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こぐまじゅんこさん

詩を書いたり童話を書いたりしている主婦です。 みなさん、よろしくお願いします。 MyISBN−デザインエッグ社さんから、絵本「おしえて!ねこばあちゃん」を出版しました。 アマゾンでも取り扱っていますので、よかったら みてくださいね。 ブログ「こぐまのノート」も書いています。

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将来の夢 自分の書いた童話を孫に読んで聞かせたいです。
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おかあさんのおかあさん

19/03/28 コンテスト(テーマ):第167回 時空モノガタリ文学賞 【 実家 】 コメント:0件 こぐまじゅんこ 閲覧数:272

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 わたしは、まえだあいり。
 小学二年生。
 おかあさんのおかあさんの家、つまり、おばあちゃんの家は、わたしの家のすぐ近くにある。
 おかあさんは、わたしをつれて、しょっちゅう、おばあちゃんの家に遊びに行く。
 おばあちゃんの家には、たたみの部屋がいっぱいあって、こたつもあるから、おかあさんは、必ずこたつにはいって、
「あー、やっぱり実家はおちつくわぁ」
って、つぶやくんだ。
「あいりちゃん、よくきたね。今日は、お昼ごはん食べてきたの?」
 おばあちゃんにきかれて、返事をしようとしたとき、よこから、おかあさんが、
「まだ食べてないんよ。なんか食べるものある?」
って、あまえたような声で言った。
「はいはい。作り置きしてるものがあるから、食べて」
 おばあちゃんは、なんだかうれしそうに言う。
 テーブルの上に、おかずが入ったタッパーが次から次へとならぶ。
「これは、菜の花のおひたし、葉ごぼうのたいたん、鶏のから揚げ、大根と牛肉のすき焼き風……」
 おばあちゃんが、ふたをあけると同時に、おかあさんが、
「これこれ、わたし大好きなんよ!」
と言って、口にほうりこんでいく。
 なんだか、おかあさん、子どもみたい。
 わたしは、ちょっぴりあきれながらみている。
「あいりちゃんもお食べ」
 おばあちゃんが言う。
(菜の花って食べれるのかなぁ)と思いながら、一口食べた。
「にがっ」
って口にしたら、おかあさんが、
「そう、このにがみがいいんよ」
と言いながら食べていく。
「ふう、おなかいっぱい。おいしかったぁ」
 おかあさんは、そう言うと、またこたつにはいる。
(あれ、食器洗いは?)
って、わたしが思っていると、おばあちゃんが、
「あんたは、いっつも家で大変なんだから、今日はのんびりしておいき」
と言って、食器を洗っている。
(ほんとにおかあさん、子どもになってる!)
 わたしは、のんびりおだやかな顔でテレビをみているおかあさんを、ちょっとふしぎな気持ちでみていた。
 わたしの前では、いつも疲れたような顔をして忙しそうにしているおかあさん。
 でも、おばあちゃんの家では、子どもにもどれるんだなぁ。
 おかあさんにも、おかあさんがいて、おかあさんの前では、みんな安心してやさしくなれるんだなぁ。

 おかあさんって、すごいんだね。


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