1. トップページ
  2. 第162回 時空モノガタリ文学賞 【 あだ名 】

第162回 時空モノガタリ文学賞 【 あだ名 】

今回のテーマは【あだ名】です。

恋愛・ちょっといい話・伝説・不思議な話など、
小説・エッセイ等の散文であれば
スタイルは問いません。
体験や事実に基づく必要もありません。

時空モノガタリ賞発表日:2018/12/24

※同一投稿者からのコンテストページへの投稿作品数は3作品とさせていただきます。
※R18的な暴力表現・性描写はお控えください。
※二次創作品の投稿はご遠慮ください。
※「極端に短く創作性のない作品」「サイト運営上不適切な内容の作品」は削除対象となりますのでご了承ください。

ステータス 募集中
コンテストカテゴリ
投稿期日 2018/10/22〜2018/11/19
投稿数 31 件
賞金 時空モノガタリ文学賞 5000円 ※複数受賞の場合あり
投稿上限文字数 2000
最大投稿数 3
総評

このコンテストにエントリーするには、ユーザー登録およびログインが必要です

ユーザー登録はコチラ ログインはコチラ

投稿済みの記事一覧

0

ラベリングリアル

18/11/13 コメント:0件 どようび

 アザヤ王の元に命を芽吹かせたイズフヤ王子は、当時の世界の女帝や、歴史上の美しい人達の事については誰よりも知識を有していましたが、しかし、生活の知恵については人一倍乏しいのでした。街の美麗な娼婦の名前を一つ覚える度に、食事の作法を一つ忘れてゆきます。隣町の、腰回りが民家の柱の細さ程度しかないイゾフラ嬢の話を聞き、唖然としてナイフを落として「済まない、フォークを拾ってくれ」と発言した時、アザヤ王は憤・・・

0

いつかの誰かみたいに

18/11/12 コメント:0件 上木成美

羨ましかった。あだ名、ニックネーム。それは、友達の称号。君は友達だよ、と認められた証。どんなにふざけたあだ名でも、皆がその名を自ら進んで呼ぶのだ。佐知子という子の「さっちゃん」ですら、私には羨望の対象だった。常に苗字で呼ばれる人間はもはや名無しと同じなんじゃないだろうか。名簿を見るたび、テスト用紙に名前を書くたび、私は自分の名前の魅力の無さを嘆いた。

いつも明るくて華があって皆の人気・・・

0

ゴキブリ

18/11/12 コメント:0件 hayakawa

 小さい頃、壮太と名付けられた少年は、発達が遅く、幼稚園に入学しても友達も作らずに一人で過ごしていた。
 壮太の母親はそんな彼を懸命に幼稚園に通わせようとしたが、彼は泣き叫んで嫌がった。母親はそんな様子を見てとても不安な気持ちになった。
「この子の将来は大丈夫かしら?」
 母親は父親に問い詰めた。
「大丈夫だろう」
 寡黙な父親はそう言って酒を飲んだ。仕事はできるが、・・・

0

いのち

18/11/12 コメント:0件 たま

 90年も生きると名前なんていらないと思うことがある。

 私が暮らしている介護施設は全室個室で、80名ほどの入居者がいるが、食事時に廊下や食堂で顔を合わす程度だから、名前なんて覚える必要もなかった。というか、入居者のほとんどは痴呆症とかで、挨拶もろくに出来ないから、名前を覚えてどうのこうのという付き合いは、ほとんど出来なかったのだ。
 でも、名前のない付き合いは、もうひとつ気分・・・

0

もう一つの仇名

18/11/12 コメント:0件 村沢走

 ファーバーカステルの万年筆を廻す。ペン廻しの要領で指先を離れた其れは、市ノ瀬美奈代の手の甲へと突き立つ。アンタの男が言い寄って来た。其んな下らない報復だった。2年F組み三十三番。一際目立った行為で、何時も私の邪魔をする。親友といえば聞こえは良いけれど、君と彼女の間に在るのは、断絶にも似た救済のみだ。カランダッシュの万年筆が飛んで来て、君は危うく片目になり掛ける。「う……お。危ね」。とは、言辞にも・・・

1

私は、花をくれた人の名を知らない

18/11/11 コメント:1件 冬垣ひなた

 一口に言えば、気難しく孤独な老人。
 毎日決まった席で、観葉植物のように音もなく座っていた。
 彼はいつも一人で喫茶店に訪れる。客がいなくなった昼下がりに、カランカランとドアベルの音がしたら間違いなく彼だ。ちょっと近所に散歩という身なりではなく、帽子にテーラードジャケットの知的ないで立ちで、そして30分ほど飲食して帰っていく。
 その老人は客で、私はウェイトレス。場所はコーヒー・・・

0

すみれ

18/11/11 コメント:0件 秋 ひのこ

 犬も悲鳴をあげるのだということを、僕はゴンタで知った。
 痛みの内側から引き裂くような、無力でひ弱で情けない声。知らない女と消えた父が置いていった犬を、僕は傷つけることを覚えた。
 ゴンタのことは結構好きだ。でも、最近の僕は自分でもおかしくなるほど余裕がない。父が去って母は仕事と酒に沈み込み、僕は僕で中学では――。
 ゴンタの悲鳴が耳をつんざく。
「うるせーよ、カワタ」<・・・

0

百面相の哲

18/11/10 コメント:0件 本宮晃樹

「〈百面相の哲〉、久しぶりだな」
 声を聞いただけですぐにわかった。確認するまでもない。〈百面相の哲〉は苦笑いを顔に貼りつけ、振り返りしなに大きく両手を広げた。「これはこれは。二宮巡査部長のだんな、ご機嫌うるわしゅう」
〈百面相の哲〉は高飛びの間際だった。当局の動きがにわかに慌ただしくなっているのに目ざとく気づいた彼は、足のつきやすい航空便は避け、客船に乗ってタイ王国へ逃げ込むつもりだ・・・

1

呪術師の息子

18/11/08 コメント:0件 W・アーム・スープレックス

 山や沢をかけたり、木によじのぼったり、川で蟹や魚をつかまえたりするのに飽きてきた子供たちは、だれいうともなく山里に足をむけた。
 こんもりした繁みのなかに、煙突から煙をたちのぼらせる家がみえてくると、かれらはわざと笑い声をあげては、楽しそうに騒ぎ出した。
 しばらくすると、二階の窓から小柄な少年が顔をつきだしたのを、すかさずダンがみつけた。
「ニッキだ」
 みんなはニッキ・・・

2

あだ名で呼んで

18/11/05 コメント:1件 文月めぐ

 いつものように「西本広樹様」というネームプレートを確認してカーテンの中をそっと覗き込みます。ベッドのそばにある折りたたみ式の椅子に腰かけると、夫は目を薄く開きました。あら、起こしちゃった、と思っているうちに完全に目を覚ましたようです。
「ああ、お母さん、来てたんだね」
 そう言って体を起こそうとするのを私は軽く補助しながら「今来たばかりですよ」と笑いかけました
「リンゴは持って・・・

1

あなたとあだ名と徒花

18/11/03 コメント:0件 浅月庵

 クラス全員からあだ名で呼ばれているあなたを、私はあだ名呼びすることができない。
 さらに苗字の高山“くん”呼びなのが全然距離を詰められていない証拠なのだけど、身の程知らずなのは重々承知で、私はあなたのことが好きなのだ。

 きっかけは、私があなたに三回も助けてもらったから。風邪気味でぼけーっとして、赤信号の道路にふらーっと飛び出したときに、あなたは私の腕を掴んで引き戻してくれた・・・

0

仇名

18/11/03 コメント:0件 新世界

「えー、であるからして、言葉というのは言霊とも呼ばれ、昔の人は『言霊』には力が宿ると思っていた訳だなー。面白いねー」
 大して感情の籠らない声で教師は言った。古典か歴史か、何の授業だったかは覚えていない。百合子はただ窓の外を眺め、流れる雲をボケっと見ていた。

 なぜ? 何がきっかけだったんだろう。
『出ない杭は打たれない』平凡で平和な学生生活の筈だった。心から馴染んでいる・・・

1

KYのNYの山田くん

18/11/01 コメント:2件 三明治

 アメリカの、あのニューヨークから転校生がやってきた。NY生まれのNY育ち。
 男なのは残念だけど……。できればハーフの女の子がよかったな。ウエキ先生と教壇に並んで立っている男の子はハーフでもなく純日本人らしい。坊主頭に半ズボンでボーダーのタートルネック着用。小学四年生にしては、ちょっとオッサン臭い顔をしている。なんとなくだけど島根とか鳥取あたりから来たというほうが、しっくりくる感じがした。・・・

0

しょんべん野郎

18/11/01 コメント:0件 hayakawa

 俺には物語の意味もわからない物語。早見という名前の俺はそう思いながらトイレまで向かった。トイレで用を足す。そのことに激しく抵抗感を持っていた。
 しょんべん野郎。
 俺の小学校の頃からのあだ名だ。俺はそう言われることに恐怖した。授業中いつでも抜け出した。
 俺には授業中トイレに行くことが唯一自由になる気がした。
「早見君、トイレで何してるの?」
 女子に中学校の頃、・・・

1

名探偵のナミダ

18/10/31 コメント:1件 若早称平

 義姉のナミさんから久しぶりの連絡がきたのは兄が亡くなって半年経った十月の終わりだった。ナミさんと私は歳が近いのもあり兄の生前は兄抜きでもよく遊びに行ったりしていた。気の合う友達のような関係だったが、兄が交通事故で亡くなって以来、法事以外で会うことはなくなっていた。私と会うことで兄のことを思い出してしまうのかな? などと考えて私から連絡することも控えていた分、「明日会えない?」とナミさんから言われ・・・

1

すき間くん

18/10/31 コメント:1件 吉岡 幸一

 すき間くんの本当の名前は田中一郎という。だが、この三ヶ月間だれも田中くんとも一郎くんとも呼ばない。みなこの平凡な名前がはじめから存在しないかのように、すき間くんと呼んでいる。

 三ヶ月前、T町で地震があった。震度3程度の地震ではあったが、運悪く倒壊した家があって、田中一郎はちょうどその現場に居合わせた。
「母が家の中に取り残されているんです。この潰れた家のどこかで下敷きになっ・・・

1

天使の呼ぶ声

18/10/27 コメント:2件 

・・・行き、快速・・・黄色い線・・・ご注意ください
―全然来んから心配した、どうしたと?
―三度寝たい、まだねむか
―テスト勉強?
―ううん、昨日遅くまで

 電車が到着し、アナウンスに押されるよう乗客たちが車内に乗り込む。おれは古賀綾子とその友人の後ろに続き、手すりのすぐ後ろに陣取る形となった。
 ラッシュの少し前とは言え、それなりに混んでいる。背中を押・・・

1

できない思春期にいる私

18/10/27 コメント:1件 悠真

 放課後の帰り道、改札を出たところで「ゆっきー」と後ろから抱きつかれる。クラスメイトの愛菜だ。
「もう、やめてよ愛菜」と口では嫌がりながらも、それを振りほどこうとしないゆっきー。
 私は愛菜が好きじゃない。そこまで仲良くなった覚えはないのに妙に馴れ馴れしい所が苦手だ。私と距離感が決定的に違う。
「一緒に帰ろ」という愛菜の提案に、ゆっきーは「いいよ」と頷いた。
 私なら断るけ・・・

2

あだな

18/10/26 コメント:4件 こぐまじゅんこ

 おかあさん、あだなってなあに?
 ほんとのなまえじゃなくて、よぶときにつかうときになまえだよ。

 たとえば、
 いぬくんは、
 わんわんなくから
 わんちゃん。

 ねこちゃんは、
 にゃあにゃあなくから
 にゃんこ。

 ぶたさんは、
 ぶーぶーなくから
 ぶーちゃん。


 なきごえできめ・・・

3

ゴリラ、ゴリラ、ゴリラ、ゴリラ

18/10/26 コメント:4件 繭虫

「五里さんはさ、女の子じゃん。『ゴリラ』ってあだ名、嫌じゃないの?」 HR後の教室に集った三人の『ゴリラ』に詰め寄られ、五里さんは目を丸くした。 しかし、面子を見て納得したのか、すぐにクスリと笑って答える。 「いい。そのあだ名、嫌いじゃないから。『ゴリラ』って、強そうってことでしょ。一目置かれてて美味しいじゃない。私は名字が五里だから普通に呼んでも『ゴリ』だしね。」 五里さんは不敵に微笑み・・・

2

忘れられたあだ名

18/10/23 コメント:0件 W・アーム・スープレックス

 さすがに40年もたてば、当時の面影は影も形もないと誰もが思っていた。
 が、同窓会会場のレストランに集まった面々は、たしかに髪が薄くなったり、また白髪もめだつものもいて、最初のうちこそ遠慮がちに顔をみあわせていたものの、老齢の先生を囲んでテーブルに座り、簡単な自己紹介もすんで、食事がはじまり、アルコールもはいって和やかな空気が生まれるにつれ、忘れていた小学生のころの顔が、しだいによみがえっ・・・

0

もう一度、呼んで

18/10/22 コメント:0件 W・アーム・スープレックス

 磯子は壁に貼られた売却済の判がおされた売り家の間取り図をみて、満足そうにうなずくと、
「栄ちゃん、やったわね」
 担当者の栄坂のほうをねぎらうようにみた。ふだんめったにほめられることがないだけに彼は、周囲の社員の顔を、照れたようにみまわした。入社以来、彼があつかってはじめて売れた物件だった。
 不動産会社のオーナーをつとめる磯子は、男子社員にひけをとらない大柄の体格の持ち主で・・・

0

新戦法名

18/10/22 コメント:0件 戸松有葉

 将棋には多様な戦法があり、有用であれば広く使われ、その名は後世まで語り継がれることになる。
 この物語は、将棋に興味ない人には実にどうでもよく、将棋好きの人にもかなりどうでもいい、戦法名にまつわる棋士の苦悩を描いたものである。

 ついに完成した、後は公式戦で披露するだけだ――。
 その棋士は自身の編み出した新戦法に手応えを感じていた。何も、その戦法が大流行するだとか、最・・・

0

四十歳

18/10/22 コメント:0件 戸松有葉

 俺は幼少期からあだ名が付いたことがなかった。しかし四十歳になった今、ようやくあだ名らしきものが与えられた。
 いわゆる中二ネームなので恥ずかしいものだが、初めてだったからか、さほど悪い気分ではない。言われたばかりで実感がないだけかもしれないが。
 その名も……サイレントキラー!

(了)
・・・

0

「聖徳太子」があだ名で「厩戸皇子」が本名?

18/10/22 コメント:0件 戸松有葉

 日本が国民へ歴史教育を施したのは、明治以降と戦後(現在)の二つの体制しかない。
 戦前の歴史教育は酷かった。思想教育であり、危険な宗教団体のそれと変わらないもので、浸透した後には、政治マスコミ世論は狂っていた。
 そうして戦後の歴史教育は、反省を活かそうとしたわけだが――。
 問題は二点あった。
 まず「思想教育は悪かったから排除すべき」という意識が行き過ぎて、自身が思想・・・

1

ミィコ

18/10/22 コメント:0件 荒井文法

 僕の名前はイルヴェライザス。
 お母さんが付けてくれた名前。
 僕の一生の宝物。

 お母さんとは、おっぱいを飲まなくなった頃に会わなくなっちゃった。お母さんはおっちょこちょいだから、きっと迷子になってしまったんだと思う。いつか迎えに行ってあげるんだ。お母さん喜ぶだろうなあ。

 お母さんに会わなくなった頃から、親切な人が僕に食べ物をくれるようになった。とても・・・

1

フゥコ

18/10/22 コメント:0件 荒井文法

 私の名前はリルクレィト。
 父が付けて下さった誇り高き名前です。

 父も母も由緒ある血筋です。私はその末裔ですから、父や母の血筋を貶めるような行いを慎まなければなりません。
 両親は厳粛さと優しさを併せ持ち、日頃の私を見守って下さいました。二人から学ぶべきものは多く、二人は私の師であり、目標でもあります。

 私がまだ年端も行かない子供だった頃、とあるお客様・・・

1

猫に恨みはないけれど、涙滴る川になる

18/10/22 コメント:0件 荒井文法

 名前? んなもんねえよ。

 物心ついたときにゃもう独りよ。誰も頼れねえ。周りは恐ろしいものだらけ。一瞬気を抜けばやられちまう。食事を獲るつもりが逆に獲られたり、地面に置かれてるごちそうを喰って口から泡吹いたり、ぶら下がってるごちそうに噛み付いて檻の中に閉じ込められたり、そういう奴を何人も見てきた。
 分かるか? 名前なんてもんは平和ボケした奴らの遊び道具さ。今この瞬間に死んじ・・・

2

消し炭になった畑中君はゴミじゃない

18/10/22 コメント:4件 クナリ

 私の高校一年の冬は、中学までとあまり変わらなかった。
 つまり、迫害はされても友達はいない状態だ。

 十二月一日の放課後、関東ならでは穏やかな寒さの中、私は校舎の裏にある焼却炉を目指した。
 ゴミの残り火がくすぶっている間は、その真後ろにいると、人目にもつかず暖かく過ごせる。
 しかし、寒風の中焼却炉に着くと、いつもと様子が違った。
 焼却炉は私の胸くらいの・・・

0

ひみつ

18/10/22 コメント:1件 風宮 雅俊

 休日で賑わう、ショッピングモール。行き交う親子連れもみんなウィンドウショッピングを楽しんでいる。

 !

 ベビーカーを押しながら来る夫婦・・・・。そう、あの時はまだ子供だった。他に説明出来る言葉はなかった。


     〜 ・ 〜


 中学校の生活に慣れてくると、小学校の時と女子との距離感が違う事に誰もが気付くようになっていた。・・・

1

アイちゃん

18/10/22 コメント:2件 R・ヒラサワ

「アイちゃん」
 小学生ぐらいの女の子が声をかけてきたので、私はニッコリと微笑んだけど、その後は何もしなかった。そもそも『アイちゃん』は、私の本当の名前ではない。
 会社の人に同行して、コンパニオンの様な格好で笑顔を振りまきながら、パンフレットを配るのが私の主な仕事だ。
 これまで小さなイベント会場にしか行った事がなかったが、今日は国内でも有数の大きな展示会場に来ている。異業種の・・・

ログイン