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こぐまじゅんこさん

詩を書いたり童話を書いたりしている主婦です。 みなさん、よろしくお願いします。 MyISBN−デザインエッグ社さんから、絵本「おしえて!ねこばあちゃん」を出版しました。 アマゾンでも取り扱っていますので、よかったら みてくださいね。 ブログ「こぐまのノート」も書いています。

性別 女性
将来の夢 自分の書いた童話を孫に読んで聞かせたいです。
座右の銘 しあわせはいつも自分の心がきめる

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かぜこんこん

19/01/05 コンテスト(テーマ):第164回 時空モノガタリ文学賞 【 着地 】 コメント:0件 こぐまじゅんこ 閲覧数:234

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「はるくん、きょうはちょっとだるそうだね。はやくねようか。」
 ばあちゃんは、はるくんをふとんにねかせました。
「まだ、あそびたいなぁ……」
 はるくんは、ぐずぐずいっています。
 ことことことん
 まどのそとでおとがしました。
 ばあちゃんは、みみをすませました。
 それからすぐに、はるくんの目をふさぎました。
「たいへん、たいへん。かぜこんこんがやってきたよ」
 はるくんは、ばあちゃんの手をはらいのけてききます。
「なぁに?」
 ばあちゃんは、
「かぜこんこんだよ。かぜこんこんっていうのはね、こわいバイキンなんだ。ねむっている子のところにはこないけど、
いつまでも起きてあそんでいる子のところにやってきて、鼻からするっとはいっちゃうんだよ。」
「えー、かぜこんこん? どんなかっこうをしているの?」
「くろくって、とんがったつのが一本あるんだよ。目がつりあがっていて、こわい顔をしているんだよ。」
 ばあちゃんは、ぶるぶるっとふるえると、
「おー、こわいこわい」
といいました。
「はるくん、ばあちゃんはね、ちいさいとき、かぜこんこんが鼻から入ったことがあるんだよ。」
「えっ、どうなったの?」
「鼻がつんとしたとおもったら、のどがいたくなって、熱がぐんぐんあがってね、しんどくってしんどくってぐったりしてたの」
「ふーん、こわいね」
「うん、それでね、ばあちゃんのおかあさんが、病院につれていってくれたんだよ。
お医者さんが、これはしんどそうだね、おくすりをだすからのんで、あったかくしてねるんだよ、っていっておくすりをくれたんだ。
 おくすりをのんで、しずかにねていたら、ちょっときぶんがよくなったんだ。
 くしゃーん
って、くしゃみをしたら、『ひぃーっ』ってこえがして、くろいものが口からとびだしたんだ。
 床にぽんって着地したとおもったら、つぎのしゅんかん、シューッてきえちゃった」
「きえたの?」
 はるくんは、びっくりしてききました。
「そうなんだよ。だから、はるくんも、かぜこんこんが鼻から入らないように、はやく目をつぶってねるんだよ」
 ばあちゃんは、はるくんのあたまをやさしくなでました。
 はるくんは、きゅっと目をつぶって、じっとしていました。
 
 スースー

 いつのまにか、はるくんは、ぐっすりねむっていました。

 ことん

 ばあちゃんが、まどのそとをみると、かぜこんこんは、どこかへかえっているところでした。



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