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さたけのさん

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海を見たくなったから。

14/04/15 コンテスト(テーマ): 第二十九回 【 自由投稿スペース 】  コメント:0件 さたけの 閲覧数:1082

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海を見たい、と思ったのは特に理由もなく、思いつきだった。
時間を確認し、家をでる。ここから30分ほど歩けば海岸線に出られるはずで、日の入りの時刻までには海に着くだろう。

 家を出ると、空と街はすでにオレンジ色に染まり、街灯や民家に明かりが灯り始めている。家路につくサラリーマンや学生、主婦とすれ違い、民家の通りを歩いて行くと、海に近づくたびに踏みしめるアスファルトに細かい砂が混じってきて、その感触が心地いい。
 潮の香りを運ぶ海からの風に、髪を弄ばれながら海岸に着いたのは、予想通り日の入り手前であった。

「うわぁ」
燃え上がるルビーのような太陽が、空と海の境界線に鎮座していた。海は哀愁を漂わせるオレンジ色にそまり、波しぶきがキラキラと光を反射させている。一方真上を見れば濃紺の夜が浮かんで、ダイヤモンドの小さな輝きすら見え始めた。まさに、昼と夜の世界が混在する光景。拮抗しているかのように思われたが、それでも夜は確実にその勢力を広げ、太陽を水平線の向こうに追いやろうとする。
そして、昼の時間は終わりを告げた。太陽が顔を出していなくても、水平線からは光が溢れ、漆黒を弱々しく照らし続ける。しかし、それもつかの間に終わり、夜が世界を支配した。夜の世界が、始まった。


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