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こぐまじゅんこさん

詩を書いたり童話を書いたりしている主婦です。 みなさん、よろしくお願いします。 MyISBN−デザインエッグ社さんから、絵本「おしえて!ねこばあちゃん」を出版しました。 アマゾンでも取り扱っていますので、よかったら みてくださいね。 ブログ「こぐまのノート」も書いています。

性別 女性
将来の夢 自分の書いた童話を孫に読んで聞かせたいです。
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クリスマスが誕生日

13/12/25 コンテスト(テーマ): 第二十三回 【 自由投稿スペース 】  コメント:2件 こぐまじゅんこ 閲覧数:1392

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 ぼくは、四年生。もう九回誕生日があった。もうすぐ十回目の誕生日がくる。
 ぼくの誕生日は、なんと十二月二十五日。クリスマスの日だ。なんでクリスマスに生まれたんだろう、とぼくはいつもくやしくてたまらない。
 まず、プレゼントは、クリスマスと誕生日とまとめてわたされる。それでも、二年生くらいまでは、お父さんもお母さんもクリスマス用と誕生日用にわけて買ってくれていた。やっぱり少しかわいそうな気がしたんだと思う。
 でも、ケーキは、ひとつだけだった。小さい頃のぼくでは、ケーキをふたつもらっても食べきれないからだ。友だちはみんな、誕生日とクリスマスと、一年のうち、最低でも二回、ケーキを食べるチャンスがめぐってくるのに、なんでぼくは、一回しかないんだろう。ほんとうにくやしいのをとおりこして、腹が立ってきた。
 三年生になった頃から、プレゼントもまとめられるようになって、ますますクリスマスが誕生日ということをうらめしく思っている。

 今日、ぼくは、十回目のクリスマス、いや、誕生日を迎えた。学校は、冬休みだから、友だちもプレゼントをくれない。ケーキを食べて、フライドチキンとのり巻きという、ちょっと変な組み合わせのごちそうを食べて、ベッドに横になる。
 プレゼントの渡し方は、クリスマスにあわせるので、ぼくが寝てから、サンタさんのふりをしたお父さんが、枕元に置いてくれる。

 ベッドに横になって、窓の外をみると、雪がちらついていた。ちらちらちらちらと落ちてくる白い雪にまじって、白い小人がおりてきた。

 それは、ごく自然にふつうにやってきたので、ぼくもふつうにみてしまったあと、二度見した。びっくりする間もなく、小人さんが、
「ハッピバースデー、けんた、そして、メリークリスマス!」
と言いながら、生まれたての赤ちゃんだったぼくとお父さんとお母さんがうつった写真をみせてくれた。

 ぼくは、くしゃくしゃの顔をして泣いている。ぼくをだっこしているお母さんの顔は、
今までみたこともないようなやさしい顔だった。
 そして、ぼくたちを抱きかかえるようにしてうつっているお父さんは、しあわせそうに
笑っていた。

 小人さんは、写真をおいて、窓から外にでていった。窓の外をみると、まだ、ちらちらと白い雪が舞っていた。

 カタンとドアのあく音がして、お父さんがはいってきた。写真の時と同じ笑顔で、ぼくの枕元にプレゼントをおいて出て行った。ぼくは、ねむったふりをしていた。
 
 クリスマスといっしょだってなんだって、誕生日はやっぱり記念すべき日で、お父さんとお母さんに、ありがとうって言うべき日なんだな、とぼくは思ったんだ。


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このストーリーに関するコメント

13/12/26 泡沫恋歌

こぐまじゅんこさま、拝読しました。

確かにクリスマスとお誕生日が同じというのは損な気がしますね。
けんた君の気持ちもよく分かるけれど、世界中の人がお祝いする日に生まれたと、
思えば、とっても誇らしいですよ。

13/12/27 こぐまじゅんこ

泡沫恋歌さま。

コメントありがとうございます。
クリスマスが誕生日だったらどうなのかなぁ・・・と想像しながら書きました。私は、秋生まれで祭りと重なるので、お寿司を自分で作るのがちょっと残念かなぁ・・・。

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