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てっか薪さん

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生きていたいものだ

16/04/07 コンテスト(テーマ):第105回 時空モノガタリ文学賞 【 水族館 】 コメント:0件 てっか薪 閲覧数:884

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我輩は世界で一番大きいサメなのだが


他のように凶暴ではないのだよ。


体のわりにはオキアミやプランクトンしか食べられなくてね。


あまり器用じゃないから、水ごと掃除機みたいに吸い込んでしまうのさ。


そのときにカツオなんかも飲み込んでしまう時があってね。


魚を砕く歯がないのでな。


吐き出してしまうほどなのだ。


証拠として、我輩の歯を見てごらんなさい。


・・・やはりそこからでは見えんかね。


我輩は体が大きいからね。


この水槽も、私が本来の姿で回遊できるように


とても大規模に作られているのだそうだ。


我輩だって回遊魚なのだ。


今日はたまたま、君から目の届きにくい場所で泳いでいるだけなのだ。


我輩は 水族館生まれ水族館育ちなもんでな。


一度でいいから、黒潮という


私よりも大きな暖流を回遊してみたいものだ。


おや、もう行くのかい。


君のような小人の顔が見られてよかったよ。


近頃はカメラ片手の大人ばかりであったのだ。


それでは、あまり走らないことであるぞ。


なんともまあ、聞こえていないのだがね。




あの小人がカメラ片手の大人になるまで、


生きていたいものだ。




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