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第三十四回 時空モノガタリ文学賞【 探偵 】

今回のテーマは【探偵】です。

恋愛・ちょっといい話・伝説・不思議な話など、
小説・エッセイ等の散文であれば
スタイルは問いません。
体験や事実に基づく必要もありません。

時空モノガタリ賞発表日:2013/08/05

※注意!R18的な暴力表現・性描写はお控えください。
※二次創作品の投稿はご遠慮ください。
※「極端に短く創作性のない作品」「サイト運営上不適切な内容の作品」は削除対象となりますのでご了承ください。

ステータス 終了
コンテストカテゴリ ヒト・モノ・イキモノ
投稿期日 2013/06/17〜2013/07/15
投稿数 42 件
賞金 時空モノガタリ賞 5000円 ※複数受賞の場合あり
投稿上限文字数 2000
最大投稿数
総評

入賞した作品

7

【猫探偵】ショートグッドバイ

13/07/12 コメント:17件 そらの珊瑚

 とある雑居ビルの二階の南西角部屋がワタクシ『猫探偵』の住居を兼ねた事務所である。午前八時きっかりにドアが開く。事務員の時子さんの出社だ。何事にも正確であることをモットーにしている。
「おはようございます、先生」
 今日もただの一本の後れ毛もなく髪を頭頂部でシニヨンでまとめ(はやくいえばひっつめ髪ですな)そのためいくぶん目尻のシワは伸ばされ若干つり目になっている。見た目はとても五十歳に・・・

3

鋭い目

13/07/01 コメント:5件 

僕の近所には探偵がいる。探偵といえば、よくテレビで華々しく活躍しているけど、僕は知っている。探偵とは、もっと地味なものだ。
実際、近所の探偵は、こじんまりとした事務所兼自宅にいて、表にでている看板も控えめな大きさで申しわけなさそうにたっている。そんな事務所にいる探偵も探偵で、見た目はどこにでもいそうな普通のおじさんだ。むしろ、昼夜かまわず、コンビニ弁当を持って帰る姿ばかりみかけるので、探偵と・・・

9

Looking for somebody

13/06/20 コメント:12件 光石七

『ぬこ様の肉球にかけて、俺は真実を暴く!』
テレビから聞こえるドラマの主人公の台詞。今話題の深夜ドラマ『ぬこ厨探偵 猫川唯斗』だ。
「そうそう難事件に遭遇するかよ。この決め台詞、意味不明。どうせ犯人はあの医者だろ? 知識を利用して、犯行時刻を遅らせたんだ」
ぶつぶつ文句を言いながらも、何故か毎週見てしまう。
「お前も好きだな。明日は早いんだから、さっさと寝ろよ」
所長・・・

最終選考作品

1

最後の名探偵

13/07/15 コメント:2件 四島トイ

 我が探偵事務所の名探偵こと、先生の様子がおかしい。つい先日も爆弾魔事件を解決したばかりで気が抜けているのかとも思ったが、そうでもない。五分刈りに丸眼鏡、開襟シャツという格好はいつも通り。
 でも、何かがおかしい。この探偵事務所において中学の頃からの三年半の助手歴を持ち、業界では『セーラー服の助手ちゃん』の異名を持つわたしが言うのだから間違いない。もちろんこの異名は可及的速やかに返上したい。・・・

2

普通の探偵

13/07/08 コメント:4件 汐月夜空

「また猫探し? この暑いのに飽きないね」
「おや、そういう君は貴志君。この時間にここに居るということは、今日はテストだったんですね? いかがでしたか?」
 アブラゼミが騒ぎ立てる真夏の昼下がり、差し込む強い日光に反射して他のどの季節よりも緑が濃いシダレヤナギの並木の下で。
 麦わら帽にくたびれた白いワイシャツ、迷彩柄の短パン、右手で大きな青色の網を振り回す男が一人「ミミさーん! ・・・

7

死者からのサプライズ

13/06/27 コメント:17件 光石七

 小堂探偵事務所に一人の女性が訪ねてきた。
「小堂君、久しぶり」
いきなり君付けで呼ばれ、小堂は当惑した。
「失礼ですが、どこかでお会いしましたか?」
カッコ悪いと思いながらも、小堂は聞き返さざるを得なかった。
「私です。Y高校で同じクラスだった、今川結衣です」
「えっ、今川さん?」
確かにそんな名前の女子が同級生にいたが、まるで印象が違う。
「わか・・・

7

迷う人

13/06/21 コメント:13件 平塚ライジングバード

【登場人物紹介】

〇中原 武蔵
旅館の支配人。
幼い頃からピンポンダッシュを繰り返してきた極悪人。
深夜に宴会場の大型テレビでHなビデオを見ていたところ、ヘッドホンが抜けて、音声が旅館中に鳴り響いた。
自身のアブノーマルな趣味を外に拡散させないため、宿泊者、従業員を全て殺害しなければならないと考えている。
粉々に破壊されたヘッドホンが、彼の殺意を物語って・・・

9

リトル スツル ディティクティブ

13/06/18 コメント:10件 クナリ

昭和のある時期。
ハインツ・コイルフェラルドが英国から東京の片隅に転校して来たのは、小学生の時だった。
彼は、外国人やそのハーフ、クォーターが大勢いる、全寮制の小中高一貫校に入った。
これは、彼が中学一年生の冬の時期の話だ。

異国情緒の濃い、煉瓦造りの男子寮のロビーの隅。ハインツはスツールの上、一人文庫本など読んでいた。
横から、同級生のミツキが声をかけた。<・・・

2

祭囃子の椿事〜名探偵・明智耕助の事件簿〜

13/06/17 コメント:6件 かめかめ

祇園祭りの準備で賑わう夕暮れ、常のごと小林少年が駆け込んでくる。
「先生!事件です!」
明智耕輔探偵はゆったりとした仕草で助手にソファを示した。
「そんなに慌てずとも事件は逃げません、小林君。まずは座って落ち着きたまえ」
素直にソファに掛けながら少年は叫んだ。
「事件は逃げませんが犯人が逃げます!3丁目の梅屋敷に空き巣が入ったんです」
探偵は組んだ両手に顎を乗せ・・・

投稿済みの記事一覧

4

時の赴くままに

13/07/15 コメント:1件 kou

 自殺者が年間で三万人を越える国。
 また一人、異常性を感じるこの国の一角に身を潜めるフラワー荘の住人が川に飛び込み自殺をした。彼はなぜ自らの命をなかったことにしたの、か。
 フラワー荘の彼が住んでいた部屋には主人を惜しむかのように悲しみの目を讃えた猫が数匹棲みついている。壁には彼本人の肖像画が掛けられ、繊細な画風は人となりを表しているようにも感じられる。
 一匹の猫が俊敏な動き・・・

1

わんダフル探偵団!

13/07/15 コメント:2件 久一

「黄金の骨を探しに行く、留守は頼んだよ」
 そう言い残し、名探偵わんダバはこの街を出て行った。
残されたのは彼の三匹の弟子、にゃん吉、ニャジロー、たま子。
「先生、この街の平和は僕たちわんダフル探偵団が守って見せます!」

 明日正午『古代魚の魚拓』を頂戴いたします。   怪盗レオン伯爵

 美術館の廊下を走る三匹。
「くそ、僕としたことが」
・・・

1

どんな謎でもイチコロさ

13/07/15 コメント:1件 ウはうどんのウ

 ぼくは名探偵!
 どんな謎でもイチコロさ。
 あ、向こうで少女が泣いている。
 どうしたんだい。おじょうさん。
 風船が木にひっかかっちゃったの。
 なーんだ。謎じゃないじゃないか。
 ぼくは名探偵!
 どんな謎でもイチコロさ。
 けれどもぼくは、名探偵。
 風船は謎じゃないから、取らないよ。

 あっ、向こうで男の子が泣いてるよ・・・

1

三輪亜津子探偵事務所

13/07/15 コメント:1件 天田珠実

あろうことか依頼人の夫はスパイだった。
「ご主人はスパイでした。」と依頼人に報告するわけにはいかない。
依頼人の最終報告は3日後に迫っていた。亜津子が佐竹亮の調査を依頼されたのは妻佐竹美保からであった。出張から帰国してからの夫の様子が今までと違う。
浮気をするような人ではないが、もしかしたら・・・というものであった。
要職にある夫の調査を依頼するにあたりどうすべきか何処の探・・・

4

MONO×MONO劇場

13/07/14 コメント:8件 そらの珊瑚

お嬢様(カーテン)とじいや(窓)の会話

お嬢様:おはよう、じいや。
じいや:おはようございます、お嬢様。今朝もご機嫌麗しゅうございます。
お嬢様:ええ、今日もいい天気。
    こうして風に吹かれていると気持ちいいわぁ。
じいや:お、お嬢様。スカートが舞い上がっておりますよ。
お嬢様:眼をつぶっていなさい。
じいや:あまり激しいダンスは。
お・・・

1

僕らは探偵部

13/07/14 コメント:2件 染井 ヨシノ




春木裕太、十六才。
今年高校に入学した、元気な男子高校生。
彼には一つの目的がある。
それは、部活動を作ること。
入学初日に職員室に駆け込んで先生の前に紙をつきだす。
「な、なんだ?たしか…春木か。いったい…」
戸惑う先生の言葉を遮り一言。
「先生!探偵部を作りたいです!!」
彼は、自慢気に笑っていた。


・・・

0

モノクロ追いかけっこ

13/07/13 コメント:0件 来良夢

 白黒の帽子の下から睨む顔と目が合って、わずかの間立ちすくんだ。
 何してるんだよ馬鹿。男の子が横から飛び出し、パンダの帽子を被った女の子の手を引いて逃げていく。呆気にとられて、思わず眼鏡をかけ直した。幼い2人組はすぐそばのベンチの陰に隠れ、周りを気にしてかがみこむ。男の子が深刻そうに眉をひそめ、女の子に耳打ちした。何事かと思ってそっとベンチに腰かけてみる。「まずいことになったな、お前のせい・・・

8

ウ・ラ・探偵スクール

13/07/10 コメント:8件 草愛やし美

 夫に裏切られた。正確に言えば、元夫、あいつは、十年間、私を騙していた。女好きで浮気を繰り返していたのに、私は全く気づいていなかった。あまりにも自分が情けなくて涙も出なかった。十年もの間も、夫を信じきっていた馬鹿な私。夫から、離婚して欲しいと言われ、初めて事実を知った私の怒りは、一気に爆発した。信じてきただけに、気が狂ったように喚いた。
「出て行け! 顔も見たくない。こっちから、離婚だー。金・・・

0

家出少女Y

13/07/08 コメント:0件 堀田実

 井の頭公園駅の前につくと由子はスマホを取り出し母に繋いだ。
「今日は帰るの遅くなるから。うん。たぶん11時になるけど心配しないで。あとご飯いらない」
詳しい説明もしないままに心配そうにする母の声を遮って電源を切る。もう私に母は必要ないしたぶんもう見ることもないだろう。最後の言葉がご飯いらないだなんて私らしいな、なんて思いながら由子は井の頭池に向かってスマホを放りこむ。ブクブクと泡を立・・・

5

よろず人探しつかまつる

13/07/08 コメント:4件 草愛やし美

 ギシギシと廊下を踏む足音が、響いてくる。老朽化したビルの一角の、とある部屋の前で女は立ち止まった。ドアの前にぶら下がった『よろず人探しつかまつる』と毛筆で書かれた木札を見つめ女は、顔を曇らせた。木札は、かなりの年代物、字は剥げ小汚い。女は踵を返して帰ろうとした瞬間、バタンとドアが開いて男が飛び出して来た。
  ☆
「ようこそ、我がよろず探偵社に! お客様どうぞお入りください」
・・・

1

不認知探偵

13/07/08 コメント:2件 tenn

私は探偵である。もちろん名探偵だ。
だが困ったことにそれを証明する手段がない。
私の名推理を見せようと事件現場に行っても野次馬の一人として追い払われてしまう。
せっかく助けようとしているのに…。

そもそも探偵とは、どうやって認識されるのだ?
探偵事務所に所属する?そんなことをしても浮気調査のために地味に会社帰りの男を尾行するのが落ちである。しかも時給制。

1

ニート探偵

13/07/07 コメント:0件 日暮 遥

「暇だああああああー」
 俺のむなしい叫びは白い天井に吸い込まれた。読みかけの本、食い散らかしたスナック菓子が部屋に散乱している。
「うるさいですよ、汚いですよ、いい加減働いたらどうです?」
 無表情で助手である花が俺を冷たく見下ろしていた。
 俺は一応探偵という職業についている。探偵、といっても別に不気味な洋館で人が殺されてビシッと名推理なんてことはしないし不可解な謎だら・・・

0

名探偵コナソ

13/07/07 コメント:2件 堀田実

 おいらは名探偵コナソ。名探偵というからには何でも推測するのが得意で、例えばA子ちゃんが深夜ひっそりと自宅から離れて彼氏の家へ飛んでいくときも、家を出る数日前からそのことを推測できたりするんだ。そんなのわかるわけないって思うかもしれないけど、人の思いっていうのは突然起こるものじゃなくて、徐々に、無意識の領域では理論だって進んでいくものなのさ。
 衝動だっておんなじさ。あれは感じることのできな・・・

3

二種類のドッペルゲンガー

13/07/03 コメント:5件 平塚ライジングバード

彼女たちは、 同じ年の同じ日に生まれ、外見も瓜二つです。
それにも関わらず、二人は双子ではないと言います。
どうしてでしょうか?



警察は完全にお手上げだった。

マンションのワンルームの部屋の中央には、仰向けに天井を見上げた女性の死体。
現場には、大量の指紋や毛髪が残されていたが、いずれも彼女のものであり、他の人間の痕跡は全く無かった。・・・

0

人である証明

13/06/30 コメント:0件 satuki

僕には殺人歴がある。人を殺したことがある。圧倒的なまでに弱い年頃の女の子と、二十代の女学生と、三十代のキャリアウーマンを絞殺した。
皆見事なまでにあっさり死に、周りの人間は見事なまでに僕に騙された。ただ一人の女性を除いて。
彼女は言った。
「人である証明に執着しようとするあなたは滑稽だわ。そんなことしなくても、どうしようもなく私は人であり、あなたも人なのだから。」
僕は言っ・・・

3

ポケットの中の相棒

13/06/25 コメント:1件 青海野 灰

「くそっ、何でも屋と化してた俺には荷が重いって」
真冬の鋭い月が浮かぶ夜の町外れを、悪態を吐きながら自転車のペダルを漕ぐと、乱れた息が何本もの白い柱となって立ち昇った。
目的の工場が見えてきた辺りで太ももが限界を訴える。呼吸を整えながら自転車を止め、左手の手帳に書き込んだ。
<今現場前に着いた。マジキツイ>
俺の書いた文字のすぐ下に、サラサラと文字が追加される。
<そ・・・

1

風変わりなお茶会

13/06/25 コメント:0件 てんとう虫

 ある資産家からの依頼である屋敷に出向いた。運転手付きの車が迎えにきてくれ窓は黒ィフイルムがされて外が見えず目的地を知られないためにだ。これには少し気分を害した。「失礼だと思いますがこれも主人からの厳命で申しわけありません。」と謝罪された。これは足代にと小切手が差し出され渡された。それを見ているとこれは了承していただいた礼だと聞いております。」 チャイムを押すと白いレ−スのエプロンに灰色のメイド服・・・

0

ワインセラーのミステリー

13/06/24 コメント:2件 かめかめ

「あのお話を聞きたい、とおっしゃるのですね?
かしこまりました。
いえ、とくに秘密にしなければいけないお話ではございません。
代々、このお屋敷にお勤めさせていただいておりますが、大抵の旦那様は一番初めに確認されますので。
わたくしも心づもりはいたしておりました。

そもそもの始まりは、今より100年ほど前、このお屋敷の10代目の当主様が悪夢をご覧になったことでご・・・

4

僕は探偵、塩眞三朗 (しおまさぶろう)

13/06/23 コメント:8件 鮎風 遊


 街路樹の柔らかな木漏れ日、その中をしばらく歩くと探偵社があります。そう、僕は塩眞三朗と申します。
 この自然豊かな町で生まれ育ち、一応一端の探偵になることができました。その恩返しにと、町の人たちの難題を解決するため探偵として日夜奮闘してます。
 それを評価して頂いているのか、依頼が多く、ホント身がすり切れるほど毎日が忙しいです。
 そんな僕を見て、町の人たちは冗談ぽく、・・・

6

探偵だけでは成り立たない

13/06/21 コメント:10件 alone

名探偵さえいれば事件が解決すると思っては居ないだろうか? もしそうなら、それは甘すぎる考えというものだ。推理小説世界はそんなにも甘くはない。
もちろん名探偵というのは華となる主人公であり、彼が事件を解決することがメインなのだが、探偵と事件だけというのでは芸がない。
皆さんもお知りだろうが、シャーロック・ホームズに登場するジョン・H・ワトスンしかり、エルキュール・ポアロに登場するアーサー・・・

2

K&Rが消失

13/06/21 コメント:1件 黒の魔術師

 名探偵。それにもっとも必要なものは推理力だと思う人がほとんどだろう。
僕もそうだった。あることに気づくまで。
 そのあることとは事件に絡まれる体質がもっとも重要だということだ。
 アニメやドラマでは必ず主人公の探偵は事件に遭遇する。もはや近くにいてほしくない人だ。
 別に僕の周りで殺人事件が起きた訳じゃない。ただメンドクサイ事件が起こるだけだ。そう現在のように。
 ・・・

3

苦しまぎれの一作

13/06/21 コメント:6件 W・アーム・スープレックス

 ひさしぶりに電話をかけると、はん子はすぐぴんときたらしかった。
「また、あれね」
「あってくれないか」
「しょうがないわね」
 毒づきながらも、それから一時間後、二人がよく行くホテルのラウンジに彼女は、ぼくより少し遅れてやってきた。
 ふいに呼び出すときはきまって、創作上のことだとわかっているらしく、ソファに座るなりはん子は、単刀直入に切り出した。
「こんどの・・・

5

どこかへ消えたいちごゼリー

13/06/21 コメント:7件 鹿児川 晴太朗

 四時間目の終了のチャイムとともに、クラス一腕白な太一が声を挙げた。
「きょうの給食、なにが出るかな!」
 すかさず委員長の有紀が答える。
「ごはん、牛乳、春雨スープ、八宝菜、……そしていちごゼリーよ」
「いちごゼリー!」
 五年一組の教室中の男子一同が、有紀の答えを聞いて歓声を上げる。
「そう、いちごゼリー。今日は入学おめでとう献立だから」
「いらない奴・・・

13

さらば可笑しき探偵よ

13/06/20 コメント:26件 泡沫恋歌

 それは単なる浮気調査だと思っていた。まさか、こんな事態になろうとは予測もしなかった。
 俺は叔父が経営する探偵事務所で働いている。「マーロウ探偵局」いかにもレイモンド・チャンドラーの崇拝者だと知れてしまう名前である。実際、トレンチコートにボルサリーノのフェドラを被った叔父はいかにも「名探偵」という格好なので、尾行には目立ち過ぎて使えない。
 大学を卒業した後、俺は就職したのだがサラリ・・・

2

たんていはつらいよ

13/06/20 コメント:3件 kei

「ついに追いつめたぞ!観念しやがれ! 」
 俺はじりじりと間合いを詰めながら、目標とにらみ合っていた。
 相手も闘志をむき出しにし、今にも襲い掛かってこようと戦闘態勢に入っている。
 相手との間に緊張感が走る。突如相手は身を翻し鋭い獲物で俺の顔に襲いかかった。
 「いってぇな!この野郎! 」
 激闘の末ようやく捕獲に成功した。
 
 「もー!クロったら心配・・・

5

脅迫電話 (コメディ)

13/06/19 コメント:9件 yoshiki

 中田という中年の男の家の電話が鳴った。都会の真っ昼間である。
「もしもし、中田さん?」
「はい」
「お宅の可愛い息子さんは預かりましたよ」
「……」
 革張りのソファ、そして高級な調度品、テーブルの上には電話。
「もしもし」
「……」
「中田さんでしょ。聞いているんですか?」
「で?」
「でって、だからお宅の可愛い息子さんは預かったと言・・・

5

犯人は だれ?

13/06/19 コメント:8件 こぐまじゅんこ

 まくちゃんは、くまの男の子。
 まくちゃんは、おさんぽするときについてくる かげ が大好きなんです。
 かげは、いつも、まくちゃんにくっついてきます。かけると、すばやくついてきます。
 まくちゃんが止まると、かげもぴたっと止まります。

 まくちゃんは、今日も、かげといっしょにおさんぽしていました。

 ピューっと強い風が吹きました。

 ふ・・・

4

名探偵の宝探し

13/06/18 コメント:7件 しーぷ

「お前らには、この島に行って宝探しをしてもらいたい」
 私たちの正面。The社長というような風貌の男が地図に指を突き立てながらそう言った。その男の名は、猿山。背は低いが、横に広い。歳は、今年で54なのだそうだ。
 社長の正面に立つのは、私と、その他二名の男。三人とも探偵としての実績をかなりあげている。
「宝とは?」
 私の右隣にたつ男が言った。以下A、もう1人をBとしよう。・・・

0

探偵になった理由

13/06/18 コメント:3件 しーぷ

「よしッ」
 私は、壁に真新しい木の看板を取りつけた。そこには黒く「宮田探偵事務所」と刻まれている。
 傾いてないか確認してから、隅を触ってちょっとだけ調整する。それから事務所の中に入った。
 新しい机、新しい椅子。何もかもが新しい。


 5年前、私が高校生だった時のこと
 私の初恋の人は、私の前からいなくなってしまった。
 ずっと好きだったのに。・・・

6

呆れるべき真相 (コメディ)

13/06/18 コメント:13件 yoshiki

 ●第一の事件

「ワーッ!! ヤダーッ!!」
 という叫びがドラキュラの屋敷からきょうもこだました。場所はトランシルヴァニア。
 このところドラキュラ伯爵の屋敷で夜毎に絹を裂くような女の悲鳴がする。
 事件か。早速、時代錯誤のホームズみたいなH探偵が真相の究明に乗り出したが、探偵はその真相をあまり大きな声で語らなかった。
 
 声の主はドラキュラの奥方で・・・

1

奇妙な密室殺人

13/06/17 コメント:4件 yoshiki

 明智小次郎は権田の死体をじっと眺めながら、深いため息をついてちらりと壁を見やった。そして何回か頷き今まで険しかった表情をいくぶん柔和なものにした。読者は明智小次郎の名をきいてすぐにあの探偵小説の先駆者、江戸川乱歩氏の生んだ世紀の名探偵を連想されることだろう。
 しかしこのお話に登場する明智小次郎と言うのは本名ではなく、かの素人探偵、明智小五郎にあこがれて自分でつけた偽名である。しかし彼もま・・・

1

R130は危ない番号

13/06/17 コメント:2件 W・アーム・スープレックス

 ヒョーマの目がきらりとひかった。
 これまで、気の遠くなるような歳月、すさまじい飢えと孤独にさいなまれながら、宇宙空間をただよってきたかれの全身が、こみあげてくる歓喜におもわずゾクリとふるえた。接近しつつある惑星からは、かれのもとめる大量の生命の気配が強烈につたわってくる。
 このまえ生命体にありついたのは、いったいいつのことだろう。その惑星はヒョーマによって、絶滅した。さいご・・・

1

曇り空

13/06/17 コメント:3件 ポテトチップス

 サンドイッチをほお張っていると電話が鳴った。国武正志はコーヒーを口に含み胃に流しいれ慌てて電話に出た。
 「はい、シャーロック探偵事務所です」
 『坂下です。すみません社長、尾行に失敗してしまいました』
 「また? これで何度目だよ」
 『すみません。ターゲットが喫茶店に入ったのでしばらく出てこないだろうと思って、コンビニのトイレに入ったんです。どうやらその間にターゲット・・・

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