山盛りポテトさん

ショートショートがすきです。 星新一さんの小説が好きです。 社会でもがいています。 わかりやすい王道のショートショートを書きたいと思いつつ・・・脱線してます。

性別 男性
将来の夢 海外旅行!一度でいいから行ってみたかったり。
座右の銘 人見るもよし見ざるもよし我は咲くなり 跪く前に開き直る

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15/12/26 コンテスト(テーマ):第九十九回 時空モノガタリ文学賞 【 失恋 】 コメント:0件 山盛りポテト 閲覧数:734

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「いらっしゃいませー」
何気なく入った近所のコンビニ。
一目惚れだった。通常よりオクターブ高いであろう聞き取りやすく優しい声。そしてパッチリとした大きな目に華奢な体。全てが理想的だった。
僕は店内で商品を選ぶふりをしながら彼女をみていた。いつこんな可愛い子が入ったんだろうか、制服に目をやると研修中と書かれたプレートが貼り付けてある。新人特有の初々しさも相まってより魅力的に見えた。
こんな経験は初めてだった。人を好きになるのに数分とかからないなんてこれは一時の気の迷いに違いないと何度も自分に言い聞かせた。
しかし、本棚のコーナーを過ぎて、飲み物がたくさん置かれているポイントに差し掛かった時、
僕は自分の本当の気持ちに気付いた。これはもう好きなんだ。胸がドキドキして顔が赤くなった。
ここに来て当初の目的を思い出した。そうだお弁当を買うんだ。
僕は何気なくカゴに弁当を入れた時、ふと嫌な予感が頭を過ぎった。
「あ、お昼はパン派じゃなくてご飯派なんだ・・・・私パン派だからあなたとは合わないかも・・・」
そう思われたらどうしようか。僕はもう気が気じゃなかった。第一印象が全てだ。タダの客でしかない僕はこういう部分で差をつけるしかない。
唐揚げ弁当の他にサンドイッチも追加した。これでパンもごはんもいける理想的な男性だ。
ついでに栄養補給ゼリーもカゴにいれた。時間を無駄にしない出来る男のイメージも与えることができる。完璧だ。
レジへ向かうと震える手でお金を出した。
「ありがとうございました〜、お釣りとレシートのお返しです」
彼女の左手の薬指には接客スマイルと同じくらい眩しいリングがはめられていた。


fin


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