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汐月夜空さん

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家族戦争 〜悪の華と善の月〜

12/08/14 コンテスト(テーマ):【 猫 】 コメント:0件 汐月夜空 閲覧数:1660

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 ――物語はある夏の昼下がり、田中家の台所で始まる。

「グルニャアアアアアアアアアッ!」
「ハナッ!!」

 普段食べているキャットフードの懸賞で当たった黄金の缶詰を食べた飼い猫のアメリカンショートヘアのハナ。
 その身体が突如、猫のそれから人のそれへと変わった。
 黒の線が入った銀色の体毛に覆われた、スラッとした長身の姿。
 ハナが餌を食べている姿を眺めていた、飼い主の小学生六年生のリナはその姿を見て悲鳴を上げた。

「ハナッ! ねえ、大丈夫! ねえっ!」
「……うるさいニャ!」
「きゃあっ!」

 心配するリナを突き飛ばし、ニャハハハハッと笑い声を上げるハナ。
「自由ニャ! これでオレは自由になったのニャ!」
 戸惑いを隠せないリナの元へ、ハナは一歩、また一歩と近づいていく。
「オレをここまで育ててくれたリナには感謝してるにゃ。ニャけど、これから先は違うニャ。自由になったオレは猫による猫のための世界を作るのニャ」
 ハナが右腕を一振りすると、隠れていた鋭い爪が伸びた。その長さも鋭さも人の柔肌を切り裂くには十分すぎるもの。
 リナはヒッ、と鳴る喉をぐっと押さえて、呼びかける。
「駄目だよ、ハナ。そんな悪いこと、やめよう。ね?」
「――駄目ニャ。ずっとオレは思ってたニャ。この世界は間違ってるって。ニャから、正さなきゃならないのニャ。誰もしないなら、このオレが」
 二人の距離はもう幾ばくも無い。このハナが猫であったときの敏捷性を有しているのならば、一呼吸のままにリナの喉笛を掻き切れる距離だ。そして、その可能性は極めて高い。
「……さよならニャ」
 リナの目にはただ、フッ、とハナの姿が消えたように見えた。それだけの速さで繰り出されたハナの爪。しかし、その恐ろしい爪が威力を成すよりも前に。
 ボフン!
 煙幕が辺りを覆い、リナの体躯も何者かに抱え込まれてハナの爪をかわしていた。
「甘いぞハナ。私のフェロモンバスター(マタタビ粉)の効果、忘れたとは言わせん」
「お父さんっ!」
 リナを抱えていた父が決め顔でそう言った。
「リナ、無事か? 事情はよくわからんが、あれはハナで間違いないんだな」
「うん、私も何も、良く分からなくて。お父さん、私、どうしたらいいのか……」
「大丈夫だ。私にかかれば、ハナなど敵では……ッグ!!」
「……お父さんっ!」
 煙幕が薄れたところで、黒い影が父へと迫りそのわき腹を爪が貫いた。
 赤い血が辺りに飛び散る。リナの痛みを伴った悲鳴が木霊する。
「くう、私のフェロモンバスターが効かない、だと……」
「ニャハハ、そんな使い古された手がオレに効くかニャ。こんなもの、オレにはとうの昔に効果などなかったニャ」
「グハッ、……無念」
「お父さん!」
 地に付した父を抱きしめるリナに、またもハナの手が伸びる。
 しかし、そこに何かとがったものが投げつけられた。
 ハナはそれをあっさりと避け、問いかける。
「何者ニャ!」
 その声を受け、扉の影から姿を現したのは……
「私のプレミア・フィッシュ(煮干し)が効かないとはね。……ハナ、恐ろしい子」
「お母さん!」
 (残念な)リナの母だった。
「安心しなさいリナ。今、私が決着をつけてあげるわ。この、――プレミアブレード(鰹節)でね」

 しかし、以下上記と同じような展開のため割愛。
 地に付した母、その口から。
「リナ、私達の息子同然のハナを、救ってあげて」

 リナに襲い来るハナの魔の手。
 その時、リナはもう一匹の飼い猫、シャム猫のルナの名前を叫んだ。
 次の瞬間。

 ガキィイイイン!

「ニャンだと!」
「遅くなってごめんニャ、リナちゃん」

 リナの目の前に美しい少女の姿をしたルナが現れたのだった。
 
 リナに忠誠を誓うルナ、人を憎むハナ!
 絶大な力で攻撃を繰り出すハナに対し、リナとルナはどのような結末を迎えるのか!
 ――続きはシアターで!!


 家族戦争 〜悪の華と善の月〜
 2012年8月30日公開 続報を待て!
 Coming soon!



 ――なんだこれ?
 TVを眺めていた僕は思わずため息をついていた。
 意味不明すぎる。
 まず、猫が人間化した原因が何一つ解決していないし。
 人間化した猫が語尾に『ニャ』とつけるのもとてもナンセンス。
 出てくるキャラたちのテンションが高すぎるのも微妙だ。

「くわああああ」

 ……眠い。
 寝ようかな。
 僕は自分のベッドまでよろめきながらたどり着き、お気に入りの布団にトサリと包まった。
 まもなく訪れる深い眠気の中、僕は一つだけ思う。

 ……ああ、でも。
 もし人間になれるんだったら、僕はご主人様になんて言うかな?

 しかし、考えがまとまる間もなく、僕はもう一度大きな欠伸をして眠りについてしまった。


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