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長月フレンチクルーラーさん

性別 男性
将来の夢
座右の銘 楽しい人生より、疲れない人生を

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まいまいみーまいん

15/10/08 コンテスト(テーマ):第九十四回 時空モノガタリ文学賞 【曖昧】 コメント:0件 長月フレンチクルーラー 閲覧数:974

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 気が付くとわたしはいつも周りの人間関係を崩している。そこに同性か異性かは問わない。それなのにまたすぐに人間関係を構築してしまう。理由は簡単、わたしは寂しがりやなんだと思う。なんだかんだ言って人肌が恋しいのだ。一人は良くても独りになるのは耐えられない。
 わたしは同性の友達が少ない。そしてどうやらわたしは同性に好かれるような人間ではないらしい。昔からそうだった。けれど都合のいいことにわたしも同性が嫌いだ。彼女たちはいくつもの顔を持っている。別に化粧をしている時の顔としていない時の顔というわけではなくて、属するグループによって違う顔を表す。さっきまでにこにこ話していた女友達の事を別のグループで貶し、そのグループの女友達の悪口を別の女友達に言。。相談を持ちかけてきておいて、わたしが思う自分の意見を言って、その答えが彼女の気に食わないものであればとたん不機嫌になり別の人との会話の中でわたしがどんなにひどい人間であるかを悠々と語るの。勿論全ての女性がこういう生き物なわけではないことはわかっているけれどわたしが生きてきて、こういう女性が多いと感じているということはそういうことなのだ。要は非常に面倒くさい。そんなことを思いつつもやっぱりわたしもその輪から逃れられないわたし自身も例に漏れず、わたしが嫌いな女という生き物だった。
 異性とはすぐによくわからない曖昧な関係になってしまう。そうなってしまったらもうダメだ。友だちに戻ることはできない。
 気がついたら一つ線が超えていて、彼氏のような顔をしてわたしの横にいたりする。そして男たちは口を揃えて言う「好きになった」と。
 好きって何?そしてわたしはまたわからなくなる。たしかに唇を重ねたあの時、肌を重ねたあの時はトクンと心が温かくなる瞬間があるのは確かだ。あれが好き?だとしたただ単にセックスが好きなだけではないか。別にセックスが好きなことを否定はしない。あれはわたしの心の隙間を埋めてくれる。そのことでわたしは周りからどんな目で見られ、どんな陰口を言われているかは知っている。
 わたしは付き合うという行為に有用性を見いだせない。映画を見る、買い物をする、食事をする、旅行に行く、このどれもが付き合っていなくても出来る行為だ。付き合っていなければできない行為って何?性行為だろうか。別に性行為ですら付き合っていなくてもできてしまう。たしかに性行為は付き合うという過程を通過しないとしてはいけないと考えている人は沢山いるだろう。けれどその考えは性行為以外の全ての行為は付き合わなくても出来る事を考えると、性行為がしたいから付き合うといっているのと変わらない。  やっぱり人間はセックスがしたいだけのサルなのだ。根底にあるものはわたしと何ら変わりはない。なのにわたしだけが責められるというの腑に落ちない。男達だってそういうこと目当てでわたしに近づいてきているはずだ。だからわたしもそれを利用しているに過ぎない。
 わたしだってこのままじゃいけないと考えたことはある、だけど変わることは無かった。
 いつかこういう生き方をしてきた罰のようなものを受けなければいけない日がくるのだろうか。別に犯罪を犯しているわけじゃないのに罰というのもおかしな話だ。避妊もしているし、お金儲けのために行っているわけではない。けれどそういうことを考えるということはわたし自身、こういう生き方に少しなりとも罪の意識を持っているからだろう。本当に悪いと思っていないのならこういう事すら思い浮かばないはずだ。なのに次々と浮かぶのは己の行為を肯定する言葉。
わたしはこれからもこういう生き方をしていくのだろう。人の顔色を伺いながら、どっちつかずな絶妙な位置に立って曖昧に生きていく。人間の性質そんなに簡単に変えられるものじゃない。だからわたしという人間と向き合って生きていかなければならない。

 曖昧はわたしそのもので、わたしのものなのだから。


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