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Ruicaさん

一般の学生です。国語力を鍛える為に、考えたシナリオを読んでもらう為に始めました。 読んで頂けたら幸いです。

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復讐の双子。

13/11/06 コンテスト(テーマ):第四十四回 時空モノガタリ文学賞【 復讐 】 コメント:2件 Ruica 閲覧数:1243

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人間と魔族が住むこの世界では、人間と魔族は対立していた。そして数年前、魔族の王がある村を崩壊させて以来、魔族の進行がなくなった。そのおかげで人間の村々は平和を戻しつつあった。しかし、魔王はまだ生きているのであった。

とある防衛軍に双子の優秀な戦士がいた。兄は剣士、弟は魔術師だった。双子は魔王によって二人の村も家族も失ってしまったのである。それ以来、魔王に復讐すべく二人は生きてきた。力を十分に蓄えた双子は、防衛軍を辞めて魔王を倒す軍を新しく作った。そして準備が整い、軍は魔王の城へ向かったのだった。

城に乗り込むと、魔物たちが多数存在していた。それらは戦士の姿を見て襲いかかってきた。弟は指示を出して軍を動かし、兄は先頭に立って戦った。しかし、魔物の数は多く、なかなか先へ進めなかった。それを見たサブリーダーは、二人は先に進むようにと双子に言った。サブリーダーの突拍子もない言葉に弟は反論した。しかし兄は仲間たちに背を向け、弟を引っ張りながら最上階を目指した。途中で弟は兄に従い、二人で魔王を倒すことを決意した。二人は極力戦闘を控え、ついに最上階にたどり着く。

最上階への階段を上りきった双子の前には、まるで巨人が通るために作られたような大きさの扉が待ち構えていた。重いその扉を開けると、そこに待ち受けていたのは巨体の魔王、ではなく一人の人間の男がいた。巨体の魔王がいると思い込んでいた双子は拍子抜けした。
「……君たちがボクの城を攻めてきた軍のリーダー達だね?」
男はそう言って微笑した。
「“ボクの城”? まさか貴方が魔王!?」
「魔王、ねえ……そう呼ばれたこともあったかな」
「そうと分かればお前を殺すだけ。家族の仇だ!」
復讐を果たそうと強い信念を顔に表す兄に対し、魔王と名乗った男は余裕の表情だった。
「兄さん待って! 罠かもしれ……」
兄は弟の言葉を耳に入れず、男に剣を向け走り出した。男は目を伏せ、よけようとしなかった。数秒後、剣は男の脇腹に直撃した。男は切られた脇腹を押さえながらしゃがみこみ、苦痛に耐えていた。兄も少し驚いて一旦引いたが、再び切りかかる。反撃してこない男を哀れに思ってきた弟は兄を止めにかかった。
「待って兄さん」
「なんで止める!? 復讐を果たせるんだぞ」
「見てよ。魔王はもう、ただの人間だよ」
「んでだよ、反撃しろよ! こんな弱いやつに……家族は殺されたのか?」
兄は信じられないと言わんばかりに剣を下ろした。それを見て男は語った。

数年前、魔王は人間と交流を深めようと、とある村に行っていた。その途中突然、魔王の中にある魔力が暴走し、村人を殺すに至った。しかし、その暴走を止めた者がいた。それは魔術師の夫婦で、二人の命と引き換えに魔王の魔力を消し去った。夫婦には幼い子供がいて、二人が消える寸前魔王に託したのだった。

突然、別の扉から少女が現れた。少女はしゃがみこんでいる男に気付くと、血相を変えて近寄った。
「パパ! 何があったの?」
「いいんだ、このままで……。夫婦はね“魔族と人間の架け橋になれ”、“子供たちをよろしく”と死ぬ間際にそう言ったんだよ」
「その子供が、そこにいる……」
「お願いだ、この子……リラを人間の元で暮らせてあげて。ボクは報いを受けるから」
男は少女の肩に手を置き、双子の方へ押し出そうとする。
「リラと言ったか、俺はそいつに家族を殺されたんだ」
双子の言葉に少女は動揺した。
「だから復讐しに、つまり魔王を殺しに来たんだ」
「いや! パパを殺したら許さない」
少女は立ち上がり、兄をにらみつけた。その時、弟はその少女の目が、数年前復讐を誓った兄の目と同じだという気がした。兄が言い返そうとした時、弟は間に割って入る。
「終わりだよ、兄さん」
「終わってねえよ! 魔王を殺さない限り……」
「魔王を殺して復讐を果たしたとしても、この子は一生兄さんを恨む。復讐が生まれてしまうよ。もう僕たちのような復讐にとらわれる人を生み出してはいけない」
兄はリラの強い目を見て悟り、脱力した。

魔王だった男は涙を浮かべて感謝し、復讐心を持つことのなくなった少女は落ち着きを取り戻した。双子の復讐劇は幕を閉じようとしていた。しかし、復讐だけのために生きてきた兄は何もなくなってしまったのだ。そんな兄に対し、弟は打ち明けた。
「兄さん、僕は途中から気付いたんだ。復讐だけが人生じゃないって。僕は小説家になりたいんだ。ずっと言えなかったけど」
「ったく、最初に読むのは俺だからな? ……決めた。俺の新しい目標は魔族と人間の架け橋になる」
その後、兄と元魔王と少女は人間と魔族の架け橋になるべく活動し始めたのだった。その途中、双子と少女は血のつながった兄弟だったと判明した。復讐の人生は終焉を迎えたが、僕たちの物語はまだまだ続いていく。


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このストーリーに関するコメント

13/11/18 芝原駒

拝読しました。
あえてシナリオを書かれているとのことで、大変興味深く読ませていただきました。国語力を鍛える、とのことですが長編化を考えていらっしゃいますか。でしたらこのストーリーはある意味、試金石になるかもしれません。

残念ながらプロット立てとしては平凡なファンタジーの域を出ていないように思われます。どこかで見たことのある展開で、結末までの起伏がほとんど感じられませんでした。

ただ、こういった王道の作品を、『面白く書く』ことのできる作家様はとても少ないのも事実です。純粋な国語力の向上を考えておられるなら、奇をてらった設定ではなく、こういった作品で読者を惹きつける技術を磨かれることをお勧めします。

拙いコメントではありますが御容赦ください。

14/02/16 リードマン

拝読しました。
確かに、王道って一番難しいかと思います。けれど、王道から始めて、横道に逸れたりしながら進んで行くのも一つの道でしょう。ですが、個人的にはですが、私は、王道のハッピーエンドが大好きです。

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