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第86回 【 自由投稿スペース 】

恋愛・ちょっといい話・伝説・不思議な話など、
小説・エッセイ等の散文であれば
スタイルは問いません。
体験や事実に基づく必要もありません。

ステータス 終了
コンテストカテゴリ
投稿期日 2016/07/25〜2016/08/22
投稿数 7 件
賞金
投稿上限文字数 10000
最大投稿数
総評

投稿済みの記事一覧

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16/08/08 コメント:0件 吉岡幸一

道端に落ちていたあなたの靴は

底がすりきれ

先がやぶれていた

桃色の春風がいまは渡り

拾いあげた靴のなかを通り抜けていく

「わたしにできることは

それを持ち帰ることだけ

もとどおりにすることはできないけど

せめてシルクのスカーフで包みましょう」

道端に落ちていたあなたの靴は・・・

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新生バベルの塔

16/08/05 コメント:0件 本宮晃樹

「なあ兄弟」年配のロケット技術者は潤滑油の入ったボトルを高く掲げた。「乾杯といこうや」
 今夜は異例に気温が高く、西日本の南部ではぼつぼつ桜の開花が観測され始めている。ここ種子島では本州より一足先に、満開のソメイヨシノが咲き誇っていた。
「お前はいままでよくがんばった。それは俺が保証するぜ」
 H-UA型ロケットは星空の下、天を衝くようにそびえたっている。
「ロシアのソユー・・・

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回廊の僕ら

16/08/01 コメント:0件 れいぃ

 僕の学校では、悩み事があるとき、廊下を歩いて考えることになっている。中央に庭をすえ、アリストテレスのショウヨウ学派とやらをまねた回廊があるのだ。
 僕は悩みなんておおげさなものは抱えていないけど、ちょっと考えたいことがあるから、ここにいる。さっきから何周もしている。一辺が結構長くて、薄暗いから、他にだれかいても、かなり近くに行くまで気づかなかったりする。
 知ってる奴にあっても、挨拶・・・

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【タクシーと片目の三毛猫】

16/07/28 コメント:0件 吉岡幸一

空車のタクシーが通るたびに手を挙げてみるけれど、
わたしの前を知らんぷりして通り過ぎていく。
夜の夜の底、電車もバスもすでに終電をすぎ、
歩いて帰るには遠すぎる。
何台も何台も、数えるのも嫌になるくらい。
「ねえ、お願い、とまってよ」
声を荒げて、手を振ってみても運転手は見向きもしない。
わたしが不審者に見えるなんてことはないだろう。
だってきちんと・・・

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三毛猫

16/07/25 コメント:0件 UBIK

ぼくが本格的に殴られたのは、小学三年生のときだ。左の耳をげんこで思いっきりぶん殴られて、畳の向こう側に吹っ飛んでいった。泣くこともできなかった。皮膚の表面がじんじんして、脳みそはひっくり返ったみたいにがんがんと響いた。もぉーんという、少し低いうなりが左耳の奥で鳴り始め、それが収まる頃には、左耳から音が聴こえなくなった。 

 殴ってきたのは、その頃母親と一緒になっていた男だ。週に四・・・

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ゲリラ前線

16/07/25 コメント:0件 メラ

「おい、本部との通信がおかしいぞ」
 俺がいる「A8」ポイントから西に二百メートルほど進んだ「B1」ポイントの見張りに立つ笠松がそう連絡してきたのはちょうど一時間前だった。その時点で、異変に気づくべきたったのかもしれないが、おそらくどんな優秀な歩哨でも察知などできなかっただろう。
「本部、本部、こちらA8の吉武。本部、本部」
 笠松の連絡後、俺は何度か本部に通信した。笠松のいるB・・・

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【まいご】

16/07/25 コメント:0件 吉岡幸一

ショッピングセンターで迷子になった女の子
スキップかろやか泣いてなんかいません
「お母さんどこかな、ルンルンルン」
歌いながら きょろきょろ うろうろ ウインドウショッピング
熊さんのぬいぐるみ 机にかざってみたいな 可愛いな
ソフトクリーム 食べたいな あとでお母さんと一緒にね
こんなに大きいショッピングセンターだけど
こんなにでっかい いっぱい 人ばか・・・

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