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林一さん

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麻雀狂

16/10/17 コンテスト(テーマ):第120回 時空モノガタリ文学賞 【 平和 】 コメント:0件 林一 閲覧数:813

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 雀荘を経営していた両親の影響もあり、俺は3歳の頃から麻雀をしていた。当時の俺は役もよく理解できていなかったが、常連のおじさん達に教えてもらいながら、麻雀を楽しんでいた。
 幼稚園に入園した頃には、完璧にルールを理解し、常連さんとも対等に打てるようになっていた。
 小学生になると、アマチュアの麻雀大会にも参加するようになり、大人達に混じって表彰台に上ることも珍しくなかった。
 そんな俺は高校を卒業すると当然のようにプロテストを受験し、あっさりと合格した。
 プロになった俺は、全国各地の麻雀大会に出場しては優勝をかっさらっていき、大会荒らしとして名を轟かせた。
 若き天才プロ雀士として、テレビの麻雀番組に呼ばれることも増え、そこで知り会った女性アナウンサーと結婚し、子宝にも恵まれた。
 息子が生まれてからは、麻雀大会への出場よりもテレビ出演や麻雀イベントへの出演といった仕事を増やすようにした。少しでも多くの人達に麻雀の魅力を知ってもらうことで、古くから麻雀に根付く賭博などの暗いイメージを払拭し、プロ雀士を子供にも誇れるような仕事にしたいと強く願うようになったからである。
 
 今日は小学3年生になる息子の授業参観があり、たまたま仕事が休みだったため運良く参加することができたのだが、そこで嬉しい発見があった。
 息子がいる3年2組の教室に入ると、後ろの壁に生徒達の書いた習字が張り出されていたのだが、なんとその書かれた文字が、麻雀の役の名前だったのである。そう、小学生にも学校で麻雀を教えるような時代が、ついにやってきたのだ。
 ずらりと並んだ『平和』の文字をしみじみと眺めながら、自分がやってきた活動も無駄ではなかったのだなあと、思わず笑みがこぼれた。


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