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藍田佳季さん

P.Nは「あいだよしき」と読みます。 ブログ:http://blogs.yahoo.co.jp/meop_2_6 ←ここでは現在、主に創作の進捗+日常のことを書いてます。

出没地
趣味
職業
性別 女性
将来の夢
座右の銘

投稿済みの記事一覧

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同室

18/08/05 コメント:0件 藍田佳季 閲覧数:152

彼が好きだ。
それに気付いたきっかけは彼の片思い。
就職して三年目、相手は2年上の先輩。

彼女に弟のようにしか見られていない、どうすれば振り返ってくれるのか。

私にそんなことを独り言半分に訊いてくる。
「まあ、君に分かるわけないよね」
「分かりますよ」
反論する。
「本当に?」
「ストレートに言えば良いんです」
「そう出来・・・

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青春変容

15/10/12 コメント:2件 藍田佳季 閲覧数:855

 私は曖昧なことが嫌いだ。人や物の好き嫌いについては好き・嫌い・その間、と分けて考える。現在中学二年生だけど、小学生の頃からずっとそうだ。
周りからは、さっぱりしている。男の子みたいな性格。とよく言われる。背は平均的だけど、他の子より骨っぽいし髪もショートヘアだから余計にそう見えるのだろう。
私はそれを悪く思っていない。逆にそう言われて嬉しいぐらいだ。
けど、体育の授業中に怪我を・・・

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落とし穴

15/07/14 コメント:0件 藍田佳季 閲覧数:1062

 大学進学と共に実家を離れた私は、五月に思い切って整形をした。大大的にやったわけではないけど、プチともいえない。そんな感じで。

 親の送り物ともいえる顔にメスを入れるのは少し後ろめたいものがあったけど、この先の人生を考えてするべきだと思った。このことは誰にも相談していない。

 今の私はいままでとは別人。元の自分の写真はたとえプリクラでも見たくないけど、それは全部実家に・・・

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再起

14/12/26 コメント:0件 藍田佳季 閲覧数:1074

 香奈の葬式から帰った夜、俺はただぼんやりとしていた。
 酸素が薄まったような感覚。精神的な酸欠状態。
 こんな俺を見たとして、香奈は多分「しっかりして」と言うだろう。けどそれは俺の想像でしかない。
 香奈のことを思うのはやめて前に進むべきだ。
 そう頭では思っても気持ちがついて行かない。それは違う、ともう一人の自分が言っている。
 頭と心がここまで分離するとは酷い。・・・

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赤い車

14/10/26 コメント:0件 藍田佳季 閲覧数:927

 試験期間の真っ只中の帰り道、私と美紗は自転車を押して歩いていた。
 それは話すためであり、帰ったところで最終日前の試験勉強が待っているだけだからだった。全く自分のためにはならないけど、出来るだけ時間を遅らせたいという思いがあった。現実逃避だ。
 
 とはいっても、話す内容はきょう受けた試験のこと。私はただ憂鬱なだけだったけど、 美紗はそうでもなかった。
「きょうの数学どう・・・

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逃れられない

14/10/02 コメント:2件 藍田佳季 閲覧数:1145

 あと数分で、この部屋に刑事がくる。おそらくは一人。最終確認だと言っていた。
 つまり、これさえ乗り越えれば嫌な他人に干渉されることがなくなる。
 最後まで真実を隠し通すつもりだ。けど、一つだけ問題がある。
 同居している彼だ。
 彼には今回の件について、断片的にではあるが知っている。
 
 その「断片的な内容」を一部でも話されては台無しになる。

・・・

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アパートに

14/09/11 コメント:0件 藍田佳季 閲覧数:1090

 初転勤。きょうからここで一人暮らしをする。
 真新しい鍵でドアを開けると、そこには何故か一足の靴があった。小さな黒いスニーカー。私は驚きながらも、中へ声をかけた。
「誰かいるの?」
 言うだけ言い、その場で待つ。
 これでは私の方が訪問者だ。子ども相手ならそう警戒する必要はない。靴を脱いで部屋に上がった。
「出て来なさい」
 足早に奥へ行くと、リビングの窓枠に・・・

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ある芸術家の言葉

14/08/19 コメント:0件 藍田佳季 閲覧数:1021

『生きていれば死にたくなるときもある』
 と、達観したように言っていた友人が亡くなった。
 アトリエでの服薬死。遺書は見つかっていない。
 
 私はいまそこで遺作となった作品を見ている。

 そこに何かメッセージがあるのではないかと思ってのことだったが、凝視したところで何も見えてこない。
 それだけ凡人なのだろう。想像力がない。

 この残念な・・・

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別の顔

14/07/15 コメント:0件 藍田佳季 閲覧数:931

 ある昼休み。
 同僚の堀君が福島さんとの雑談中に、昨日ライブハウスで見たヴォーカリストが私に似ていた、と言い出した。

 その話を振られては困る。
けどそれは通じず、福嶋さんに促された堀君が私の席まで来た。
「あのさ、昨日の夜九時頃どこにいた?」
「……私もライブハウスに」
 諦めて答えた。
「本当に? まさか歌ってたってことは……」
「ない・・・

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池の中

14/05/24 コメント:0件 藍田佳季 閲覧数:1010

 水中で流されて転がり、角がとれてすっかり丸くなった。
 そうして辿り着いた先で、身動きが取れなくなる。
 それが一般的な社会人だ。

 何に動きを止められているか。

 多分、仕事と家庭と世間体だ。
 
 ここ最近、休日がくる度にそんなことを考えている。
 休日にまで自由というものがないのはどうなのか。
 外出しようと思えばできるが、い・・・

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社内にて

14/05/05 コメント:2件 藍田佳季 閲覧数:1058

 定時が過ぎた社内は静かだった。
 毎日この部屋を賑わせている一人、美紗はいま最後の挨拶回りに出ている。彼女の退職理由は結婚だ。

 私はこの『結婚』という単語を聞くたびに憂鬱になる。
 30代に突入した今も義務にしか思えない。
 それについて深く考える気にはなれないので、早く片付けてしまいたい書類に向かうことにした。

 一呼吸置き、やる気になったそのタ・・・

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にわか雨のち_

14/04/18 コメント:0件 藍田佳季 閲覧数:960

 仕事を終えて外へ出た瞬間、これから雨が降る予感がした。
 湿り気のある風が吹き、雨が降り出した。見事な当たり。
 私は昨日からバッグに入れたままだった折り畳み傘を開き、一歩踏み出した、けど、うわ、という後ろからの声に立ち止まった。
「降るとは思わなかったな」
 そこにいたのは、隣部署の門山君だった。どうやら私と同じタイミングで仕事を終えたらしい。よくある偶然。横に来た彼は・・・

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生きるためか死ぬためか

14/03/06 コメント:2件 藍田佳季 閲覧数:1396


“自殺を実行できるぐらいなら、その度胸は生きる為に使うべきだ”
 と、どこかで聞いたことがある。

 それに逆らって虚しさだけを得た。

 自分で拒否したにも関わらず、目の前の濁流にさえ見捨てられたような気分だった。
 ここから去る気も起きない。
 アパートの家賃はずっと滞納したままで、帰ったところで近場に住む大家に嫌な顔をされるだけだ。
<・・・

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二度目の

14/01/08 コメント:0件 藍田佳季 閲覧数:1088

 会食後、予約しているホテルへ向かう途中で少し懐かしい店を見つけて立ち止まった。
 ネットカフェ「Simon」
 そこは知り合いが働いていた店で、私も冷やかし半分に何度か入店したがある。
 このままホテルへ直行しようと思っていたが、まだ時間に余裕があるので少しだけ入ることにした。

 受付を済ませてブースに入り、パソコンの前に座った。
 音楽でも聴こうと検索をす・・・

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