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  2. 第九十三回 時空モノガタリ文学賞【 憂鬱 】

第九十三回 時空モノガタリ文学賞【 憂鬱 】

今回のテーマは【憂鬱】です。

恋愛・ちょっといい話・伝説・不思議な話など、
小説・エッセイ等の散文であれば
スタイルは問いません。
体験や事実に基づく必要もありません。

時空モノガタリ賞発表日:2015/11/16

※同一投稿者からのコンテストページへの投稿作品数は2〜3作品程度とさせていただきます。
※R18的な暴力表現・性描写はお控えください。
※二次創作品の投稿はご遠慮ください。
※「極端に短く創作性のない作品」「サイト運営上不適切な内容の作品」は削除対象となりますのでご了承ください。

ステータス 終了
コンテストカテゴリ
投稿期日 2015/09/21〜2015/10/19
投稿数 64 件
賞金 時空モノガタリ文学賞 5000円 ※複数受賞の場合あり
投稿上限文字数 2000
最大投稿数
総評

入賞した作品

3

「のほほん」

15/10/18 コメント:6件 こうちゃん

  どこからか「のほほん」と囁く声が聞こ
 えた。トイレの窓から星月夜を見つめながら
 私が用を足している時だった。
  自ら無意識の内に呟いていたのかもしれな
 い、睡眠薬で寝ている父を起こさない為に。
  昼間、コーネリアスに「のほほんってして
 るね」と、休憩室で言われた事を思い出す。

  コーネリアスとは私が働く社員食堂の同僚
 の主・・・

3

絞首台まで二メートル ――ミミタンの思い出――

15/10/03 コメント:6件 クナリ

 いつまで、こんな思いをするのだろう。
 朝、出社前にテレビをつけると、子供向けの番組がやっていた。
 今流行っているゲームか何かのキャラクタの着ぐるみが、アイドルと一緒にはしゃいでいる。
 CMに入ると、そのキャラクタのソーセージやふりかけの宣伝が流れた。
 一人きりのリビングで、ネクタイを締めながらそれを眺める。



 小学校の頃、週に一日、・・・

2

メランコリック・ホリデイ

15/09/24 コメント:3件 泉 鳴巳

 僕は自分の仕事が嫌いだ。

 仕事柄、休日は多いが、出勤日は這い寄るようにゆっくりとしかし確実に近付いてくる。
 そろそろまた仕事が始まる……一度そう考え始めてしまうと、折角の休日でも心は晴れなかった。
 かといって大雨暴風洪水の大災害というわけでもなく、どんよりと分厚い雲が鎮座しているような不快感が僕を包み込んでいる。
 ソファに座り新聞を広げたものの、少し気を抜・・・

最終選考作品

3

桃色の恋に溢れた灰色の世界

15/10/19 コメント:6件 タック

 自分が、恋愛ゲームの主人公であることに気づいたのは最近のことだった。それまでの僕は不自然に周囲に集まる女の子たちとの交感を楽しみ、恋を育む、ひとつの人形だった。凡庸だが特別な、主人公に他ならない存在だった。
 
 しかし、真実を知った今、すべての景色は、偽の風情に思われた。目に映るもの、耳に届くものは何者かによって形作られ、操作された、恣意の光景に過ぎなかった。また自分自身もその「ひ・・・

1

ぷち鬱曜日のはるかなるパトス

15/10/18 コメント:1件 飛鷹朗

ぷちうつな日曜である。ふと思い出したのが「鬱勃たるパトス」というセリフ。北杜夫の「どくとるマンボウ青春記」の登場人物が、なにかにつけこれを口にして、パトスというあだ名をつけられていたはず。
 いま辞書で調べてみると、鬱勃は「内にこもっていた意気が高まって外にあふれ出ようとするさま」って、そうなのかい。鬱って字から、もっと暗い情念だと思っていたのに。でも、勃ってつまりアレだよな。気がつかな・・・

4

光射す朝

15/10/04 コメント:8件 つつい つつ

 もう十二時過ぎてる。そろそろ寝ないと、明日は早番なのに。でも、大丈夫かな、今日夕方の混雑時に来たお客さん、カード払いから急に現金払いに変更したから、慌てちゃってよく覚えてない。レジ待ちのお客さんもいっぱい並んでたし。あれ、一万円だったよね。五千円じゃないよね。もし違ってたらレジチェックの時、五千円も合わなくなる。先々週も何千円か合わなくて私のせいにされたし、今度あんなことがあったら、何言われるか・・・

1

最大多数の最大健康

15/10/04 コメント:2件 alone

 カーテン越しの暗さが、まだ夜であることを物語っていた。
 精神と意識の違いはなんだろう。帰りの飛行機で思った疑問が、ふと頭をもたげてきた。
 精神とは、意識とは。定義づけを行おうとするが、思考は遅々として進まない。
 目覚めたばかりということもあるが、主な原因は時差ボケだろう。私は枕元のサイドテーブルからブレスレット型のウェアラブル端末を取り、手首に装着した。生体認証が行われ、・・・

3

泣いてる女

15/10/04 コメント:6件 メラ

 夜の世界。夜の街。
 きっと彼女は、そんな夜の世界から来た、夜の住人。
 けばけばしい都会の繁華街にも、清々しい緑溢れる公園のように、等しく朝日は昇り、温かい日差しは照らしてくれる。
 そんな朝日の照らす街角で、彼女は薄汚れたコンクリートのビルの壁に寄りかかり、声を押し殺して泣いていた。ブランド物のハンド・バッグ。真っ赤なワンピース。そして、靴は履いていない。ベージュのストッキ・・・

3

晴れない世界

15/09/24 コメント:3件 アシタバ

 最近、僕は少しおかしい。
 授業中にもかかわらず、やたらと窓の外を見てしまう。空はいつもと同じで、淡く光る『光の雲』におおわれ何の変哲もないというのに、近頃の僕はどうしても空が気になってしまうのだ。
 僕の悪癖に気がついた先生が視線で咎める。すぐに謝罪をした。
「ここのところ様子が変ですね。どうかしましたか」
 先生の問いかけに僕は思い切って打ち明けた。
「空に青い・・・

2

ゆううつ屋

15/09/23 コメント:2件 W・アーム・スープレックス

これは私が小学生の時の思い出だった。
放課後、すぐに家に帰っても、両親が共働きで家に誰もいないので、私はときどき、帰路の途中にある焼きそばとお好み焼きを食べさせてくれる店に立ち寄ることがあった。
鉄板のついたテーブルが一台きりの、4人が向かい合って座れば満席という本当に小さい店だった。坂の途中にあって、すぐ前の細い側溝には、山からの澄んだ水が流れていた。
私はそこでよく、焼きそば・・・

投稿済みの記事一覧

2

悪魔のささやき

15/10/19 コメント:2件 高橋螢参郎

「よっ、兄ちゃんまた来たんか」
 会社のトイレに籠る僕へ気さくな態度で声をかけてきたのは、あろう事か悪魔だった。
 それもそんじょそこらの小悪魔ではない。かの有名なキリスト教七つの大罪のうち怠惰を司るという、ベルフェゴール。オカルトに明るくない僕でもTVゲームで名前くらいは知っているほどの、超メジャーな悪魔だ。
 ……が、僕も名前しか知らなかったので、まさか格好いい名前とは裏腹に・・・

2

砂時計はひっくり返していますか?

15/10/19 コメント:2件 むねすけ

いつまでもあると思うな、
に続く言葉は、親と金であることは知っている。
悲しくなるのは、
それ以外のなにもかもがそこには当てはまるということに、気づくほどに歳をとってしまったこと。

失い続けることが生きることでもある。
そして、
失った分を、
生み出し続けるのも、生きることである。

だから私は、砂時計を作り続ける。
それを忘れな・・・

7

憂鬱な男

15/10/19 コメント:11件 泡沫恋歌

 今日の石田君はとても暗い顔していた。
 彼は偏頭痛持ちなので、いつも眉間にしわを寄せて難しい顔をしているが、今日はいつもとは少し感じが違う。超甘党の彼がプリンアラモードを前にして、それを食べず、ぼんやりと虚空を睨んでいるのだ。
「どうしたの? やけに暗いね」
「ああ……」
 なんか反応が薄い。
「僕も落ち込んでるんだ。実は失恋しちゃって……」
「そうか」

6

優鬱

15/10/19 コメント:10件 冬垣ひなた

初めてカフェへ行った日を覚えているだろうか?
居心地の良いソファーに肩を並べ、小難しそうなメニューを片手に囁き合う、12歳の少年だった冬を。
見晴らしの良い高台からは、木枯らしの吹くお前の家が見えた。
母親はとうに男を作ってあの家を出て、酒乱の父親はよくお前を殴った。ノロマだ愚図だと罵り続ける声が、近所に住む俺の家にまで届いたが、誰も警察に言う者はなかった。
「あの子も年頃・・・

1

夢の役割

15/10/19 コメント:2件 kanza

 高校からの友達である香織が結婚するという話しを聞いた日、私と真衣は居酒屋に足を運んでいた。亜子、ナミに続き香織も結婚が決まり、残された31歳独身女2人としては祝福する中にも複雑な思いがあり、ハイピッチでグラスを傾けていた。
 特に真衣は1年付き合った彼と別れた直後なので、酔いのまわりが早かった。居酒屋をでた後も、「次、行こう」とハイテンションで、たまたま目に止まった見知らぬBARに入ってい・・・

9

伝家の宝刀

15/10/19 コメント:8件 草愛やし美

 今夜も眠りに落ちて2時間もしないのに目が覚めた。原因は尿意を催したからだ。何となく出そうに感じ布団の中でもぞもぞと動きながら俺の下半身に伺いを立てる。「おい、ほんとに出るのか? また気のせいじゃないだろうなあ、いい加減、嘘つくのはやめろよ」 静かな夜の帳の中、俺と下半身だけの語らいは一方的に俺ばかりの疑問符で満ちるだけだ。今夜もあえなく会話成立せずの俺はトイレに立つ。「出るかもしれないじゃないか・・・

3

無憂草

15/10/19 コメント:4件 ナポレオン

21世紀の日本はユウウツに溢れている。会社、学校、失恋、漠然とした将来への不安etc.……。一歩町へ繰り出せばこの大都会は死にそうな顔をした人間でいっぱいだ。

ところで皆さんはユウウツを解消してくれる魔法のような都合の良い植物があるのをご存じだろうか?勿論、大麻とかではない。ダメ、絶対。
その名も無憂草というその植物こそ、夏になるとホームセンターの園芸コーナーにぶら下がっている・・・

12

モモの憂鬱な日

15/10/19 コメント:20件 光石七

 サチヨの指が毛並みをかき分け、肌を心地よく刺激する。アタシはサチヨの膝で眠りかけていた。
「あ、誰か来た。モモ、ごめんね」
サチヨはアタシをソファに移すと、玄関へ向かった。……寝よ。体を丸める。
「まあ、ヒロ君。いらっしゃい」
「ばあ!」
「ヒロ、先にじいにナンマンダァ」
……聞き覚え……ある……声……ZZZ
「にゃんにゃん!」
間近での大声にビク・・・

0

ダンボールに隠されたアイデンティティ?

15/10/18 コメント:0件 霜月秋旻

 部屋のあちこちに山積みになっているダンボール達。それは日に日に増えていった。そのダンボールを増やし続ける僕の心の片隅には、「このままではいけない」という思いが、きっと少なからずあったのだろう。

 僕は、なにかと物を溜め込んでしまう人間である。いや、物を捨てられない人間だと言い換えるべきだろう。持ち物に対するこだわりが強く、捨てることは、自分を捨てることと同じことだと考えている。

0

銭湯

15/10/18 コメント:4件 なまず

 昼過ぎから続いていた雷が去ったところで、暗がりには雪が落ち始めた。ここらの雪は水を含んで重いため、文字通り、ぼたぼたと「落ちる」。翌朝には積もっているだろう。寒くなると元来の出不精に拍車が掛かり、忠志は部屋にこもりがちになる。体が重いのである。疲れるのである。炬燵の中に寝そべり、特に何かをしているわけでもない。節々は凝る一方である。いつもであればこのまま眠ってしまう。

 いつもであ・・・

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耳に聞こえる何かが何かを食べる音

15/10/16 コメント:0件 むねすけ

例えばそれは、通い慣れた散髪屋が閉店していた時、
学校のクラス替えの前日、
親戚のお葬式の、お焼香の順番が自分に回ってくるとき、
使い慣れた家電が壊れて嫌々、最新型に買い替えた時。

僕の耳には音が聴こえる。
サリサリサリサリ、と、カリカリカリカリの間よりもちょっと、
サリサリ寄りの、リンゴの皮をむく音よりは、固くて酸味以外の魅力を持たなかった器量悪のキウ・・・

9

さよなら、うさぎ。

15/10/16 コメント:10件 そらの珊瑚

――うさぎは無理だから。僕が動物の毛アレルギーって知ってるよね。

 結婚したあと、一緒に住む予定の2LDK新築マンションに、うさぎは連れて来ないでと彼が言う。
 もっともな意見だ。彼は小学生の頃、動物アレルギーを発症したという。いとこの家で、その家で飼われていた猫と遊んだあと、決まって喘息に似た症状が出て、病院で調べた結果、猫アレルギーだと判明したらしい。
 よって彼が私・・・

0

白い砂漠

15/10/16 コメント:0件 猫田米

砂漠を歩いていたのは僕だろうか。船が不時着する寸前、警報機の切れ目に、砂漠に佇むひとりの男の子を見た。次の瞬間には目の前に、炎と、瓦礫と化した船があった。太陽が僕の肌を焼いていく。ここの太陽は、僕の染色体には合わないらしい。この時代が合わないのかもしれない。体が次々と赤や青や泥に濁ったような色に変化していき、その度に僕の腕が、僕のものではないように感じる。いったいどうして僕はこの星にこようとした・・・

1

ワガママ学者先生、奥さん娘に逃げられる

15/10/16 コメント:2件 seika

「今度北海道の陸別町に行くことにした。一年以内には引っ越す。星もきれいらしい。気に入ったっ。」
山を歩きながら戸舞賛歌は一緒に登山しているナカノとミナトにそう話した。
「ほー、陸別町ですか。戸舞先生向きですねー。」
とミナトがいうと戸舞賛歌は
「まあなっ。へへへ。」
と笑う。
「しかし戸舞さんはいいですなー。奥さん理解があって・・・。ウチのカミサンにそんな事いっ・・・

4

実家、もう何も後悔しないぞ!

15/10/15 コメント:9件 鮎風 遊

 実家の草刈りに取り掛かり、10分も経っていない。それなのにガーガーと回転する刃を止め、一郎はよっこらせと庭石に腰掛けた。それからだ、いかにも自虐的に「2メートル進んで、もうクタクタ。俺は根性なしだ」と吐き、ペットボトルの茶をゴクゴクと飲む。
 それにしてもこの現実をあらためて直視すれば、この空き家で何年も草と戦ってきた。だが雑草はお構いなしに生えてくる。そしてヤツらは勢いよく伸び続け、やが・・・

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荒天

15/10/15 コメント:0件 蔵野茅秋

その日の私は最高に最悪だった。なにが最悪なのかと言えば、まずこの天気について物申したい。本土を直撃することなく太平洋上通過して熱帯低気圧へと変化した台風。それが日本全体の雲という雲を連れ去り、なんと本日は雲一つ無い澄みきった青空が支配する素晴らしい日本晴れ。できれば私の心を現すように鬱々した雨にでもなってくれれば良かった。 具体的に三日前の予想天気予報くらいの暴風雨をリクエストしたい。
目の・・・

1

憂鬱な話

15/10/15 コメント:1件 きよひこ

 秋が近づくと日が短くなるせいか、メランコリックな話に心が傾いてしまう。大体が失恋の話か何かに。胸の中からいつまでも出ていこうとしない思いがまた現れると、自分だけが背負い込んでしまった思い出を、どうにかして遠くへ押しやるために音楽を聴く。いま私は部屋でカーラ・ボノフというシンガーソングライターのCDを聞き始める。Lose againという歌を聴くために。
『電車は行ってしまった。私をここに残・・・

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憂鬱なんて吹き飛ばせばいい

15/10/12 コメント:0件 高木・E・慎哉

それは憂鬱な午後の雨の日だった。

彼女はとても憂鬱な気分でコーヒーを飲んでいた。
明日になれば、彼がイギリスに行ってしまう。

なのに、彼女は何もできずに孤独に震えていた。
彼女は彼と3年間付き合っていて、彼が突然イギリスに単身留学すると言い出した。

しかし、彼女は特についていくこともできず、どうすればいいか分からなかった。

今のこ・・・

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これマジ?町の中の異次元空間

15/10/11 コメント:0件 seika

 コチラ川町にあるトマイ家って知っている?超ヘンな家なんだ…。どういう風にヘンな家…つーかというと、ピンクレディがアメリカの歌手になってしまう、そういうヘンな家なんだ…。

 それは私がこの町に住む戸舞賛歌というドイツ文学者宅に取材にいったときのことだった。ごく普通の住宅地、コチラ川町の一角に、周囲とは異なるオーラを放つ一角があった。ジャスミンが甘く香りクラシック音楽が漂っている…ここ・・・

2

デリシャスにデンジャラスな。

15/10/10 コメント:3件 FRIDAY

 自転車がない。
 これではアパートまで歩いて帰るしかないじゃないか。
 まあ自転車は今朝大学に来る途中でパンクしてしまっていたので押して帰るしかなかったのだが、それにしてもパンクしたママチャリを盗んでどうしようというのだろう。パンク直すより買い直した方が安く済みそうなママチャリだった。それでも私がパンクを修理しようと思っていたのは、ママチャリとそれなりに長い付き合いだったからで、思い・・・

3

浮気相手の五秒前

15/10/10 コメント:2件 あひる

 ふとスマートフォンの時刻を見ると、零時を一分だけ過ぎていた。十月一日。大学生である私の夏休みは、音も立てずに終わってしまった。つまりこれから眠って次に目覚めたら、大学へ行かなければならないのだ。
 スマートフォンに届いたメッセージはわざと無視をした。部屋の電気を消して、ふかふかのベッドに潜り込む。一日の中で最も幸せな瞬間だ。しかし、その一瞬の幸福を感じたあとにやってくるのは、心がずん、と重・・・

6

死の霧

15/10/10 コメント:9件 そらの珊瑚

 雨の夜、国道には死の匂いが立ち込めていた。

 午後八時過ぎ、帰り道を急ぐ車の速い流れが、突然滞り、ゆっくりになった。しばらく走り、その原因が事故だと知る。おそらくまだ事故直後なのだろう。パトカーも救急車も見当たらない。
 あるのは横転し、派手に壊れた車。大破した後ろのリアウインドウから、おそらく後部座席にいただろう人の脚がにょきっと見えた。顔は見えないが、服装からいって若い男・・・

1

読むんじゃないよ

15/10/10 コメント:1件 レイチェル・ハジェンズ

 この作品をクリックしたアンタ、読むんじゃないよ。



 皆さぁ、小説を読まれたいってネット投稿してるわけぇ?



 今日も昨日も明日も自分の小説は読まれない。読者は0、閲覧カウンターは自分で回すっていう悲惨な始末さ。



 毎日毎日、憂鬱って訳だぁ? ねぇ?



 誰かひとり、コメントくれれば・・・

2

生きて往けよと喚んで呉れ

15/10/08 コメント:5件 クナリ

 日暮れ時の僕の部屋で、スカート姿の僕を押し倒すと、ヨシト先輩は唇を重ねて来た。
 先輩は、僕の幼馴染のユウカの彼氏だ。ユウカはずっと先輩に憧れていた。決死の思いで告白してOKをもらった時は、僕の家に踊り込んで来て、泣き笑いしながら僕に報告した。
 僕はその報せに――顔では、笑って応えた。
 ユウカは、僕が家では常に女装していることを知っている。その上で今日、ユウカを通じて仲良く・・・

0

それでも

15/10/07 コメント:0件 山盛りポテト

タバコに火をつけ、車のシートを少し傾け固くなった体を思い切り伸ばして、
灰色の海をぼんやり眺めていた。
本来ならとっくの間に仕事が始まっている時間だ。
頭に浮かんでくる慌しいオフィスと静かな波の音の間で宙ぶらりんになりながら苦笑いがこぼれた。
入社して二年、慣れない事務仕事と格闘する日々だった。上司に指摘されていないミスと言えば遅刻や欠勤くらいだった。単純な計算ミスや、仕事・・・

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stickler for cleanliness

15/10/07 コメント:0件 佐々木嘘

カーテンが踊る。そして偶然その裾が首筋の皮膚に触れると彼女はどうしようもなく不愉快な顔をした。久世、窓閉めて、と命令するように言うと藤野は鞄から除菌シートを取り出して自分の首を赤くなる程擦った。
教室のカーテンなど複数の人間が触れ、雨水を染みこませてる汚らわしい布だと言わんばかりだ。

除菌シート、アルコールスプレー、3Dマスク、ナイロンの白手袋。
高校生である藤野の・・・

0

うんこ

15/10/07 コメント:0件 林一

 世界中で恐ろしい病気が流行していた。その病気は、赤ちゃんや子供にのみ感染する。この病気にかかると、11歳から12歳までの約1年の間に突然高熱を出して亡くなってしまうのだ。高熱が出るまでの間は健康であるため、病気の発見には検査が必要であった。12歳までの子供は、年に1度の検査が法律で義務付けられ、病気と判断されると郊外にある病気の子供が集まった施設に送られるのである。
 その施設では、子供が・・・

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ナースの鏡

15/10/07 コメント:0件 林一

 明美がナースになってから、半年が経っていた。
 笑顔で患者さんを癒したいという思いからナースになった明美であったが、忙しい仕事の毎日が明美の笑顔を奪っていった。
 そんな明美を見かねた先輩ナースの鈴木は、明美に小さな手鏡を渡した。
「最近笑顔がなくなっているわよ。私も新人の頃は、仕事のあまりの忙しさに憂鬱になっちゃって、笑顔になれないことがよくあったわ。そんな時に先輩ナースから・・・

3

無理心中

15/10/07 コメント:2件 林一

 その夫婦は、アパートで2人暮らしをしていた。夫の勤める会社は、業績が悪く給料も安かった。妻は体が弱く、パートに出る事も出来ないため、生活はいつもぎりぎりである。それでも夫婦は幸せであった。貧乏ながらも仲むつまじく、穏やかな生活を送っていた。
 
 ある日、夫の勤める会社が倒産した。再就職先を探すも、不景気に加え夫の年齢では難しく、ついにお金は底をついた。電気もガスも止められ、水道まで・・・

0

雨だけが降る世界

15/10/06 コメント:0件 

私がいると雨が降る。世界はそういう風にできていた。
ゆえに、ここに私以外に生きる物はなにもいなかった。生命の誕生には日の光が必要だ。待てど暮らせど雨は止まず、皆この土地にいるのをあきらめたのである。すべては私がここにいることが原因だった。だが、皆は私をせめることもせず、静かにこの地を離れていった。
作物が育つことなく、小鳥のさえずりもない。日中であっても、どんよりとした灰色が空を覆って・・・

2

夢なるは夢のまた夢

15/10/04 コメント:1件 かめかめ

 休日、その娘はカーテンを開けない。電気もつけない。薄暗い部屋の中、布団を被ったまま出てこない。

 うつらうつらと薬のせいでおとずれない夢と苦しめられるだけの現に揺られながら、真っ黒な眠りに落ちるまでの一とき、己の肌に爪を立てる。

 肘の内側から手首まで真っ直ぐな線を引く。
 手首から肘の内側まで線を引く。
 その娘の腕にはもうすでに無数の線が刻まれていて、・・・

2

人生は 思う通りにいかないね でもだからこそ おもしろいんだ

15/10/02 コメント:2件 みや

「行け!そこだ、周り込め!」
監督の声が響き渡る試合中のサッカーグラウンド。それを一人見つめる少年がいた。

今日もスタメンに選ばれなかった…でも今度こそスタメンに選ばれるんだ。練習だってもっといっぱい頑張らなくちゃ。少年はそう心に誓った。

「泣いてるのか?」
いつの間にか少年のそばで試合を見ていた背中に黒い翼のある悪魔の様な男がそう言った。
「…泣いて・・・

1

ムスカリと煙草

15/10/01 コメント:2件 ヒナタ

パートが終わって、我が家に帰ると今日も煙臭い香りが部屋を覆う。
喉がつまりそうな臭いは近所迷惑にもなるし、身体にも悪影響を及ぼすから、やめて、と何度いっても聞かないあの人は、ニートとやらいう。

結婚して、もう3年はたつけれど、仕事をクビにされた彼は毎日のように煙草を吸って、働く気にもなりゃしない。
しゃんとしなさい!なんて母親のような口調など真似もできないから、最低限のこ・・・

0

憂鬱が咲く

15/09/30 コメント:0件 長月フレンチクルーラー

 最悪の気分だ。
 家までの道のりがやけに遠く感じ、足も鉛のように重たかった。
 僕は恋をしていた。そしてその恋が今しがた終わったのだ。
 二年という長きの片思いについ先刻、終止符を打たれてしまった。
 理由なく街をぶらついていて、たまたま目に入った花屋で彼女を見つけた。
 透き通るような白い肌にショートカットがよく似合う絵本に出てくる妖精のような女性だった。
・・・

0

ヤツがいる

15/09/30 コメント:0件 ねむていぞう

「俺、もう、死にたいよ……」ヒロはあらぬ方へ視線を泳がせながら、紫色の煙とともに、吐き捨てるようにそう言った。「どうしてこんなに辛いのかな、人生って」
僕は、またか、とうんざりした表情で、これから始まろうとしている彼の長い話を待っている。
と言うのも、彼はいったん話し始めると、誰が口をはさもうがその話はけっして中断されることはなく、そのまま容赦なく突き進むから。ようするに、人の意見など・・・

1

憂鬱の理由

15/09/29 コメント:2件 海見みみみ

 最近どうにも憂鬱だ。気分が晴れなくて仕方ない。この憂鬱な気分はどうにかならないものか。俺は憂鬱さを晴らすべく行動を開始した。

 まずは会社の飲み会に参加した。酒を飲めば憂鬱さも吹き飛ぶだろう。そう考えたのだ。
 だが結果は散々。飲み会の間ずっと上司や同僚に気を使い、飲み会が終わった頃には気疲れしていた。まったく憂鬱だ。

 性欲を発散すれば良いのかもしれないと、今・・・

1

ハイは一回

15/09/29 コメント:1件 メラ

「はぁ、気分が、重いのよね」
「な、なんすか?急に」
「ほら言うじゃない?女心と秋の雲」
「なんか微妙に間違ってるし、超意味分かりませんけど」
「まあ、あんたみたいな若造には分からないわよ。女心とか、そういう微妙な事。だから彼女できないのよ」
「できます。ふられたんです!」
「同じじゃん」
「あのぉ、チーフ、それってセクハラですよ?今の時代、女の上司がセク・・・

4

秘密

15/09/28 コメント:8件 智宇純子

「夜店にいきましょうよ」妻に誘われて久しぶりに外に出た。
 風に揺れる無数の灯、焼き鳥屋のオヤジの景気のいい笑い声。気付けば、横を歩いている妻は紺色に菖蒲の花をあしらった浴衣を着ていて、髪を簪で綺麗にアップにしていた。化粧もちょっといつもより濃い。「あ!綿菓子!買ってくるね!」と、嬉しそうに下駄を鳴らしながら遠ざかる妻の後ろ姿を見ながら『これも悪くない』と達哉は思った。
 サンダルを引・・・

1

憂鬱を感じないウサギ

15/09/27 コメント:1件 あいうえお

 狐のイタズラに引っかかるほど憂鬱になる生き物がいるだろうか?

やれ、まーた狐の仕業か...
森の人気者「フクロウ」がやられたという。

これは友達のイノシシから聞いた話だから定かではないが、フクロウが巣に戻ろうとしたとき、巣をバスケットに見立ててリンゴだの、バナナだの、色鮮やかな果物がそこに敷き詰められていたという。フクロウは巣を戻すまでの間、ため息が止まらなかっ・・・

1

看板娘は笑う

15/09/26 コメント:2件 Fujiki

 観光バスガイドは島の看板娘。白と空色の制服を手渡された日に先輩から言われた言葉だ。島を駆け足で通り過ぎていく団体ツアーのお客様にとって、ガイドは旅の間に言葉を交わす唯一の地元の人間になることも少なくない。だから、良い印象を持ち帰ってもらうためにガイドは常に朗らかに笑って明るく振舞わなければならない。お客様を楽しませるためであれば、琉装を身にまとって民謡も歌うし、空手の型やクジラの声帯模写も披露す・・・

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雨上がり、虹

15/09/25 コメント:0件 よもぎもち

 雨の日は憂鬱だと人は言うけれど、僕からすれば雨上がりの方が憂鬱だ。今にも降り出しそうな暗い空を見上げて、容易に予測できる己の運命に気が重くなった。
「うっわ、雨降りそうじゃん。なあこれ、帰るまでもつと思う?」
「俺、置傘あるから問題ないわ」
「やだ、傘ないのに」
 横をすり抜けていく生徒たちを見送りながら、僕は静かに彼女を待ち続ける。

 降り出しいたのはつい・・・

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聞きたくない恋愛話

15/09/24 コメント:1件 夏木蛍






 「今日、お兄ちゃん熱で休んだの」


学校からの帰り道で結衣が口にしたその一言目に、俺はうんざりした。
…またお兄ちゃんの話か。
そう思ったから。


「こないだ結衣が熱出した時、お兄ちゃんがおかゆ作ってくれたんだぁ〜。
だから今日は結衣が作ってあげるんだよ」



結衣の兄貴は・・・

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大熊さんのゆううつ

15/09/23 コメント:0件 ちくわぶー

 わたしの名前は「ゆううつ」といって、大熊さんが名づけてくれた。
「羊のぬいぐるみ」であるわたしが、ひょんなことから「くじ引きの景品」としてバザーに出されたとき、大熊さんがわたしを引き当てた。何等の景品だったかはもう忘れてしまったけど、目覚まし時計と一緒の棚にいたのを覚えている。
 わたしのご主人である大熊さんは「人間」としては「まだまだ若い」とされる年齢で、でも周りからは「もういい歳・・・

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日常

15/09/23 コメント:0件 サイコー

今日は特に何もすべきことがない。したいこともない。
夏休み最終日だというのに。

「何か楽しいことねぇかな…。」
春野司はいつものようにパソコンに向かって、嘆いた。今の自分の生活には生産性がない。生きている目的さえわからない。夏季長期休暇、そんな毎日が続いていた。
思い返してみると、この夏休みの生活は本当に楽しくなかった。学校があれば友人と遊ぶこともあるのだが、司の家・・・

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フィードバック

15/09/23 コメント:0件 AIR田

 中学生の頃、クラスでエレキギターが流行っていた。
 私は姉の影響で洋楽を聴くようになり、ギターを始めるきっかけになったのも洋楽だった。ケーブルテレビの洋楽専門チャンネルで流れていた、「Desert」というイギリスのロックバンドのミュージックビデオを見て買う決心をした。
 その当時流行っていた、ビジュアル系のバンドも大好きだったが、労働者階級の不良くずれが歌とギターでロックスターとなっ・・・

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憂鬱なんて知りません。

15/09/22 コメント:0件 緑の葉っぱ

「高橋紗栄子です。よろしくお願いします。」
 中学校に入学したばかりの頃は新鮮で、すべてが美しく輝き出すような気がしてならなかった。部活に入り、友達と机をくっつけてお弁当を食べたりした。そんな日々がすんごく楽しかった。

 でも、いつからかすべてが変わってしまった。私自身は変わっていないのに、なんでだろう。いまだにわからない。

 二年生になった頃。
「痛っ」<・・・

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噛み飽きた舌をまた噛んで

15/09/22 コメント:5件 クナリ

 噛み飽きた舌を、また噛む。
 もう、ものの味も分かりはしない。
 待ち疲れた傷跡は、とうとう塞がり始めた。
 治癒とは全く別の、自分の体と価値観が作り変えられて行く、怖気に似た感覚。
 痣になって残ったのは、屈辱と敗北。
 たぶん死ぬまで引きずって行く。

 蛇口に触れる手が震えなくなった
 でも
 毎朝のコーヒーを飲まなくなった
 治・・・

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ブルー

15/09/21 コメント:4件 くにさきたすく

 俺はエヌ子の憂鬱そうな顔に気が付いた。
 エヌ子は黙り込んで一点を見つめている。
「…………」
「どうしたんだ? さっきから黙り込んで。ブルー入ってんの?」
「…………ん? 何?」
「いや、ブルー入ってるのかなと思って」
「そんなことないよ。元気元気。ちょっと考え事をしてただけ」
 エヌ子は笑った。
 なんだ。明るいじゃないか。
「…………そ・・・

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すねこすりの憂鬱

15/09/21 コメント:0件 るうね

「おっとっと」
 男は足をもつれさせ、危うく転びそうになった。
「大丈夫ですか、お父さん」
 男の後ろを歩いていた息子が、心配そうに問う。
「気をつけてくださいよ、このあたりにはすねこすりという妖怪が出るらしいので」
「すねこすり、ねぇ」
「人間のすねのあたりをこすって、歩きにくくしてしまうという妖怪です」
「歩きにくくする……それだけかい?」
「え・・・

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満足

15/09/21 コメント:2件 るうね

 なぜ、俺の人生はこんなにつまらないんだろう。
 会社からの帰り道、口中につぶやく。
 生きるために仕事に行き、金を稼ぐ。ただ死ぬのを先延ばしにしているだけの人生。両親はすでに亡く、妻どころか彼女もいない。こんな人生に意味などあるのか。
「もし」
 そんなことを考えていた俺の背中に、声がかかった。
 振り向くと、そこには一人の老人。
 見覚えはない。
 俺・・・

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精神科医は忙しい

15/09/21 コメント:2件 るうね

 精神科医は忙しい。
 このところ、精神を病む人間が増えてきた。
 患者にはいろいろな症状の人間がいる。
 たとえば、先日、こんな患者が来た。


「憂鬱になりたいんです……」
 その患者は、そう言った。
「憂鬱に?」
 精神科医はその患者をまじまじと見つめる。
 三十代前半の男性である。
「……? なんですか?」
 問い返し・・・

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大っきらいな運動会

15/09/21 コメント:2件 こぐまじゅんこ

 ぼくは、藤田のぼる。小学三年生だ。
 ぼくは、一週間後の運動会が、いやでいやでたまらない。
 ぼくは、ちょっと太っている。みんなから、「ぽちゃ男」なんてよばれている。
 太っているからか、ぼくは、走るのもおそい。
 だから、運動会の出場種目を決めるとき、ぼくは、
「障害物競走がいい。」
と、言った。
 それなのに、それなのに・・・。
 ぼくと同じく・・・

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十八歳と五歳は悩んでいた。

15/09/21 コメント:0件 ちほ

「あーあ……」
 空が高い。もうずっとクレヨン公園のベンチから見上げている。秋の空はどうしてこんなにも冷たい色をして、あんなに高いところにあるのだろう。そう感じるのは、俺が今どん底に落ち込んでいるからだろうか。高校入学時からずっと好きな女の子がいて、卒業前に想いを打ち明けたくて裏門で待ち合わせの約束をした。嬉しそうに了解してくれたから、絶対に交際OKだろうと思っていた。ところがやってきた彼女・・・

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涼宮ハルヒは憂鬱なんかじゃない

15/09/21 コメント:3件 海見みみみ

 僕は憂鬱だった。退屈な日々が続いていくこの世界。なにか事件でも起きないものか。僕はそう強く願っていた。

 高校の授業中、僕はいつも隠れて本を読んでいる。本を読んでいる時、僕は少しだけ憂鬱を忘れられた。
 今日僕が読んでいる本は『涼宮ハルヒの憂鬱』という有名なライトノベルだ。この本を読んで僕は感銘を受けた。僕と同じ悩みを共有する涼宮ハルヒという少女に恋をしたのだ。
 そし・・・

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