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白豚劇場さん

出没地
趣味
職業
性別 男性
将来の夢
座右の銘

投稿済みの記事一覧

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泡と消える思い出

15/04/04 コメント:2件 白豚劇場 閲覧数:1208

 駅を抜け、住宅街を通ると、鬱蒼とした茂みの中に小さな神社がある。僕が高校生だった頃と言えば8年も前の話になるが、ここに来ると未だに高校時代のことが思い出されて、つい色々と感慨にふけってしまう。
僕は駅のコンビニで買ったジンジャエールを片手に、境内のベンチに座った。高校の時と比べると、幾分茂みが小さくなったような気がする。缶を開けると、軽快な音が飲み口から溢れてきた。部活帰りに通学路の途中・・・

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三月の雨

15/03/07 コメント:3件 白豚劇場 閲覧数:1242

 ビルの間から降りしきる雨が、重苦しく街を濡らしている。タクシーが何台も濡れた道路を行き交い、路面に溜まった水を切って走っていた。自分の何倍も大きなビルが、まるで隣のビルよりも目立とうとしているかのように、多くの広告を身にまとっている。西東京の郊外で育った僕は、どうしてもこの街並みが好きになれない。
 雨にもかかわらず、喫茶店は多くの人でにぎわっていた。スクランブル交差点を行き交う色とりどり・・・

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飴色の稲穂

15/02/14 コメント:4件 白豚劇場 閲覧数:1301

入道雲が西の空で能天気に佇んでいる。目を焼くように眩しい直射日光。僕は母屋の外の日陰に入って、青々とした芝生をぼんやりと眺めていた。耳元に当てた携帯電話からは、時折鼻をすする音が聞こえる。
「ごめん、なんか心配かけて。」
「適当に謝らないで。」
やっとの想いで紡いだ言葉がかき消される。来ているTシャツが、べっとりと汗でぬれている。
「俺、わかんないんだ。大学院行きたいとは言・・・

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クラシックおじちゃん

15/02/05 コメント:2件 白豚劇場 閲覧数:1369

春のうららかな陽が差し込み、南から吹くそよ風が閑静な住宅街を暖める。耳をすませば、その街の一角、窓が半分開いた家からクラシックと思しき音楽が聞こえてくる。
家には一人のおじいさんが住んでいた。家からいつも微かにクラシックが聞こえてきていたので、僕の家ではそのおじいさんのことを「クラシックおじちゃん」と呼んでいた。親が仲がよかったことから、僕は小学生のころ、その家に足繁くおじちゃんの家に通った・・・

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