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戸松有葉さん

ショートショート:小説投稿サイト「小説家になろう」で1001作以上、本サイト「時空モノガタリ」で入賞複数。 他、長編ライトノベルやエッセイなども。コメディ得意。 Amazon Kindle(電子書籍)http://amzn.to/1Xau7kMで活動中。(←URLは、Kindleストアを著者名「戸松有葉」で検索した結果。)代表作は『ショートショート集厳選集』とラノベの『二次元最高美少女』。 ツイッターは@tomatuariha3lb
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将来の夢 | 積極的安楽死法案 |
座右の銘 | 常識を疑え |
投稿済みの記事一覧
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防弾スプレー
19/01/28 コメント:1件 戸松有葉 閲覧数:94
防御こそ最大の軍事力!
攻撃力を突き詰めても、強過ぎて戦略兵器としての役割になってしまい、使用はできない。あるいは、攻撃は先制で行わねば国民を守れないが、その理由を作るのが難しい。
ならば極めるべきは防御だ。
ミサイル迎撃システムに代表されるように、防御用のものであっても、パワーバランスを崩す懸念で反発されるものはある。しかし一方で核シェルターを用意することまでは阻止され・・・
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冤罪のない国
19/01/21 コメント:1件 戸松有葉 閲覧数:82
「不当逮捕だ! 大使館に連絡しろ!」
その国を訪れた外国人は、拘束されてからずっとそう訴えているのだが、勝手に国選弁護人が付くのみだった。
「なんて国だ。冤罪のない世界で唯一の国という話も聞いたのに」
「はい、我が国に冤罪はありません」弁護士は事もなげに言う。「あなたの覚せい剤所持や使用も冤罪ではありません」
「冤罪だ! 私はそんなことをしていない!」
「存じていま・・・
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日常百合は虚構なのか
19/01/20 コメント:1件 戸松有葉 閲覧数:85
「チョコメロンパンって、絶対おかしいと思うわけよ。元々メロン要素少なかったメロンパンなのに、チョコ味で実物のチョコも入っていて、色もチョコレートだったら、これはもうメロンパンじゃない」
「メロンパンじゃなかったら何なの」
「百歩譲ってメロンチョコパン」
「メロンは外さないんだ」
名称への不満とは裏腹に、美味しそうにパンをパクついているのは、由加。今年から花の女子高生になっ・・・
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犯罪差別
18/12/25 コメント:2件 戸松有葉 閲覧数:108
同じ境遇の人たちが集まり、交流することはよくあるが、その集まりは少し特殊だった。「同じ境遇」の幅が広めで、直接は関係ない識者や一般人も混ざっていたからだ。
集まっているのは、刑期を終えた犯罪者、犯罪加害者家族、犯罪被害者やその家族、冤罪を被った者やその家族――犯罪関係の人々が中心となっている。そこに、犯罪関連の専門家および、一般の人まで参加している格好だ。
当初、加害当事者やその・・・
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ミステリーサークルの真相
18/12/25 コメント:2件 戸松有葉 閲覧数:116
いわゆる宇宙人が地球へ飛来していることが判明した。
地球での反応は様々だったが、どんな世論や独裁者があろうと、地球各国の見解は、結局ひとつに行き着く。
友好的であることを願うしかない。地球より文明が高度なのは確かなのだから、争えば一巻の終わりだ。地球人は未だ、地球外知的生命体の存在すら発見できない段階だったのに、向こうは地球を発見したばかりか、飛来もしているのだ。科学力の差は歴然・・・
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尻取りなので悪意なんて
17/12/18 コメント:2件 戸松有葉 閲覧数:1388
「ねぇ美亜、中途半端に時間余ってるから、尻取りでもしない?」 「え? まあ、いいけど。(スマホでもいじっていればいいのに、尻取りするの? っていうか私、尻取りなんて小さな頃以来したことないかも)」 「じゃああたしから。あいうえおの『あ』で始めるね」 「うん。(尻取りの『り』からじゃないんだ。別に決まってないから不自然でもないか)」 「『あばずれ』」 「…………」 「ほら、続けて」 「(他意はないよ・・・
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ふさわしい動物名
17/05/23 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:686
ある時ナマケモノのもとに、一羽の鳥がやってきて尋ねた。
「浮かない顔をして、どうしたんだい」
「実は俺、人間に不名誉な名前を付けられて」
ナマケモノ。
「酷い! それならこっちも、人間に名前を付けてやろうじゃないか」
案は色々と出た。
うじ虫、寄生虫、ゴキブリ、猿、ゴリラ、ハイエナ……。
しかしどれも、すでにいる動物たちに失礼だ。・・・
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お茶も飲み過ぎれば死ぬ
17/05/23 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:907
「健康的とされるお茶だって、大量に飲めばカフェインの致死量に達して死ぬ!」
彼は力説していた。
僕はその知識を持っていたので、何の驚きもない。
でも彼が続けた言葉には、多少驚きを覚えた。
「だから俺が、お茶を飲み過ぎたら死ぬことを証明してみせる!」
「君のバカさ加減には同情を禁じ得ないけど、それで、そんな話を僕にして、どうしてほしいんだい」
「証人になって・・・
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鏡が頑なな理由
17/05/23 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:812
妃は鏡に問う。
「鏡よ鏡、この世で最も美しいのは誰?」
『それはお妃様です』
その答えに妃は満足……したりはせず、静かに席を立つと、ある物を持って戻ってきた。
「違うでしょ!」
言いながら、紙製のハリセンで軽く叩いた。鏡なので割るわけにはいかない。
「ねえ鏡、そろそろ回答変わらないといけないでしょ。白雪姫。わかる? し・ら・ゆ・き・ひ・め! そうじゃないと・・・
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必死な桃太郎
17/05/23 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:677
その昔、必死で生きるお爺さんとお婆さんがいました。
お爺さんは毎日必死に山へ柴刈りに、お婆さんは毎日必死に川へ洗濯に行っていました。
お婆さんがいつものように必死で洗濯をしていると、川上から大きな桃が流れてきました。
お婆さんは老体に鞭打ちながら、必死の想いで桃をすくい上げ、必死にかついで持ち帰りました。
二人が必死で桃を切ると、中から赤ん坊の必死な泣き声が聞こえ・・・
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異性なんて星の数ほど(140文字小説)
17/05/23 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:785
友人が失恋した。面倒だが慰めるために言う。
「女なんて星の数ほどいるんだから」
「星は多くても、全部遠いだろ! 彼女は俺の太陽だったんだ!」
酒をあおる友人。面倒ではあったが、ここは友のためだ、本腰を入れて悟らせてやろう。
肩を強く掴むように叩き、
「太陽もめっちゃ遠いぞ」
(了)・・・
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雷がこわい妹(200文字小説)
17/05/23 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:1009
うちの妹は昔から雷が怖い。
以前はよく、泣きながら俺のベッドに潜り込んできていた。
そんな妹も小学五年生ともなると成長するらしい。
今日は雷の音も一段と大きかった。頻度も高い。
「お兄ちゃん」
夜、俺の部屋に来た妹。だが以前とは違う。
「か、雷のやつ、倒してきてやったぜ……!」
そう告げると、パタリと倒れるようにベッドに入った。
激戦を・・・
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妹とリモコン
16/07/04 コメント:2件 戸松有葉 閲覧数:1067
小学五年生の妹が、リモコンを片手に、首を傾げて言った。
「これって何のリモコンだっけ?」
俺もよくある。どれがどのリモコンかわからなくなるんだよなー。
「使ってみればわかるだろ」
ボタンをしばらく押して試していると、DVDのリモコンだと判明した。一件落着。
「こっちは何だっけ」と妹。
まだわからないリモコンがあるのか。
今度は俺が操作してみる。<・・・
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見捨てるのはよくないです
16/05/09 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:997
仲間が全員死んでしまったので、勇者は一人旅を続けている。
そんな道中、倒れて苦しんでいる――ように見える少女がいた。
「うう、あたしがあんな魔物にやられるなんて」
親切にも現状を説明してくれた。
無視して旅を続ける。
「なっ! ちょっと待ちなさいよ!」
「……なんだ、元気じゃないか」
少女は抗議と共に、起き上がってもいる。元気そうだ。
「あ・・・
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お客様のなかに
16/05/09 コメント:2件 戸松有葉 閲覧数:1627
「お客様のなかに、お医者様はいらっしゃいませんか」
快適な空の旅は、その一言で空気が一変した。
機内がざわつくなか、一人の男性が応じる。
客室乗務員は頬が緩み、しかし真剣な目で言った。
「私と結婚してください」
「喜んで」
婚約を済ませると早速、乗務員は次の人を探した。
「お客様のなかに、神父様はいらっしゃいませんか」
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