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土井 留さん

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設問1

17/02/05 コンテスト(テーマ):第98回 【 自由投稿スペース 】 コメント:0件 土井 留 閲覧数:575

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問い: 窓ガラスの厚みを10倍にする利点はあるか?

 常識的に考えれば、窓ガラスの厚みを増す利点はない。

 ガラスが薄くなれば原材料が減り、重量が減り価格が低下する。逆に、ガラスの厚みが増えれば材料が増え、重量が増し、価格が上昇し取り扱いも難しくなる。よって、性能が同等ならば、窓ガラスの厚みは薄いほど良い。わざわざ厚みを持たせることに利点はなさそうだ。

 しかし、窓ガラスを複数並べ、事実上厚みを持たせている場合がある。寒い地方にある、断熱効果を高める2重窓である。これを一枚のガラスでできないか。同等の断熱効果が得られるなら、窓を2重にするのではなく、同じ窓枠にガラスが2枚はまっている方が、必要な空間・原材料が少なく済むだろう。

 布団や厚手の衣類をイメージすればわかるように、断熱効果を高めるためには、空気を蓄える小さな空間が多数あった方がよい。このため、ガラスを単純に2重にするのではなく、透明な発泡スチロールのような、内側に気泡がたくさん入っている構造や、ハチの巣のような構造のほうが、より大きな断熱効果を生むと考えられる。

 ただし、こういう構造にすると、ガラスを透明に保つのが難しくなる。そして、きれいに向こう側を見通せなくなると、窓ガラスに期待される基本的な性能が満たせなくなってしまう。この難点さえ克服できれば、つまり、内側に細かい「小部屋」がありながら、窓の向こう側をきれいに見通すことができれば、「厚みのある窓ガラス」が成立する。例えば、ガラスの中に人間の目に見えない細かい空間を多数作る、といったことはできないだろうか?

 このように窓ガラスの厚みについて考えると、そもそも、窓ガラスは完全な一枚板である必要はあるのか、という疑問が浮かんできた。断熱性の問題だけを考えれば、窓ガラスを鉱物の一枚板にするのではなく、透明な繊維を編み上げた構造にしてもよいはずだ。もしこのような窓ガラスがあれば、衝撃を受けると、割れるのではなく、ぐしゃりと潰れることだろう。

 さらに考えを拡張すると、建物を密閉構造にする必要があるのか、という考えが思い浮かぶ。現代の建物は、その多くがガラスとコンクリートによる密閉構造になっている。しかし、藁屋根を考えればわかるように、建物は必ずしも密閉構造とは限らない。断熱性や耐震性の点で優れていれば、繊維製で通気性のある窓・壁・屋根の建物があってもよいだろう。

 以上で述べたように、窓ガラスの中に空間を設ければ、断熱効果が増す。よって、10倍とまでは行かなくとも、内部に空間があればガラスの厚みを増すことには利点がある。透明度と製造方法、そして恐らく材料が今後の技術的課題になるのではないだろうか。


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