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うるせぇ、と書き足して帰る。

18/10/19 コメント:0件 繭虫 閲覧数:27

『アホ』 『うざい』 『ひろくん だいすきだょ』 『トーテムポール・マッカートニー』 大きなタコの遊具の中で、夜空の星のように天井いっぱいに広がるラクガキを少女は真顔で見つめていた。 スマホのライトで照らした落書きたちは字体も大きさもバラバラで、アラビア文字のようなものが混じってたり、かと思いきやよく見るとミミズが這ったような汚い平仮名だったり。 まるでちょっとした宇宙、ちょっとした混沌。・・・

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明日世界が終わる

18/10/18 コメント:0件 そらの珊瑚 閲覧数:61

 白夜はいつも寝不足になる。夜になっても沈まない太陽のせいだ。こんなあたしでも人類の、はしくれ。太陽の光に含まれる活動エネルギーが、自律神経を乱れさせてしまうのだろう。
「おはよう、リンダ。また眠れなかったの?」
「おはよう。母さんはよく眠れたみたいね」
「それは私が年老いた証拠よ。睡眠と死は似ているの。肉体が死に近づいた分、夜はぐっすり。そして遠くない将来、永遠に目覚めない朝が・・・

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伝言タクシー

18/10/17 コメント:0件 吉岡 幸一 閲覧数:43

 駅の西口からタクシーに乗り込んできた中年の男はどこか嬉しそうな顔をしていた。
「ご乗車ありがとうございます。どちらまでですか」
 運転手が尋ねると、男はポンと膝をたたいた。
「駅の東口までお願いします」
「東口ですと、歩かれた方が早いと思いますが・・・・・・」
「ええ、わかっています。かまいません。どうか東口までお願いします」
 運転手は怪訝な顔をしながらもす・・・

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青い鳥

18/10/16 コメント:0件 篠騎シオン 閲覧数:71

おはよー!今日も一日頑張るよ

彼氏がラインしてもぜんぜん捕まらないから、古風に留守電入れてやったぜ

そいえば、今日友達から怖い都市伝説のうわさ聞いたんだー

まじ、彼氏反応ないのいらいらするんですけど。付き合ってるのに何でちゃんと返信してくれないわけ?

最近の若者はってひとくくりにされること多いけど、昔と今とかそんなに変わってないじゃん。SNS・・・

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伝えなければならない想い

18/10/16 コメント:0件 本田栞 閲覧数:41

 一月一日の朝、寂れた神社に天使が現れた。純白の衣に真っ白な翼を生やした男は、賽銭箱の真上で浮いている。あっけに取られて立ち尽くす青年――青葉を、真紅の瞳が見澄ました。

「伝言はないか?」

 高圧な口調で語りかけられて、余計に青年の混乱を煽る。

「恋人と別れたお前は、よりを戻したいと考えた。そのために祈りを捧げ、我を呼び出したのではないか?」

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このメッセージ不要につき

18/10/14 コメント:0件 本宮晃樹 閲覧数:52

 植民星〈エスペランザ〉はよそに先んじて、ついにやらかした。超臨界知性を(意図せずとはいえ)作り上げたのである。
 これは地表に水爆の雨を降らされても忍従しなければならないほどの重罪だった。だがもはや事態は懲罰艦隊の迎撃作戦を立案する段階をとっくにすぎている。〈エスペランザ〉は間もなく機械どもに食い尽くされるのだ。
「諸君らは」脱出用恒星間飛行船の船長が厳かに宣言した。「〈エスペランザ・・・

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下校中

18/10/14 コメント:0件 悠真 閲覧数:39

 ランドセルを背負った女児が、一人で歩幅小さく歩いていた。
 その後ろから徐行運転で黒い車が近づく。
「本庄ミミカちゃんだね」開けた窓に肘をかけるようにして、車から半身を出す形で男は女児に声をかけた。「お母さんから伝言があるんだ」
「え?」女児はまだ小学校低学年。目線は車内の男よりも下になるので、顔を上げなければならなかった。「お母さんから……?」
「そう」男は気の良さそう・・・

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再開のための伝言

18/10/14 コメント:0件 うたかた 閲覧数:49

 幼馴染の君が亡くなって今日で丁度一年が経過した。僕は赤みがかった空のもと、閑散とした住宅街を歩いて抜けて君の眠る墓地に向かう。
 カラスが一羽また一羽と群れをなさずに飛んでいく。砂利の音に騒がしさを覚えながら君のもとに到着した。美しく鮮やかな花が既に何本も手向けられている。
 詰まる喉に耐えながら段に足をかけようとすると、そこに正方形をした一枚の黄色い付箋が落ちているのがわかった。落・・・

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神の伝言

18/10/13 コメント:0件 吉岡 幸一 閲覧数:68

 国連事務総長は全世界の人々が見守る中、神妙な面持ちで言葉を発した。
「昨夜、神の使いの大天使が私の枕元にやってきて、神の意思を伝言されていきました。地球は明日の午後十二時、つまり今より二十四時間後に消滅します。人類は滅びることになりました」
 国連の会場は沈黙に包まれた後、風船が割れたように声が飛び交った。怒号と哄笑、立て続けにあらゆる言語で投げつけられる質問、無数のフラッシュがたか・・・

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先輩への伝言

18/10/12 コメント:0件 笹岡 拓也 閲覧数:100

「先輩、なんかさっき伝言を預かったんですけど」
喫茶店でアルバイトをしている私は先輩に密かに恋心を抱いている。私は十分アピールをしているけど、先輩は私にあまり興味がないみたいで、正直ほとんど勝算はない。
「伝言?誰から?」
ある日、先輩と久しぶりに話すキッカケを手にした。それはある人から伝言を預かったという内容だ。先輩もこの話にはしっかり耳を傾けてくれたので、しっかりと会話が繋が・・・

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ムニミィ

18/10/09 コメント:0件 あかおしき 閲覧数:61

真似をするのが得意だった。記憶のなかのその人をそのままに、同じ言葉を繰り返すだけ。
夜営のキャンプでも僕はよく仲間たちの真似をするように求められた。
娯楽の少ないソコでは重宝されて、うまくすると偉い人たちから食料のお零れがあったりしたからよかった。
「似ている」「そっくりだ」
隊長の真似をして命令すればみんな銃を構えるぞ、なんて軽口を叩くヤツもいた。
それは流・・・

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気付き

18/10/08 コメント:0件 土佐 千里 閲覧数:56

 なんとなく種まきが終わって今日も仕事に取り掛かる。種まきとはラジオ局にメッセージをおくることだ。メッセージが採用されると、なにかプレゼントが当たるかもしれない。その楽しみがあり、今日も仕事前に、番組表をながめ、複数のラジオ局に種まきをするのである。
 帰ってきてからの楽しみは、ポストを開けることだ。
もしかしたら、種まきの種がどこかの局で採用されて花開いたかもしれないからだ。
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知覚する

18/10/07 コメント:0件 浅月庵 閲覧数:129

 あなたは自身が大病を患い、もう長くないと、微かにロッキングチェアを揺らしながら、ぽつりと零した。日に日に痩せ細っていくあなたを見て、私はとうに病のことには感づいていた。
 だけど私の心配は、あなたを救うことに直結することは到底ありえないし、私が悲しみに暮れていることを、あなたは知らない。

「ぼくには娘がいるんだ」
 一人娘で名前はエマ。幾度となく彼女との思い出話を聞いた・・・

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付箋 〜いつかあなたが気付く頃〜

18/10/07 コメント:0件 新世界 閲覧数:57

 特別な才能も、容姿もない。自分に期待など微塵もしていないし、蔑まれる視線にも慣れた。家庭や趣味も無い、枯れ果てた植木鉢の残骸の様な中年男。それが僕だ。

 24年勤務する会社にも特段愛着がある訳では無く、飲み会はいつも断るので今ではもう声も掛からない。それでも今日までリストラされなかったのは、与えられた仕事をミスなくこなし、サービス残業も厭わぬ献身ぶりが評価されているのかもしれない。・・・

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信頼の証

18/10/07 コメント:0件 秋 ひのこ 閲覧数:68

「ねぇカヨちゃん。あんまり塾の本とか学校で開かない方がいいってミツキちゃんが言ってたよ。カヨちゃんがカンジ悪くみられちゃうから」
 私がそう言うと、カヨちゃんはじっと私を見上げ、それから私の肩越しに廊下側のドアのところでかたまっているミツキちゃんたちを見やり、「ふうん」と応えた。
「あとね、西田さん。その靴下、ミツキちゃんと色ちがいでしょ。ごかいされるなあってミツキちゃんが言ってたよ。・・・

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祝福された遺伝子

18/10/07 コメント:0件 本宮晃樹 閲覧数:71

 自然科学の道を志したからといって、敬虔な信仰心を捨てなければならない道理はない。なかには器用にそれらを両立するたぐいまれなバランス感覚を持つ人間も少数ながら、存在する。
 パーシヴァル・ライアン研究医もそんなバランス感覚の持ち主であった。彼は傑出した遺伝病研究者であり、敬虔なキリスト教原理主義者であり――預言者であった。

     *     *     *

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明衣(あかは)の星

18/10/05 コメント:2件 荒井文法 閲覧数:106

 「人間と機械の違いは、何だと思う?」

 大きな瞳を窓の外に向けながら、同僚のシルフが言った。シルフの大きな瞳か一瞬だけ輝く。

 「ずいぶん古典的な質問だね。一考に値する論理でも思い付いた?」

 僕の言葉を聞いたシルフは、大きな瞳を僕に向けた。シルフの瞳の表面に、僕が映っている。僕の目は、どこにあるか分からないくらい小さい。

 「人間は、ここ・・・

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世界を救った吝嗇家

18/10/04 コメント:0件 本宮晃樹 閲覧数:81

 スタージョン元帥は重々しく宣言した。「やむをえん、〈スロウランサー〉に通信を打て。例のブツをぶっ放せ、とな」
 マホガニーのデスクに向かって不動の姿勢をとっているベイリ中将の顔が、熟れる前の梅みたいに青ざめた。「すると、連中は節度をわきまえなかったのでありますか」
 冷戦終結後、核廃絶は順調に進んでいたはずだった。核兵器は保有するだけでやたらに金がかかるし、いざ鎌倉と相成った際にもほ・・・

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カミカクシ

18/10/04 コメント:0件 悠真 閲覧数:65

 先生の呆気に取られた顔を見て、私は内心ほくそ笑んだ。
 今朝、始業のチャイムに重なる形で、遅刻になるかならないかくらいのタイミングで私は登校して来た。しかし教室には誰もいなかった。ほどなくして授業をするために先生が登場。だが教室には私しかいない。
 まるで神隠しのような様相。
 原因は、席に着いて正面を向いていれば自ずと目に映るその文字。
 とりあえず、先生が教室にいるこ・・・

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裏紙

18/10/02 コメント:0件  浅縹ろゐか 閲覧数:109

 タクマの家では、メモ帳と呼ばれるものを買ったことがなかった。チラシを破きクリップで留めたものを、メモ帳として使っていた。簡単に言えば、裏紙である。新聞に挟まっているチラシを破いてメモを補充するのは、タクマの役目だった。文庫本の半分くらいのサイズにチラシを破き、順々に重ねてクリップで留める。その作業はひどく単純であるけれど、タクマは嫌いではなかった。単純作業は、心を落ち着けることができる。それに気・・・

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領主さんからの伝言です。

18/10/02 コメント:0件 chiho 閲覧数:56

切り立った山々に囲まれたリンブルグ地方を、若干二十歳の領主が治めていた。村々を襲った伝染病の早期撲滅を宣言したのは、ほんの数日前。領主は不眠不休の対応に疲れ果てていた。が、片腕であるカレルは思案していた。うまく取り組めば、もっと広い地域にも特効薬を届けられたはずだと。様々な提案をしてみるが、布団の中からの領主の答えは、いつも「必要ない」だった。だが執拗に訴えるカレルに、とうとう領主も折れた。・・・

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メモfrom私inケース

18/09/30 コメント:1件 悠真 閲覧数:79

 明日からの修学旅行に備えて私は準備していた。
 とはいえ着替えなどの生活用品は母親が勝手に用意してくれたので、後は私が個人的に持って行きたい小物類を残すのみ。
 イヤホンはいる。バスでの移動とか暇だし。机の上に置いてあるいつも使っているワイヤレスイヤホン。それに手をかけて、思い直して引っ込める。バス移動は長いし、修学旅行は一週間もある。ここは有線イヤホンのほうが安心かもしれない。ノー・・・

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あたしのやさしいおばあちゃん

18/09/30 コメント:0件 W・アーム・スープレックス 閲覧数:72

 背後から男が襲いかかってきたとき、美智代は悲鳴をあげたが、路地にはただ真っ暗な闇があるばかりだった。
 人ふたりすれちがってやっとの狭い路だった。会社のいきかえりに、いつも利用していた。二十メートル前方には、彼女の住むマンションがあった。いつもはしかし、まだあたりはいまのように暗くはなかった。同僚のし残した仕事を手伝って遅くなった。駅から速足で商店街をぬけ、道路沿いに十分ばかりあるいてこの・・・

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花のか、ひとひら。

18/09/29 コメント:0件 新世界 閲覧数:62

 始め、自分は意識のみがぽつりと浮かんでは消える泡沫の様な物であった。
 長い時をそうして過ごした気がする。そこには光も色も無かった。
 遠くで何か聞こえる。それは細い糸でも辿る様な微かなものだったが、ひたすらそれだけに意識を注ぐと、
ある時ハッキリと聞き取ることが出来た。
「母様、これは何の匂いなのです?」幼い声が尋ねると、
「これは金木犀の香りですよ、理彦さん」と・・・

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新・文メイド

18/09/27 コメント:0件 荒井文法 閲覧数:66

 「あなたの予想死亡時刻まで、あと一年、三ヶ月、十四日、二時間、三十五分、四十二秒です、博士」

 自ら開発したAIに、自分の寿命を宣告される気分は格別だった。

 私の遺伝子パターン、生活習慣、身体状況、病歴、環境などのデータから判断された死亡予想時刻。誤差は、前後一週間といったところだろう。
 現在の医療技術であれば、私の癌が完治する可能性もある。しかし、AIであ・・・

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是正の伝言

18/09/27 コメント:0件 蒼樹里緒 閲覧数:90

 俺の楽しみは、投稿系SNSでユーザーによる創作企画に参加することだ。プロ作家を目指すほどじゃないが、学生時代から小説を書くのが好きだった。過去の作品もSNSにいくつか上げたら、感想コメントやブックマークもちょっともらえた。社会人になった今でも、合間にちまちま書きためては、気ままに投稿を続けている。
 参加中の企画はコンテスト方式で、主催者から指定されたテーマや字数に沿って小説を投稿し、締切・・・

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そのイロはハルヲ夢見る

18/09/27 コメント:0件 海見みみみ 閲覧数:61

 アパートの一室。彩瀬イロは真っ赤な液体にまみれて倒れていた。紅色に染まる白いワイシャツ。散乱した描きかけの絵。イロは身動き一つしない。凄惨な殺人事件の現場か。
 そこにイロの友人である尾屋ハルヲがやってきた。イロが倒れている一室を見るなり、ハルヲを眉間にシワを寄せる。イロの胸ぐらをつかみ立たせると「起きろ起きろ起きろ」と目覚まし時計のように繰り返した。すると先ほどまで動かなかったイロが大き・・・

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試合前の控室

18/09/27 コメント:0件 W・アーム・スープレックス 閲覧数:60

 浩二は控室でひとり、重々しい沈黙のなかに浸っていた。。
 リングにむかうのは、あと三十分後と迫った。
 さっきまで彼のまわりをとりまいていたジム関係者たちはみな、闘いを目前にした彼のために、部屋の隅にひきさがった。
 こみあげる緊張感はすでに極限にまで達していた。椅子にすわって、固くバンテージを巻き付けた自分の手にじっとみいっている彼はいま、最大限の恐怖と底知れない孤独感とを相・・・

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悪魔の伝言

18/09/25 コメント:0件 とむなお 閲覧数:74

 秋風が、すがすがしい水曜日……

 東京都A区に本社のある雑貨品メーカーの『D商会』で営業課長をしている宮本は、平社員の田村を伴って、W村というド田舎に来ていた。
 この村の村長宅から、自社の製品に対するクレームがあったからだ。

 いつもなら、社の営業車を使うのだが、あいにく調子が悪かった。
 すぐにJAFに連絡したが、早くても半時間はかかると返答されたため・・・

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禁断の果実に手を伸ばす

18/09/25 コメント:0件 小峰綾子 閲覧数:68

リリカは、震える手で生物室をノックした。中から「どうぞ」という、男性の声が聞こえる。

高校の図書室で借りた本の中に1枚の紙きれを見つけたのは2日前のことだ。

「アダムとイブからの伝言。あなた方は騙されている。この世界は大事なことが隠されている。恋や愛は美しい感情であり行為である。決して禁止などできるものではない。もちろん扱いには気を付けなければならないものではあるが。こ・・・

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謝罪会見

18/09/24 コメント:0件 紅茶愛好家 閲覧数:90

十月某日、○×食肉の食品偽装の謝罪会見が行われた。
大勢のマスコミとたかれるフラッシュ。まぶしい会場には○×食肉の上層部が計五人立っていた。
「まずは弊社の起こした行為により被害を被られた皆々様に心よりお詫びを申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」
マイクを持った代表取締役社長がマイクを降ろし頭を九十度下げる。他の幹部たちもそれに倣う。長い沈黙の後、失礼しますと言って○×社・・・

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ポケットに伏せ字のメモが込められた

18/09/24 コメント:0件 mokugyo 閲覧数:66

朝、登校してる時だったと思う。

人が結構いる通りで、誰かと肩がぶつかったんだ。俺は急いでたので、気にせずそのまま学校に行った。

学校でふと、学ランのポケットに紙が入ってることに気づいて、まあ引っ張り出してみたよ。ノートの切れ端にメモが書いてある。

「6月××日 お前は事故にあう」

おい、なんだこれは。やめてくれよ、冗談きついわ。6月8日の時点・・・

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伏字を愛した男

18/09/24 コメント:0件 紅茶愛好家 閲覧数:70

たまに会うじいちゃんはいつも優しかった。
小学生の夏休み、読書感想文の宿題で上手く書けず困っていると「英輔、そういう時は伏字を使うといいんだよ」と教えてくれた。
オレは教えられた通り原稿用紙を○○○で埋め尽くした。
先生には叱られたがオレは満足だった。だってじいちゃんは伏字も立派な文字だと教えてくれたから。それ以降ボクは人生の困った時に伏字を使うようになった。

中学・・・

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小さな森

18/09/24 コメント:1件 野々小花 閲覧数:101

 深夜、誰も居なくなった事務所で、私はタイムカードを押した。今月はもう半分を過ぎたが、今のところ休みは一日もない。帰り支度をする気力も無く、その場でしばらくぼうっとしていると、スマートフォンが光った。
<○○も生きて○ま○>
 届いたメールの文字は、所々が文字化けしている。差出人は確認しなくてもわかる。隣の家に住む男からだ。

 就職して二年目になった現在も、大学へ進学する・・・

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リムーバブル・スネイク

18/09/24 コメント:0件 荒井文法 閲覧数:55

 父が亡くなってから三年後、実家の処分を決意した私は、飛行機とレンタカーを利用しながら片道六時間かけて、家財処分のため実家を訪れた。
 父の葬儀から何も変わらず、埃だけが積もった家の中は、生まれてから十八年間を過ごした宝物のような記憶と、その記憶が確実に風化していく事実を改めて私に思い出させる。何百年も昔に盛者必衰という言葉を生み出した先人たちへの畏敬の念と、その先人たちもまた私と同じような・・・

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そして彼女は

18/09/24 コメント:0件 森音藍斗 閲覧数:90

 ——そして彼女は、×××、と言った。

「……は?」
 僕は思わず声を上げた。それは揺れる電車の音に掻き消されてくれることはなく、他の乗客の視線が集まって散る間、僕は肩を縮めているしかなかった。
「どうしたの」
 僕の向かいに彼女が居てくれたのが幸いだった。会話をしていた体裁に——ならないか。彼女と自分の間に言葉が交わ・・・

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D氏の伝言

18/09/24 コメント:0件 W・アーム・スープレックス 閲覧数:65

 アーヤは窓をいっぱいにあけると、静寂につつまれた夜の中に、耳をすました。
 どこかから、蝙蝠のはばたきがきこえてこないかしら……。
 その蝙蝠は、D氏からの伝言を運んでくるはずだった。
 ――夜が更けるのを待って、我が館をたずねられよ。
 それが伝言に書かれている文言だということは、村にすむ娘ならだれもがしっている。
 娘のいる家に、D氏の伝言が届けられるのは、いま・・・

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プライベート・プラネタリウム

18/09/24 コメント:0件 冬垣ひなた 閲覧数:106

 いつものように明かりを消して、夜を満たした部屋の天井に、綺羅星が灯った。二人で選んだ白いテーブルの上には、丸く黒い球体の家庭用プラネタリウム。日常の重圧から解かれた空間の隅っこで、僕とルリは一つの毛布を被りながら、どちらかが眠くなるまでお互いのことを語り合う。
 大学生になって二人暮らしを始めてから、週末の夜にこんな儀式を続けて1年半が経とうとしている。
「なあ。鶏になりかけた雛って・・・

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彼女を殺したのは

18/09/24 コメント:0件 みや 閲覧数:57

「そもそも私の作品に隠されている私の真意を本当に理解している人間が果たして存在しているのかと考えると、おそらくいないのではないかという結論に私は達しています。インターネットなどで私の作品の謎について持論を展開させている暇な人間も多いですが、あんなものは余りに稚拙な解説であって私の作品に対する一種の冒涜だと私は感じずにはいられません。何故なら彼女を殺した犯人を特定する事に何の意味も無いからです」

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バスツアーにいってみっか

18/09/24 コメント:0件 kanza 閲覧数:68

 来週末、地元の友達である美湖が、東京の私のアパートに泊まりにくる。といってもいつものこと。地元は北関東だし、お互い大学生ということもあって、2カ月に1回くらいは泊まり来たりしている。
 今回はどこか変わったところにでも遊びに行こうかとネットを見ていると、面白そうなものが目に止まった。
 どうやら日帰りバスツアーらしいのだが……。
『○○いっぱい! 〇いっぱい! 残暑吹き飛ぶ○○・・・

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歴史の柱

18/09/24 コメント:0件 飛鳥かおり 閲覧数:282

「この“ぼく”って、秀ちゃんのことね」
 結婚してから初めて帰省したときのこと。実家の居間の一番大きな柱に、たくさんの短い横棒と一緒に書かれた文字を指さして、妻の郁恵が言った。
「当たり前だけど、秀ちゃんもこんなに小さかったんだなあ」
「そりゃそうだよ、小学生のときだし」
 背丈を測ってつけた横線の印は、いまの俺の身長の三分の二ほどしかない。成長の軌跡を追うように、何度も何・・・

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伏字のラブレター

18/09/24 コメント:0件 せーる 閲覧数:65

駅のホーム。誰かが手を振っている。
どうせ、僕に向けてではないだろう。
高校に入るために上京したはいいが、半年たっても上手いこと友達を作れずにいる。クラスでも馴染めているか微妙なとこだ。小学校では活発な人間だったが、中学の3年を間に入れれば性格も変わってしまう。
上京して出来るようになったことと言えば、電車通学。小中では歩きか自転車だったので、初めは電車での通学でガチガチに緊張し・・・

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禁止用語だらけ文章書きには無慈悲なブログ

18/09/24 コメント:0件 泡沫恋歌 閲覧数:102

ネット依存症だった主婦が語る。
私がネットを始めたのは、自分専用のノートパソコンを買った14年ほど前からです。
以前は毎日平均3、4時間はパソコンの前に張り付いていたし、旅行や病気以外ほとんど毎日WebサイトにはINしてました。10年前の失業中、失業保険が支給されていた期間は朝から晩まで、一日10時間以上パソコン漬けでした。。
完全にネット依存症です! 今はちゃんと仕事してますか・・・

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ハッピーラグタイム白かりんとう

18/09/24 コメント:0件 むねすけ 閲覧数:142

「ハッピーアイスクリーム!!」
「なぁに、さっちゃん。今日のおやつどら焼きよ? まだボケないでよ。くわばらくわばら」
「ちーがうよ。がっこで流行ってんの。今みたいに二人の声がダブった時に言うの。ハッピーなんちゃらって。先に言った方が勝ちで、お菓子奢って貰えるのよ」
 私とお婆ちゃんのハッピーごっこのスタートは「生地が美味しい」だった。芦原家のくいしんぼシスターズに似つかわしい。<・・・

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みえるもの

18/09/24 コメント:0件 紫聖羅 閲覧数:62

−−−−聞こえない、聞こえない。
私は聞こえない言葉の出どころを探した。ふと目が合って、急に、冷たい視線を向けられ、すぐそらされた。
聞こえなくても、分かる。その口たちが、何を囁きあっているのか。
四つか五つの口たちは、その端に気味の悪い笑みを残しながら、バラバラと教室を出て行った。
ただぼうっと、黒い線の跡で汚れている机に目を落とす。
・・・

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さよなら、名前を呼べない妹

18/09/24 コメント:0件 小高まあな 閲覧数:109

 十月の満月の晩に生まれた子は、「××」と名付けられるのがこの村の習わしだ。
 なぜならば、その子は山奥にある泉に住む、龍神に生贄にされる運命だから。だから、名前など不要なのだ。
 生まれてきた子供は、額に大きく星型のあざを持って生まれてくる。私の妹のように。
 妹が生まれた時、両親は生まれた日付をごまかそうとしたらしい。でも、それは無理な話。だって、一目見ただけでわかってしまう・・・

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遺言

18/09/24 コメント:0件 紅茶愛好家 閲覧数:73

ある日、発明家のじいちゃんが死んだ。
とにかくユーモアがあり朗らかな人柄で人に好かれ、葬儀には生前のじいちゃんを慕う多くの人々が参列して別れを惜しんだ。
葬儀のあと、火葬場でじいちゃんが焼けるのを待っている最中、じいちゃんと同居していた和彦伯父さんがスーツの内側から一通の封筒を取り出した。なんとじいちゃんは財産がないにも関わらず遺言を残していた。皆、金もないくせにと笑ったがじいちゃんは・・・

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「そう、しよう」

18/09/24 コメント:0件 風宮 雅俊 閲覧数:48



『さようなら』


 船首が切り開く海に広がる白い軌跡、無音の洋上を波の音が進んで行く。朝日はなんて美しいんだろう。
 デッキのあちらこちらには老夫婦。私と同じように朝日を見つめている。なかには、わき腹を小突かれている人もいる。

 やっと一つの区切りを迎える事ができた。十年分の自分にご褒美。こんな清々しい朝を迎えられたのは、心地の良い夫婦生活を・・・

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先生へのサプライズ

18/09/24 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:53

 中学二年生のみっちゃんは、いいことを思い付きました。
 担任の先生の誕生日を、サプライズで祝ってみようと考えたのです。
 その男性教諭の評判は、人それぞれではありましたが、みっちゃんにとってはどうでもよいこと。初めてと言っていい恋心の前では、たとえ悪い評判を聞いたとしても、少数の奇人の見解だと変換されるのです。
 祝うならクラスのみんなで祝うべき。みっちゃん個人でやるのは様々な・・・

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プロのメッセンジャー

18/09/24 コメント:0件 戸松有葉 閲覧数:66

 内戦状態が続いて長い。迫る大国は未だ隣国攻略に手こずっているが、時間の問題だ。その前に自国統一を成し、備えねば、この国に未来はない。
 統一が成されない要因のひとつは、各勢力の位置関係だった。国を単純に分割しているのではなく、敵地の中に拠点が点在する、といった格好をそれぞれに取っている。大合戦を一気にして決着とはいかない。じわじわと拠点作りやその排除をやり合っている状態だ。
 こうし・・・

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