヴォリューション

19/01/23 コメント:2件 村沢走 閲覧数:144

 大食い選手権なんて、出れるだけ凄いと思うが、家の彼女は格が違った。エビチリ四人前を完食しデザートにパフェを食べる。其れも一人で。僕は、隣で「凄いな」と述べると、自分のパフェを注文した。鍋奉行なんて流行らないと思うが、其れでも千穂は熱心だった。「嗚呼。tv出る様な人はね……格が違うのよ。格が……っ!!」とは、彼女の弁である。僕はパフェを食べ終えると、其の足で会計を済ませ、金額に仰天した。モツ鍋って・・・

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フィックス・ユー

19/01/23 コメント:2件 村沢走 閲覧数:127

 女だてらに格闘技なんて遣るからには、其れなりの理由が有る筈だった。彼女の実家は御菓子屋さんを営んでいて、葛切り、桜餅、大福が絶品である。地域の振興新聞にも載った店であった。御嬢様とチアリーダーの二足の草鞋なんて、其れだけで嫌になってしまいそうな物だが、此いつの場合は格が違った。田中単十六歳。杉の実高校二年生の生徒会長である。ツインテールが弾け、「フレッ!! フレッ!! 加治木っ!!」なんて聞こえ・・・

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ワンダリング・スター

18/12/26 コメント:5件 村沢走 閲覧数:180

 パジャマ姿の御姉さんが出て来た。彼女は真帆途の実姉で、名を久美さんという。僕は、「嗚、真帆途居ますか……?」と、結んで扉の内に招待された。偏に、十年振りであった。斯うして、星野家の敷居を跨ぐのは。僕は言う。「久美さん。綺麗になりましたね」。此方の言に気を良くしたのか、「真帆途ね。ちょっと待ってて」と、久美さんは結ぶ。僕は、居間に通されて、其処で御茶の御馳走になった。十年といっても、短い物である。・・・

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メザニン

18/12/26 コメント:2件 村沢走 閲覧数:174

 修学旅行の帰り道で、隣同士の席になった。
 オブリーク・トゥのクレープソールに、タイトなスカート。
 フライ・フロントなんて出で立ちの彼女は、冊子を片手に浮かれていた。
 アラビア語で御父さんを呼ぶ時は、ヤバイとか言うらしい。スワンプマン宜しく沼地を逃れた僕は、帰りの途を急いでいた。クローズド・サークルのじんわりとした暑さが映え、僕は独り身となった。大木楓は話し掛けて来る。嘘寝・・・

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バンジージャンプ

18/12/26 コメント:2件 村沢走 閲覧数:151

 此の命綱が切れたなら、如何なるのだろう。
 私は、足許に広がる異観を見た。
 春容は只漠然と其処に在って、其れで私は怖くなった。
 思えば、人生は何時も斯うだった。
 中一の時、好きな子が出来た。
 彼は、戒君といって、学年でもモテていた。
 私の存在意義等、気にも留めない人だった。反動で、高校ではモテにモテた。毎年、二十人位から、ラブレターをもらった。私は、・・・

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約束

18/12/21 コメント:2件 村沢走 閲覧数:94

「大人になったら504号室に住むんだ」と言っていた。
 其処に憧れていた君香ちゃんが住んでいたからだ。
 十二年経って僕は其の事を忘れてしまっていた。
 久々に帰郷すると其処に未だマンションは存在していて、其れで興味本位で足繁く通った。
 表札には僕の名字が掲げられており、ひょっとして何かの偶然かな、と思った。チャイムを押してみると中からは女性の声が聞こえて来る。其れでいて・・・

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504号室の君

18/12/21 コメント:2件 村沢走 閲覧数:109

 運命的な出会いを信じてはいた。真乃は言った。「アンタになんかあの御嬢様を落とせる訳、無いじゃない」。桜野高校二年F組。桜木真帆。一年の時から、景仰している、僕の姫様であった。僕は言った。504号室の家賃が滞納されている。良い加減、払ったら如何だ。真乃。と。「うるっさいわね。今から払おうと思っていた所よ」と、ぞんざいに言って真乃は封筒を取り出す。僕の家はマンションを経営している。後呂真乃は其の50・・・

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504号室を抜けて

18/12/21 コメント:2件 村沢走 閲覧数:124

 冬扇夏炉に、私は決別した。
 彼との出会いは運命的だった。
 其んな彼との破局は、私の運命を変えた。
 三徳包丁を握り締め、私は台所に立つ。
 台所に突っ立った儘、恨み節の一つでも、と、嘯く。
 大場湊は良い男だった。
 別れ際には此方を気遣ってくれたし、何より私に取っては彼こそが掛け替えのない存在だった。
「悠子はさ……強過ぎるんだよ……俺なんか居なく・・・

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