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こぐまじゅんこさん

詩を書いたり童話を書いたりしている主婦です。 みなさん、よろしくお願いします。 MyISBN−デザインエッグ社さんから、絵本「おしえて!ねこばあちゃん」を出版しました。 アマゾンでも取り扱っていますので、よかったら みてくださいね。 ブログ「こぐまのノート」も書いています。

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思い出のスイートポテト

13/10/21 コンテスト(テーマ):第四十三回 時空モノガタリ文学賞【 スイーツ 】 コメント:8件 こぐまじゅんこ 閲覧数:1653

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 これは、本当にあった話である。

 娘が、保育園に通っていたころ、いもほりをしてきた。
 保育園の近所の畑で、さつまいもをほる行事だ。ほったさつまいもは、子どもたちみんなに分けられ、娘も、二本、しっかりにぎって持って帰ってきた。

「お母さん、おいもほってきたんよ。とっても楽しかった! なにか、おいもで作って!」

 にこにこ顔の娘から手渡されたさつまいも。

 ながめつつ、私は、(そうだ。スイートポテトを作ろう。)と思いついた。

 ここで、おかし作りの本を開いて確認すればいいものを、私は、(スイートポテトぐらいイメージで作れるわ。)と思ってしまったのである。

 さつまいもを、そのままレンジに入れて、チンしてしまった。
 やがて、シューと煙がでてきて、あわててレンジをあけてみると、こげついたさつまいもが、コロンと横たわっている。

「えーっ!」

 あわててとりだして、割ってみると、かたい。カチンコチンである。冷や汗をかいているとき、娘が、
「お母さん、できたぁ?」
と、満面の笑顔で近づいてきた。

「ご、ごめん。こがしてしもうた。」

 娘の顔色が、さっと変わった。

「わたしが、とってきたおいもなのにー。」
 今にも泣きだしそうである。

「あっ、あと一本は、おいしく料理するから・・・。」
と言うと、娘は、
「わたしが作る。」

 さつまいもを切って、バターで炒め始めた。

 できあがったのは、さつまいものバター焼き。

 ひと口、食べてみたら、これがおいしい。
「おいしいね。」
 ひきつりながら、言う私に、娘は、ふんっと自慢げな顔をしてパクついていた。

 それから、十五年たち、娘は、今でもあのときのことを笑い話にして語るのだ。

 ある意味、すごい思い出の味を作ってやったんじゃないだろうか、と私は思っているのである。


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このストーリーに関するコメント

13/10/21 泡沫恋歌

こぐまじゅんこ様、拝読しました。

うちも娘が保育園の頃にイモ掘りでさつまいもを持って帰りました。

半分をさつまいもの天婦羅にして、後、半分でスイートポテトを作りました。
こぐまじゅんこさんと、よく似た記憶があるのが嬉しいです(笑)



13/10/21 こぐまじゅんこ

泡沫恋歌さま。

コメント、ありがとうございます。
いまだに、秋がくると娘に思い出されて笑われます。

13/10/21 かめかめ

小さな名シェフですね(≧∀≦*)

13/10/21 こぐまじゅんこ

かめかめさま。

コメント、ありがとうございます。
娘は、食い意地がはってたので、自分で作れたんだと思います。

13/10/22 光石七

拝読しました。
微笑ましい思い出ですね。
娘さんはかなりお料理が上手なのでは?
女の子って自分でやりたがりますよね。

13/10/22 こぐまじゅんこ

光石七さま。

コメント、ありがとうございます。
娘は、食べることが好きなので、作る事も好きです。

13/10/24 メラ

子供ってサツマイモ好きですよね。まあ、オトナの私も大好きですけど・・・。芋ほりはとても楽しいですね。ちょうどこれからサツマイモの時期ですね。心温まるエッセイでした。

13/10/24 こぐまじゅんこ

メラさま。

コメント、ありがとうございます。
さつまいも、本当においしいですよね。

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