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そらよるさん

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新しい世界

12/05/08 コンテスト(テーマ):第四回 時空モノガタリ文学賞【 傘 】 コメント:0件 そらよる 閲覧数:2031

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例えばその世界が全てだったとして、
それを開いたときに何が始まるのかなんて想像もできない。
けれどもその話を聞いたとき、君はきっと言うだろう。
抽象的で何も伝わらないと。

だけども全てを君に伝えたとして、
それを君が理解できるかと言えば答えはNOだ。
だからこそ僕はこうして君に伝えているのだけれど、
それでも君は顔を顰める。
はっきり言えと。

世界の全てを知ったとして、
君に何ができるかと問えば解らないと言う。
世界の全てを伝えなかったとして、
君に何ができるかと問えば解らないと言う。
ならば全てを表に出す必要はないのだと言えば、
隠し事をするのかと腹を立てる。
けれど全てを君に話したとしても、
意味が分からないと腹を立てる。

そうして僕と君とすれ違って、
また一つ新たな世界が開かれる。

外に出れば新しい世界。
足を踏み出せば新しい世界。
空を見上げれば新しい世界。
そう、例えその空が真っ暗でも―



―なんていつも僕は思う。
雨が降る度詩人になる。
街を往く人は傘が邪魔だと罵るが、
その傘の内側にも、また世界は広がっている。

そんなことを考えながら、雨に濡れて色っぽくなった古い街並みを愉しむのだ。


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