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鮎風 遊さん

この世で最も面白い物語を見つけ出したい。 そのために、ひとり脳内で化学反応を起こし、投稿させてもらってます。 テーマに沿った個別物語の他に、いくつかのシリーズものをコツコツと書き続けさせてもらってます。 その主なシリーズものを紹介させてもらいます。  ☆❤☆❤☆ 新シリーズ 『ツイスミ不動産』 __ 2017.07.16よりスタートさせてもらいました。 カサリンとクワガタ野郎があなたが求める終の棲家を紹介いたします。  ☆❤☆❤☆ 『刑事 : 百目鬼 学(どうめき がく)』 __ 2017.05.21 ただ今、27話 __ 1話完結の2000文字推理小説です。この少ない文字数の中で、百目鬼刑事と部下の芹凛(せりりん)がいかに事件を解決していくか、その醍醐味を味わって頂ければ、光栄です。 これからも引き続き難しい事件に挑戦して参りますので、よろしくお願いします。  ☆❤☆❤☆ 『漢字一文字の旅』 __2017.04.04 ただ今、連載41__ 漢字にまつわるエッセイです。  ☆❤☆❤☆  『歴詩』 __歴史上の人物になりかわって、その波瀾万丈の生き様の思いを詩に綴らせてもらってます。 本作品については、フォト音(on)小説という形で、you tubeにもUPさせてもらってます。 詳細はこちらHPです。  ☆❤☆❤☆  http://ayukazeyuu.net/index.html  ☆❤☆❤☆                         よろしくお願いします。              

性別 男性
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座右の銘 Do what you enjoy, enjoy what you do.

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宇宙から見た花火

12/08/04 コンテスト(テーマ):【 花火大会(花火) 】 コメント:2件 鮎風 遊 閲覧数:6923

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「キャプテン、この星、空気もあり水もあり、我々の星によく似た惑星のようですよ」
「そうか、ラキア−、それじゃもう少し接近してみてくれ」
 時空貫通システムを使い旅をしてきた宇宙探索船。いわゆるUFOは、現在月の辺りでホバリングし、地球を窺(うかが)っている。

 彼らが住む星は50年後に大きな隕石が落ち、滅びることが判明した。
 これにより移住できる星を見つけ出せとミッションを受け、1年前にラキア−たちは宇宙空間へと飛び出した。
 移住できる星の発見、高度な知能を持つ彼らにとって、それはそう難しいことではなかった。生存可能な星はすでに白鳥座に発見済みだ。
 しかし、旅のおまけに・・・・・・、とは言っても、白鳥座からの距離は600光年。
 それでも彼らにとっては少し足を伸ばした程度のもの、太陽系までやって来た。

「キャプテン、このプラネットには我々のDNAと酷似したそこそこの高等生物が生存しているようです。チキューと呼ばれてますよ」
 一等操縦士のラキアーはキャプテンにまずは簡単な報告をした。
 そして、「5分後には着陸可能ですが、どうされますか?」と次の指示を仰いだ。するとキャプテンから「ラキアー、ちょっと待て!」と制止の言葉が返ってきた。そして矢継ぎ早に言う。
「この島の何カ所かで、チカチカと煌めくものがあるぞ。もっと画面を拡大してくれ!」
 これを受け、画像がズームアップされた。

「キャプテン、これって一体何なんでしょうね。火山の噴火でもないし、ほぼ球状で赤や黄の・・・・・・いわゆる溶接の火花のようなものが飛び散ってますが」 
 ラキアーは目を丸くし、そして止まらない。
「さらに理解できないのは、連中がその周辺に集まって・・・・・・なんと上向いて口を開けてますよ。これって未成熟な星で時々観察されるオカルト的な儀式なのでしょうか?」
 後はただただ首を傾げるだけだった。

 そしてキャプテンも、こんなフラッシュ現象を目撃するのは初めてだった。
「うーん、わからないなあ。ならば解明で、生物たちの会話をサンプリングせよ」
 キャプテンが指示を飛ばした。
 しばらくして、フォーカスされた群れの字幕付き会話映像が映し出された。

会話(1)
メス : パパ、子供たちはテレビの方が良いんだって。暑いし、蚊はいてるし・・・・・・。
オス : ああ、ビール飲みたいなあ。さっさと帰ろう。

会話(2)
メス : これって、帰りの電車、メッチャ混むわよ。どうしてくれるのよ、アンタ。
オス : そうだな、さっさと帰ろう。

 これらを読んだラキアー、思考が余計に混乱する。
「キャプテン、ヤツらって不思議な生物ですよね。空に飛び散る火花を眺め、帰ることばっかり考えてまっせ」
「You are righ !」
 キャプテンの返事はひと言だけだった。そしてその後、ラキアーにとってそれは青天の霹靂、突然の転勤命令が下ったのだ。
「ラキアー、チキューにしばらく滞在し、このミステリーの調査を続行せよ」

 そんな辞令から三年の歳月が流れた。
 ラキアーは名前をひっくり返しアキラとなった。そして赤や黄の火花が飛び散る島国で機嫌良く暮らしてきた。
 その上に、可愛いメスの生物、そう恋人もできた。

 こんな事態になっていることをキャプテンは知らない。
 だがラキアーの任期は満了し、火花が弾き飛ぶ頃に、UFOでピックアップしに来てくれた。
 まずは上司として、当然部下は今どう暮らしているのだろうかと気になる。こそっと行動や会話をモニタリングした。
 するとどうだろうか、赤や黄、そして青色の火花が煌めき落ちる下で・・・・・・、ラキアーはチキューのメスとこんな会話をしていたのだ。

メス    : アキラ、・・・・・・できちゃったの。
ラキアー  : えっ、そうなの・・・・・・。
        大事な身体だから、こんな所にいたらダメじゃん、さあ、早く帰ろう。

 こんな字幕を読んだキャップテン、さっぱりわからない。
「何ができたんだよ? ラキアーのヤツ、ヤケに慌てて・・・・・・帰ろうって? チキューの生物は赤や黄の火花を見たら、いっつもすぐに帰ろうって言うんだから、ホント摩訶不思議だよ」
 キャプテンはラキアーがこれほどまでに理解不能生物に変身してしまったのかと驚き、もうチキューに残留させるしかないと判断した。
「ラキアー、これからは火花とともに生きて行けよ」
 キャプテンはそう言い残し、時空を貫き去って行った。

 そして夜空には、その宇宙船を見送るように、
 大きな花火が・・・・・・真っ赤に・・・・・・。
 そう、これでもかと眩しく花開いたのだった。

                                おわり


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このストーリーに関するコメント

12/08/07 泡沫恋歌

鮎風さん、拝読しました。

この花火の話は摩訶不思議ですね。

UFOや宇宙人と花火を結び付けちゃうなんてスケールがでかい!

12/08/08 鮎風 遊

泡沫恋歌さん

ちょっと思考の飛躍です。

自分では気に入ってます。

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