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東屋千歳さん

主に短編小説を書いてます。 好きなジャンルはホラー、ミステリーです。

性別 女性
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踏切の観察日記

16/08/28 コンテスト(テーマ):第115回 時空モノガタリ文学賞 【幽霊 】 コメント:0件 東屋千歳 閲覧数:1289

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 僕はブログを書いている。
 毎日書いているわけじゃないけど、何かと身の回りで不思議なことが起こるものだから、それを日記にまとめている。

 今日は、家の近所にある踏切を観察に来た。ここには、過去に飛び込み自殺をしたという女性の霊が出ると噂されていた。だから、本当に幽霊が出るのかどうかを検証に来たのだった。
 元々霊感があるわけではないが『本物かどうか』と言うのは何となくわかった。

 なぜなら、本物は瞬きをすると消えてしまうから。

 瞬きをすると波長がずれるというか、霊の姿が見えなくなる。
 だから、観察と言ってもそんな細かく調べられるわけじゃなくて、『いた』か『いないか』、それだけをまとめるだけだった。



 観察を始めて今日で三日目。
 今日も女の霊は『いた』。
 いつもと同じ服装で、いつもと同じ場所に立っている。そして、僕が瞬きをすると姿が消える。今日の観察はこれで終了。



 観察四日目。
 今日も女の霊は『いた』。
 いつもと同じ服装。同じ場所。



 観察五日目。
 ん?
 今日は、いつもの女の霊はいない……?
 そこにいたのは女の霊と同じ場所に立っている『違う女』だった。
 瞬きをしても消えない、ってことは幽霊じゃなさそうだ。
 何をしてるんだろう?

「あ」

 女はやってきた電車に飛び込んだ。
 ここからは書くべきじゃないかな。いや、書かなくてもわかるだろう。



 六日目。
 なんとなく習慣で踏切まで来てしまったが、もちろんそこにはいたよ。
 『昨日の女』が『昨日と同じ服装』で踏切の前に立っていた。

 いつもの女はどこに行っちゃったのかなぁ。
 とりあえず、これにて観察終了とします。
 


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