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こぐまじゅんこさん

詩を書いたり童話を書いたりしている主婦です。 みなさん、よろしくお願いします。 MyISBN−デザインエッグ社さんから、絵本「おしえて!ねこばあちゃん」を出版しました。 アマゾンでも取り扱っていますので、よかったら みてくださいね。 ブログ「こぐまのノート」も書いています。

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将来の夢 自分の書いた童話を孫に読んで聞かせたいです。
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チョコレートケーキ

13/01/14 コンテスト(テーマ):第二十三回 時空モノガタリ文学賞【 バレンタインデー 】 コメント:2件 こぐまじゅんこ 閲覧数:1768

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 主婦となって、スーパーに買い物に行った京子は、バレンタインのチョコレートがたくさん売られているコーナーをみて、今日がバレンタインデーだったことに気がついた。

 京子は、夫と二人暮らしだったが、専業主婦として家にいることに、焦りを感じていた。子どもを望まないわけではなかったのだが、授かる気配がまったくない今、この状況は変わりそうもなかったからだ。

 かといって、バリバリ働くことにも、抵抗があるのだ。
 毎朝、通勤電車にゆられて、夜遅く帰る生活なんて、私の性格では、やれそうもない。
人の言うことが気になり、自分の意見を強く言うこともできない私が、社会で通用するなんて思っていないのである。
 社会は厳しい。
 
 それくらいのことは、30歳を目前にした京子には、ちゃんとわかっている。

 でも、なんなんだろう。このなんともいえない満たされない気持ち。

 京子は、チョコレート売り場を歩きながら、ふと結婚前に、夫のかずやにバレンタインのチョコを手作りして渡したことを思い出した。

 チョコレートケーキを作って渡したのだが、かずやは、めちゃくちゃ喜んでくれて、おいしいおいしいと言って食べてくれた。かずやは、やさしくて、穏やかで、私にはもったいない夫なのだ。

 そうだ。かずやに、またチョコレートケーキを作ろう。
材料を買って帰り、早速、作り始める。

 小麦粉をはかり、玉子をあわだて、どんどん作っていく。
 ケーキを作る事が、こんなに楽しいということを、久しぶりに思い出した。

 オーブンに入れて、焼きあがったケーキは自分で見ても、上出来だった。
おいしそう。

 仕事から帰ってきたかずやに、デザートとしてだしたら、すごくおいしいと目に涙を浮かべて食べてくれた。

それから、私は、ケーキ作りにめざめた。ケーキ作りの教室に通い、どんなケーキでも作れる自信がついた。

 そして、あのバレンタインデーから、10年たった今。

私は、カフェを作って、手作りケーキをお客さんに食べてもらっている。

 そして、なんと、ふうかという娘まで授かり、3歳になる。

 ふうかは、カフェの看板娘として、がんばってくれている。


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このストーリーに関するコメント

13/01/22 泡沫恋歌

こぐまじゅんこ 様。

拝読しました。
ちょっとした切欠で運が開けますね。
好きなケーキ作りでチャンスを掴んだ主人公は幸せです。

こういうハッピーエンドは甘くて美味しい♪

13/01/22 こぐまじゅんこ

泡沫恋歌さま。

ありがとうございます。
私の夢でもあります。

お店をだすのは、実現しそうにないですが・・・。

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