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  2. 第四十七回 時空モノガタリ文学賞【 再会 】

第四十七回 時空モノガタリ文学賞【 再会 】

今回のテーマは【再会】です。

恋愛・ちょっといい話・伝説・不思議な話など、
小説・エッセイ等の散文であれば
スタイルは問いません。
体験や事実に基づく必要もありません。

時空モノガタリ賞発表日:2014/02/10

※同一投稿者からのコンテストページへの投稿作品数は2〜3作品程度とさせていただきます。
※R18的な暴力表現・性描写はお控えください。
※二次創作品の投稿はご遠慮ください。
※「極端に短く創作性のない作品」「サイト運営上不適切な内容の作品」は削除対象となりますのでご了承ください。

ステータス 終了
コンテストカテゴリ イベント
投稿期日 2013/12/16〜2014/01/13
投稿数 52 件
賞金 時空モノガタリ賞 5000円 ※複数受賞の場合あり
投稿上限文字数 2000
最大投稿数
総評

入賞した作品

5

夕と夜の間に

14/01/13 コメント:10件 平塚ライジングバード

「あぎょうさん、さぎょうご、如何に?」
夢の中で語りかけられる。

私は、その謎の答えを知っている。
私は、その妖の正体を知っている。

しかし、私は答えない。
ここが夢であることを認識しているから、夢であることを理由に私は黙りこくって、寝た振りをする。

そして、私は呪われた。



「朝戸さん、朝戸理絵さん。いい・・・

5

Lovers End Worlds

13/12/23 コメント:5件 青海野 灰

人類が未知のウィルスにより死滅してから、もう五十年が経つ。

科学者であった夫が作った私の義体は、必要な熱量の摂取さえ怠らなければ問題なく稼働し続けていた。彼の最期の贈り物――今も胸部ドライブで回転を続ける思考ユニットが、無機物である私を、彼の妻であった私という人間に保ち続けている。
でも、それももう、限界に近い。
体は問題ない。自己修復の素材により老朽化の傾向も見せず、自・・・

2

その再会に喜びは無く

13/12/21 コメント:4件 タック

「また、あなたに会えるとは思ってませんでしたよ」
 
 小さな円が出来ている。数人の男女が寄り集まり歓談に興じている。老年、若者、年齢層や外見は種々様々な集団だが、共通している一つの事柄があった。一人の、俯く男を全員で包囲しているのである。

「い、いやあ、その節は本当に、その、すみませんでした……あ、あはは」
 
 苦笑いを作る男は額から汗を流し、この場から逃・・・

最終選考作品

11

マザーロード

14/01/13 コメント:24件 そらの珊瑚

 かつて私を捨てた母もまたこの高速道路を行ったという。西へ。

 母は全てのものを捨てていった。父と十歳の誕生日を迎えたばかりの私と、広大な果樹園と石造りの大きな屋敷と、古い風習の残った田舎の退屈な暮らし。標高が高いせいでいつも霧が立ち込めてどこか気の滅入る天気も。パリで作らせたという最新モードの夜会服や左手にはめていたピジョンブラッドの赤い指輪も、そう、何もかもを。まるで価値のないも・・・

8

オリオンの輝く夜

14/01/13 コメント:10件 草愛やし美

 男の纏った毛布からはすえた異臭が漂っている。人々が寝静まった軒先に積まれたダンボールを持とうとしたがブルブルと震えた手はそれを落とした。寒風を避け横になった男の目は、虚ろで何も映っていない。

 ある冬の夜、その男は死んだ。男の亡骸のはるか天空にオリオン座が輝いている夜だった。男は、両手を突き上げ掌でオリオン座を抱きかかえるかのような仕草をして道路のど真ん中に突っ立った。走ってきた車・・・

2

霧の中

14/01/08 コメント:4件 メラ

 同じ年代の近所の友人の夫が、長患いの末に先日亡くなった。私は箪笥から喪服を出し、沈んでいる彼女の少しでも力になれれば思った。
 彼女は介護で日々を消耗し、普段から疲れきっていたので、悲しみに沈みつつも、どこかほっとした様子が見て取れた。
 六十台の私達にとって、伴侶の死はまだ早いとも言えるし、一昔前なら遅いとも言える。六十台というのはなんとも半端な年齢かもしれない。自分自身、おばあさ・・・

7

幸せのかたち

14/01/07 コメント:12件 草愛やし美

 宇宙X年某月某日、僕は罪人になった。地球の歴史は、何千年もの時を遡っているようだ。恋人のルクは、飢えて死にかけている妹のためにパン一個を盗んだ咎で逮捕された。西暦千八百六十二年という太古の時代に書かれた物語と同じ罪で、彼女に、流刑罪が下された。

 罪人たちは、箱型船に乗せられ時空を超えた時の果てへ流される。流刑船は、環状になった線路を淡々と走り続ける。駅でなく偵察地点は点在するが、・・・

5

La main chaude

14/01/06 コメント:7件 光石七

 夢を見てた。小さい頃の夢。
「このおじさんと大事な話があるの。和葉、外で遊んでて」
ママに言われて、私は一人家を出た。川沿いの道をてくてく歩く。懐かしい旋律が聞こえてきた。河原でギターを弾きながら歌ってる人がいる。私は注意しながら土手を降りた。――そこで目が覚めた。
 隣で髪の薄いおじさんがイビキをかいている。数時間前に会ったばかりの人。私はベッドから起き上がって服を着た。前払・・・

3

ひとつの別れと五年ぶりの再会

13/12/27 コメント:2件 しーぷ

「よお」
 親父は左手を挙げてそう言った。

 俺は言葉を返すことなく、少し距離のある親父のところまで歩いた。適度な距離まで近づき、立ち止まる。


 変な間。
 親父が胡座をかいたので、俺も胡座で座る。


「何年ぶりだ?」
 親父は、目すら合わせられない俺に、沈黙を破ってそう聞いてきた。
「五年。あの日から、……親父が、俺・・・

5

ANY OLD PORT IN A STORM ―再会のサイン―

13/12/26 コメント:10件 クナリ

彼女を恨んだことはない。
共に高校を出てすぐのあの日、この国を去る彼女は酷く泣いていた。
僕らの恋が、彼女の夢を阻んでいい筈がない。彼女は正しい。

僕は、この学校の教師になると決めた。
彼女と過ごしたこの場所こそが、僕の居場所であることは、きっと永遠に変わらないからだ。



昭和のある時期。
ハインツ・コイルフェラルドが英国から東京・・・

投稿済みの記事一覧

3

青い鳥を探して

14/01/13 コメント:5件 汐月夜空

「じゃあ、青い鳥を探してくるね」
「うん、気を付けて行ってらっしゃい。楽しんできてね。ほら、かっちゃん、お母さんに行ってらっしゃいのご挨拶」
 玄関の扉を開けると、屋根と屋根の間を縫ってどこまでも澄んだ水色が広がった。肌を刺す寒さに息を吐き出すと、白煙が渦を巻いて登っていく。
 今日はいい天気だ。
 辺りに積もった雪に反射した強すぎる太陽の光に慣れるように半分目を閉じながら・・・

0

幼き理想

14/01/13 コメント:0件 黒川かすみ

「また会えて嬉しいよ。イアン、クレア」
 城下に桃色の花が咲き誇る国の王子、エドアルが微笑みながら言った。客間にあるソファに彼と向かい合って座る医師イアンも、彼と同じくらい微笑む。
「私もです、エド」
「陛下も以前よりお元気になられたようで何よりだわ」
師であるイアンの隣に腰掛けた私がそう言うと、エドは口もとをやわらげた。
「うん、そうなんだ。――よかったよ、本当に」・・・

3

捨て子達の贖罪

14/01/13 コメント:4件 日向夏のまち

小春日和に快活な市場。うららかな日差しが日常を運ぶ、今日この頃。
しかし招かれざる客が、雑踏を一時騒然とさせていた。
「あぁっ!? 待てガキ!」
そそり立つ人をすり抜ける様に、体勢低く駆け抜けた灰色の影。追いかける怒号もお構いなしに、悲鳴と共に身を引いた人の道を抜けていく。
「ほぉ」
小道に身を滑らせて姿を消した盗人。感嘆を上げたのは、気色ばむパン屋の客人である。

1

捨て台詞

14/01/13 コメント:2件 四島トイ

 覚えてろ、と相手は捨て台詞を残す。僕はそれを律儀に覚え続けた。
 だがそれは何の役にも立たなかった。自分の頭の中に山ほど積み込むだけで、誰も回収しようとしなかった。台詞の不法投棄を誰かが取り締まるべきだとすら思った。
「憤まんやる方ないんですよ。何で誰も回収しに来ないんですか」
「そりゃあ。君にボコボコにされるのが嫌だからでしょ。とはいえ二十人相手にして指の骨折だけで済むと思わ・・・

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サンキュー、マイフレンド。

14/01/13 コメント:0件 来良夢

 あーあ馬鹿ばっかり。つまらない。
 コバルトブルーのドレスに包んだ体を壁にもたせ掛けた。しっとりした音楽、うすぼんやりとした照明、センスの良いインテリア。
 そのすべてを台無しにするような怒鳴り声と嬌声が響いていた。
「はい飲む飲む! そっちも酒足りてないんじゃねえの? お?」
「おいそっちの瓶持って来い!」
「ちょっとー、飲みきれるのー? あたし酔っ払い連れて帰ん・・・

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キッキと彩花

14/01/11 コメント:0件 ゆえ

家の裏にある山の獣道を抜けて、小さな茂みのトンネルを抜けた場所。
少し小高い丘のようになっており、そこだけぽっかり穴が空いたように空が見えて、草花達が生い茂っていた。一本だけ大きな木があって、そこは誰知らない秘密の場所だった。
もともと道が細いせいか、大人はめったに来なかった。

彩花は学校で、嫌な事や悲しい事があると必ず、そこに行った。
行くと必ず、彩花の小さな手を・・・

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1%の確率

14/01/11 コメント:0件 欽ちゃん

ファミレスのバイトを終えたサトシは、マンガを立ち読みをするために近所のコンビニに寄った。
コンビニの前では5人のギャル達がはしゃぎ、コンビニの窓に映った自分を見てパラパラの練習をしている。
サトシはギャルが嫌いだった。何か不潔なイメージがある。
とにかく真っ黒の肌、ボサボサに染め上げた金髪、無駄に厚い化粧。

はぁ〜、とため息をつき、漠然と日本の将来が心配になった。<・・・

7

ランナー

14/01/09 コメント:17件 そらの珊瑚

 一月三日晴天。その年は暖冬だったが標高約七百mの箱根・芦ノ湖周辺ではさすがに朝は冷え込み、気温は氷点下七度を記録した。俺は往路六区を走る西湘大学のランナーとしてエントリーされていた。昨日の往路の成績は十位。今日一つでも順位を落とせば十一位になり、そうなればシード校からはずれ次回の箱根駅伝の切符はない。出場するには予選会を勝ち抜かなければならず、その大変さを経験している身としては後輩達にそんな荷物・・・

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デザインと芸術

14/01/08 コメント:1件 よたか

「デザインと芸術の違いは何でしょう?」
 太一は、デザイン専門学校の授業での教師の質問を思い出していた。
 
 太一は絵を描くのが好きでずっと絵を描いて来て、高校は美術科に入れたが、美大受験には失敗した。太一は浪人しても行きたかったが、親からの援助が受けられず、結局手近なデザイン専門学校に入り2年後に卒業して、地元の小さな広告代理店にデザイナとして入社した。

 デザ・・・

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二度目の

14/01/08 コメント:0件 藍田佳季

 会食後、予約しているホテルへ向かう途中で少し懐かしい店を見つけて立ち止まった。
 ネットカフェ「Simon」
 そこは知り合いが働いていた店で、私も冷やかし半分に何度か入店したがある。
 このままホテルへ直行しようと思っていたが、まだ時間に余裕があるので少しだけ入ることにした。

 受付を済ませてブースに入り、パソコンの前に座った。
 音楽でも聴こうと検索をす・・・

2

明日は星が降るから

14/01/07 コメント:0件 世魅

明日は星が降るから、傘を買いに行かなくちゃ。
そう無邪気に笑った君は、『明日』には来なかった。

些細な事で喧嘩して家を飛び出した僕にはもちろんのこと、行くあてなどなかった。
行き着いたのは、僕の家から少し離れたところにある山だった。不安に膝を震わせて、雑草の間を進む。日が落ちるのは夏よりずっと早く、日は傾いて辺りが黒に染まる。
がさがさと草を掻き分けさらに進むと、ど・・・

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探してるんです。

14/01/07 コメント:6件 双六

店を開けてからずいぶん経つのに客が一人も来ない。
日曜のこの時間にはいつも顔を出す道楽ジジイも来やしない。
内心、そう愚痴ったところで入口の古いカウベルがカランと低い音を鳴らす。
この店にはお似合いの音だ。

私は「いらっしゃい」と吐きだすための息を飲み込んで、
すぐにそれを溜息に変えた。
奥から出迎えに出てこようとする店の子を片手で制する。
ドアの・・・

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死者はバルに帰る

14/01/05 コメント:0件 NOGAMI

 お盆は、先祖の霊が子孫の家へ帰ってくるらしい。
 本当かどうかは分からないが、そうだとしたら俺は万全の態勢で臨むつもりだ。

 今年はアイツの初盆だ。
 アイツには身寄りがいない。
 どこへ帰るんだろ?
 妻も子もいない。小さい頃に一家離散し、親が生きているのかどうかも分からない。「俺は天涯孤独だ」なんてことを、よく嘆いてたっけ。
 もしかしたら、ここへ・・・

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永遠

14/01/05 コメント:0件 みや

ナターシャの美しい髪をリチャード王子は優しく撫でながらそっと囁いた。
「ナターシャ愛してるよ、永遠に」
ナターシャはうっとりしながら瞳を閉じるー

城中が寝静まった後に、ナターシャは毎夜こっそりと王子の寝室に忍び込む。
二人だけの甘い時間はほんのひとときで、朝が来る前に二人は離れなくてはならない。

ナターシャは美しく、けれど召使の身であるので王子との恋な・・・

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かわいい幼馴染なんて漫画やドラマの世界だけって思ってない?

14/01/04 コメント:0件 t-99

小1のとき隣席の子が美憂で、透明な素肌に気をとられている隙に大きな瞳に射抜かれていた。もちろんハートを。
「テストどうだった?」
「楽勝だったかな」
平気で嘘をついた。母親は勉強に励む息子に何の疑問を抱かず、すんなり一緒の塾に通わせてくれた。あの頃は男女に隔たりなんかなく自由に航海を楽しんでいた。
ところが小5の夏「男子とは鎖国状態だから」女子どもがわからんルールを発・・・

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奥義『再会、そして……』

14/01/04 コメント:6件 鮎風 遊

 長い坂を登り詰めた所に、赤いトンガリ帽子の一軒家がある。その古びた洋館の住人は、一年前にリストラに合った森口翔平。
 とにかく宮仕えは懲り懲りだ。だいたい人付き合いは苦手、もちろん群れることも大嫌い。そんなことから、まるで世捨て人のごとく、偶然にも叩き売られていたこの家を購入し、移り住んだ。
 不便。しかし、この町では一番高い所にあるためか、晴れた日には青空に覆い包まれた町並みが眺望・・・

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はるきとかいと

14/01/03 コメント:2件 こぐまじゅんこ

 ぼくは、山本はるき。今年から高校一年生だ。
 ぼくは、人見知りするタイプだから、誰か友達になれるような子が一人でもみつかるといいけど・・・と不安の方が大きかった。
 教室に行くと、他の中学から来たクラスメートがたくさんいて、ちょっと圧倒された。
  
 はじめてのホームルームで、先生が出席をとっていった。クラスメートの名前を呼んでいく。ふと、聞き覚えのある名前が耳に入って・・・

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紺碧色への求愛

14/01/02 コメント:6件 鮎風 遊



雨も風も
そして 太陽の輝きも
時には──荒々しく

いっそう揺らめきながら

春から夏へと
季節は盛り上がり 勢いを増している

それは……三年前も同じだった

そして僕たちは
公園へと繋がる ツリー・ラインド・アベニューを
沈黙のまま歩いていた

春から夏への
雨も風も 太陽の輝きも・・・

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懐かしい味

14/01/01 コメント:0件 五助

 懐かしい味、というものが人それぞれあるだろうが、私にとっては、学生時代よく食べた中華料理屋のラーメンである。

 たまたま主張先の近くに、学生時代過ごした町があったので、仕事が済んだ後、少し寄ることにした。
 所々懐かしさが残るものの、さすがに駅前の様子は変わっていた。駅から少し離れると、学生時代とあまり変わらない、思い出よりも少し古くなっている町並みがあった。
 腹が減・・・

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冬の再会

14/01/01 コメント:0件 佐川恭一

 大学に入ってすぐにつきあい始めた彼女と別れたのは大学を出たときだと思っていたけれど、それから五年がたって、「別れるとか別れないとか、ちゃんと言葉にしていなかったな」と気がついてふと電話してみると、彼女は屈託のない調子で「ひさしぶりに会おうよ」と言った。せっかくだから一度会ってしっかり話をしようと思った。何事もなあなあに終わらせてしまうのがぼくの悪いくせだった。言いにくいことは言わなかったし心に負・・・

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美人の基準

13/12/31 コメント:23件 泡沫恋歌

 駅前のバスターミナルでボーと立っていたら、誰かに肩を叩かれた。振り返ったら見知らぬ女性が、しかも女優かと思うほどの垢ぬけた美人だった。
「麻子、お久ぶり!」
 誰? キョトンとしていると、
「あたし梓よ。高校の時一緒だった」
「えー!?」
 嘘? その女性は高校の同級生だった吉川梓だというが、私の知っている梓はこんな美人ではなかった。どちらかと言えば地味で目立たない・・・

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本人不在の弾劾

13/12/28 コメント:2件 タック

「――先日、死にました。自殺でした」

――純然たる事実が、深閑とした和室に滔々と響いた。

「……は?」

――目を見開いた河野は嘘を探ろうとしたが、相手の様子はただただ真剣だった。――静寂。怯えを滲ませたような表情で、河野は独言の如き問いを発した。

「本当、なんですか? 今川が、死んだ? ……でしたら、僕への用事、というのは」

「・・・

0

Father

13/12/26 コメント:0件 ナツ

    ふと気がつくと白い小さな部屋にいた。真ん中にはベッドがあって男が寝ている。その周りには私の見慣れた妻と二人の娘がいて、その男のために涙を流していた。
     どうしてだ?そいつは誰なんだ?彼女たちにとって彼はどんな存在なんだ?
気になった私はそっと枕元を覗いた。そこには毎朝鏡ごしに眺める顔ー私がいた。
  &#・・・

1

一応、間に合った。

13/12/25 コメント:2件 ゆめ

・・・無い!

ない!ナイ!NAI!

財布がなあああい!!!!
どうしようどうしようどうしよう・・約束の時間まであと20分だよ・・

久々に中学時代の友達と集まることになった本日。
いわゆる同窓会ってやつ・・。
中学時代に大好きだったあの人もくるって話なのに、20代半ばにもなっていきなり遅刻なんてかっこ悪過ぎる・・!!

心の中は・・・

0

スズラン優しく

13/12/25 コメント:0件 てんとう虫

 今日はあの日から初めての再会の日だった。なぜ消えたのか。それは今もわからない。犯人さえ知らないまま長い月日が今2人の前にあった。前は1才に満たない赤ん坊だったありさが今は自分で立ち頭を下げる。少し茶色の髪と猫のような大きな瞳は同じだろうか・・・。我が子かといえば確信はないのだ。「はじめまして、お母さん」と笑う少女は日に焼けた顔でそう可愛く話す。隣にはス−ツ姿の男性がいた。「弁護士のリュウです。こ・・・

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十年目の再会

13/12/23 コメント:10件 yoshiki

 ――久司が結衣と再会を誓ったのは、ちょうど今から十年前の互いに十五の春。
 結衣は一流商社に勤める父の転勤で東京を離れることになった。転勤先は福岡。結衣は同級生の久司が好きだった。もちろん久司だって……。だけれど結衣の高校はもうあっちの学校で仕方がなくて。
 別れが迫っていた。福岡行きの列車が出る前の晩に、ふたりは近くのファミレスで落ち合った。そこで久司は携帯ゲームを急にやめて、真剣・・・

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愛。命。運命。映画……終わり。

13/12/22 コメント:0件 檜垣

 あの男からの電話は、いつも唐突だ。

 一か月ぶりの音沙汰に、ときめきも戸惑い、ふためく。嬉しいはずなのに、素直に喜べない自分がいた。
 映画が途中で一時停止している、それに似た二人の関係。終わっていない、ただ止まっているだけなのに、彼はスクリーンから出て行った。
 愛していた、愛されていた――そう思っていたのに。
 いい加減、呆れて、あきらめかけていたところだった・・・

2

あなたに伝えたいこと

13/12/22 コメント:3件 洞津タケシ

 どんな夢でも自由に見れる。
 そのキャッチコピーに惹かれて、わたしはこのサロンに来た。
 最近流行りだした新しい事業なのだが、有料で、客の望むままに夢を見させてくれるという。
 どんな怪しげなものかと思ったが、

「私どもは、お客様が夢の世界で自由に楽しんでいただけるよう、お手伝いをするだけ。
 夢の内容については、一才お伺いいたしませんし、モニタリングも不可・・・

0

僕は捨て君は僕を拾った(後編)

13/12/21 コメント:0件 鈴凛

合いませんか?
その言葉だけが最後に僕の頭の中に響いていた。
「な、なんで…?」
フラ…
倒れそうになった僕を後ろから支えてくれた人。
「おっと。ん?どうした?悠」
「秀…」
そこにはこの大学、僕の唯一の親友。川上秀が立っていた。

「落ち着いたか?」
そう言い、パニック状態の僕を秀は外に連れ出しコーヒーの缶を僕に手渡した。
「あり・・・

0

僕は捨て君は僕を拾った(前編)

13/12/21 コメント:0件 鈴凛

僕、合田悠は今大学の食堂にいる。
窓際の席一人今にも消えそうな飛行機雲と清々しい位の青い空を眺め食べかけのミートスパゲティを放置していた。

この大学の食堂には各テーブルに生徒が自由に書けるノートとボールペンがある。
ノートの中身は落書きもあれば恋文もあるしイラストまで描いてある今日まで書こうともせずただ、人が書いた物を眺めていた僕のような人も楽しめる物なのだ。
それ・・・

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銀河下の交点

13/12/20 コメント:2件 タック

――銀河の辺境、ある星にて――

「うーん」
 デスクに頬杖をついた男が何かを逡巡している。男は低く唸りを発した後、頬杖を解除しキーボードに手を伸ばした。それを、黒い液体を運んできた部下の男が見咎め、背後から冷静な声音で話しかけた。
「……ちょっと、いけませんよ。ずらしちゃ」
「……え、何が? 別に何もしてないよ」
「嘘でしょ。押そうとしてたじゃないですか、その・・・

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すれ違い、邂逅

13/12/20 コメント:1件 山盛りポテト

深夜11時半、仕事を終え駅のホームをぬけて僕は家路についていた。
都会のネオンが反射する夜空には、幼い頃に田舎で夢中になって探した星空を確認することができない。
くしゃくしゃになったマルボロを口に加え火をつけようとした時だ。
「おじさん、私タバコ嫌いなんだよね」
暗がりから突然女の子が現われた。
年にして、小学校高学年ぐらいだろうか、長い髪を後ろで束ねて、そろそろ冬が・・・

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Reserva

13/12/20 コメント:1件 津寺


「かんぱーいっ」
 俺は注がれたワインを口に含んだ。
 ついでにボトルのエチケットに書かれていた、「1987」の数字を視る。
 二十余年封印されていた物が俺の為に開けられた、という事実が葡萄の味を持ち上げた気がする。だが、
「ビンテージやっけ。うまいねこれ」
 精々こう言うのが、俺の幼い頭と舌の限界だった。
「私はバレンシアのお酒が一番好きっちゃねー。オ・・・

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再会

13/12/19 コメント:0件 リードマン

まったく見ず知らずの他人の筈だった。少なくとも、私に取っては
「久しぶり!」
にこやかな笑顔、私には、嘘臭くさえ見えた。何故なら、そいつは既に、この僅か8分の間に23人の頭を斧で叩き割ったからだ。全て、私のクラスメイト達
「・・・アンタ、何?」
「ヤダなぁ、忘れちゃってる訳? そうかそうか、忘れていたかった訳ね、オレの事なんてさ。確かにちょっとばかりショッキングだもんなぁ」・・・

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280円のハードボイルド

13/12/19 コメント:1件 

ビリーが店のドアをあけると、時間が時間だからかカウンターに客は女1人しかいなかった。見覚えのある後ろ姿。おもむろに隣に座って、タバコに火をつけた。
「マスター、いつもの」
音もなく近寄ってきた店員に小さな紙片を渡して、女のほうを向いた。
「久しぶりじゃないか、ジュリア」
「臭いがうつるわ」
嫌そうな顔をした彼女に大仰な仕草で手を振ってみせる。
「電子タバコ(フェ・・・

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おかえりなさい... アンドレア

13/12/19 コメント:1件 

サンタクロースなどいないと思っていた。同級生がサンタクロースを見たなどと話していると、またおかしな夢でも見たのだろうと思ってせせら笑ったものだった。

あなたのお父さんか近所の人のいいおじさんが、サンタの服を着て窓から入って来るだけなのにね…。
そんな風に考えていたら、クリスマスになる度に段々白けて行った子供時代だった。
そんな私が35歳になって、本物のサンタクロースと目が・・・

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サンシキスミレの恋

13/12/19 コメント:1件 ミカリ

明るい栗色が私に向かって駆けてくる。
「ユキおはよっ!」
「おはよう、リカ」
リカに飛びつかれ、ユキは眼鏡を落っことしそうになりながら挨拶を返した。そんなユキにリカはしたり顔でにひひと笑う。口角を上げるとできる方えくぼが、彼女のチャームポイントだった。
「今日特に寒くない?」
「うん。すごく寒い」
他愛もない会話を交わしながら、二人は高校の校門をくぐる。幼稚園か・・・

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遠いひと

13/12/18 コメント:8件 笹峰霧子

 武子がその電話を受けたのは平成24年の七月のことだった。
事は、同級生の冨士夫が君の家に行ってもいいかとメールが来て、その日の午後立ち寄ったことに始まる。
 
 冨士夫はこれまで二年毎に催される同級会で顔を合わせても、兄貴に悪いからと武子に近づいてこなかったが、武子の夫が亡くなってからは時々メールをしてくるようになっていた。
「兄貴が病院に入院してるんだ。武子の家と近いと・・・

2

変身前夜

13/12/17 コメント:3件 かめかめ

 自転車のチェーンがはずれた。田園風景のど真ん中で。
 自転車ってヤツは、なんだってこう手間のかかる乗り物なんだろか。チェーンははずれる、パンクはする、サドルは盗まれる。それより何より、しょっちゅうタイヤに空気を入れてやらなくちゃならない。
 一人ぶつくさ言いながら、アタシはチェーンと格闘する。はずれた自転車のチェーンを元にもどしてやるには、思いのほか力がいる。か弱い乙女が従事する労働・・・

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モノフル

13/12/16 コメント:3件 とわ子

流れる景色は異様にカラフルに映った。眼鏡越しに見る車内は、モノクロの制服に無理やり色を差し込んだ学生たちがひしめいている。イヤホンから流れる音楽よりも私の耳に刺さる彼女たちの笑い声がまた、意味もなく私を不安にさせた。

電車は止まり、また動き出す。

「おはよう。」
今日も機嫌悪そうだな。
そう口を動かすハマノは私の数少ない友人で、彼の爬虫類のような綺麗な手が私・・・

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人生を物語る酒

13/12/16 コメント:1件 ポテトチップス

深夜1時になった。横浜市桜木町の駅から少し離れた場所で、ラーメン屋台の提灯に灯りをつけた。この辺りはあまり人通りが少ないため、前の道路を通り過ぎる人影は少ない。
石川光男はこの場所でラーメン屋台をやり始めて40年が過ぎていた。
以前は石川の屋台と隣接するように、4つの屋台が店を深夜に開いていたが、横浜市が屋台禁止条例を制定した結果、この場所で屋台を深夜に開いているのは石川の店だけになっ・・・

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トスミの幸福な日々

13/12/16 コメント:5件 W・アーム・スープレックス

 窓際に置かれたサモワールから吹き上がる湯気が、軽やかに宙に舞い上がる。
 トスミの華奢な手がコンロからサモワールを掴みとり、ドリップ式コーヒー装置に注ぎ込む様子を、椅子に座ってユタカは温かなまなざしで見守っていた。
「どうぞ」
「ありがとう」
 ノボ惑星駐在大使ユタカは、彼女からコーヒーを手渡されるこの一瞬に、いつものように至上の幸福を覚えた。
 肥沃な自然に恵ま・・・

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