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杏花さん

こんにちは、杏花(きょうか)と申します。小説は始めて3年程です。少しでも皆様に楽しんでいただけたら、と思います。

性別 女性
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彼女のタイムスリップ

16/09/18 コンテスト(テーマ):第118回 時空モノガタリ文学賞 【タイムスリップ 】 コメント:2件 杏花 閲覧数:624

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「2月19日に戻していただけませんか」
「また浮気ですか」

少し変な空気が流れた後、喫茶店のマスター風の男が立ち上がりどうぞ、と言って個室へと案内する。これから私は約半年前の2月19日に戻る。彼氏、コウタの浮気の証拠を持ってくるために。

「ササノさん、女性一名」
「あら、ユウちゃーん、また浮気されたのー?今度はどんな女?」
「中学の同級生だってさ!」
「もうやめたらー?お金勿体ないよ?」
「ササノさん、お客様ですよ」
「はーい」

箱の中に入って、目を瞑る。何かセッティングをしながらササノさんが独り言のように「ユウちゃん、あんまりタイムスリップはまりすぎないほうがいいよ」と呟いた。

「コウタの浮気性さえ治ればいいのよ……」

じゃあ、いってらっしゃーいという声と同時にふたが閉まり、機械音が鳴り響く。一分もしないうちにぴぴぴっ、とアラームが鳴った。蓋を開けて、個室で『2月19日の』ササノさんのチェックをうけ、外に出た。
数分前にいた景色とは180度違う真冬の景色が広がっている。ああ、バレンタインデーの時は二人でイチャイチャしてたのに……。その5日後には浮気ですかそうですか。しかもあたしの夜勤の日きっちり調べて家に上げやがって……!


(落ち着いて、とにかく今は証拠をしっかり掴まないと。タイムスリップ、すごいお金かかるんだから)

ため息を一つついて、人通りの少ない道へでる。

(今19時半前。いける)

コウタが居ないうちに家へ行って監視カメラとかをセットする。後は一回あの個室に戻って待機する。あいつは浮気相手には帰りは必ず車を出すから家を出るとしばらくは戻ってこないからそこで回収。このパターンはいつもと同じ。

「ユウちゃん、今日に来るの何回目ー?」

個室で待機中にササノさんに聞かれた。『2月19日』の彼女には私が何回タイムスリップしても1回としかカウントできない。

「まだ一回目」
「あー、じゃあまだ、ね」
「もう去年みたいなことにはならないといいな」

そう、去年のクリスマス直前。付き合って半年くらい
だった。元カノに言い寄られ浮気をしてたことが分かった。すぐにタイムスリップして浮気を阻止しようとしたが、自分の見落としている部分に隠れて、浮気して、それにまた私が気付いての繰り返しだった。

「ユウちゃんずーっとタイムスリップしてたもんね」
「自分が何月に生きているのか分からなくなってたわ」

コウタ……なんで浮気ばっかりするんだろう。付き合う前まではずっと大好きだと言ってたのに今は全然言わないし、一緒にすら出掛けてくれない。浮気ばっかりでいくら私が頑張って浮気相手と引き離しても数か月後には別の女見つけてくるし。

「なんか、泣いて済むなら泣きやがれ、って感じ」
「すべての恋はシャボン玉?」
「……そうなのかもね」

そんなこと話しているうちにそろそろ終わってそうな時間になった。

「私、泣かないよ。それじゃ負けだと思うから。あんなクズなフリーター野郎に負けたくない」

何と、戦ってるの?ササノさんの声が聞こえた気がした。もう理由なんてわからない。……どこかで分かっているんだ、私は。コウタが私だけを愛してくれないって。でも、だからって引いたりなんかしたら、今までの私の努力は何になるのよ。今引いたら、私の努力も、お金も、時間も、一体何なのよ。

「絶対に逃がさないよ、コウタ」

その後、すぐ証拠を確保して、元居た時間へ戻った。もう外は真っ暗で、家に帰ったらコウタはゲームしながら自分の夕飯を待っていた。私はすぐに証拠を突き付けて、とりあえずやれることはした。怪しい女の番号はすべて消した。するとコウタは本当に反省したのか、次の日からは早く帰ってきて食事を作ってくれていた。ああ、やっぱり、正解だったんだな。お金も時間も無駄にならなかった。ちゃんとコウタは戻ってきてくれた。

「ユウ、ごめん。」
「もうしないでね、コウタ」
「うん。あ、明日さ、夜勤なんだけど……」
「ん、わかった」
「なるべく早く帰る。夕飯、作っていくから食べて」
「ありがとう」


ユウが帰ってくる前に急いであのバーへ急ぐ。
「マスター!」
「いらっしゃいませ」

あ、また間違えた。バーと隣の喫茶店、雰囲気にてて間違いやすいんだよな。

「あっ、すいません」
「いえいえ」

喫茶店を出て、もう一個奥の扉をあける。よし、マスターがいる。合ってた合ってた。

「ようコウタ」
「ねーマスター!また浮気ばれたんだけど!?」
「え、まじか」
「あー!ナナちゃんと連絡とれねえ!」

マスターは少し「うーん」と唸り少しニヤニヤしながら「タイムスリップ、する?」って言った。
「する!カード、一括で!」
「はいよ。奥入ってー。ササノー、男1ー!」
「はーい!こちらどうぞー」


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このストーリーに関するコメント

16/09/19 杏花

矛盾点

16/09/19 杏花

矛盾点を見つけたため、書き直しました。また前回の方は削除依頼をしているところです。前回、評価やコメントを下さった方、申し訳ございません。

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