1. トップページ
  2. ハイは一回

メラさん

 主に純文学系を書いていますが、特にジャンルにこだわっているわけではありません。気ままに、マイペースに小説を書いてます。

性別 男性
将来の夢 世界平和
座右の銘 知足。悠々自適。日々新た

投稿済みの作品

1

ハイは一回

15/09/29 コンテスト(テーマ):第九十三回 時空モノガタリ文学賞【 憂鬱 】 コメント:1件 メラ 閲覧数:961

この作品を評価する

「はぁ、気分が、重いのよね」
「な、なんすか?急に」
「ほら言うじゃない?女心と秋の雲」
「なんか微妙に間違ってるし、超意味分かりませんけど」
「まあ、あんたみたいな若造には分からないわよ。女心とか、そういう微妙な事。だから彼女できないのよ」
「できます。ふられたんです!」
「同じじゃん」
「あのぉ、チーフ、それってセクハラですよ?今の時代、女の上司がセクハラで訴えられるんすよ?」
「ほお、言うようになったじゃない?訴えれば?利益を生み出しまくってる私と、オーナーの親戚ってだけのあんた、社長がなんて言うかしらね?」
「いえ、・・・すいません。冗談っす」
「はぁ、やれやれ、気分が重いわ」
「どっか、具合でも悪いんすか?」
「まあ、今のため息は半分あんたのせいだけど。ただなんとなく、憂鬱なのよね・・・最近」
「あ、それってあれじゃないっすか?うちのかあちゃんがいつか言ってたんすけど」
「何?」
「更年期障害ってヤツで・・・」
「・・・・・!!!!」
「痛ってえぇ!」
「あんたがくだらないこと言うからでしょ!」
「グーで殴ることないじゃないっすか?だって女は皆そうなるって・・・」
「・・・!!!」
「わー、すいませんすいません」
「それはね、あんたの母親みたいに、いい年の人がなるのよ!」
「え?そうなんすか?すいません、全然知らなくて・・・」
「ったく、あんたみたいなのをデリカシーの無い若者って言うのよ」
「でもうちのカーちゃん、チーフとあんまり歳変わんないっすよ?」
「私の歳の話はすんな!」
「あ、そうでした、すいませんでした」
「ほら、仕事仕事!」
「あ、はいはい」
「ハイは一回!」
「はーい」
「ふー、あんたのいるとホント疲れるわ。母親の気持ちが分かるわ・・・。てゆーか、あんたのお母さん・・・実際何歳なの?」
「かあちゃんすか?えーと、今年で四十っすね。ついて大台乗ったーって、凹んでましたからね」
「わ、若!だってあんた・・・えー?いくつだっけ?」
「二十五っす」
「ちょ、ちょっと待ってよ、じゃあ十五で産んでんじゃない!」
「そうなんすよ。かあちゃんヤンキーだったみたいで・・・」
「いや、ヤンキーっていうか・・・まあ気合入ってるね。・・・十五で産むなんて・・・」
「・・・ど、どうしたんですか?」
「あたしゃ四十ニで独身。もちろん子供もいないし・・・」
「彼氏もいない?」
「・・・死にたいの?」
「いえ・・・、すいません」
「はあぁ。男より仕事を選んだのは私自身だから、文句は言えないけどね」
「でもチーフは美人っすから、全然まだまだいけますよ。それに今の時代、高齢出産増えているそうっすよ」
「え?美人?・・・そ、そう?」
「はい、だってオレの友達、前に見学来たじゃないっすか?チーフ見て『かわいくねぇ』って言ってましたよ」
「ホント?何それ、早く言いなさいよ、そういうの」
「自信持ってくださいよ。チーフはキレイっすから、出るトコ出れば絶対いけますよ。これから彼氏見つけて、高齢出産しちゃってください」
「やだー、なんか本気にしちゃうじゃん、やめてよぉ。あ、でも今度合コン行っちゃおうかな?」
「婚カツってヤツっすね?いいじゃないっすか。結婚、そして高齢出産っすよ!」
「まあ、出産はともかく、・・・婚カツ、始めちゃおうかな」
「ダイジョブっすよ!高齢出産なんて今時珍しくないっすよ!」
「くっ・・・・!!!」
「痛ってぇ!」
「仕事ぉ!」
「あ、はいはい」
「ハイは一回!」


コメント・評価を投稿する

コメントの投稿するにはログインしてください。
コメントを入力してください。

このストーリーに関するコメント

15/10/20 光石七

拝読しました。
二人のいかにもありそうなやり取りが面白く、素直に笑えました。
なんとなく、コンビでいい仕事してそうな気がします。
楽しませていただきました。

ログイン