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にぽっくめいきんぐさん

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お茶の限界

16/02/03 コンテスト(テーマ):第101回 時空モノガタリ文学賞 【 お茶 】 コメント:2件 にぽっくめいきんぐ 閲覧数:1307

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 伊藤家で「闇茶会」が開催された。闇鍋のお茶バージョンだ。この会の参加者は大学一年の同期、伊藤、今野、小山だ。以下、その模様をレポートする。

伊藤「ちゃんと色々持って来たか?」
今野「持って来た」
小山「僕も」
伊藤「よし、じゃあコタツ入って」
今野「あったかいな」
伊藤「外寒いからな」
小山「テレビつけるよ」
今野「何見る?」
伊藤「お笑いのDVDで良くね?」
小山「それでいいよ」
伊藤「じゃあやるべ。で、先に提案なんだけど」
今野「何?」
伊藤「闇鍋と同様だと、二番煎じかと思ってさ」
小山「お茶だけにな」
今野「そういうの別にいいから」
伊藤「だから、もっと突っ込んで、お茶の限界を見極めないか?」
今野「限界?」
小山「なにそれ?」
伊藤「あのさ、お茶と、お茶じゃないものとのギリギリの境目を見極めようってこと」
今野「境目?」
伊藤「そう、境目。ギリギリお茶だよねってラインを探る」
今野「ってことは、烏龍茶とかは駄目?闇茶の初級編ってことで持って来たんだけど」
伊藤「当然だめ。明らかにお茶だからポイント低い。もっときわどい所」
今野「あんことかは?」
伊藤「お茶じゃないね。甘くてうまいかもだけど。そっち方向に明らかなのもポイント低い」
今野「ポイント制なのか」
小山「ハーバルエッセンスシャンプー持って来たんだけど」
伊藤「飲める物持ってこいよ!」
今野「あぶねー、そのまま闇茶やってたらやばかったな」
伊藤「まったくだ。で、わかりやすい所は、葉っぱ」
今野「葉っぱならお茶っぽいな」
伊藤「そそ。葉っぱはお茶なのが明らかだから、ポイント低め」
今野「それはなんとなくわかる」
小山「大麻とかも葉っぱだよね」
伊藤「それはリアルに駄目!ゼッタイ!」
今野「てことは、葉っぱだから茶って事でもないのか」
伊藤「そ。限界ライン、結構むずい」
小山「なるほど」
今野「じゃあ、葉っぱ以外はどう?」
伊藤「たとえば、ごぼうはお茶じゃん?」
今野「確かに。葉っぱ以外にもお茶あるな」
伊藤「ってことは、例えば、芋とかもお茶になり得るって思わないか?」
今野「芋は味噌汁でしょ」
小山「芋煮もあるよ」
伊藤「うん。芋は通常そっち。じゃあ芋とごぼうってどう違うのかって疑問」
今野「お茶は沸騰させてないでしょ」
伊藤「温度の問題か?」
小山「80℃で煎じたら芋茶。100℃なら芋煮」
伊藤「にわかに首肯しかねるな」
今野「突然難しい言葉使うなよ」
小山「じゃあ、黒豆とか?」
伊藤「お、黒豆茶ね。明らかにお茶」
小山「思うんだけど、そもそも緑茶がだめじゃん」
今野「は?」
伊藤「お茶でしょ明らかに」
小山「いや、緑。緑って概念を煎じてるじゃん」
今野「概念をどうやって煎じるんだよ」
小山「お湯で」
今野「概念はお湯では抽出できねえよ」
伊藤「そもそも、緑って概念広すぎだよな」
小山「でしょ。紅と緑が先に出回って、他のお茶が登場出来ない。ずるくね?」
今野「ずるいって感覚がわからんわ」
小山「爽健美茶とかどうなのよ?爽健かつ美しいって、概念二つも煎じてる。混ぜ茶」
伊藤「概念っていう概念から離れろって」
小山「あと、緑茶の『茶』ってなんだよ」
今野「そこは深入りしちゃだめだって」
小山「いやいや、納得いかんでしょ。緑茶って緑なの?茶なの?どっちなの」
今野「物としては茶でしょ。緑は色」
小山「どっちも色を表す単語じゃん。色で色を煎ずるのはおかしい」
伊藤「もう意味わかんねーよ!」
小山「他には、ほうじ茶は?」
伊藤「製法だろそれ」
今野「製法を煎じてるわけじゃないだろ」
小山「先に言うなよー」
伊藤「なんかわけわかんなくなってきたな。」
今野「鉄観音とかはどう?」
小山「それ!鉄の観音!鉄分補給凄すぎ」
今野「南部鉄器並……いやそれをはるかに超える」
伊藤「絵的に想像すると、凄い事になってるな」
小山「かなり有力候補かと」
お茶の水「なんの話?」
今野&小山「うおおお!」
今野「いたのかよ!」
伊藤「昨日から泊まりにな。なかなか起きてこないから放置してた」
小山「先に言ってよ。びっくりしたよ」
お茶の水「朝弱いんだよ俺。で、何の話?」
伊藤「お茶の限界ラインを見極めよう、って話をしてたんだけど」
お茶の水「なんだそりゃ」
小山「そういえば、お茶の水って、お茶なの?水なの?」
今野「またそれかよ」
小山「気になるじゃん。お茶のお湯ならまだわかるけど、水っておかしくない?煎ずる事できないじゃん」
伊藤「はいはい」
小山「で、どっち?」
お茶の水「全体で一つの固有名詞な」
三人「お、おう」
今野「しゃべったら喉かわいたな」
伊藤「コーヒーあるぜ」
お茶の水「お、いいね。眠気覚ましに欲しい」
小山「ハーバルエッセンスシャンプーあるけど入れる?」
三人「それは無茶!」


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このストーリーに関するコメント

16/02/03 泡沫恋歌

にぽっくめいきんぐ 様、拝読しました。

ずっと会話文というのはコントのシナリオみたいですね。
お茶について、コアな部分まで探求されて勉強になりました。
面白かったです。

16/02/04 にぽっくめいきんぐ

泡沫恋歌さま コメントありがとうございます。

です!コントのシナリオをイメージして書きました。
「劇場コントといえば3人かなー」と思いまして。

私見では、お茶の限界ラインは「飲んでほっこりできるもの」だと思っていますが、作中では出しませんでした。

次のお題「ギャンブル」も、着想はなんとなくできたので、
がんばりたいです。

ありがとうございました。

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