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ハナトウさん

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文字を伏せる

18/09/24 コンテスト(テーマ):第160回 時空モノガタリ文学賞 【 伏字 】 コメント:0件 ハナトウ 閲覧数:93

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物語を書く際、何の変哲もない日常を淡々と描くのは案外難しい。
朝、何時に何がきっかけで目覚めるか。
昼、何で何処へ行き誰と会って何を如何したか。
夜、どんなものを如何食べ如何入浴し就寝したか。
そんな些細な事を描くよりも、誰もが主人公になってしまいそうな天変地異を描く方がよっぽど簡単で、読者の興味も引き付けられる。
だが、そんな些細でどこにでもあるような日常がきちんと書かれている方が物語は面白い。
物語が身近になり、感情移入や状況の想像が容易になるからだ。
そして、そんな日常があるからこそ事件が際立つ。
特別な事だと認識できる。
さて。そんな「物語」には物語として成立するための絶対条件がある。
それは主題があるということ。
何かがテーマとなりそれを語るために作者は文字を紡ぐ。
まあ、語らないために紡ぐという事もあるが。
ちなみに、今回この物語が作り出されるための絶対条件は「伏字」。
字を伏せる事が絶対条件だ。
ん?何かが伏せられているようには感じられない?
そうか……
実は、主題の他に物語の絶対条件がもうひとつあるんだ。
それは主人公がいるという事。
主人公がいなければ物語は進む事が出来ない。
では、ここで問題だ。
「私」若しくは「僕」若しくは「俺」若しくは「儂」
一人称はどうでもいいが、兎に角、「私」にあたるのは誰だ?
今の今までこの物語を語っている今回の主人公は誰だ?
そう。名前という文字が伏せられた「私」。それが今回の主人公だ。
他の物語なら「私」は語り部と呼ばれる存在だっただろう。
だが、今回この物語においては主人公にされた。
「私」しかこの物語にはおらず、誰より「伏字」の物語の主人公として相応しいから。
だから選ばれた。
ま、こんなものを「伏字」の「話」として良いのか「私」としては疑問が残るがな。


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