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てんとう虫さん

不思議な話怖い話恋の話がすきです。読むのはたくさん経験ありますが描くのはまだまだで精進中

性別 女性
将来の夢 ほんがよめる茶店
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スズラン優しく

13/12/25 コンテスト(テーマ):第四十七回 時空モノガタリ文学賞【 再会 】 コメント:0件 てんとう虫 閲覧数:1489

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 今日はあの日から初めての再会の日だった。なぜ消えたのか。それは今もわからない。犯人さえ知らないまま長い月日が今2人の前にあった。前は1才に満たない赤ん坊だったありさが今は自分で立ち頭を下げる。少し茶色の髪と猫のような大きな瞳は同じだろうか・・・。我が子かといえば確信はないのだ。「はじめまして、お母さん」と笑う少女は日に焼けた顔でそう可愛く話す。隣にはス−ツ姿の男性がいた。「弁護士のリュウです。こちらの両親はやはり顔を合わせるのはつらいと辞退しました。わたしが代理です。」行方不明になり今の家族の養女として暮らして10年夫とは娘のことでわだかまりができ離婚した。彼には結婚して子供ができたと聞いている。私だけそれは出来ず1人でいた。もう忘れようと考えながらもあと1月あと2月とそして警察から照会があったのだ。貴方のお嬢さんを見つけましたと。そして今日という日を迎えた。「てをみせて・・「これでしょう?」と見せたのは産着だ。そしてあの子の手にあったほくろだ。産着は私の母がミシンで作ったものですずらんの模様入りだ。幸せになるというからねと照れながら渡されたのを今でも覚えている。「生きていたのね・・・。」胸がいっぱいになる。よくみれば少女も目に涙がためていた。どう呼べばいいのかと今の名前を聞いてみようと声に出していた。「名前はなんていうの?」「リサだよお母さんは何て呼んでたの?」リサはそういたづら子のように見てきた。「川辺ありさそうつけたの。でもリサの方がいいわね。リサ貴方は今幸せなの?」そう聞きたくて探していた。たとえ手に入らなくてもそれだけが聞きたくてだ。それにリサは素直にうなづく。「うん、ママもパパも優しいよ。本当の子供じゃないと聞いてわたしびっくりしたんだもん。」と不思議そうに見てくる。「そう、今日はありがとう、また会えたら嬉しいわ。弁護士さんもういいです。」と私は笑う。それにリュウは驚く。「お嬢さんでしょう、いいのですか?」あまりにもあっさりしていて驚く。弁護士の彼が来たのはもし彼女がリサをほしがったら裁判をしても渡さないためなのだ。「リサ貴方は今の両親と居たいでしょうね。」と確認する。幸せそうなリサに聞く。「いいの?お母さんはいいの?私を見つけたのに・・・。」と娘は少し怒るように見てきた。「本当は引き取ろうと考えていたわよ。でもリサの両親の優しさをみたら取り上げるなんてできないわ。でもこれだけ受けとって。」とアクセサリ−の箱を差し出される。「これ・・なに。」「私の母がリサにあげたいと残したものなの貰ってちょうだい。」というとリサを見つめて笑顔になる。「今日は来てくれてありがとう。どうか両親を大切にしてね。最後に抱き締めてもいいかしら。」と触れることを願う。「いいよ、お母さん。私を産んでくれてありがとう。また会いに来てもいい?」と小首をかしげる。それには驚く。「だって・・貴方は今の両親の方がいいんでしょう?なのに・・」そんなことをされたら決心が揺らいでしまいそうになろ。「冷たいねお母さんは。いいじゃない・・また来るからね。連絡先教えてよ。私も教えるからいいんだよね?」とリュウを見る。あまりにもリサのさばさばした性格に彼も驚いているようだ。「ええ、こちらが今までと同じように育ててもいいそうですね。」と確認する。「はい、よろしくお願いします。この子はこのように話してるのですが両親の方はどうなんでしょう?嫌じゃないですか?」つい及び腰になる。そんな私の態度にリサは頬をふくらませると「私にとってお母さんはお母さんだしママとパパはママとパパだもん。どうしてわからないのかな?」と小さい子にでもいうように呆れたように首を振る。そんな仕草に今は亡き母を見た。ああこの子は私の子なんだと改めて知らされた気がした。ふっと笑うと「もう、なんなの?」とリサは相変わらず怒った顔をして見てきた。「おばあちゃんに似てるから私も良くそう怒られたからリサとは親子なんだなあと分かって可笑しくて・・・・。」ありさを失いボロボロな私にいつも母は口にしていた。「私の孫はどこかで逞しく生きているよ。あんたがひょろついてどうするんだね。きちんと生きて待つんだよ。さあご飯食べなさい。」といつも泣き言いう私に食事をさせた。「リサ、もしあなたのパパとママが許してくれたらおばあちゃんのお墓参りしてくれる?あなたが無事見つかりましたと。」母の言うとおりリサは逞しく生きていたのだから。「後じゃなくてこれから行こうよ。こんな可愛い孫娘が見つかりましたってね。」とにこと笑顔を見せる。「ありがとう、リサ」そうだこの子はやわじゃない。逞しい母の血を受け継いだ私の娘なんだ。そしてそんなこの子をスズランは幸せにしてくれていたのだ。優しくスズランが揺れているように私には見えていた。


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