1. トップページ
  2. 今どきの本屋事情

泡沫恋歌さん

泡沫恋歌(うたかた れんか)と申します。

性別 女性
将来の夢 いろいろ有りますが、声優ソムリエになりたいかも。
座右の銘 楽しんで創作をすること。

投稿済みの作品

4

今どきの本屋事情

16/09/26 コンテスト(テーマ):第117回 時空モノガタリ文学賞 【 本屋 】 コメント:7件 泡沫恋歌 閲覧数:1218

この作品を評価する

このサイトにお集まりのみなさん、よく聞いてください。

『小説は売れません』

わたしは某本屋で働いている者ですが、
本屋の店頭でよく売れてるものといったら、
雑誌、漫画、コミックス、ラノベ、エロ本、そして小説の順です。
ぶっちゃけ、小説はエロ本にも敵いません。

本屋で売れる小説といえば、
ネームバリューの利いた人気作家の本です。
テレビや映画でシリーズ化された作品も人気があります。
文学賞を取ったり、マスコミで話題になったり、
タレントが書いた小説なんかは、特に注目度が高いです。

小説の愛読者といえば、主に団塊の世代の人たちですが、
彼らは年金暮らしのため、節約生活をしいられています。
そのため本屋で小説を買うより、図書館で借りて読む人も多いようで、
新書だってリクエストすれば、図書館が取り寄せてくれますから。

ちょっと前の本なら、ブックオフにいけば安く売ってるし、
ポイント貯めるのに、アマゾンで注文する人も多いでしょう。

だいいち、今の若者たちは小説を買って読んでくれない。
彼らはスマホやiPadから、電子書籍を読んでいる。
紙の本なんか『資源の無駄使い』だ、なんて言われちゃいます。
ああ、紙の本の文化は廃れてしまんでしょうか。

本屋といっても、実のところ雑誌屋なんですよ。
だって雑誌でないとアイドルの写真がじっくりと拝めません。
じゃあ、なぜ本屋の棚にはあんなに小説が並んでいるのでしょうか。
それは単に本屋としての体裁を保つためかもしれません。

実は、本には『返本制度』というものがあります。
立ち読みしたって構わない。汚されたって構わない。
売れない本は、ぜんぶ出版社に返せるんですから――。
まあ、そうはいっても売れそうもない本は発注しませんが。

そうそう、最近はBL小説なんかも人気がありますよ。
うちの本屋の新人なんですが、BL好きの腐女子。
ネットで人気のBL小説をリサーチして、本の発注をかけてますが、
おかげで以前よりBL小説がよく売れるようになりました。

大手出版社も最近はBLを意識した作品を展開し始めました。
アニメ『おそ松さん』が、わずか5ヶ月で70億円もの
経済効果を生み出していたんですから、腐女子たちは熱い!
いろんなニーズに応えていかないと生き残れません。

こう見えても本屋の仕事は肉体労働なんですよ。
紙なのでずっしりと重く、棚に並べるのにも力が要ります。
だから台車に載せて荷物を移動させるんですが、
通路で立ち読みして、道を塞いでいる客が邪魔でしょうがない、
ほんと足で蹴飛ばしたくなりますよ。

それから、お年寄りの問い合わせに困ったものだ。
本のタイトルも作家の名前も分からないで……
テレビで紹介していたとか、新聞の記事に書いていたとか、
こういう話だと、いくら口で説明されても、
本屋の店員が本全般に詳しいわけではないのです。

タイトルか、作家名、せめて出版社くらい分からないと
こっちもパソコンで検索のしようがない。

それと、コミックスを万引きしたヤンママさん、
子連れで万引きなんて、絶対にやめてください!
親が万引きするようで、子どもに躾けができるんですか?
こんなバカ親をみてると、日本の将来が不安になります。

最近では、町の小さな本屋さんが減少して、
チェーン店で大型店舗の本屋さんが増加しています。
実際、大型書店ほど暇つぶしに最適な場所はありません。
うろうろしながら新刊の雑誌や漫画を立ち読みできるし、
本屋の中にあるカフェに入って、ティータイムも楽しめます。

CDショップ、ゲーム、レンタルDVD、キャラクターくじ、お菓子、
果ては携帯ショップまで包含していて……
多目的化され過ぎて、本屋自体の存在が希薄になってしまっている。
いったい何を売ってるお店なんだろうか、って思うくらい。

あしたのジョーに、『本屋のあしたはどっちだ?』と訊いてみたい。
あっ! このギャグ、ちょっと古過ぎて分からないかな?

いいですか、みなさん。
大事なことなので、もう一度いいますよ。

『小説は売れません』

それでもやっぱり本が好き!
紙の本でしか伝わらない情感というものがある筈です。
小説が好きだからこそ本屋で働いています。

だって、本の社内割引はオイシイですから〜(笑)


コメント・評価を投稿する

コメントの投稿するにはログインしてください。
コメントを入力してください。

このストーリーに関するコメント

16/09/26 泡沫恋歌

この話の内容については書店で働いている人に、いろいろ話を聞かせて貰って書いたものです。

その書店に働いている人が、実は、うちの娘だったりして(笑)


写真はHIRAKATA-T-SITEの巨大な本棚です。
上の方の本はオブジェで落ちてこないように接着しているらしい。

それにしても本棚の前に立つと、本好きの血が騒ぎますね(*^▽^*)ゞ

16/10/06 そらの珊瑚

泡沫恋歌さん、拝読しました。

本屋さんのバックヤードをのぞいたみたいな気分で面白かったです♪
いろんな苦労があるんですね〜
高校生の娘は紙の本派ですが、たぶん少数派なんでしょう。
それでもやっぱり本が好き! 共感します。
図書館もいいけど、たまには本屋さんで買おうと思いました。

16/10/25 泡沫恋歌

そらの珊瑚 様、コメントありがとうございます。

これは本屋で働いている人から聞いた、リアルな本屋の話です。
まあ、小説が売れてないのは事実みたい。

それでも小説好きは紙の本で読みたいですよね。

16/10/25 泡沫恋歌

海月漂 様、コメントありがとうございます。

うちの近所にも2軒ほど本屋があったんですが、とうとう2軒ともなくなってしまいました。
最近はモールなどの大きな書店か、TSUTAYAなどで買うことが多いです。
昔あった、市場の中の小さな本屋さんも趣があって良かったんですがね。

これも世の中の流れでしょうか、仕方ありません。

16/11/01 冬垣ひなた

泡沫恋歌さん、拝読しました。

購入の決まっているものは密林派ですが、本屋に行くのはやはり素敵な本との出会いを期待してですね。
自分の知らない本に目を止め、立ち読みして中身を決められるというのは、本屋でしかできないと思います。小説のPOP頑張ってるお店さんのためにも、売れてほしいですね。面白かったです。

16/11/02 泡沫恋歌

冬垣ひなた 様、コメントありがとうございます。

私も密林の本をよく購入しますよ。絶版になってる本や珍しい本も買えるのでネットでのブックサーフィンも楽しい。

けれどネット購入すると思ってた内容と違う本を買ってしまうことがたまにあります。
やっぱり本屋で内容をチェックして、直接触って購入する方が間違いがない。

ログイン