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  2. 第158回 時空モノガタリ文学賞 【 あとがき 】

第158回 時空モノガタリ文学賞 【 あとがき 】

今回のテーマは【あとがき】です。

恋愛・ちょっといい話・伝説・不思議な話など、
小説・エッセイ等の散文であれば
スタイルは問いません。
体験や事実に基づく必要もありません。

時空モノガタリ賞発表日:2018/08/31

※同一投稿者からのコンテストページへの投稿作品数は3作品とさせていただきます。
※R18的な暴力表現・性描写はお控えください。
※二次創作品の投稿はご遠慮ください。
※「極端に短く創作性のない作品」「サイト運営上不適切な内容の作品」は削除対象となりますのでご了承ください。

ステータス 終了
コンテストカテゴリ
投稿期日 2018/06/25〜2018/07/23
投稿数 69 件
賞金 時空モノガタリ文学賞 5000円 ※複数受賞の場合あり
投稿上限文字数 2000
最大投稿数 3
総評

最終選考作品

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兄の一計

18/07/23 コメント:1件 宮下 倖

 平沢の妹が訪ねてきたのは、あいつの四十九日が過ぎていくらか経ったころだった。
 大きな茶封筒を大事そうに胸に抱き、背筋を伸ばして俺の前に座っている。意志の強そうな澄んだ瞳に力が戻っているのを見て、俺はひどく安堵した。
「金井さん、兄の書斎からたいへんなものを見つけたんです。それを見ていただきたくて」
 そう言ってもどかしそうに封筒の中に手を入れる彼女に俺は苦笑した。
「香・・・

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あとがきの後の準備

18/07/23 コメント:1件 野々小花

 本を読むのが子供の頃から好きだった。少女小説に始まり、SF、ミステリー、純文学、時代小説、ノンフィクション。今ではジャンルは一切問わず、だから私の本の守備範囲は超一流の野球選手並みに広い。ただひたすら無節操に読み漁っている。本編を読み終わった後、余韻に浸ることができればそれは良い本といえるだろう。そしてその余韻が覚める頃、最後のお楽しみが待っている。あとがきである。
 あとがきというものは・・・

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14才の夏

18/07/19 コメント:0件 三明治

 私は一冊の詩集を持っている。
年々、増殖してきた蔵書の大半は電子化してしまったが、この本は、その災難を逃れた数冊のうちの一冊だ。無人島に持っていく一冊ではないのだが、棺桶に入れてもらいたい本のリストには入っている。
 私の父はブン屋(新聞記者)であった。とても熱心な社会部記者であり、その仕事ぶりのせいか、人の話題に上るときには「あの」が名前の頭に付いた。「出世なんかしなくてもいいんだ・・・

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隠されたメッセージ

18/07/19 コメント:0件 若早称平

 作家には大きくわけて二種類の人間がいる。面倒臭い人と、そうでない人だ。平手先生は僕が担当している作家の中でぶっちぎりの前者だった。
 もちろん作品は素晴らしい。気さくな人柄で人当たりもいい。原稿が遅れることもほとんどない。ただ一つ、どうにもこうにも連絡が取れないのだ。今どき携帯やパソコンを持っていない上、脱稿すると所持している山奥の別荘へ籠ってしまうという悪癖まで持っている。そういうわけで・・・

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味噌汁に焼餅

18/07/13 コメント:2件 秋 ひのこ

 空港からのびる県道の両側には青々とした田園が広がり、色濃い山々が四方を囲んでいる。
 タクシーの運転手は「ニイミ」と名乗る若い男だった。
「仕事ですか、観光ですか」
 ニイミが鏡越しに朗らかに話しかける。
「いえ、珍しいので。空港からの行き先がN村の食堂というのが。今はグルメの取材とかツアーとかあるでしょう。田舎のただの蕎麦屋まで秘境の隠れ家とか言われたりね。そういう関係・・・

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あとがき屋(自伝のあとがき)

18/07/11 コメント:1件 吉岡 幸一

 あとがき屋の商売をはじめて十年が過ぎた。あとがきとは詩集や小説、自伝、紀行文、エッセイ、論文など書かれた文章の終わりに本文とは別に書き添える文章のことだ。通常は書いた本人が書くことが多いのだが、本人の意向や出版社の意向で本人以外の者が書く場合もある。そのあとがきを書くことを生業としているのがあとがき屋である。
 男は六十歳の時に長年経営していた印刷会社を売却してあとがき屋を開業したのだが、・・・

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ユタのあとがき

18/07/03 コメント:0件 向本果乃子

 小説のあとがきは不要派だとユタは言う。
「俺が夢中で読んできた物語について、実はこういう気持ちで書いていた、こんなきっかけで書き始めた、あれが最後へ繋がる伏線だった、とかそんなこと終わってから言われても、俺が感じて考えてたことと全然違ったらどうなるんだよ。えーそんな意味だったの?とか知りたくないんだよ。百歩譲って作者の近況とか内容に関係ない話だったらいいけど、でもそれはそれで本の雰囲気や世・・・

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あとがきの本

18/07/03 コメント:0件 W・アーム・スープレックス

 いつものように英介は、書店にでかけると、片端から本をぬきとっては、次々とその本のあとがきに目をはしらせた。
 これまで数えきれないあとがきに目を通してきた英介だったが、肝心の本文のほうはいちども読んだことはなかった。
 他人からいわせると、そんなの、どこが面白いということになるが、本人はけっこうたのしんでいて、あの本はよかった、あの本には泣けたよなどとおおっぴらにいうので、それをきい・・・

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あとがき便り

18/07/02 コメント:2件 文月めぐ

「デザート担当の人は、鍋に水と寒天を入れて火をつけてください。かき混ぜながら寒天を溶かして、弱火で煮てください」
 先生の指示を聞いて、早速動き出す。六人の班員がいる中で、一人がご飯を炊き、三人でハンバーグを作り、二人がデザートを担当する。この班の中で由香理ちゃんと私がデザートであるあんみつを作る担当になった。
「寒天が溶ける前に砂糖を入れちゃダメなんだって」
 お母さんが言って・・・

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あとがきジョニーの思い出

18/06/29 コメント:0件 クナリ

 あとがき、というものに憧れたことはないだろうか。

 子供の頃、漫画や小説を自分でも書いてみたいと思う人は多いと思う。
 その際、世にある本のあとがきを見て「ああ、本編はもちろん、このあとがきというものを私も書いてみたい」という欲求を抱いたことがないだろうか。
 「あるわけねえだろ」という方はそれで結構。
しかし意外に、こうした思いを抱く方は多いのではないかと私は思・・・

投稿済みの記事一覧

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ツイテいない日

18/07/24 コメント:0件 nekoneko

ツイテいないと言う日はあった。確かにそう日はあった。僕が今までに生きて来た中で、そう言う日は幾度となくはあったような気がする。そして、そ言うことが起きる時は大抵は予兆のような事はなく、例えあったとしてもそれは極めて小さいな出来事の様な物で僕が特に意識をしていなければ気が付かない様な細やかな事なのであろうと思う。多分そうであろう。そ言う事で間違いは無いと思う。ただ今回は違っていた。と言うのは、初め・・・

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もう言い訳はしない

18/07/23 コメント:0件 木野 道々草

 娘のバレエのレッスンが終わる頃、僕は読んでいた海外小説の本編を読み終え、訳者あとがきを読んでいた。娘はまだ五歳なので一人でレッスンに通わせるわけにはいかず、土曜日の午後はいつもバレエスタジオの下の階の喫茶店に入り、コーヒーを二つ注文して本を読みながら待機した。

 作品の解説が主な内容のそのあとがきは数ページ足らずで、すぐに読み終えた。次のページには何もないはずだが一応めくると、訳者・・・

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深層

18/07/23 コメント:0件 飛鳥かおり

 デビュー時から追い続けている作家がいる。彼女の著書はどれも報われない主人公が苦境を生き抜く話であり、ラストもハッピーエンドとはほど遠いのだが、返ってそれが現実味を帯びている。俺は主人公に共感し、時には笑い、時には涙を流した。彼女の一年ぶりの最新作が刊行されるということで、俺は発売日に本屋に走った。
 平積みの一番上の一冊を手にとり、パラパラとめくる。いつものように細かい章立て。後ろの方まで・・・

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最後の言葉にできなくて

18/07/23 コメント:0件 冬垣ひなた

「無事に創刊から100号を迎えたものの、社内報はすでに役目を終えていると思う。上層部の中には廃刊してはという声もあってね」
 広報室勤務の美里は、上司からの打診にすぐには答えられなかった。
 老舗の食品会社に勤めて10数年。ずっと社内報を手掛けていただけに、美里はどの社員よりも抜きん出て会社の内部事情に詳しい。業績悪化の波が本格化する前に、経費の削減が課題だということは、言われるまでも・・・

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偽りのガラスを割れ!

18/07/23 コメント:3件 霜月秋介

「ん、今日は月曜日だな。ちょっとコンビニ行って少年ジャンペ読んでくる」
 それが、彼が妻に、いや、この世に言い遺した最期の言葉だった。【吾輩の蛸なのか】や【膝枕】など数々の名作を世に送り出した天才小説家、夏目漱右。彼は昨夜コンビニ店の窓際で雑誌を立ち読みしている最中、店内に突然ガラスを突き破って突っ込んできた軽トラックに撥ねられて死亡した。愛する妻と、執筆中の小説【名案】を自宅に遺して…。<・・・

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あとがきに込めたメッセージ

18/07/23 コメント:0件 みゆみゆ

 彼女はあとがきを読むのが好きだった。小説の余韻に浸りながら、その作者さんとの会話を楽しむようで好きだと話していた。読者カードに、小説の内容よりあとがきについて書いていることもしばしばあった。そうやって小説家との会話を弾ませる彼女の様子を傍らで見ていられることが、あの頃の僕にとって最大の幸福だった。
 読む本のほとんどを図書館で借りてくる僕と違い、彼女は新刊の単行本を一年に何冊も買うことがで・・・

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花が好きな人でした

18/07/23 コメント:0件 みや

明るくて花が好きな人でした。

今年の四月に末期癌で他界した母はそんな人でした。明るくてお喋りが大好きで、花や植木を育てるのが好きでそしてとても上手でした。玄関先に並んでいる沢山の花や植木に水をあげながら、通りすがりの家の近くの友人や顔見知りの人、顔見知りでもなんでもない人とも気さくにお喋りが出来る、そんな明るい人でした。

「明るくて楽しい人だった」
「いつもお喋り・・・

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遺書書き

18/07/23 コメント:0件 志水孝敏

 死んだ人のいいところは、たくさん部屋に集まっていても、暑苦しくないというところだ。
 いったいいま何人くらいいるのだろう。
 帰ってくると、挨拶もしてくれるし、生きている人間と違って、とても優しい人が多い。
 何か作ってくれようとしたり、あるいは踊りをおどっていたり、ときにはまったく違う姿に変わっていたりして、まるで飽きない。
 自分の、狭苦しいアパートには、ろくに風も吹・・・

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あとがき前の僕ら

18/07/23 コメント:0件 むねすけ

 紗良の病室に本のめくれる音が二つする。
 擦れたページ。紗良と淳二は競うように図書館の帯出カードを埋めている。
 本を読めない俺は、ギターを擦れさせた。通せないアンプは紗良にも淳二にも言えない俺の心と同じでどっかに置いてけぼり。きっと積もった埃を指でこそいだ時に、俺はせめて言葉を探せるだろう。
「淳くん、今月それで何冊目?」
「八冊」
「やっりー。私十冊目」
・・・

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翠川蘭子ファンブログ

18/07/23 コメント:0件 小高まあな

 翠川蘭子は、あとがきが長いことで有名な作家だった。
 文庫本で平気で五ページぐらいはあとがきだったりする。しかも、内容が本編とは関係ない、本人の近状報告なのだ。そして、それがやたらに面白い。作品は幻想的なファンタジーなのだが、そこからは連想できない笑えるあとがきだった。
 ブログでもやれ、と言った声もあったが、あとがきを楽しみにしているファンも一定数いて、翠川蘭子のあとがきは継続され・・・

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あとがき

18/07/23 コメント:0件 雨のかえる

『人生150年・渋谷タケオの生涯』をお読みくださり、ありがとうございます。

きっと多くの方が、このあとがきまで行き着かず、途中で「とんだイカサマだ」と本を投げ捨てているのではないか、と十分承知しています。もしくはこのあとがきから読まれている読者の方もいるでしょうか。
それならば都合が良い、どうか私の話を今一度お聞き願いたい。


私は1970年7月10日、東京・・・

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【 ガチャ★ガチャ 】

18/07/23 コメント:2件 泡沫恋歌

昨日、アタシ15歳になった。
誕生日プレゼントに自分専用のスマホを買ってもらった。
うちの教育方針で15歳になるまでスマホ厳禁、そのせいでラインもできないし、友だちと長電話もできない。
クラスでスマホ持ってないのはアタシだけ……可哀想な子扱いだった。
昨夜はスマホデビューが嬉しくて、ライン登録送ったり、無料電話したり、あれこれやってたら朝になっちゃった。
ふぁ ・・・

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あとがきだけの物語

18/07/22 コメント:0件 いっき

「あとがきのない小説を読んで、あとがきを書いていってみない?」
 突如、由麻(ゆま)がそんなことを言った。
「えっ、それって、意味あるの?」
 その突拍子もない提案に、僕は眉をひそめた。
 だって、あとがきなんて、小説を書いたその人が読者へのメッセージを込めて書くものであって、読者自身が書くようなものではない。そんなことをしたところで、何の意味もなさそうなことだけれど……。・・・

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P.S.アイラブユー

18/07/22 コメント:2件 そらの珊瑚

『あとがき』という言葉を前にして、心の中にふいに浮上してきた思い出がある。

 小さい頃一緒に暮らしていた叔母のマリモさんのことだった。
 マリモさんは父の妹で、母屋につながる離れの和室で暮らしていた。本の好きな人だった。畳敷きの部屋には本がぎっしりと詰まった本棚。本は床の間も占領し、そのわずかな隙間に白い花瓶の中で立ち枯れたオレンジ色のほおずきが顔を出している。それでもはみだし・・・

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エッセイ あとがき紹介

18/07/22 コメント:0件 田辺 ふみ

 あとがきっていうと、本の後ろに載っている短い文章で、作者が制作秘話を書いたり、裏話を書いたりっていうのがよくあるパターンですよね。
 そのパターンを裏切ったというか、心に残ったあとがきを少し紹介したいと思います。

 まずはスレイヤーズシリーズ。富士見ファンタジア文庫のライトノベルで少し前にヒットした作品ですが、アニメにもなっているので知っている方も多いのではないかと思います。・・・

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一冊の本だとしたら

18/07/22 コメント:0件 霜月ミツカ

 彼との出会いは、わたしが二十四歳のとき。彼はわたしよりも二十歳も年上で奥さんと子どもが居た。どこが好きかと訊かれたら多分、性格と答えていたけれど、実際は笑い皺とか、目の下のシミとか、そういうところが好きだった。優しくしてくれるひとはたくさんいるけれど、彼の目尻に刻まれた皺の深さを見て、このひとはいままで酸いも甘いも噛み分けて生きてきたのだと想像するのが好きだったし、彼がいままでどんな風に笑ってき・・・

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祖父の手記

18/07/22 コメント:0件 村升 青

病弱な僕はある夏、父の育った田舎へ行く事になった。
空気が綺麗と言うが、砂や木端が直に風に乗って来る環境が良い筈もなく、僕は到着してすぐに寝込んでしまった。
数日後回復すると僕は心配する大人の顔も見飽きていたので、大して興味も無い近くの山へ足を向けた。
今は子供は殆どいないが、父も祖父も昔この山で友達と遊んだらしい。
蝉の声の中、汗をかきつつ木影を進むと水の音が聞こえてきた・・・

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『南野モリコ 大全集』あとがき

18/07/22 コメント:0件 南野モリコ

この優れた短編小説を残したのは、南野モリコというペンネームでネットで小説を発表していた21世紀の小説家である。

19××年×月×日、静岡県の農村部に育ち、過疎であったことから小学校時代から片道30分かけて歩いて通学していた(1)。近隣に同年代の子供がおらず、学校が終わった後に一人で過ごす時間がたっぷりあったことが彼女を創作という遊びに導いたのは言うまでもない。「創作に必要なものは孤独・・・

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おじさんの本と猫のあとがき

18/07/22 コメント:2件 待井小雨

 猫のぼくがこの本のあとがきを書いているのは、おじさんが代わりに書いていいって言ったからです。ペンを持つのが辛いので、代わりに書いてほしいそうです。
「おそらくこれが最後の本になるでしょう」というのが、おじさんの伝えたいこと。もうすぐおじさんは眠るよりももっと深いところで眠って、起きてこられなくなるそうです。おじさんは知っていました。ぼくも知っていました。おじさんは近いうち、誰も会いに行けな・・・

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身勝手なあとがき

18/07/20 コメント:2件 トイトイ

 町田かよこ、三十歳。独身。交際している異性はなし。趣味はネット小説のあとがきを作者になりきって書くこと。
――さあ、今日もやりますか。
 仕事を終えて帰宅したかよこはストッキングを脱ぎ捨てると、パソコンの電源を入れた。パソコンが立ちあがるまでの間にスーツからジャージに着替え、冷蔵庫から缶ビールを取り出す。いつもの準備が整うと、お気に入りから小説投稿サイトにアクセスし、今日アップされた・・・

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木曜日の紫苑

18/07/20 コメント:0件 白汐鈴

 最終ページに栞をはさみ、本を閉じた。
 気持ちは本の世界をさまよったままで、なんとなしにまたそのページを開き、続きを捲る。あるのは奥付ばかりで、出版年が二十一年前だったことに胸のもやもやがわずかに軽くなった。僕の生まれた年だ。
 ページを繰り、ラスト三ページを読み返す。もやもやが再燃した。
「なに? その本、面白くなかったの?」
 そう言った友人が我がもの顔で占拠するシン・・・

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あとがき殺人事件

18/07/19 コメント:0件 ケン

   ■作者あとがき

 作家の山田三郎です。この小説『終極』が読者の元に届いている頃、私はもうの世にはいません。このあとがきを書いた後に自殺します。つまりこのあとがきは遺書です。
 私は10年前に妻と出会い結婚した。妻は私より20も若く美しかった。今でも彼女がなぜ、私のようなオヤジの、しかも売れない小説家を夫に選んだのかと不思議に思う。妻との時間は私の幸せそのものだった。しかし・・・

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猿の詩

18/07/18 コメント:0件 秘まんぢ

【はじめに】
 2000頁に及ぶ本書は、作者の星野隕石以下、、感謝しても感謝。真理子に捧げます。
【第七章・大爆発】
 あの人は 猿の惑星 パピプペポ。
【終章】
 がないのである。
【あとがき】
 NASAから連絡がきておどろいた。自著「猿の詩」が「地球からの声」キャンペーンの一等賞になり、信号化されて宇宙へ発信されるというのだ。そして2年後、再びNAS・・・

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七不思議の後日談

18/07/17 コメント:0件 すんみこ

学校の七不思議の内容は、大抵どこの学校も似通っている。トイレの花子さん、理科室の人体模型、音楽室のベートーヴェン、増える階段、体育館裏の合わせ鏡、誰もいない放送室……などだ。そして最後の七番目は、存在しないことが多い。
だが、私が通っていた小学校には、七番目の七不思議が存在していた。
最後の七不思議が語られる場所は、プールだ。学校の大時計が四時四十四分を指し示す夕まぐれのころ、プールサ・・・

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作家先生のあとがき

18/07/17 コメント:0件 吉岡 幸一

 この小説のあとがきを書くにあたって僕が最初に思ったことは、ようやく解放されるということでした。
 二年六カ月の間、この小説を書くためにすべてを犠牲にしてきたと言えば大げさに聞こえるかもしれません。
 多くの方には理解していただけないのかもしれませんが、こと創作に携わるような方なら多少なりともこの感覚を理解していただけると思います。
 朝は起きて夜は寝るまで、そして夢の中でさえ、・・・

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続きが気になる。

18/07/16 コメント:0件 笹岡 拓也

新鋭漫画家として注目を集めていた桜田ラクサ先生が、42歳という若さで突然この世を去った。訃報は瞬く間に知れ渡り、多くのファンが悲しみに暮れていた。

「それにしても『悪魔コレクション』の続き見たかったよねー!」
桜田ラクサ先生の遺作となった『悪魔コレクション』の最終巻が発売された。亡くなる直前に完結した作品で、きっと先生は作品の完結まで力を振り絞って描いたんだと思う。そう考えると・・・

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芸術って何?

18/07/15 コメント:0件 早川

 僕はふと頭の中で芸術家になろうと考えた。何がいいだろう。小説家、映画監督、音楽家、画家。
 頭に浮かぶのはそれくらいで、なんとなく映画監督になろうと思った。なにより、映画が一番面白いと思ったからだ。

「ねえ、映画作ってみない?」
 僕は大学の友達に話しかけた。
「映画? 俺達で? そんなの無理だよ」
 彼はそう言った。
 彼は僕と話している時もゲームに・・・

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憧れのプレミアリーグのピッチ

18/07/14 コメント:0件 ポテトチップス

『P.S. 
 20年後、ボクはプレミアリーグのピッチ上で、誰よりも早く駆け抜けている。
 1998年 2月15日  6年2組 上谷岳』

 マッケーロが、岳の肩を軽く叩いた。表情に自然な笑みを浮かべて。
 これから始まる試合の緊張に飲み込まれず、冷静を保っている彼はさすがだ。
 マッケーロは、頭上から岳の目を真っすぐに見つめて英語で話しかける。岳は聞き取った・・・

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『星の界』を聴いてのあとがき、もとい感想

18/07/13 コメント:0件 マサフト

人智は果てなし 無窮の遠に 其の星の界 きはめも行かん

昔の人、具体的に何時代だとか何処そこの国だとかは無しにして、とにかく昔の人の想像力とは如何なものなのだろう。

星を眺め、角度を計り、目星目印にして現在位置や方角、距離を割り出す。それは解る、手筈は知らないもののその行為、目的は理解できる。
だが星座はどうだろう。勿論、先に述べた手順の前段階と・・・

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本音

18/07/13 コメント:0件 風宮 雅俊

「ねぇ、豊彦くん。『あとがき』ばかり読んでいて面白いの?」
 私の彼は同じ文学部。そして今年から同じゼミ。
「面白いよ」
 ぽつりと言うと、『あとがき』に目を戻す。
 豊彦くんは興味の湧いた作者を見つけると、初版日順に作品一覧を作る。同じ題名でも単行本や文庫本、出版社が違うもの、改稿したものを丹念に調べて作成する。良くある事が絶版になっている本。その時には近くの図書館から一・・・

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作家になりたかった

18/07/13 コメント:0件 早川

 僕がこれを書いているのは、作家になりたかった自分のためだ。様々なことを考えた。
 僕の母親は専業主婦で週に五日パートを飲食店でしている。僕の父親は製薬会社で管理職をやっている。
 どことなく居心地が悪い家庭だった。父親は怖く、母親は僕に無関心だった。それで小さい頃から僕は人並に地味に生きてきた。
 大学在学中に僕は友達が一人もできず、ひどいうつ病になってしまい、自殺未遂をした僕・・・

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エンディング・ノート或いは終わりの始まり

18/07/12 コメント:4件 しのき美緒

 「あなた、いったい何をしていらっしゃるの?」
 シルクジャージーの濃紺のワンピースにほっそりとした身を包み、百貨店の紙袋を提げた京子は、ダイニングに一歩踏み込むや、その光景に驚いて声をあげた。
 京子が丁寧にワックスで磨き上げる無垢材のダイニングテーブルの上一面に書類が乱雑に積み重ねられ、ペンやラインマーカーが転がっている。その中で夫の宏が、電卓を手に何やら懸命にノートに書き付けてい・・・

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あとがき屋(小説のあとがき)

18/07/11 コメント:0件 吉岡 幸一

 あとがき屋の商売をはじめて十年が過ぎた。あとがきとは詩集や小説、自伝、紀行文、エッセイ、論文など書かれた文章の終わりに本文とは別に書き添える文章のことだ。通常は書いた本人が書くことが多いのだが、本人の意向や出版社の意向で本人以外の者が書く場合もある。そのあとがきを書くことを生業としているのがあとがき屋である。
 男は六十歳の時に長年経営していた印刷会社を売却してあとがき屋を開業したのだが、・・・

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あとがきがない

18/07/08 コメント:0件 あらしお

「おい待てよお前」
「おい、待てよお前」
「矢部くん振り返って、なんだよ」
「なんだよ」
「それで井川、お前さ・・・」
「お前さあ」
 そして鈴原さんは止まった。正確に言えば右手で唇を触りながら左足は貧乏ゆすりのように小刻みに動いているが、それまで激しく稽古場を動き回り大声を上げていた様子からすれば、鈴原さんは止まった。
 鈴原さんが次の台詞を発するのを待・・・

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予想外のラスト

18/07/07 コメント:0件 リーマン一号


私は今、非常に困っている。

「今日はペンが進むなぁ」と呑気に導入パートを書き始めたのはいいが、そのままあまりにも盛り上がってしまい、気づけば導入パートがあとがきに差しかかってしまっているのだ。

あと2000文字しかないのに、まだ殺人事件すら起こっていない。

一応、ミステリー小説だというのに・・・

このままだと、タイトルの「真夏の海水浴・・・

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あとがきが書けない

18/07/06 コメント:0件 undoodnu

 私はあとがきが苦手だ。原稿用紙を広げて机に向かって、ペンをくわえる。何も浮かばない。作品の解説をすれば良い? どうやればいいのだ。次回作への意気込み? そんなものは構想も何もまだない。登場人物達の後日談で跡を濁すか? そんな卑怯な真似はできない。困った時は、ひとっ風呂浴びてサッパリすることにしよう。
 入浴を済ませた私はサッパリした。だが、脳みそもサッパリしてしまった。やはり、何も浮かばな・・・

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彼が微笑したあとがき

18/07/06 コメント:0件 早川

 僕は教室の隅でじっと本を読んでいた。最近有名になった本だった。僕の好きな作家がそれを書いた。午後の教室で講義が終わった後、こうして過ごしていることが多くなった。
 僕がそうしていると後ろから一人の男が話しかけてきた。僕は彼のことを知っていた。この学科で一番できるやつ、文学部の中で唯一大手の出版社に内定が決まったやつだ。彼は自分で小説を書いたこともあり、どこかの県の文学賞を受賞したことがある・・・

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ご来店ありがとうございます

18/07/05 コメント:4件 紅茶愛好家

「えーと、生四つとライム酎ハイ、あとウーロン茶二つ」
「ライム酎ハイと……ウーロン茶二つですね」
 注文を取りながら若い女性店員が復唱する。飲み物を入力し終えたのを見て石丸准教授はメニューのページを繰った。背筋を伸ばし、注文を読み上げる。
「大皿特選ざんまい、中落ち、特選カルビ、牛モツセット、鳥軟骨の塩、福田屋サラダ、野菜盛り合わせ……とりあえずは、以上。で、良いかな?」
・・・

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息をやめた後の僕より。

18/07/05 コメント:0件 甘宮るい

「息子は一昨年の春に病に倒れ、それ以来入退院を繰り返していました。ですが6月20日の午後、家族の見守る中、静かに旅立ちました。享年18歳でございました。
息子は大変静かな子でしたが、部活にも勉強にも熱心でした。よく、家の手伝いもしてくれました。家族の誕生日には、決まって手紙とお花とプレゼントを贈っていました。サプライズをされたときには、驚いてもう嬉しくて……。本当にいい息子でした
息子・・・

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あとがき 告白

18/07/04 コメント:0件 横井雀

 あとがき

 始めまして、作者の南智子です。本編の方はお楽しみいただけましただしょうか。
 突然ですが、私はこのあとがきにてある一つの告白をします。
 実はこの物語は私だけの作品ではありません。盗作か? ある意味そうとも言えるでしょう。ならだれの作品だ? これは私の友人の作品でもあるのです。
 その友人は私の大学時代からの男性の友人です。大学時代の創作系サークルでの・・・

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作品「私」に添えられたあとがき

18/07/04 コメント:0件 広田杜

これを今書いているワタシは、私ではない。
作中に登場する「私」の世界が潰えたから作品は存在し、ワタシが生まれた。ワタシは「私」の意思を受け継ぎ、作品の完成を見届けるために存在する。ワタシは作品を装丁し、あとがきを添える。このあとがきが存在していること、それこそが「私」の存在の無を証明している。「私」はもういないのだ。
「私」の物語はどうだっただろうか。ワタシがあえて解説する意味な・・・

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俺の罪は君が知らない君の秘密

18/07/03 コメント:0件 紫聖羅

 妻の桜が息子と買い物に出かけている間、俺は引き出しの奥から、ある手紙を取り出した。箱に入れ、10年以上経ってもシワなく保管していたこれは、自分宛ての手紙ではない。桜に宛てられたものだ。
 桜と付き合い始めたのは、高校2年の夏だ。最初から桜が妥協して俺と付き合っていることは分かっていた。
 幼なじみの桜のことを、いつから好きだったのかは覚えていない。俺は想いを告げられないまま、桜も俺の・・・

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イニシャルK.I

18/07/03 コメント:1件 小峰綾子

本屋で平積みされていた新刊の表紙「森田健一」の文字が光って見えた。もしかして…まさか、そんなこと…。

森田健一は、15年も前に恋人だった男が当時小説を書いていた時に使っていた名前だ。しかし、どこにでもありそうな名前であるが故、同姓同名の作家がいてもおかしくはない。彼とはあれ以降交流もないので小説を書き続けているのかどうかも知らない。

帯に書かれている文字「遅すぎた再会 ・・・

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傷痕を書き記す

18/07/03 コメント:0件 蒼樹里緒

 報告書にあとがきなんて要らない、と『凶器保全協会』の事務員さんからはよく言われます。『凶器』から読み取った死者の記憶を、正確に書き記すだけで良いのだと。確かに、それが『解読者』としての私の職務です。
 けれど、私見もどうしても書き添えたくなってしまうのは、作家志望だった人間の性なのでしょう。亡き父のように『凶器』にまつわる物語が書きたいと願っていた、子ども時代の夢の名残として。
 今・・・

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病室の夜の涙

18/07/03 コメント:0件 早川

 妻と夜にキャンプに行った。空には綺麗な星が瞬いていて、月が見える。テントを張って二人で横になった。
「明日はどこへ行く?」
 疲れたように妻が言った。
「川に釣りに行こう」と僕は言った。
 二人で並んで眠る。ごうごうと風が吹く音が聞こえる。テントは風に揺れていた。
 翌日、目が覚める。妻はテントの外にいる。妻は火を焚いて料理をしていた。パンを焼いて目玉焼きを作ってい・・・

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遺書

18/07/01 コメント:0件  浅縹ろゐか

 私はこれまで後悔しないよう、正しく生きてこられたのでしょうか。そのように疑問を感じたのは、病に臥せり余命宣告を受けた春先のことでした。残された時間がそう多くないということを知ったとき、死に対する恐怖よりも、これまでの生き方に対する後悔の方が幾らか上回っていたのです。
 私は癌を患い、二年程前から闘病生活を送っております。如何やら手術をするのが難しい箇所らしく、放射線治療をして様子を見ること・・・

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とある小説とチョコレートの話

18/06/29 コメント:0件 たい焼き好き

一週間前から読んでいた本の最後のページを開き、作者経歴などを確認したのち、パタン、と閉じる。
正直、この本はつまらなかった。よく読みきれた物だと、我ながら感心する。それほどまでに、この物語は肌に合わなかった。
学園での謎をどういう訳か一介の生徒が追うことになる、という、使い古されたであろうネタ。
名台詞か何かのように自身のキャラクターに言わせた、他の有名作品で使われたセリフ。

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あとがき

18/07/01 コメント:0件 R・ヒラサワ

―著者あとがき―  この作品は私にとって、実に三年ぶりの著書となるが、俗に言う『産みの苦しみ』を実感したのは今回が初めてであろう。振り返ると此処に至るまで、様々な出来事が我が身に降りかかってきていた。  まずは愛犬の家出に始まり、続いて妻の蒸発。挙句の果てには、住んでいたマンションを追い出される羽目にまでなった。 一時期、私はホームレスの状態になった。ホームレスと言っても、車の中で寝泊まりをして・・・

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あとガキ

18/07/01 コメント:0件 浅月庵

 自身の小説の初出版の際、担当編集さんに「“あとがき”どうします?」って聞かれて、その意味をすぐに理解できない。
 単純に考えれば“後書き”なのに“書き”の部分が“ガキ”に頭のなかですり替わってしまい、俺はそれを反射的に断るけど。

 あとがきって確か、作品が終わった後に作者が、読者の物語に対するのめり込みや熱を打ち消すようにしれっと現れて「この本を手に取っていただきありがとうご・・・

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今ならば

18/06/30 コメント:0件 

 ねえ、ママ。
 小さい頃、あたしママといっしょにスーパーへ買い物について行くといつもお菓子売り場で見かけていた光景があるの。
 駄々をこねてお菓子買ってって大声で訴える同い年くらいの子たち。男の子でも女の子でもやり方はいっしょ。お目当てのお菓子の並んだ棚の前の床にひっくり返って手足をバタバタさせて泣きわめいて見せる、アレ。たいてい買ってもらえずその子のママにひっぱって連れて行かれるは・・・

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あとがきの人 

18/06/30 コメント:0件 こぐまじゅんこ

 ぼくは、鈴木とおる。
 岡山に住む小学二年生。
 ぼくは、本が大好きなんだ。
 いっしょに住んでいるおばあちゃんが、ぼくにいっぱい本を読んでくれたから。
 今日は、ぼくの誕生日。
 おばあちゃんが、本をプレゼントしてくれた。
 絵が少ないちょっとぶあつい本。
「とおるくんも本をよく読めるようになったから、この本をえらんでみたよ。ちょっと長いお話だけど、お・・・

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最後のお願い

18/06/30 コメント:2件 紫聖羅

 僕の尊敬する先生は、執筆した本の最後に「作者あとがき」というものを付けていました。僕もそれを真似て、「あとがき」を書いてみたいと思います。
 僕がこの本を書こうと思ったのも、先生の真似でした。
「なりたいものになるには、まず真似から始めればいい」
 そう先生はおっしゃってくれました。
 先生の仕事は本を書くことです。僕はこの世界で一番、先生を尊敬しておりました。先生のよう・・・

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しだれ桜の幻想

18/06/28 コメント:0件 とむなお


『……では、いつまでもお元気で。失礼いたします。敬具』

 美幸は、そう手紙を書き終えると、さっそく封筒に入れて、駅前の郵便局にあるポストへ向かった。
 その郵便局の近くには、中央児童公園があり、とても大きな、しだれ桜の木があった。
 その児童公園は川で囲まれていた。
 美幸は、その、しだれ桜が見たくなり、その児童公園に入っていった。
 きょうは快晴だか・・・

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あとがきのバラ

18/06/27 コメント:0件 ぜな

 ”看護師の礼奈が、最期に読んだ本には薔薇が散らばった”

 本が大好きな友達から借りた推理小説だけど、推理小説なんて今まで読んだことがなかったから、物語の結末には、そう終わっていた。意味がよくわからなかった。最期というのは、死に際だから、看護師の礼奈は、死にそうになった時に本を読んでいたということなのだろうか。薔薇が散らばったということは、血を表しているのだろうか。

「・・・

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蛇足

18/06/26 コメント:0件 くまなか

 真夏の直射日光の中を三時間待っていたから、私は脱水を起こして座り込み、親切な人に促されるまま病院へ向かった。待ち合わせの相手にはとりあえずショートメールで簡単に伝えた。電解質と糖分とを含んだ点滴に血液から口説き落とされて、私は確かに。
(終わった)
そう考えた。なにせ、途中どこかの喫茶店に移動していいか、ちょっとジュースを買ってくる、細々と連絡をしていたけれど”今筆が乗っている。直ぐ・・・

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大河物語「地球」

18/06/25 コメント:1件 風宮 雅俊

 最後まで読んで頂きありがとうございます。そして、本当にごめんなさい。

 大河物語「地球」は、今までの大河物語の話の展開が遅い、個性的なキャラがない、エピソードも成長性もないと言われていた事を反省して、書き始めた物語です。
そのためエピソードが多く先が読めない展開にするために、キャラ立ちした登場人物を多く配置しました。何をしでかすか分からないおバカキャラを要所に配置しました。各・・・

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責任の所在

18/06/25 コメント:2件 戸松有葉

 シリーズ刊行が滞ってから二十年、私が続きを執筆することが決定してから十年、長らくお待たせいたしました。シリーズ最新刊、ついに発売です。
 このあとがきを先に読む読者もおられるようなので、ネタバレは極力避けますが、本巻の内容は、シリーズ一巻ラストで昴が大きく言い放った「世界一周ライブ」です。本当にやってしまいます。
 ファンは多くともインディーズに過ぎない彼女たちがどうして実現できたの・・・

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遺書と遺言

18/06/25 コメント:0件 戸松有葉

 編集者はとても忙しい。どの業界でも同じだが、使える人間というのは一部だ。そんな人間が、読者からの問い合わせにいちいち応じていては仕事にならない。だから普段は、電話など繋がりはしないのだが……。
 困り果てたという表情で、幾人かが相談に訪れた。
「すみません、私たちでは応じかねて」
 このままでは警察沙汰になりかねないという。
 事情を簡易に聞くと、担当作家の最新刊のあとが・・・

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あとがきん

18/06/25 コメント:2件 戸松有葉

 小説のあとがきには、大別して三つの種類がある。
 一つは、あとがきを最初に読む読者を想定して、極力ネタバレしないようにしつつも、作品のことを語っているもの。
 一つは、先の例と理由被ることもあるが、作品とは関係ない近況報告的な話をする、あるいは、最初からあとがきを書かない。
 そして最後の一つが、ある作家のあとがきだった。
 読者からは賛辞の声が寄せられている。
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