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むねすけさん

ブログで創作をやっていましたが、誰にも相手にしてもらえないため、こちらに辿り着きました。 面白い物語、少しほっとしてもらえるようなお話を書きたいと思っています。

性別 男性
将来の夢 作家になりたいですが、 それが無理でも、何かの原案家とか、 自分の考えた物語が世に出ること。
座右の銘 我思う、故に我在り。

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傷付きの街に、傷なしが一人。

16/04/09 コンテスト(テーマ):第78回 【 自由投稿スペース 】 コメント:0件 むねすけ 閲覧数:1094

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バスの運転手が自分の定年の戯れに、
僕だけを乗せて、街の境界線を超えた。
「若いうちはバイオレンスな遊びも一興だよお兄ちゃん」
と、言い残し、
傷付きの住む町に、
僕を一人、
バスから落っことして去っていく。
視神経が伸び切るまで、バスの後ろ姿を見送ったのは初めてのことだった。
定年に惜別を送ってもらえなかった腹いせなのだろうと気付いたから、
運転手を恨みはしなかったが、
街に張り詰めた、刺し傷と返り血の匂いに、五臓が体の内側でウロウロしていた。

駅、
駅だ、
落ち着いて、
大丈夫、
傷のない体は、コートで隠して、
オドオドしなければ、バレやしない。
傷なしだって、わかりやしない。
僕が母のお気に入りのタオルにうっかりタンパク質の染みを作った翌日、
涙が止まらないほどに辛い卵焼きを食べたこともある。
見た目では、素性は知れないはずだ。

傷付きは、犯罪者のこと。
ボディに、傷がつけられて、刑務所を出ても、
傷なしと同じ区域に住むことはできない。
傷付きの街で、
傷なしがうろうろするとどんな目に合うか、



ここまで、
続きも書くつもり。
その人達の和の中に、留まりたければ。
傷もまた、繋がるための、大事なソケット。
そんな話です。


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