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タックさん

がんばる。

性別 男性
将来の夢
座右の銘 明日の自分に期待は持たない。

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昏睡軽自動車

14/02/22 コンテスト(テーマ):第五十回 【 三角関係 】 ターザン山本賞 コメント:5件 タック 閲覧数:1636

時空モノガタリからの選評

オー、これはもう、プロレスの試合にたとえると三本勝負の世界だな。ゆっくり、ゆったり、まったり。スロー、スロー、スロー。1本、取って2本目を取り返して。そんな文体だよな。やたらと多い。やたらと乱発する「……」。オー、その「……」が最大の言葉か? それで3本目は? 勝負の決着は付いたのか? あれ、「……」が八つ並んで終わっている。ノーコンテスト? ダブルノックアウト? 違う、そうかこれはスリーウエイマッチだったのか? トリプルノックアウトだあ…………

ターザン山本!

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「……窓から見る星も、綺麗だな。虫の声も、オーケストラみたいだな」
「……なんだ、梶川。似合わない。お前そんなこと言うやつじゃないだろ」
「……はは、すまんすまん。たぶん、感傷的になってるんだ。こういう状況、経験したことないからさ」
「あたりまえだ。経験してたらおかしいだろ」
「うん、それは、そうだけど。経験してる可能性だって、捨てきれないぜ?」
「……だとしたら、お前のイメージは完全に覆るよ。明るく楽しい梶川君は、おれの脳内から一瞬で消え去るな」
「……はは、そうだな」
「ははは」
「……」
「……」
「……」
「……こうしてるとさ、なんか、思い出すわ。この車で、いろんなとこ行ったよな。今みたいに川村が運転席にいて、おれと小島が後ろに乗って。場所は違うのに、いっつもおんなじような話して、馬鹿みたいに笑って。……普段忘れてんのに、今になって、そんなことばっかり浮かんでくるよ。楽しかった、全部。……本当に、楽しかったんだ」
「……おい、梶川。泣いてんのか? なんだよ、しんみりさせんなって。お前のキャラじゃないだろ? 望んだことじゃねえか」
「……ははは、すまん。そうだよな、笑ってなんぼだよな。おれのそういうとこ、小島は好きになったんだもんな。そうだろ、小島?」
「……ふふ、そうかもね」
「おい、なんだよ小島。こいつが明るいのは頭空っぽだからだぞ。おれの方が、総合的に見ていい男だろ?」
「……うーん、どっちも、同じくらいかな。引き分けー」
「おー、引き分けだ。仲良いなー、おれたち」
「……嫌な仲の良さだな。どっちもどっち、ってことじゃねえか」
「ちがうよ、どっちも同じくらい好き、ってこと」
「……それなら、いいか」
「川村よ、お前も単純な男だな」
「うるせえ、お前にだけは言われたくない」
「……ふふ」
「……はは」
「……ははは」
「……」
「……」
「……」
「……ねえ、川村君。梶川君」
「ん? なんだ、小島? 手でも繋ぎたいのか?」
「おい、やめとけ。梶川の手なんて握ったら、腐るぞ」
「……ふふ。ううん、違うの。ただ、本当に良かったのかな、って」
「……」
「……」
「……私たち、いっつも一緒にいて、三人が三人とも、お互いのことが好きで、でも、やっぱり、私と、二人の好きはちがってて……。だから、こうなって」
「……それ以上、言わないでくれ。話し合って、決めたことだろ」
「……そうだ。川村の、言うとおりだ。おれは小島が好きで、ちがう意味で川村のことも好きで、三人、ずっと一緒にいたいけど、やっぱり、良くない感情が出てしまって……。おれも川村も男だから、小島のこと、独り占めしたいって考えてしまう。だから、これでいいんだ。……少なくとも、これが一番いい方法だと、おれは思ってる」
「……ごめん、変なこと言って。私も、同じ気持ちだったはずなのに。喧嘩する二人、見たくないはずなのに」
「……」
「……」
「……よそう。もう、考えないことにしよう」
「……うん」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……頭、痛くないか? 小島?」
「うん、まだ、痛くない」
「……梶川は?」
「……」
「……」
「……梶川?」
「……」
「……梶川君?」
「……」
「……」
「……」
「……小島、揺すってみてくれ」
「………………だめ、起きない」
「……そうか、もう、だめか。……情けないな、梶川のヤツ。三人一緒だー! なんて言ってたくせに」
「……うん、そうだね。二人に、なっちゃったね」
「はは、深呼吸でもする? 早道だぞ」
「……ふふ」
「……はは」
「……」
「……」
「……」
「……川村君。私も、ちょっと頭痛くなってきた」
「……おれも、実はさっきから。我慢してたけど」
「我慢する必要あるの?」
「うん、いや、出来るだけ小島といたいから」
「……ふふ、ありがとう」
「……小島」
「……なに?」
「……今なら、まだ間に合うぞ。本当に、お前、いいのか?」
「……うん、いい。本当は怖いけど、三人一緒だから、大丈夫。それに、梶川君は裏切れない。友達だもん」
「……そうだな。梶川、もう行っちまったもんな。おれたちだけ残るわけにはいかないよな」
「うん、そうだよ」
「そう、だよな」
「……」
「……」
「……頭、痛い」
「……ああ、おれもだ。もう何も思いつかない。限界だな」
「……わたしも、もう、だめみたい。頭の中、かすんできてる」
「……痛いな」
「……うん、痛いね」
「……」
「……」
「……小島、最後に、手だけ握っていいか」
「……いいよ、梶川君も、一緒なら」
「……梶川は、いいだろ、別に」
「……だめ、友達だから」
「……けち」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」


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このストーリーに関するコメント

14/02/24 泡沫恋歌

タック様、拝読しました。

仲良しの三人で一緒に三途の川を渡る決心をしたんですね。
最後の「けち」という台詞に思わず笑ってしまいました。

私なら、ひとり居なくなった時点で止めるかも・・・。

14/03/01 タック

泡沫恋歌さん、コメントありがとうございます。

そうですね、私も二人になった時点で「帰ろう?」と説得するかもしれません。でも、相手が凄い決意を持っていたら……。押し切られる可能性は十分です。よろしければまたご一読ください。宜しくお願いします。

14/03/29 双六

はぁ……三角関係なんて動かしようがないお題だと思ってたけど、その後の顛末を描くなんて思いもしませんでした。しかもこんな結末……これは面白ーい!

14/04/01 タック

双六さん、コメントありがとうございます。

難しいテーマだったと思います。数はこなしたものの、これは面白いのかな、と不安になっていました。面白い、という言葉が本当に救いになります。また、よろしければご一読ください。ありがとうございました!

14/04/01 タック

双六さん、コメントありがとうございます。

難しいテーマだったと思います。数はこなしたものの、これは面白いのかな、と不安になっていました。面白い、という言葉が本当に救いになります。また、よろしければご一読ください。ありがとうございました!

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