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第八十九回 時空モノガタリ文学賞【きっかけ】〜松山椋君の足跡
本コンテストは、去る2015年6月21日、不慮の事故で急逝した時空モノガタリ作者・松山椋さんを偲んで開催します。テーマは【きっかけ】です。
【 松山椋 プロフィール 】
・1990年7月27日生〜2015年6月21日 享年24歳
・愛知県出生
・岐阜県在住
・2013年3月 立命館大学卒業(京都を愛した文学青年)
・不動産業勤務
・音楽、そして日本文学をこよなく愛し、最近は執筆活動をしていました。
・2015年6月21日、24歳の若さで突然の事故により他界。
・元々持病があり、近年は好きな酒や煙草を断ち『長生きする』と日々口癖。
・『走れ、走りつづけるよ』将来の目標は作家。近いうちに自費出版予定でした。
【 松山椋さん自身によるプロフィール 】
地獄からやってきた文学青年です。そして最底辺のクズ作家。「第二回月に吠える文学賞特別賞」いただきました。時空モノガタリさんにて『哄笑記』連載中。石原愼太郎・開高健・田中英光・瀬戸内寂聴・吉行淳之介が好き。あなたの物語を語ってください。(Twitterより)
【 松山椋さんの関連サイト 】
Facebook:https://www.facebook.com/ryo.matsuyama.1
Twitter:https://twitter.com/yoshiyamamilk
【 松山椋さんのお父様からのコメント 】
私が、息子の椋の小説に目を通すことになったのは、こんな事がおこり、ネットで『松山 椋』と検索したところ偶然に『時空モノガタリ』様のサイトに行きついたからです。
私はすべての作品とコメントに眼を通し、それらを心の支えとしています。
親バカではありますが、うちの息子にこんな才能があるとは、と感心すると同時に、将来作家を目指すのであればモット応援すればよかった、と後悔しております。
普通の仕事につき、普通に結婚して、普通に生涯を過ごす。そんな私達にとっては当たり前になっている普通を超えたところに身を置ける、それが小説の世界のように思います。
ここ『時空モノガタリ』様に作品を投稿されている方々も夢に向けて歩いて行ってください。
椋の作品を読んでいただいた方、関わったスタッフの方々に深く御礼申し上げます。
【時空モノガタリ文学賞〜松山椋君の足跡 発表日】
2015/09/28
【応募時の注意事項等】
恋愛・ちょっといい話・伝説・不思議な話など、
小説・エッセイ等の散文であれば
スタイルは問いません。
体験や事実に基づく必要もありません。
※同一投稿者からのコンテストページへの投稿作品数は2〜3作品程度とさせていただきます。
※R18的な暴力表現・性描写はお控えください。
※二次創作品の投稿はご遠慮ください。
※「極端に短く創作性のない作品」「サイト運営上不適切な内容の作品」は削除対象となりますのでご了承ください。
ステータス | 終了 |
---|---|
コンテストカテゴリ | |
投稿期日 | 2015/07/27〜2015/08/24 |
投稿数 | 45 件 |
賞金 | 時空モノガタリ文学賞 10000円 ※複数受賞の場合あり。 |
投稿上限文字数 | 2000 |
最大投稿数 | |
総評 |
入賞した作品
3
全てのきっかけは……
15/08/01 コメント:4件 海見みみみ
私には彼氏がいる。大井カズキ君、彼とは別々の高校だけれど、ある事がきっかけとなって付き合い始めた。
ある日の放課後、私が暴漢に襲われそうになった所を、偶然大井君に助けてもらったのだ。
大井君は部活動でボクシングをしている。暴漢を寸止めのパンチで気絶させた大井君はとても格好良かった。
私達は今、とても幸せにつきあっている。
○
だがそれには裏が・・・
5
レゴとカルピスと夏と病葉(わくらば)
15/07/31 コメント:8件 クナリ
私が小学五年生の頃、同級生が登校拒否になったことがあった。
彼はフィリピン人とのハーフで、外国人の血が入っていることが顕著な外見だったので、元々クラスで浮いていた。
私も小学校三年まで海外で暮らしていたこともあって、何となく日本の学校で疎外感を覚え、彼に対して親近感を抱いていた。
私と彼、共に決まって聞かれるのが「外国語が喋れるの?」だった。
その度に「いいえ」と・・・
最終選考作品
7
シークレット・ガーデン、シークレット・プロジェクト。
15/08/24 コメント:9件 滝沢朱音
時折彼は、聖飢魔U(せいきまつ)というバンドについてつぶやいていた。
プロフィールで「地獄からやってきた文学青年」と名乗ったのは、有名な文学作品のタイトルからだけでなく、その聖飢魔Uにもかけていたのかもしれない。
先ごろ、芥川賞を人気漫才師とW受賞した小説家が、デーモン閣下の世を忍ぶ仮の姿=i悪魔風のメイク)で受賞の電話を受けていたり。
今をときめく女性脳科学者・・・
投稿済みの記事一覧
0
「神様、HELP!」
15/08/24 コメント:2件 こうちゃん
このお話は、四十路のカーブを目前にして社員食堂で働く、オジさんフリーターの落書きです。落書きなのでガタガタですが、終わる頃にカタカタぐらいに修正出来たらハッピーエンド。こんなアホな人でも書いているんだと、執筆のきっかけになったら幸いです。
ではでは、はじまり、はじまり〜。
それは連日猛暑のある日の事でした。
私が有休の日にヒマワリを植木鉢に・・・
2
言葉はかたちにならないけれど、
15/08/24 コメント:4件 冬垣ひなた
玄関前に飾られたポートレートは、父と母、それにこの春中学生になったばかりのちとせが写っている。
年の離れた慶太が、手に馴染んだカメラのファインダーから覗く世界は、彼の置いた距離そのものだった。
いつだったか、母が手を繋ごうとしたその時、慶太は驚いて手を振り払った。その時の切ない父の顔を、ちとせはよく覚えている。
ずっと昔に貰ったモノクロームの写真もそんなぎこちなさの一つだった。<・・・
10
僕のことかい? とりあえず、文学好きな青年とでも名乗っておくよ
15/08/24 コメント:13件 草愛やし美
人間の脳は僅かしか使われていないと思われているが、それは過去のことらしい。だが、イマイチ解明されていなくて謎だらけなんだとか。脳が発火するような刹那があるはずと僕は思っている。だって、時々特殊な能力を持つ人が現れるからだ。
通常は先天的な脳障害や後天的な事故による欠損でこのバランスが崩れると、稀に特定の能力を司る領域が肥大する場合があると考えられている。先天的なものは「サヴァン症候群」と・・・
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きっかけコーディネーター
15/08/24 コメント:0件 南野モリコ
大学生、ミタニは、時計を見て慌てて飛び起きた。
「何で目覚まし鳴らねーんだよ」
今日は、本命企業の最終面接の日。大急ぎで着替え、バタバタと玄関を出た途端、誰かにぶつかって倒れた。それも朝日に輝く水たまりの中だ。
「ちょっと、気をつけなさいよ」
ぶつかった女は、謝りもせず怒鳴った。見るからに就活中の女子大生だ。
「おい、ぶつかったんだから一言ぐらい謝れよ。このス・・・
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きっかけから生まれしもの
15/08/21 コメント:2件 霜月 秋旻
私がこの『時空モノガタリ』に出会ったきっかけは、一年ほど前に長編小説を書こうと意気込んで見事に挫折した時だ。掌編を募集しているサイトがないかとネット検索してみたところ、このサイトを見つけたのだ。二千文字以内。これなら自分にも出来るかもしれない。そう思った。掌編を書いて、その掌編を誰かに評価してもらえる。はじめてコメントを貰ったときの感動は今でも忘れない。私が掌編を書く楽しみを知ったのはこの『時空・・・
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どこまでも透明な青を見た
15/08/16 コメント:2件 かめかめ
気がつくと、空を見上げていた。
体の下にはやわらかな草の感覚がある。
そっと首をもたげて見ると、辺り一面の花畑だった。あたたかな陽光に花たちがきらめくように揺れていた。
ゆっくりと体を起こして、ゆっくりと立ち上がる。首を振って手足を振ってみる。どこにも痛みは無いことを確かめると、ゆっくりと歩き出した。
何もかもがゆったりとしていた。頬をくすぐる風さ・・・
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総老人層時代を経ても
15/08/16 コメント:2件 三文享楽
「こんにちは。今日も精が出ますな」
「ええ、天気も良くて、体の動かし甲斐がありますよ」
貴史は今日も朝のランニングを欠かさない。
いつものコースで中学時代の同級生と挨拶を交わし、また走り続ける。
「こんにちは、渡辺さん」
「ああ、どうもこんにちは」
杖をつきながらも必死に歩いている渡辺老女ともすれ違った。事故で脚が不自由になったが、動く気力は満ち満ちている・・・
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肉まん、ラブレター、桜吹雪日本語版
15/08/08 コメント:2件 j d sh n g y
「 -- 」はリンクを表す記号です。
李峰搏(り ほうはく)はコンビニで肉まんを買い、道の近くの階段に座り、ちぎりながらそれを食べた。
ちぎられる湯気の立つ肉まん----ビリビリにちぎられるラブレター--
何かをちぎるとき、彼は思い出す。あのラブレターは自分自身で破いたのだ、と。そしてそれを渡そうとした女性がいたことも。
彼女の名は小林悠・・・
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やりましたね、お母様
15/07/31 コメント:4件 ちほ
「梅子さぁーん」
一階から母が呼んでいる。
蝉の鳴き声のうるさい台所で、母は白い三角巾で頭を覆い、割烹着姿で朝からせっせとお菓子を作っていた。お手伝いの春子さんが里帰りをしているので、腕の見せ所とばかりに大好きなお菓子作りに励んでいる。
「これを教会の神父様に届けてきてくれないかしら」
これ、とは出来たての南瓜パイのことだ。お向かいの教会に行けばいいのかしら。わたしは・・・
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パフェ男が酒をのみたくなった理由
15/07/28 コメント:4件 W・アーム・スープレックス
彼になかば導かれるようにして俺とはん子は、その喫茶店にたちよった。ここはやっぱり飲み屋にでもいきたい気分だったが、彼がいたのでしかたがなかった。
店にはいり、やってきたウェイトレスに、彼が頼んだのはやはり「チョコパフェ」だった。
「そちらのお客さまは、なににいたしますか」
「日本酒ある?」
俺は猪口でグイとやるあの醍醐味が好きだった。あきらめ半分できいてみた。
「ちょ・・・
ピックアップ作品
今年の夏の始まり、志を持った1人の青年が突然に天へと召された。
私は泣いた。
あの頃聞いた蝉時雨は、今はもうかすれて遥かに遠い。
8月も後半に入ったとはいえ、こんなに蝉が少ないのは、毎年残暑の厳しい大阪にしては珍しいことだった。
とはいえ、都会の風景に馴染んだ鶴見緑地も、昼はやや暑くなる。メタセコイアの並木道を通り抜けると、眼前に大きな噴水が広がっていて、ビ・・・