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第二十三回 時空モノガタリ文学賞【 バレンタインデー 】

今回のテーマは【バレンタインデー】です。

恋愛・ちょっといい話・伝説・不思議な話など、
小説・エッセイ等の散文であれば
スタイルは問いません。
体験や事実に基づく必要もありません。

時空モノガタリ賞発表日:2013/03/04

※注意!R18的な暴力表現・性描写はお控えください。
※二次創作品の投稿はご遠慮ください。
※「極端に短く創作性のない作品」「サイト運営上不適切な内容の作品」は削除対象となりますのでご了承ください。

ステータス 終了
コンテストカテゴリ イベント
投稿期日 2012/01/14〜2013/02/11
投稿数 30 件
賞金 時空モノガタリ賞 5000円 ※複数受賞の場合あり
投稿上限文字数 2000
最大投稿数
総評

入賞した作品

6

タブラージュ

13/02/05 コメント:10件 そらの珊瑚

 今夜カイトは帰らない。勤めている病院の夜勤なのだ。ちょうどよいので、バレンタインに渡すチョコレートを手作りしてみようと思い立つ。
 
『手作りチョコレート』
 パソコンで検索すると、いくつかのレシピが現れた。
 そのなかに聞きなれない言葉があった。

『タブラージュ。温度調節のこと。なめらかな口当たりのチョコレートをつくるために欠かせない作業』
 ふむふ・・・

2

バカタレ、ボンクラ、アホンダラ

13/01/24 コメント:1件 おでん

 バカタレはボンクラのことが好きでした。
 でもボンクラはボンクラなので、バカタレに好意を持たれていることなど一切気がつきませんでした。
 幸運だったのは、バカタレがバカタレだったことです。ありとあらゆるアプローチをボンクラに流されようとも、自分の想いは彼女に少しずつ、確実に届いていると信じて疑いませんでした。
 そんなバカタレを、どうしても放っておけないアホンダラがいました。<・・・

1

Ex vestri Valentinus.

13/01/22 コメント:0件 50まい

 彼の足どりは軽かった。
 平たく固い足の底がゆっくりと柔い地を踏み、優しく体重をかける。
 足下の蟻を避け、足首をくすぐる柔草の感覚を楽しみながら、彼は眩い日の光に目を細めた。
 その日は、全くこれ以上ないくらいの晴天だった。
 豊穣神に感謝するルペルカリア祭を明日に控え、人々の心は浮き立ち、笑顔と笑い声がここまで聞こえてくるようだ。
 男女が離れて暮らさなければい・・・

4

溺れる心と身体とチョコレート

13/01/14 コメント:6件 クナリ

高校二年生で迎えた二月十三日の、夜九時を回る頃。
ケーキ屋でアルバイトをしている同級生の女子からその店へ呼び出され、先輩のユイさんが酔い潰れたので送ってあげて欲しいと言われ、俺は往生した。
店のサバランを味見して昏倒した、俺達より二つ年上のユイさんは、俺の片思いの相手だった。先日のクリスマスには告白じみたこともしたけれど、結局それ以上踏み込めず、ユイさんとは親しい友達程度の関係だっ・・・

最終選考作品

0

バレンタインのペテン師たち

13/02/11 コメント:0件 四島トイ

「あの人どうですか」
「駄目だな」
「なら、看板見てる癖毛の人は」
「まったく駄目」
「……社長、ダメしか言わないなら自分で探してくださいよ」
 むくれながら振り返る。社長が、若い女性店員からカップを受け取っていた。
「いや、ここのコーヒーは格別ですよ」
「ふふ。可愛い彼女さんと御一緒だからじゃないですか」
「部下みたいなもんですよこいつは。お姉さん・・・

6

妻チョコ

13/02/04 コメント:10件 鮎風 遊

 高見沢一郎は昼食を終え、デスクで寛(くつろ)いでいる。そんな時に部下の榊原がうつむき加減で通り過ぎようとした。高見沢はとりあえず上司、「おい、どうしたんだよ?」と声を掛けると、榊原は今にも泣きそうな顔をして擦り寄ってきた。
「先輩、聞いてくださいよ。実はもらっちゃったんですよ」
 いつものパッパラパーの榊原とはちと違う。「何をもらったんだよ?」と訊いてやる。
「歳を重ねた先輩に・・・

3

悲劇のバレンタインデー

13/01/22 コメント:6件 yoshiki

 ――外は淡い水色の雪景色だった。地上の濁った大気が天界で清められ、雪となって地面に降り注いでいた。
 刑務所の屋根が薄っすらと白んでいる。丈高い塀には有刺鉄線が張り巡らされていた。
 刑の執行日であった。牧師が独房に入り囚人は最後のひとときを迎えようとしている。
「思い残す事はありませんか」
 初老の牧師が落ち着いた口調で囚人に語りかけた。囚人はただぼんやりと壁を見つめて・・・

投稿済みの記事一覧

3

分福

13/02/11 コメント:0件 kou

 何年経っても早起きというのは慣れないものだ、と浩太は欠伸を炸裂させた。目をこすりながら調理器具に触れ、冷ややかな質感と温度を手のひらに感じ、思考が一瞬でクリアになる。
 すると、「おい、浩太!おい、浩太!道具に、目ヤニつけるなよ、道具に、目ヤニつけるなよ」父であり、ケーキ屋『分福』の師匠でもある、権三が早朝にそぐわない声を飛ばした。ちなみに権三の得意技は、連呼≠セ。そこだけは受け継ぎたく・・・

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ただなんとなく、の理由

13/02/11 コメント:0件 希都

 私が普段買い物袋に使っている大きなエコバッグを、遊びに出かけていた娘が提げて帰ってきたから何事かと思えば、
「ママ、ちょっとキッチン貸して」
 なんて「ただいま」も無しに言って、キラキラとした目で私を見上げてくるのだ。
「……キッチン?」
 驚いてしばらく呆然としてしまったが、ふと見ると、エコバッグの上部から大量の板チョコが顔を覗かせている。あぁそうか、と、カレンダーの日・・・

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シンデレラ

13/02/09 コメント:0件 よしとき

 電気をつけなくても、こんなに明るいんだと今日初めて知った。
 私は部屋の窓にもたれて座っていた。両足を抱えた先で、携帯電話を開けて時間を見る。深夜〇時まで、あと十分。もうすぐ二月十四日が終わる。
 月明かりより眩しい画面を閉じて、私は強く膝を抱えた。


 一週間前、食事に誘ったのは私だった。彼が店に来るのを待てなくて、私はもらった名刺を頼りにして彼の職場先の近くで・・・

1

HOLIC !!

13/02/08 コメント:2件 かめかめ

「買っちゃった♪」

いつになくウキウキした様子で由香が宅配便の荷物をほどいている。

「またスイーツのお取り寄せ?ほんとに好きだなあ。今度は、なに?」

「えへへへ〜。じゃーーーーーん!!」

包みから出てきたのは高級そうな黒い箱。
スイーツ、と言うよりは、カバンか靴でも入っていそうな大きさと高級感だ。

「え、もしかして、甘いも・・・

4

ママチョコ

13/02/08 コメント:7件 そらの珊瑚

 7:00AMにセットしておいた目覚まし時計が鳴る。そのたんびに思う。えっもう朝か? って。僕の夜はなんでいつもこう早くいっちまうんだろう。もしかして誰かが盗んでいるのかもしれない。誰かって? 夜の王様みたいなやつ。そんでもって僕から奪った夜で、どんちゃんざわぎでもしているんだろう。
 そんなくだならないことを考えていたらもう5分経っちゃったよ。
「けいちゃーん、起きてるぅ?」
・・・

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バレンタインデーの終わりに

13/02/07 コメント:0件 高橋螢参郎

 時は1936年。ミルウォーキー・アヴェニュー、85番地。掃き溜めのようなボウリング場の片隅に、その男はいた。
 他にもざっと20名は居ただろうか。ニューディール政策もどこ吹く風と、真昼間からなけなしの日銭を投げ打っては賭けボウリングに興じている労働者たちが、ピンの動静に一々雄叫びを上げている。男は参加する事もせず、ただレーンの端にあるベンチへ腰かけてはじっと客を待ち続けていた。最近は、麻薬・・・

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花緒

13/02/06 コメント:0件 雨雨

 確か小学五年か六年。それまでクラスでの催し事だったバレンタインを初めて実践した。相手はよくふざけ合っていた男の子。小学生、チョコレートを用意すること自体が恥ずかしくて仕方なくって。誰にも見られたくなくて、学校が終わった途端に飛び出して。学校帰りの喋り場だったお菓子屋さんも、その日ばかりは盗むように買って。勿論家族には絶対内緒だから、帰ったらすぐに引出しにしまって。吐く息全部を溜息に変えながら今日・・・

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ある日のバレンタイン

13/02/05 コメント:4件 yoshiki

 あの日わたしは、灰色の空をただぼんやりと眺めていた。場所は遊園地のベンチで、心に冷たい風が吹いていた。それというのもその時のわたしはえらく沈みこんでいた。三年つきあった彼にどういう訳か別れ話を切り出され、泣きたい気持ちを抑え、バレンタインの手作りチョコレートも渡せぬまま、彼といたレストランからふらりと飛び出してしまった。そして近くの遊園地をさまよった末、疲れてベンチに座ったのです。
 なぜ・・・

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思いを込めて

13/02/03 コメント:0件 汐月夜空

 机の上には生クリームとチョコレート、そしてブランデーとオレンジキュラソー、さらにハート型や星型などのかわいらしい金型が並んでいる。
 私はそれらを眺めてため息をつく。自然と今日学校でトモミとの会話を思い出していた。

『――ミキも作るんでしょ、チョコレート』
 放課後、男子も女子も明日のバレンタインの話題で持ちきりの教室の中で急にトモミがそう声をかけてきた。
『ええ・・・

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バレンタインの奇跡

13/01/30 コメント:7件 草愛やし美

 バレンタインデーになると、僕は、必ず思い出すことがある。

 あの時、僕は、まだ4歳だった。忘れられないその出来事、あの女の人は、誰だったのだろう? 僕は、手にチョコを握っていた。忘れられないことなのに、記憶の中のその女の人の顔だけは、どうしてもぼやけていて思い出せない。

 泥まみれのチョコの包装紙は、破れている。かすかに残る記憶のはしに浮かんでは消えていく文字――愛を・・・

2

ヒーロー

13/01/30 コメント:2件 メラ

「来た来た来た、ゴリ子持っているよ。おい、鉄平、ぜってえあれ本命だって」
 友達が笑いながらオレをちゃかす。何人かがそれを見て一緒に笑う。オレはこの寒いのに冷や汗をかく思いで校門からいち早く立ち去ろうとした。
「ちょっと、鉄平、マリコが話しあるんだから、待ちなよ」
 オレの目の前を女子達が立ちふさがる。後ろからゴリ子が迫って来る。
 長尾マリコ。通称ゴリ子。オレ達の間で「ス・・・

2

チューリップ

13/01/25 コメント:3件 ねじばな

小さな秘密基地に、今日もさわさわといい風が通り抜ける。しかし、今の季節は二月。他の季節ほど、風は優しくない。小学校の帰りに立ち寄っているので、日ざしもそろそろ弱まってきていた。
「あいつら、どこにいったんだ?」
普段ならきまって、学校帰りに仲良し五人組がこの場所に集まるのだが、自分の他には誰の姿も見えない。
「まあいっか。」
大きな木の太い枝と枝にかけて固定してある板は、僕・・・

8

バレンタインには仮想商店街へ♪

13/01/23 コメント:8件 草愛やし美

「君が、この星を救うのだ。第四新東京村に来てくれ!」
「えっ!? 何? どうなったんだ僕は……」
「星を救うのが君の任務だ」
「あなたは、誰?」
「君の父親だよ、成貴」
「しげきって僕の名前知ってるのか、でも僕はあなたを知らないんだけど」
「今日はバレンタインデーだね、星の危機なんだ、救ってくれ成貴」
「バレンタインと星の危機とどういう関係なんですか?」<・・・

0

チョコレート・セレナーデ

13/01/22 コメント:0件 愛優


「トランペット!そこフォルテだろ!」

放課後の音楽室は、やけに先生のどなり声が響く。

「もう一回、2小節前から」

カチカチ、と指揮棒で机を叩くと
先生がふわっと両手をあげる。

曲が始まる。

この瞬間が、たまらなく、好きだ。





「池谷せんせ、今日は一段と気合入ってたよね」<・・・

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戯曲 バレンタインデー殺人事件

13/01/22 コメント:13件 泡沫恋歌

夕焼けに赤く照らされた放課後の教室。
中央に机と椅子が置かれている。うつ伏せて学生服の男が死んでいる。机の上には丸いアーモンドチョコレートが散乱していた。
三人の女生徒たちが死んだ男の周りを囲うように立っている。

女生徒たち:キャー! 
 悲鳴をあげる。その声に舞台の袖からインバネスコートに鹿撃ち帽を被った探偵が現れる。
探偵:みなさん、落ち着いてください!<・・・

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Give me チョコレート!!

13/01/17 コメント:0件 堀田実

 床に置かれていたチョコレートを真由美は手にとって眺めていた。もし間違ってこの場所に落ちてしまったのなら誰かが誰かに渡そうとしていたということだ。なぜなら今日はバレンタインだしそういう衝動に駆られて一夜漬けでチョコレートを型に詰めて冷蔵庫で冷やし、朝一番に包装して準備万端だったものの急いでいたためにうっかりとこの廊下にカバンから落としてしまったこともあり得るからだ。
 廊下は閑散としていて誰・・・

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スイート・ビターチョコレート

13/01/17 コメント:11件 そらの珊瑚

 開業医である父の跡を継ぐべく、今年こそはどこかの医大に合格しなければならなかった。
 医者になることに、確固たる目的があるわけではなかった。あらかじめ電車にはレールがセットされているように、そのレールに乗ってしまえばあとはどうにかなるだろうと考えていた。何処へ行くのか、電車にその選択権があることなど、考えもしなかった。

 しかしオツムのほうが、哀しいかな、おいつかない。そこで・・・

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面影

13/01/17 コメント:0件 ポテトチップス

教室のドアが開き、金子先生が教科書を片手に持って入って来た。
教室の窓からは、午後の気持ちのよい日差しが差し込んでいて、直子は手の甲で目を擦って眠気を紛らわした。
グラウンドでは、隣のクラスの3年4組の生徒達が準備体操を始めているところだった。
「はい、授業を始めますよ」
クラスの生徒達は皆、金子先生の号令を無視して、会話に夢中の者や机に突っ伏して仮眠中の者ばかりだった。<・・・

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バレンタイン戦況分析報告

13/01/17 コメント:8件 石蕗亮

バレンタイン
ドキドキするのは何も女性に限ったことではない。
まず、もらえるかどうか分からない緊張感。
もらえたとしてもその相手にもよる。
「義理だから」という言葉はパッケージを開けてみるまで分からない。
開けた中身が手作りだったら、そのうえメッセージカードが付いていたら義理でないことのほうが多い。
相手が一流パティシエだとまた別の意味で緊張する。
職業柄・・・

1

甘いささやき

13/01/16 コメント:1件 こう

 2月13日。ぼくは、突然にパラレルワールド=別次元の世界に、移動してしまった。だから今日ぼくがいる世界は、ほんのちょっとずつ、違うのだ。たとえば、知り合いの女性全ての髪の分け目がみんな反対分けになっていたとか、あらゆる自動車がすでに電気自動車化されていて街が異様に静かだとか。それで、ぼくは別世界にきたんだと気づいた。みんなぼくにとってはささいな違いだった。ほかにかわったことはない。ただ一点を、除・・・

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贈るよろこび

13/01/15 コメント:4件 笹峰霧子

 星子は自分以外の人間と心を通わせることなく生きていた。
 家族もいたし友人もそれなりにいた。日々の家事をこなし、友人とおしゃべりもした。星子を知る人はみな、星子のことをふつうの人間だと思い、相対していたのだ。

 けれど、星子にはもう一つの心があった。その心で生きている星子は他人から見える星子より、脆く純真で温かいこころを持ち合わせていた。星子のこころの世界には穢れがなく、優し・・・

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テレパシストの贈り物

13/01/14 コメント:2件 W・アーム・スープレックス

 送迎車から南中也は、スタッフがおろしてくれたスロープを伝って、ディサービス『安楽舎』の玄関前に車いすでおりていった。
「スロープが急だから、気をつけてくださいよ」
 スタッフが注意を促した。彼が本心でそういっているのを、中也はテレパシーで知った。右半身に障害がある中也だったが、じつは精神感応力という人の心のなかを、自由にのぞくことができる能力のもちぬしだったのだ。
 それはしか・・・

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チョコレートケーキ

13/01/14 コメント:2件 こぐまじゅんこ

 主婦となって、スーパーに買い物に行った京子は、バレンタインのチョコレートがたくさん売られているコーナーをみて、今日がバレンタインデーだったことに気がついた。

 京子は、夫と二人暮らしだったが、専業主婦として家にいることに、焦りを感じていた。子どもを望まないわけではなかったのだが、授かる気配がまったくない今、この状況は変わりそうもなかったからだ。

 かといって、バリバリ・・・

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