セレビシエさん

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18/03/04 コンテスト(テーマ):第153回 時空モノガタリ文学賞 【 報酬 】 コメント:0件 セレビシエ 閲覧数:366

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島の真ん中に台がある。
島の外側は海で囲まれていて、そこに毎日大きな石がひとつ流れてくる。僕はそれを拾って台まで運ぶ。石は重いから僕は毎回くたくたになりながらそれを運んでいた。
そうすると空から食べ物が降ってくるのだ。
僕はそれを食べて生活していた。
石は、僕が寝ると、どこかへ消えてしまって、また新しい石が流れてくるのだ。永遠に変わらない単純作業を僕はくり返していた、生きるために。

ある日、いつものように目を覚ますと、僕はいつものように石を探し始めた。島の外側をぐるぐると回って探すのだ。
けれど、今日は中々見つからない。
いつもなら半分くらい回ると見つかるものだ。
いつの間にか、僕は島を1周していた。
「おかしいな……」

結局その日、石は見つからず、食べ物も降ってこなかった。
そして、次の日も、その次の日も石は見つからなかった。

僕が空腹で死にそうなある日、遂に石が見つかった。
けれどそれは、石というより岩。前に運んでいたものよりも遥かに大きく、重かった。
僕はそれをなんとか、転がしながら、台まで運んだ。
そして空から食べ物が降ってきた。
僕は生き返った気持ちになって、さっきまでの辛いことは全て忘れてしまった。

岩は日に日に大きく、重くなっていくみたいだった。
台までの距離は段々長く感じるようになった。
しかし、そんな辛さも食事をする度に忘れられた。
それだけが僕が生きる理由な様な感じがした。

ある日、流れてきた岩は、とても重く、僕には運ぶことが出来なかった。僕の頭にはもう食事のことしかなかった。
目の前にご飯がある様な幻覚がモヤモヤとしていた。
ぐうとお腹が何回も鳴った。

やがて意識が遠のき、苦しいような心地よいような何とも言えない感覚のまま、世界は暗転した。

そして僕の骨は大きな岩と一緒にどこかへ流されて消えてしまった。

End


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