1. トップページ
  2. 海見みみみさんのページ

海見みみみさん

はじめまして。 時空モノガタリで修行させていただいています。 焼き肉が大好物。

出没地
趣味
職業
性別 男性
将来の夢
座右の銘

投稿済みの記事一覧

0

夏の親友

19/05/25 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:74

「あなたの血、マズイわね」
 突然聞こえた声。ジュンがビックリしていると、目の前に一匹の蚊が現れました。
「こんなどんよりして薄暗い味初めてだわ。……あなた、見ない顔ね」
「私、ジュン。小学一年生」
「なるほど、この家のおじいさんの孫ね。……アナタ、今夜はおいしいものを食べなさい。それで血がおいしくなったら、また吸いに来てあげる」
 そのまま蚊は飛んで行ってします。蚊・・・

0

純白のサメ

19/05/22 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:74

 小学生四年生の夏休み。ボクはサメを飼い始めた。シャーク、海のギャングのサメだ。
 夏祭りに行った時のこと。おこづかいを握りしめ出店を見て回っていると、奇妙な店があった。『鮫屋』と書かれたその出店の前には、大きな水槽が置かれていた。水槽の中には真っ白な手乗りサイズのサメが泳いでいる。
「こいつはエモクイザメ。特別なサメだよ」
 店主のおじさんがボクに気づき、声をかけてくる。ボクは・・・

0

キレイなドロ水

19/05/20 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:64

 人生に嫌気がさして、ドロのように眠っていると、目覚めたら本当にドロになっていた。待って、ワタシは二十五歳。独身のフリーター。彼氏なし、ついでにお金もなし。
 でも今の姿はどうだ。どこからどう見ても、ドロドロのドロ。当然ベッドで寝ていたので、寝具はドロだらけ。まだシーツ買い換えたばっかりなのに。いや、今はそんなことを気にしている場合じゃない。
 人間からドロに変身してしまい、正直ワタシ・・・

0

アンゴーさんの暗号

19/04/20 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:122

『エエラカフロY』
 意味不明な言葉が並んだ文章。アンゴーが出した暗号を、お嬢さまは解き明かします。
「最後のYがポイントね。これはほかの言葉もアルファベットにするんじゃないかしら? ローマ字に直すと『EERAKAHUROY』。これを逆から読むと『夜はカレー』ね」
 お嬢さまの推理が当たり、アンゴーは拍手をします。お嬢さまは自慢げな様子でした。

 今より少し前のお話・・・

0

魔法のラーメン

19/04/17 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:138

「いっしょにラーメン屋をやらないか?」
 シロウから飛び出した言葉。それにケントは驚いているようだった。
「ずいぶん突然な話ッスね」
「とにかくまずはこれを食べてみてくれ」
 そう言うとシロウは机に一杯のラーメンを置いた。ワケがわからない様子だが、ケントはそれをすする。するとその目が見開かれた。
「なんだこれ、うまいッス!」
「これを見ながら作ったんだ」
・・・

1

ヤオのはじまり

19/04/16 コメント:4件 海見みみみ 閲覧数:140

 昔々。中国の山奥で仙人と共に修行をしている若者がいました。
「今までこの辛い修行をよく耐えてきた。免許皆伝じゃ。このレシピを持っていけ」
 そう言って仙人が渡したもの。それは不老不死のクスリのレシピが記された書でした。

 修行を終えた若者、ヤオは早速不老不死のクスリの調合を始めました。
「月のしずくに黄金桃の果汁、それに砂糖とジャンとなにかステキなものアル」

0

イヌのくに

19/03/18 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:147

「あいそうが つきました! じっかに かえらせて もらいますワン」
 そう いうなり あいけん ピコは いえを でていきました。おどろいた ケンゴくんは ピコの あとを おいかけます。
「いきなり どうしたんだよ?」
「エサは マズイし、さんぽは さぼるし、もう ガマンの げんかいだワン」
 そう ピコは グチを いいます。
 ピコは トンネルの まえに つくと、3か・・・

0

とどいたモノは

19/03/18 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:137

 タダヒトさんは はるから ひとりぐらしを はじめました。きゅうじつ いえで グータラ していると にもつが とどきます。おかあさんからの しおくりで ミカンが たいりょうに はいっていました。
「さすが こうぶつが よくわかってる。でも つぎは もっと いいもの たべたいな」
 タダヒトさんは ミカンを たべながら じっかあてに てがみを かきます。
『ミカン たいへん おいし・・・

0

だいじなたてなおし

19/03/18 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:132

 とある ふるい いえに おばあさんと おじいさんが すんでいました。ふたりには むすこが いましたが、いまは ひとりぐらしを しています。さいきんは むすこから れんらくも なく、おばあさんたちは さみしく ひびを すごして いました。
 そんな あるひ。おばあさんは いえの かいだんを のぼり ためいきを つきます。
「さいきん かいだんが つらいわねぇ。てすりが あれば いいんだ・・・

2

おそうしき

19/03/14 コメント:2件 海見みみみ 閲覧数:200

 おじいちゃんが しんだ。そうきいて ボクくんは ないしん したうちを しました。
 あしたは ずっと たのしみにしていた おくたまでの ツリに いく よていのひ。でも おじいちゃんが しんで あしたは おそうしき。ツリには いけません。
――なんで こんなときに しんだんだよ。おじいちゃんの バカ。
 ボクくんは そう こころのなかで つぶやきました。

 よくじつ・・・

2

頼りないギフト

19/03/13 コメント:4件 海見みみみ 閲覧数:204

 光田レントは走っていた。あと一分で高校の校門が閉まる。このままでは遅刻だ。
 仕方なくレントは自身の顔をこねた。するとなんとレントの顔がみるみる変わっていく。
 校門はすでに閉まり、体育教師が前に立っている。そこにレントは恐る恐る近寄った。
「……登校中にケガをしてしまったッス。これって遅刻の取り消しにならないッスかね?」
 レントの顔を見て体育教師が悲鳴をあげる。その顔・・・

2

いらないプレゼント

19/03/13 コメント:2件 海見みみみ 閲覧数:190

 クリスマスイブの朝。タクヲくんはボクを抱え走っていました。
 ボクはタクヲくんが買ってくれたプレゼント。今は鮮やかな包装紙に包まれています。
 タクヲくんが走って探していると、ようやく想い人であるコマチさんを見つけました。
「あら、タクヲくん。どうしたの?」
「これ、よければ受け取ってもらえますか!」
 ボクが差し出されると、コマチさんは笑顔で受け取ります。同じく笑・・・

0

そのイロはハルヲ夢見る

18/09/27 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:299

 アパートの一室。彩瀬イロは真っ赤な液体にまみれて倒れていた。紅色に染まる白いワイシャツ。散乱した描きかけの絵。イロは身動き一つしない。凄惨な殺人事件の現場か。
 そこにイロの友人である尾屋ハルヲがやってきた。イロが倒れている一室を見るなり、ハルヲを眉間にシワを寄せる。イロの胸ぐらをつかみ立たせると「起きろ起きろ起きろ」と目覚まし時計のように繰り返した。すると先ほどまで動かなかったイロが大き・・・

1

ふせ字解読下じき

18/09/01 コメント:1件 海見みみみ 閲覧数:502

 放課後。カタルくんは近所に住む、いとこのチエミお姉さんの家へ遊びに行きました。しかしこの日のカタルくんはどこか変で、デレデレとしまりのない顔をしています。
「どうしたの? そんな面白い顔して」
「面白い顔とはなんだ。……実は今日小学校でラブレターをもらったんだ」
「あら、よかったじゃない」
 チエミお姉さんがお祝いのはくしゅをすると、カタルくんはさらにデレデレとしました。・・・

1

なぜ浦島太郎は玉手箱を開けるハメになったか

17/04/07 コメント:2件 海見みみみ 閲覧数:1072

 一学期の終わり。
 この海の見える町から、引越しする家族がいました。その家族の長女、小学生のマナミは同級生の男の子、カケルに一枚の紙切れを渡します。
「これ、わたしのLINEのID。連絡、待ってるから」
 そう言ってマナミはこの町から引っ越していきました。
「バーカ」
 しかしカケルは素直になれず、その紙切れをズボンのポケットに突っ込みました。

 それ・・・

1

終着駅は始発駅でもある

17/03/16 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1078

 ゴロウが目覚めるとそこは大きな駅でした。たくさんの電車が走っています。しかしただの電車ではありません。電車は空を飛んでいました。
「あ、ああ?」
 ゴロウは死んだようににごった目をしながら、絵具のついた顔をこすりました。
 美術部から逃げだし、テキトーな電車に乗ったところまでは覚えています。しかしその間の記憶がぬけ、気づくとゴロウはこの不思議な駅に立っていました。

2

飛行自転車は少女と夢を見るか

17/02/27 コメント:2件 海見みみみ 閲覧数:1143

 これはとある異世界のお話です。

 ここはオルコ島。
 この小さな島のはずれに、変わり者で知られる男が住んでいました。飛行機オジサンこと、ヤンさんです。
「ヨヨ、しっかり見てろよ」
 島のおくにある森。そこでヤンさんは自分が作った飛行自転車の試運転をしようとしていました。
「また失敗するんだからやめときなよ」
 切り株に座りながら少女、ヨヨはそうつぶやき・・・

0

首狩りさま

17/02/17 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1153

 小学校から歩いて十分。裏道に入るとそこに首狩り(くびかり)神社はあるといいます。首狩り神社には首狩りさまという神様がまつられていて、午前二時に会いにいくと、なんでも願いをかなえてくれるといいますが……?

 午前二時。小学生がいるにはふさわしくない真夜中の町を、トモコちゃんは走ります。走るほどトモコちゃんの長い黒髪(くろかみ)がなびきました。小学校から十分のところ。よく見ると建物の間・・・

3

坂をのぼれば

17/01/30 コメント:4件 海見みみみ 閲覧数:1385

 ユウタくんのお母さんが亡くなったのは、今から一週間前のことでした。乳がんによる長い闘病(とうびょう)生活の末、亡くなったのです。
 お母さんのお葬式(そうしき)では、たくさんの人が泣いていました。お父さんに、弟と妹。あとは親せきの人たち。
 そんな中、ユウタくんだけが一人なみだを流せずにいます。ユウタくんはそんな自分を『冷たい人間だ』と思いました。

 お葬式も終わり、ユ・・・

2

新宿迷子

17/01/21 コメント:2件 海見みみみ 閲覧数:850

「新宿はこわい街だからね。手をはなしちゃだめよ」
 そうお母さんは確かに言いました。しかしそれを知っていながら、ジュンはスキを見てわざとお母さんから手をはなします。
「お母さんなんて、大きらいだ」
 聞こえないようにつぶやくと、ジュンは新宿の街中に消えていきました。

 ジュンは一人新宿の街を歩きます。
 自分の暮らす街とは比べ物にならないくらい、たくさんの大人・・・

1

304号室の在り処(ありか)

17/01/14 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:985

「みんな死んじゃえばいいのに」
 小学校からの帰り道。ショータくんはそうつぶやくと、一人暗い帰り道を歩きます。
 そんなショータくんの背後に、とつぜん同じクラスの男子たちが現れました。そして気づかれないように、ショータくんの背中を強くおします。それはきっと単なるイタズラのつもりだったのでしょう。
 しかしタイミングと場所が最悪でした。
 ショータくんがおされた先にあったのは・・・

0

ボクに足りなかったもの

17/01/07 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:849

「ゴーダ君、小説のサイトで一位取ったの⁉」
 そんな大声が五年三組の教室にひびきわたりました。
「これもおうえんしてくれる、みんなのおかげだよ」
 ゴーダ君は笑顔でそう答えます。
 クラス中がゴーダ君に注目する中、一人だけノートに向かって真面目な表情で書き物をしている男の子がいました。
「ふん。素人の世界で勝ったって、なんの意味ないのに」
 だれにも・・・

1

平和の宝石

16/10/13 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1270

 深夜の博物館。警備員の男女三人組は集まると話し合いをした。これからこの博物館から宝石を盗み出す。そのための作戦会議だ。
 作戦は既に決まっており、宝石を盗み出すのはとても簡単な事だった。セキュリティは警備員である彼らが握っている。それに目的の宝石は他より警備が薄く、盗むのが楽だった。
 宝石を盗み出し、三人は車に飛び乗ると逃避行を始める。
「楽な仕事だったな!」
 すきっ・・・

1

平和を食い荒らす者

16/10/11 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1148

 葬式会場。両親の遺影を前に春菜が泣く。春菜はまだ小学生、両親の死はあまりに大きすぎる不幸だった。
「大丈夫だよ、春菜。お姉ちゃんがついてるから」
 姉の夏美は春菜の手を握り、気丈に振る舞う。これからは春菜のために生きていこう。そう夏美は決心した。



 両親の事故死から二年目の春。夏美と春菜は両親の遺した家で二人暮しをしていた。
「ちゃんと制服着られ・・・

2

平和主義者の牙

16/10/10 コメント:1件 海見みみみ 閲覧数:1097

「この野郎!」
 大柄な男が俺に殴りかかる。それよりも先に俺が腹に蹴りをいれると、男は白目をむき倒れた。地面には他にも不良達が転がっている。
「はい、おしまい」
 俺は不良とのケンカを終え、その場を後にした。

 ケンカを終え家に帰る。そこにはお袋と親父の姿があった。
「あんた、また不良とケンカしたんだって?」
「なんだよ急に。絡まれたからしたけど、何か問・・・

0

笑えない店

16/09/27 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1188

「決まった時間笑わなかったら、何でも願いの叶うお店って知ってる?」
 高校の昼休み。女友達の翼がそんな事を言い出した。
「胡散臭い話だな。時間以内に笑ったらどうなるんだ?」
「魂を抜かれるんだとか。あくまでウワサだけどね」
 そう語る翼の目は、どこか期待に満ちている。
「もしかしてその店に行ってみたいのか?」
「さすがリョウちん、話がわかる!」
 翼はノリ・・・

0

爆笑のち、涙

16/09/26 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1149

 高校の文化祭でやった俺達の漫才は、まさに最高の出来だった。
「こう言ってやったんですよ。『それ、一杯ください』って」
「結局食べるんかい!」
 俺が相方の六彦にツッコミを入れる。

 ドッカン!

 そんな表現なぴったりなぐらい、俺達の漫才は観客にウケていた。

 舞台裏で俺は六彦とハイタッチをした。
「最高の舞台だったな」
「あ・・・

0

最高の漫才

16/09/26 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1183

「どうもー! 秀一&秀一です! それってただのピン芸人やん!」
 俺が病室で漫才を始めると、妹の悠子は目を輝かせながら拍手をした。
「この前、友達とケンカの話になったんですよ」
 悠子が食い入るように集中して漫才を見る。少しでも多く笑わせたくて、俺は自慢のネタを披露した。
「そしたら友達『あの幼稚園児とはいい勝負できるかも』って。そこは普通に勝てよ!」
 狙ったタイミ・・・

1

クロノスの鉄槌

16/09/12 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1219

「ついに完成したぞ!」
 私は念願だったタイムマシンの開発に成功した。これさえあれば過去でも未来でも自由に行き放題だ。
 しかし奇妙な話がある。実は私より先にタイムマシンを開発したという報告を何件か受けていたのだが、その開発者達がみなタイムマシンと共に行方不明になってしまったというのだ。
 おかげで後発である私の方が最初にタイムマシンを開発した事になった。本当に奇妙な話だ。

1

未来の大先生!?

16/09/12 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1333

『葵ほむら』そう自身のペンネームが書かれた小説の原稿を印刷しながら、青井修二はため息をつく。
 修二は今まで小説の賞にたくさん投稿をした。しかし結果は全て落選。このまま一生デビューできなかったらどうしよう。その時は、いっその事死ぬか。修二に死の影がちらつく。
 そんな風に、修二が暗い気持ちでいっぱいになっている時、その声は響いた。

「へぇー、この時代はこうやって小説を書い・・・

2

何があっても君を愛し続ける

16/09/12 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1498

「私、五十歳年上の人と結婚させられるの」
 そうイトハから告げられた時、ジローは言葉を失いかけた。
「五十歳年上って、僕達より? それはノルンの決めた事なのか」
「そうなの。だからきっと逆らえない」
 イトハの瞳から涙がこぼれる。ジローは耐えきれず、イトハをギュッと抱きしめた。

 就職、結婚、進路、政治、裁判、その他もろもろの決めるのに煩わしい物事。それらを人・・・

1

古本屋での決闘

16/08/30 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1116

 世の中にはレアな本を安く買い叩こうという悪質な古本屋が存在する。そこに本を高く売ろうとする客が現れた時、古本屋は決闘の舞台になる。

『亜久慈古書店』はそんな悪質な古本屋の一つだった。
「買い取り金額五十パーセントアップの券を持ってきたんですけど、使用できますか?」
「もちろんですよ」
 亜久慈古書店の店主が笑みを浮かべる。
 それからすぐ古本の査定が始まった・・・

0

本屋コンシェルジェ

16/08/29 コメント:1件 海見みみみ 閲覧数:1190

「どんな本でもお探しいたします。世界中、ありとあらゆる本をお客様の元に」
 東京の一等地にある、日本一広い本屋『大東京書店アルカディア』。
 ここには人間の店員は一人もおらず、全てロボットが管理している。中でも評判のロボットが、聞かれればどんな本でも探し出す、本屋のコンシェルジェ『コン一号』だ。

「確か江國香織の本で、タイトルに色の名前がついてて。最後男女が心中して終わる・・・

0

ダンジョン書店を探して

16/08/29 コメント:1件 海見みみみ 閲覧数:1350

「ダンジョン書店がどこにあるか答えなさい」
 街の裏通り。巨大なトランクを持った女、シラは片手でチンピラを持ち上げ首をしめた。周りにはシラに倒されたチンピラが何人も転がっている。
「ダンジョン書店なんて知らない! あんなの都市伝説だろう?」
「話にならないわね」
 シラはそのまま片手でチンピラを投げ飛ばした。トランクで追撃を加えると、チンピラが気絶する。シラは自身に危害を加・・・

0

期待はずれの娘

16/08/27 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1261

 今、自転車で駆ける私はスポーツカーよりも速い。私はコンビニでのバイトを終え、猛ダッシュで稽古場に向かっていた。

 私はとある劇団で役者をしている。今年で入団三年目。まだ端役しかやらせてもらえてない。それでも私は演劇が好きで、このまま役者を続けていきたいと思っていた。

「今日は大事な話がある」
 稽古場にて。今日の練習を終えると、団長が低い声でそうつぶやいた。それ・・・

2

裏切りの殺し屋と悪夢のスープ

16/08/27 コメント:2件 海見みみみ 閲覧数:2480

「この裏切り者」
 路地裏の一方通行。スーツ姿の男はそう口にすると絶命した。その目の前に立っていた青年、アルフは硝煙の立ち上る拳銃を手にしている。
「汚名ならいくらでも受けるよ」
 アルフは拳銃を懐にしまうとその場を後にした。

 一軒のくたびれたアパート。そこにアルフは帰ってきた。
「おや、アルフさんお帰りですか」
 アルフが自宅のドアを開けようとすると・・・

1

Q 三十歳まで普通の大工だったのに、四十過ぎてから歴史的偉人になったのは誰でしょう?

16/08/19 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1346

 線を描く、描く、描く。線はいつしか絵になり、マンガになった。紙の上で繰り広げられるマンガという小宇宙。でも、
「これじゃダメだ」
 俺は自分で描いたマンガのネームを丸めてゴミ箱に投げた。また絶望へと一歩進んでいく。いくら描いても自分のマンガに納得できない、無限に続くような地獄。
 三十路まで後一年。もう残された時間は少ない。
 鏡を見ると、俺の目は死んでいた。
「も・・・

1

我らが文芸部の抱える二、三の問題

16/08/19 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:931

 我らが文芸部には幽霊部員が多い。部長である私としては頭痛のタネだ。
「どうしたんですか難しい顔して」
「いや、ちょっとね」
 部員の一人、アカリちゃんが心配して声をかけてくる。その腕にはプリントアウトしたのであろう原稿を抱えていた。
「それ、新しい原稿でしょう? 見るよ」
「よろしくお願いします!」
 アカリちゃんから原稿を受け取り、一枚ずつ読んでいく。

0

裏切りソードと私のブルース

16/08/15 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1227

 十六歳の誕生日。リサイクルショップで、裏切りソードを買った。一振り五百円。破格の値段だ。
「お嬢ちゃん、俺を買うなんていい目しているじゃないか。俺を何に使うつもりかい?」
「お父さんを殺すため」
 そう答えると、裏切りソードは剣なのに、昔の映画俳優みたいにひゅーっと口笛を吹いた。
「お父さん、アルコール中毒で暴力を振るってくるの。だから」
「なるほどね。でもただ父親・・・

2

幽霊になってみた

16/08/02 コメント:1件 海見みみみ 閲覧数:1291

 あのピーケーでゴールを決めていたら、僕らの高校は全国大会に出場していた。
 でも現実はあまりに非情だ。僕はゴールを外し、全国大会への夢は一瞬にして断たれてしまった。僕がシュートを一回失敗しただけで。
 チームメイト達は『気にする事はない』と言ってくれた。でも彼らが心の中でどう思っているのかはわからない。気づくと僕の耳には『お前のせいで全国大会に行けなかった』という心の声が聞こえてきた・・・

2

言えないパピプペポ

16/07/18 コメント:1件 海見みみみ 閲覧数:1737

「この子は言葉をおぼえるのがおそいね。まさか、ちえおくれじゃないだろうね」
 そうおばあちゃんがボクに向かってつぶやいたのは三才のころ。この言葉をボクははっきりおぼえています。

 小学三年生の今、ボクはある病気にかかっています。パピプペポ病と言う病気で『パピプペポ』が言えなくなってしまうのです。『パ』ソコンと言おうとすると『バ』ソコンになるし、『プ』ールは『フ』ールになってしま・・・

1

革命の日

16/07/18 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1164

 小学生の頃、私にはコンプレックスがあった。自分の身長だ。他の同級生と比べて、私の身長は明らかに高かった。そのせいでついたあだ名が『巨人』男子からはバカにされ、女子からは影でクスクス笑われた。さらに私は気弱で、悪口に言い返す事すらできない。
 私はいつも、大きな背を丸めて影で生きようと必死だった。

 小学生にとって一番のイベント。それは修学旅行だろう。中でもキャンプファイアーは・・・

5

誰がために

16/06/26 コメント:2件 海見みみみ 閲覧数:2008

 私は毎朝、夫のためにお弁当を作っている。彩りや栄養に気を使いつつ、夫の好物も入れて、特製お弁当の出来上がり。できたお弁当は携帯で写真を撮り、個人的に保管している。夫が帰宅して「今日もお弁当美味しかったよ」と言ってくれると、未だに喜んでしまう。
 夫のためにお弁当を作る事。それが私の楽しみだ。

 キッカケは友人の一言だった。
 とある日。ランチタイムを友人と過ごす事になり・・・

2

手から蕎麦が出せます

16/06/24 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1499

 私の息子、縁(えにし)は変だ。つい最近五歳の誕生日を迎えた縁。そんな縁には他の子供と大きく違うところがある。
 手から蕎麦が出せるのだ。
 丼さえあれば、蕎麦をいくらでも出す事ができる。それもツユと一緒にだ。
 これだけ聞くとのほほんとして「面白いじゃない」と言われるかもしれない。
 冗談じゃない。手から蕎麦が出せるなんて異常だ。普通の人間ではありえない。
 我が子・・・

0

俺は映画を観ない

16/03/25 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1518

 正直な話、俺は映画が嫌いだ。感動できる作品や、腹から笑える作品があることは当然知っている。それでも嫌いなのは、映画が所詮作り物だからだ。作り物の感動に、作り物の笑い。
 そんな偽物に俺は興味がなかった。

 だからそのバイトを引き受けたのはたまたまだったと言える。大学の先輩から頼まれたバイト。それは映画のエキストラだった。
 日当二万円に釣られ引き受けたバイト。だが俺は早・・・

3

同棲とよく似た五つの言葉による物語

16/03/09 コメント:2件 海見みみみ 閲覧数:1366

【土星】
 休日の昼下がり。私は彼と一緒にテレビを観ながらボーッとしていた。そこに好きな異性といるという緊張は、あまりない。さすがに同棲生活が一年も続くと、ときめきも薄れてくるみたいだ。
 テレビでは宇宙に関してのドキュメンタリーが放送されていた。画面に一瞬土星が映る。
「土星の環って、なんだかドーナツみたいだよね」
 私はなんとなくそうつぶやいた。
 すると座ってい・・・

1

絶対に勝てるギャンブル

16/02/19 コメント:2件 海見みみみ 閲覧数:1650

 世の中には絶対に勝てるギャンブルがある。人はそれを『イカサマ』と呼ぶ。

 文芸部の部室。僕は文芸誌を読むふりをしながら、桜子部長の様子をうかがっていた。桜子部長が本を読み終えるまで目算であと五分。部室には僕と桜子部長のみ。そもそも文芸部には僕と桜子部長しか在籍していない。
 これは狙い通りの好機だ。僕は何気ないそぶりで財布を机の上に置いた。
「あー、面白かった!」

2

俺達は我が道をゆく

15/11/23 コメント:2件 海見みみみ 閲覧数:1135

 俺、大石良太は走っていた。全速力で町を駆け抜ける。
 一軒のスーパーを見つけると、俺は店のレジへと向かった。
「すみません、乾燥わかめありったけ全部ください!」

 両手にビニール袋を六つぶら下げ、俺は区民センターの会議室に入った。
「お疲れ様、劇団長」
「俺はただの部長だ」
 会議室に入るなりサークル一の変わり者、佐々木狂介(本名)が声をかけてくる。俺・・・

0

奇人になる

15/11/19 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1174

「テキトーな設計図渡しやがって! ふざけるな!」
 深夜一時。劇団の稽古場でカリアゲさんは怒りの声をあげた。同時に地面に叩きつけられる失敗作の大道具。場の空気は緊張した物に変わった。



 もしあなたが奇人を探したければ、演劇の世界に飛び込めばいい。役者には個性的な奇人が嫌というほど溢れかえっている。
 だがその奇人の中にも二種類の人間がいる。奇人を演じてい・・・

1

開闢!どれでも鑑定屋

15/11/11 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1141

 運送業に務め十年。今日、僕は今までで一番の大役を任された。
『開闢! どれでも鑑定屋』という番組がある。お宝を鑑定して金額を発表するという番組だ。
 その番組に出演するお宝を僕が運ぶ事になったのだ。運ぶものは古代王国の秘宝とされるツボ。本物なら数千万円はするだろうと言われている。
 そのツボを依頼者のいる大阪から、テレビスタジオのある東京まで運ぶ手はずになっている。もちろんツボ・・・

1

疑心暗鬼

15/11/11 コメント:2件 海見みみみ 閲覧数:1121

「床の間の皿はかつて秘宝と呼ばれた名品だ。売れば一千万以上になるだろう。お前の今後のために役立てなさい」
 妙子の父はそう言い残すと、病院のベッドで再び深い眠りに入った。無事に寝ている事を見届け、妙子は座っていた椅子から立ち上がる。
 妙子の人生は暗いものだった。母を幼い頃に無くし、父と二人暮らしの日々。大学を卒業し就職しようとしたところで父が病に倒れ入院した。父を介護するために就職を・・・

1

憂鬱の理由

15/09/29 コメント:2件 海見みみみ 閲覧数:1698

 最近どうにも憂鬱だ。気分が晴れなくて仕方ない。この憂鬱な気分はどうにかならないものか。俺は憂鬱さを晴らすべく行動を開始した。

 まずは会社の飲み会に参加した。酒を飲めば憂鬱さも吹き飛ぶだろう。そう考えたのだ。
 だが結果は散々。飲み会の間ずっと上司や同僚に気を使い、飲み会が終わった頃には気疲れしていた。まったく憂鬱だ。

 性欲を発散すれば良いのかもしれないと、今・・・

1

涼宮ハルヒは憂鬱なんかじゃない

15/09/21 コメント:3件 海見みみみ 閲覧数:1399

 僕は憂鬱だった。退屈な日々が続いていくこの世界。なにか事件でも起きないものか。僕はそう強く願っていた。

 高校の授業中、僕はいつも隠れて本を読んでいる。本を読んでいる時、僕は少しだけ憂鬱を忘れられた。
 今日僕が読んでいる本は『涼宮ハルヒの憂鬱』という有名なライトノベルだ。この本を読んで僕は感銘を受けた。僕と同じ悩みを共有する涼宮ハルヒという少女に恋をしたのだ。
 そし・・・

4

ちんすこうオジサン

15/09/08 コメント:6件 海見みみみ 閲覧数:1956

 傷ついた戦士はいずれヴァルハラに行くと言う。ちんすこうオジサンにとってのヴァルハラ、それが沖縄だったのかもしれない。

 沖縄に住む友人を訪ねに旅行へ行った時の事。友人は家の近所にある某公園の前を通ると、声を潜め私に話しかけてきた。
「気をつけてね。あそこにはちんすこうオジサンがいるから」
「なにそれ、変態の一種?」
「変態と言うかなんというか。女の人が通ると『オジ・・・

1

戦争を知らない私達

15/09/07 コメント:2件 海見みみみ 閲覧数:1400

 夏休み。私達一家は親戚の暮らす沖縄へ旅行に出かけた。沖縄に行くのはこれが初めての事だ。私はワクワクとしていた。
 ただ一つ、私は憂鬱に思っている事がある。小学校の夏休みの宿題。その中の一つに『お年寄りから戦争体験を聞く』という物があったのだ。
 戦争なんてよくわからないし、話を聞くのも面倒だ。でも小学校の宿題は絶対にやらないと先生とお母さん達に怒られる。私は渋々宿題をこなしていく事に・・・

1

『眼球を譲りたい男の巻』眼球紳士・短篇集05

15/09/01 コメント:2件 海見みみみ 閲覧数:1292

 これは様々な眼球の眼球による眼球のための物語(フィクション)である。



 僕の名前は眼球紳士。名前の通り、世界一の眼球コレクターだ。僕の屋敷には大量の眼球が、特別に調合された薬剤に浸かり、保管されている。
 なぜ眼球を集めているのかって? そんなの決まっているじゃないか。眼球が美しいから。ただそれだけだ。
 今回はそんな僕の眼球コレクションの中から一つ、・・・

6

会心の一撃

15/08/29 コメント:10件 海見みみみ 閲覧数:2053

 映画の試写会会場。そこで俺は不覚にもボロボロと涙を流し号泣していた。
 観ていた映画は『ライブマスター!』最近流行しているアニメ作品の映画版だ。この映画はアイドルのライブを通じて、母と娘の絆を描くという作品だった。
 俺には母親がいない。高校生の時に母は他界してしまった。それだけにこのライマス(ライブマスターの略称)の親子描写はストライクゾーンに入り、見事泣かされてしまった。
・・・

0

『眼球博士登場の巻』眼球紳士・短篇集04

15/08/25 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1196

 これは様々な眼球の眼球による眼球のための物語(フィクション)である。



 僕の名前は眼球紳士。名前の通り、世界一の眼球コレクターだ。僕の屋敷には大量の眼球が、特別に調合された薬剤に浸かり、保管されている。
 なぜ眼球を集めているのかって? そんなの決まっているじゃないか。眼球が美しいから。ただそれだけだ。
 今回はそんな僕の眼球コレクションの中から一つ、・・・

2

こちら国分寺アニメーション!

15/08/24 コメント:4件 海見みみみ 閲覧数:1572

 誰しもなりたい職業という物がある。私がなりたかった職業、それはアニメ制作に関わる仕事だった。

「平本、原画残りいくつ!」
「私の分は高田さんの原画を回収すれば完了です!」
「それなら早く回収行ってこい!」
「はい!」
 威勢のよい声に追いやられ、私は走りだした。
 ここは国分寺アニメーション。その名の通りアニメを作る会社だ。ここで私、平本ナミは制作進行・・・

0

『眼球オークションの巻』眼球紳士・短篇集03

15/08/22 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1674

 これは様々な眼球の眼球による眼球のための物語(フィクション)である。



 僕の名前は眼球紳士。名前の通り、世界一の眼球コレクターだ。僕の屋敷には大量の眼球が、特別に調合された薬剤に浸かり、保管されている。
 なぜ眼球を集めているのかって? そんなの決まっているじゃないか。眼球が美しいから。ただそれだけだ。
 今回はそんな僕の眼球コレクションの中から一つ、・・・

0

『美麗眼の巻』眼球紳士・短篇集02

15/08/21 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1338

 これは様々な眼球の眼球による眼球のための物語(フィクション)である。



 僕の名前は眼球紳士。名前の通り、世界一の眼球コレクターだ。僕の屋敷には大量の眼球が、特別に調合された薬剤に浸かり、保管されている。
 なぜ眼球を集めているのかって? そんなの決まっているじゃないか。眼球が美しいから。ただそれだけだ。
 今回はそんな僕の眼球コレクションの中から一つ、・・・

0

『電気眼の巻』眼球紳士・短篇集01

15/08/20 コメント:1件 海見みみみ 閲覧数:1329

 これは様々な眼球の眼球による眼球のための物語(フィクション)である。



 僕の名前は眼球紳士。名前の通り、世界一の眼球コレクターだ。僕の屋敷には大量の眼球が、特別に調合された薬剤に浸かり、保管されている。
 なぜ眼球を集めているのかって? そんなの決まっているじゃないか。眼球が美しいから。ただそれだけだ。
 今回はそんな僕の眼球コレクションの中から一つ、・・・

0

幻想祭り

15/08/15 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:1664

 死者が蘇る祭りが俺の住む村にはある。幻想祭り、その祭りはそう呼ばれていた。
 十年に一度訪れる幻想祭りの日。それを俺は待ちわびていた。全ては、彼女に会うために。

 幻想祭りの日は村が霧に包まれる。その日もまさに村は霧に包まれていた。幻想祭りの始まりだ。
「あんたもこれ、ちゃんと付けておきなさい」
 早朝、母が俺の腕にビーズのブレスレットをつけてくれた。このブレスレ・・・

1

村おこし、第一回UFO祭り

15/08/10 コメント:4件 海見みみみ 閲覧数:1485

『当村ではこのままでは過疎化の進行により、村そのものの消滅もありえる。そこで、村おこしとして第一回UFO祭りを執り行う』
 村役場の職員に配られた資料。それを見て僕は思わずため息をついた。

 八月某日。夜。村には普段見られないような大勢の人々が詰めかけていた。なぜこんなにも人がたくさん集まったのか。それはこの村で『第一回UFO祭り』が開催されているからだ。
 四月の始め、・・・

2

忠ロボ八号

15/08/05 コメント:4件 海見みみみ 閲覧数:1437

 これはあるきっかけを待ち続けた一体のロボットの物語である。

 そう遠くない未来。人型ロボットが開発され、ロボットは人間社会に適応していった。ロボットは姿も人間そっくりで、もはやアンドロイドと言っても差し障りない程だ。
 安藤新太もそんな人型ロボットの所有者である。彼は結婚し妻が子供を出産した事がキッカケで、妻の家事を少しでも楽にするため人型ロボットを購入した。
 彼が購・・・

2

運命の女神はケタケタと笑う

15/08/03 コメント:6件 海見みみみ 閲覧数:1477

 運命の女神はなんと理不尽なのだろう。まさかこんな普通の日常に罠が潜んでいるとは思いもしなかった。
 今朝食べたカレー。四日目だけど火さえ通せば大丈夫だと、のんきに考えていた今朝の自分を呪いたい。あの腐りかけカレーこそが罠だったのだ。
 大学の帰り道、突然俺は腹痛に襲われた。やばい、これは超弩級の物が出そうな予感だ。
 慌ててトイレを探す。この辺りにトイレはないか。しかしここは住・・・

3

全てのきっかけは……

15/08/01 コメント:4件 海見みみみ 閲覧数:2457

 私には彼氏がいる。大井カズキ君、彼とは別々の高校だけれど、ある事がきっかけとなって付き合い始めた。
 ある日の放課後、私が暴漢に襲われそうになった所を、偶然大井君に助けてもらったのだ。
 大井君は部活動でボクシングをしている。暴漢を寸止めのパンチで気絶させた大井君はとても格好良かった。
 私達は今、とても幸せにつきあっている。



 だがそれには裏が・・・

1

3Kイケメンじゃなきゃ嫌なんです!

15/07/29 コメント:2件 海見みみみ 閲覧数:2041

 あなたは3Kというと何を思い浮かべるだろうか。私の場合は高学歴、高収入、高身長の三つだ。
 正直、私は3Kでイケメンの男以外には興味がない。私は自分がそれだけの事を言える美女である事を自覚していた。だから3Kでイケメンではない男は門前払いなのである。
 そんな私に転機が訪れる。あれは五月の涼しい日、合コンでの事だった。

 その日の合コンで、私は早速一人の男性に目をつけた・・・

3

美女はトイレになんて行きません!

15/07/26 コメント:4件 海見みみみ 閲覧数:4528

 美女はトイレになんて行かない。誰が言い始めたか知らないが、世の中にはそんな決まりがあるらしい。
 私は誰もが認める美女だ。だからもちろん人前ではトイレになんていかない。それが美女としての役柄だからだ。
 人は何らかの役柄を演じながら生きていくものだと私は思う。その役柄が私はたまたま『美女』だったのだ。
 そういった訳で、私は美女としての役柄を演じながら大学生活を送っていた。

4

三つの原発

15/04/06 コメント:10件 海見みみみ 閲覧数:1593

 この度三つの国に新たに原発が建設されることになりました。

 A国の原発はコストダウンにより格安で建設することができました。国民も大喜びです。
 ところが地震が起きて一変。原発は倒壊し多くの放射能をばらまき、国民の大半が被曝しました。

 B国の原発はA国の反省を活かし、耐震工事が施されました。これで地震が起きても安全です。多くの国民が喜びました。
 実際に地・・・

5

あるテーブルの一生

15/03/24 コメント:14件 海見みみみ 閲覧数:1800

 僕の名前はテーブル。佐藤家の食卓をやっています。しかしそれも今日でおしまい。佐藤家が引っ越しをする事になり、僕は処分される事になったのです。

 佐藤家の皆さんとは沢山の思い出があります。
 家具屋さんで展示されていた僕を佐藤家のお母さんが見つけてくれた事。あの時「これからは毎日このテーブルの上にご馳走を並べよう」とお父さんに言ってもらえたのが嬉しくて忘れられません。
 ・・・

1

秘密のプレゼント

15/03/23 コメント:4件 海見みみみ 閲覧数:1505

 自分の部屋にある机。その上の引き出しを整理していたら、エロ本の切り抜きが出てきた。それも無修正のものだ。
 一体どうしてこんなものが。頭の中を整理してみると、ふと懐かしい記憶を思い出した。

 あれはまだ僕が小学四年生だった頃の事。当時僕は近所に住む中学生のお姉さんとよく遊んでいた。家が近所だった事もあり、放課後はよくお姉さんの部屋に通ったものだ。
 幼心にお姉さんと同じ・・・

3

ミクと僕と温かい食卓

15/03/23 コメント:10件 海見みみみ 閲覧数:1660

 彼女、ミクと出会った時、僕の胸は確かに高鳴った。彼女が僕の義妹になると知った時、心から絶望する程に。

 僕が大学を卒業する少し前、父が再婚した。義母となる女性の連れ子。それがミクだった。これからは四人での生活が始まる。そう父は嬉しそうに語っていた。
 しかし再婚してすぐ、父は義母と共に交通事故で亡くなってしまった。残されたのは社会人一年目の僕と、高校生のミクだけ。僕たちは二人・・・

1

運び屋シークレット

15/03/17 コメント:4件 海見みみみ 閲覧数:1735

 新宿で相談屋なんて仕事をしていると、時々怪しい仕事が舞い込んでくることがある。その一つが運び屋だろう。
 運び屋とは文字通り、物を運ぶ仕事だ。問題はその物。一体どんなものを運ばされるのかは、基本的に運び屋自体には知らされない。それが例え非合法的なものであっても、運び屋は知らぬ存ぜぬで通さなくてはいけないのだ。
 今回は入った相談は、まさにそんな運び屋の依頼だった。

 新・・・

8

赤いチューリップ

15/03/10 コメント:16件 海見みみみ 閲覧数:2722

 高校の通学路の途中に一軒の花屋がある。僕はその花屋の若い女店主に恋をしていた。
 三年間、毎日花屋の前を通っては彼女を見つめる日々。しかし僕は最後まで想いを口にすることができなかった。

 三月。僕は高校を卒業することになった。四月から通う大学は電車通学。もうこの通学路を歩くことはない。
 卒業式を終え、僕は一人通学路を通り家路についていた。あの花屋の前を通る。これでここ・・・

2

短命庵の思い出

15/03/09 コメント:8件 海見みみみ 閲覧数:1481

 高校時代、毎日のように食べていた短命庵のカツ丼。ふと懐かしいなと思っていると、過去のあの日へ帰るキッカケは、突然やってきた。

 仕事の出張で二十年前、高校生の頃に暮らしていた町へ訪れた。仕事はすぐに終わり、自由時間がだいぶある。俺はこの時間を有効活用するべく、高校時代に家から学校へと歩いた通学路を再び歩いてみる事にした。
 かつて通った通学路の景色は昔とほとんど変わっていなか・・・

1

名前の理由

15/03/09 コメント:2件 海見みみみ 閲覧数:1385

 小学校の社会科の時間。この日は生徒たちが体育館に集められていた。職業体験の一環として、通学路の舗装を担当した現場監督のお話を聞くためだ。
「この周辺の通学路は私たちが全て舗装しました。集められたのはいわゆる舗装工事のプロ、通とも言える人々です。それだけの人材が集まってもこの周囲の舗装工事は難航しました。地形の問題もあり、工事がなかなか進まなかったのです。私たちはたくさん苦労しました。しかし・・・

10

大嫌い、大好き

15/02/24 コメント:22件 海見みみみ 閲覧数:2025

「また二位だ」
 私は思わずため息をついた。
 私には大嫌いな人がいる。宝田アリサ、この中学に入ってから同じクラスになった女子だ。
 彼女はいつも学年テストで一位を取っていた。対して私は毎回二位に甘んじている。なぜ彼女にテストで勝てないのか。その悔しさが嫉妬となり、私の勉強に対する原動力になる。
 しかしいくら勉強をしても、宝田アリサにだけは勝てないのであった。

11

一見さん以外お断り

15/02/23 コメント:18件 海見みみみ 閲覧数:2937

 渋谷七不思議というウワサをご存じだろうか? 都市伝説の一つで【夜中に動き出すハチ公像】や【目が光るモヤイ像】辺りが有名だろう。
 その中でも今回は【一見さん以外お断りのバー】について語らせてもらう。

 その日、俺はどん底の気分だった。些細な事で彼女とケンカをして、別れてしまったのだ。
 独り身になって、俺の中でいかに彼女の存在が大きなものだったか思い知らされた。だが別れ・・・

3

【300文字小説】堪らず吐いた暴言

15/02/23 コメント:8件 海見みみみ 閲覧数:1824

 俺の彼女はハッキリ言って男グセが悪い。いつも隙さえあれば他の男のところへふらふらと向かうので、その度俺は嫉妬していた。
 今日の飲み会。俺は彼女と参加していたのだが、そこでも悪癖が出た。彼女は酔っ払うと俺以外の男の方に寄りかかり、甘え出したのだ。
「おい、放っておいて大丈夫なのかよ」
 友人が心配して声をかけてくれる。俺は「大丈夫だ」と笑顔を浮かべると、そのままトイレに向かった・・・

4

渋谷になりたかった男

15/02/21 コメント:12件 海見みみみ 閲覧数:1554

 ここは渋谷。俺はセンター街のとあるバーで酒を飲んでいた。今飲んでいる酒はX・Y・Z、これ以上のものはないと言われているカクテルだ。それを一口飲む。そのおいしさに思わずため息をつく。
「やっぱ渋谷の街はいいなぁ」
 俺がそうつぶやくと、隣に座っていた友人が突然吹き出すように笑い出した。
「お前は本当に渋谷が好きだな」
「ああ、好きだとも」
 胸を張ってそう答える。

7

歴史が僕に教えてくれたこと

15/02/20 コメント:10件 海見みみみ 閲覧数:1645

 幼い頃から僕は同性に興味があった。もちろんそれが普通でない事も理解している。でも僕が好きになる相手は決まって男の子だった。
 同性愛者である事を誰にも打ち明けられず、自分は異常者なのだと苦しむ日々。そんな日々を変えてくれたのが、茶沢君との出会いだった。

 茶沢君とは中学校の同じクラスで知り合った。当時からなよなよとしていて体の弱い僕に男の友達は少ない。対して茶沢君も友達が少な・・・

  1. 1
ログイン