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こぐまじゅんこさん

詩を書いたり童話を書いたりしている主婦です。 みなさん、よろしくお願いします。 MyISBN−デザインエッグ社さんから、絵本「おしえて!ねこばあちゃん」を出版しました。 アマゾンでも取り扱っていますので、よかったら みてくださいね。 ブログ「こぐまのノート」も書いています。

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将来の夢 自分の書いた童話を孫に読んで聞かせたいです。
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ばあばみたいなアザラシ

16/03/29 コンテスト(テーマ):第105回 時空モノガタリ文学賞 【 水族館 】 コメント:0件 こぐまじゅんこ 閲覧数:942

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 はるくんは、おかあさんと水族館に行くことになりました。
(水族館って、どんなところなのかなぁ・・・。)
 保育園のももぐみさんのはるくんは、まだ二さい。
 はじめての水族館。
「はるくん、今日は、ガタンゴトンに乗って行くからね。おかあさんのいうことを、よく聞いて、おりこうにしててね。」
 ガタンゴトンというのは、電車のことです。
 はるくんは、ガタンゴトンに乗るのも、はじめてです。
 はるくんは、うきうきしてきました。

 とおくに電車がみえます。
 ガタンゴトン ガタンゴトン シュー
 はるくんの目の前で、電車は、とまりました。
 おかあさんは、はるくんを、だっこして乗り込みます。
 はるくんは、うれしくて、うれしくて、キャーキャーはしゃぎたくなりました。
 それでも、おかあさんにいわれたことを思い出して、おとなしくだまって、ひざの上にすわっていました。
 あんまり、はるくんが、おとなしいものだから、おかあさんは、
「はるくん、ねちゃったの?」
って、心配するほどでした。

 ガタンゴトン ガタンゴトン
「はるくん、ついたよ。」
 おかあさんといっしょに、トコトコ歩いて、電車からおりました。

 水族館につくと、目の前に大きなさかなが、およいでいます。
(うわぁ。おっきい!)
 はるくんは、びっくり。
「あっ、あっ。」
と、声がでます。
「大きなおさかなが、およいでるね。あれは、サメだよ。」
 おかあさんが、おしえてくれます。
 大きなおふろで、さかなが、いっぱいおよいでいます。
 はるくんは、ふしぎでしかたありません。
 外にも、大きなおふろがあって、そこには、ぽっちゃりまるいアザラシがいました。
 はるくんは、アザラシをみて、(ばあばみたい。)と、思ったのです。
「ばあば、ばあば。」
と、声をかけました。

 おかあさんは、くすっと、わらいます。
 それから、あせをふこうと、カバンの中のハンカチをさがしました。
 とりだそうとしたとき、ハンカチは、ひらりと、おっこちてしまいました。
 おかあさんが、あわてて、ハンカチをひろおうと、下をむいたとき、どこからか、声がきこえてきました。
「はるくん、よくきたね。」
 アザラシが、ひょいっと、おふろから、顔をのぞかせていました。
 アザラシは、
「はるくん、せなかに乗ってごらん。」
と、いいます。
 はるくんは、おそるおそるアザラシのせなかに、またがりました。
 アザラシは、ぽちゃぽちゃしていて、はるくんは、
(ばあば、そっくり!)
と、思いました。
 アザラシは、おふろのまわりを、くるりと一周すると、はるくんを、おふろのふちにすわらせました。
 それから、はるくんに顔を近づけて、小さな声でいいました。
「わたしって、はるくんのばあばに、にてるんでしょ。ぽっちゃりさんの、ばあばに、よろしく。」

 おかあさんは、はるくんが、水槽のふちにすわっているのに、気がつきました。
「はるくん、あぶない! あーあ、ズボンがぬれてるじゃない!」
 あわてて、はるくんを、だっこします。

 おかあさんには、アザラシの声は聞こえなかったみたい。
 はるくんは、アザラシに、
「バイバイ」
と、手をふりました。

 アザラシは、おふろから、顔をのぞかせて、手をパタパタ、ふってくれました。


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