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鮎風 遊さん

訪問していただき、ありがとうございます。 この世で最も面白い物語を見つけ出したい。 このためひとり脳内で反応を起こし、投稿させてもらってます。 されど作品は次のシリーズものに偏ってしまってます。。。 ツイスミ不動産。。。 刑事 : 百目鬼 学(どうめき がく)。。。 未確認生物。。。 ここからの脱出、時には単品ものも投稿したいと思っております。気が向いた時にでも読んでいただければ嬉しいです。    

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歴詩 (連載2) 「静御前の涙」

13/04/30 コンテスト(テーマ):第七回 【自由投稿スペース】 コメント:5件 鮎風 遊 閲覧数:2625

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歴詩
鮎風遊がこのジャンルを開拓させてもらいました。
要は歴史を彩った男や女の熱い思いを、詩に。

この〈自由投稿スペース〉での連載2は、日本史上一番の悲恋物語。
静御前の義経への想いを詩にしてみました。

少々の解説を
 時は1184年1月20日、義経26歳は兄・頼朝の命を受け、宇治川から攻め上がり、京で悪行を振るっていた木曾義仲31歳を討った。
 その後、一の谷ひよどり越えで平氏軍を破り、屋島の戦い、壇ノ浦へと。
 それらの戦いにすべて勝利し、平氏を滅亡させる。まさに四連勝の騎虎(きこ)の勢い。

 義経は都へと凱旋した。
 そして祝いにと後白河法王の宴席に招かれる。
 そこで都一番の白拍子・静御前18歳が舞った。その様は、自由に野山を舞い飛ぶ蝶のように。
 義経と静、それはまるで赤い運命の糸をたぐり寄せられたかのように出逢ってしまったのだ。
 そして二人は恋に落ちる。

 だが、そんな二人に不幸が。
 兄・頼朝は義経の朝廷への接近が気に食わない。結果、義経追討の命を全国に下す。

 ここから二人の逃避行。
 義経は静御前を連れ、京から西国へと逃げようとする。しかし、吉野山まで来たが、そこは女人禁制。静御前が入山できない。
 その時すでに、愛の結実、静は身ごもっていた。身動きが取れない。
 しかし、そこで義経は……、
 静を思い、そして我が子を思い、決断した。静御前を都へ返そうと。
 それから義経はいずこかへと……、いや奥羽へと、一人旅立つ。

 京へと戻った静御前、やはり捕まり、鎌倉へと送られる。
 そして、兄・頼朝と義姉・政子に所望された、都の踊りをと。
 静御前は六ヶ月の身重ながらも、鶴岡八幡宮の舞台で美しく、そして威風堂々と舞った。

 1186年7月29日、義経の男児を出産。
 されど、静にさらなる不幸が。
 頼朝と政子はその稚児を由比ヶ浜の海へと投げ捨てた。

 これで静御前はすべての希望を奪われてしまった。
 憔悴し切った静御前、その後鎌倉から解放されるが、その行方は……、今もってわかっていない。

 こんな静御前の悲痛な想いを、詩にしてみました。
 また、「You Tube」に。
 URLは次です。
http://www.youtube.com/watch?vM45XUGuLhaM

 これで入れない場合は、YouTube検索で 歴詩 か 静御前の涙 で、よろしくアクセスしてください。




『静御前の涙』

あちきは……
あちきは 殿にお会いしとうございます
謝りとうございます
そして かたきを討ちとうございます

殿の男(お)の子が……
あちきのややが……
由比ヶ浜(ゆいがはま)の 海の藻屑とされやんした

くやしおす つろうおす かなしおす
殿は今 どの空の下に あらせますか


ひよどり越えに壇ノ浦
都大路に凱旋されました

桜花爛漫(おうからんまん)
京の白拍子 静は舞いました
騎虎(きこ)の勢いの 若武者を祝い


運命(さだめ)どした
赤い糸に結ばれて 殿のお子を身ごもりました

嬉しゅうて 嬉しゅうて
殿のややが おなかを蹴りはって


吉野山
峰の白雪 踏み分けて
入りにし人の あとぞ恋しき

殿と別れて 幾年月
つろうおした かなしおした
あちきは あちきは 殿にお会いしとうございます

鶴岡八幡宮 その舞台
兄(あに)さまと姉(あね)さまの面前で 歌い舞いました

それなのに 殿の男の子は……
あちきのややは 捨てられてしまいました
冷たい海へと

恨みます 憎みます
殿の男の子が ひどい目に


あちきは あちきは 殿にお会いしとうございます
謝りとうございます
そして かたきを討ちとうございます

しづやしづ
しづのをだまき 繰り返し
昔を今に なすよしもがな

静の涙は 枯れてしまいました
殿は今 どの空の下に あらせますか

あちきは……
あちきは 殿にお会いしとうございます

恋しゅうおます
甘えとうございます
抱かれとうおます

きっときっと お会いできる日が
来ることを 夢見て
殿をたずねる 旅にでます

殿は今 どの空の下に あらせますか

恋しゅうおます


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このストーリーに関するコメント

13/05/01 そらの珊瑚

鮎風さん、拝読しました。

歴史のなかに悲恋あり、ですね。
せめてあの世で再会したと思いたいです。

13/05/03 鮎風 遊

そらの珊瑚さん

ありがとうございます。

この悲恋物語はやっぱりスゴイです。
一番興味があるところですね。

13/05/03 泡沫恋歌

鮎風さん、拝読しました。

義経と静御前の物語は歴史の上で愛を貫いた
ひとりの女性の戦いの詩でもあります。

女性たちにとって静御前は永遠の憧れの人です。

13/11/30 鮎風 遊

泡沫恋歌さん

世紀のヒロインですね。

どんな女性だったのか、一度会ってみたいです。

13/11/30 鮎風 遊

みな様へ

この詩に画像と音楽を付け、 YouTube で公開しています。
こちらもお楽しみ頂ければ、光栄です。

http://www.youtube.com/watch?v=M45XUGuLhaM


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