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綾瀬和也さん

北海道の競走馬生産・育成牧場で働く綾瀬和也です。地元は栃木です。宜しくお願いします。

性別 男性
将来の夢 ダービー馬生産
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論争 学校とは…

12/12/15 コンテスト(テーマ):第二十一回 時空モノガタリ文学賞【 学校 】 コメント:1件 綾瀬和也 閲覧数:2046

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「学校といえば何?」
 大輔のいきなりの質問に、目が点になる亮一。
「何だ急に?」
「いいから、学校といえば何?」
 あまりに大輔の表情が真剣だ。
「うーん、結構楽しかった」
 亮一の答えに、ため息をつく大輔。
「何だよ?質問に答えてやったのにその態度はなんだ」
「やっぱりお前はそういう奴だよ。全然答えになってねぇ!」
「意味がわからねぇ!」
 亮一の答えももっともだ。またため息をつく大輔。
「あのね、学校といえば、文化祭とか球技大会とか、部活動とかそういう答えを待ってるんだよ俺は!」
 大輔の言葉に、今度は亮一が溜息をつく番。
「あのさ、それなら学校といえばどういうことを思い浮かべるって質問しろ!」
「さすが亮一さん。じゃあ、はいどうぞ」
 大輔が笑顔でいうと、亮一が大輔の頭を叩く。
「馬鹿なのか?…そうだなぁ、俺の学校はマラソン大会があったんだけど、三年間通じて同じクラスだった、椿原ってやつと必ず勝負してたな」
 何だかんだ言って、ちゃんと答える亮一。
「ああ、いるいるそういう奴。何か賭けて勝負するんだろ?」
「うん。三年間ジュースを三本かけて勝負した。全勝だったけど」
 笑顔で言う亮一に、大輔がまたしてもため息。
「何〜?自慢??」
 また亮一が大輔の頭を叩く。
「そういうお前はどうなんだよ!」
「そうだな〜。転校生。初日はメッチャ人気者になるんだよ」
 大輔が言うと、亮一が同調。
「そうだね。色々聞くんだよな。どこから来たの?とか」
「そう。ただ、次の日は普通なんだよ。俺がそうだったから。あれ寂しいんだよ…」
 最後は消え入りそうな声で言う大輔。亮一の顔も曇る。
「すまん」
「いや、いいんだ。気にしなくて。昔の話さ。あと、あれだな修学旅行」
 今度は笑顔で言う大輔。
「ああ、修学旅行な…」
 亮一の曇った顔は晴れず。
「なんだよ。楽しくなかったのか?」
「うん」
「何でよ?」
「高校の修学旅行、広島だったんだけど、行きの東京駅で階段から落ちた」
「はぁ?」
「右足が折れてそのまま救急車で運ばれた」
 亮一が悲しそうな顔で言う。
「とんだ災難だったね」
 大輔がやるせない表情で言う。
「俺、広島カープファンなのに…何で神宮や東京ドームが近いところに入院しなくちゃならないんだ!」
「そこなのかよ!文句言うところが違う!原爆ドームや宮島が見れなかった事を悔め!」
 大輔が突っ込む。
「お前にとっちゃどーでもいいかもしれんが、俺にとっては一大事だ!あと何だ。でも部活は熱かったな」
 亮一が遠くを見るような眼をしながら言う。
「何部だったの?」
「当然野球部」
「目指せ甲子園か」
「何で阪神のホームグラウンド目指さなくちゃいけないんだ!」
「そういう意味じゃない!高校野球の聖地だろ!」
「だいたい何なんだ。学校といえばってこの質問、何の意味があるんだ」
 亮一が最初から思っている疑問を口にする。
「今度の小説サイトのテーマが学校だからだよ!」
「し、小説?何、お前書いてるの?」
 亮一が聞くと、大輔の顔が赤くなる。
「いいじゃん別に」
 照れながらいう大輔に、亮一が笑顔で言う。
「いや、いいんじゃない?学校がテーマなのか。じゃあ、学校の七不思議とか」
 と、亮一が言うと、大輔が肩をすくめながら、
「そんなべたな物は書きたくないんだ」
 と、カッコつけながら言うので、亮一がまた頭を叩く。
「書いてる人がいたらどうするんだ!斬新な七不思議でも書けよ!」
「斬新な七不思議って何だよ?」
「うっ…うーん、歩きだす人体模型とか」
「べた中のべただろ!」
「購買のパンが美味すぎるとか」
「え?亮ちゃんの学校そうだったの?」
 大輔が聞くと、亮一が頷き、
「ああ、4時間目の授業が終わるチャイムが鳴ると、挨拶しないで、教室飛びだして買いに行ってた」
「そんなに美味かったの?」
「まぁ美味いのもあったんだけど、それがないと俺の昼飯がなかったんだよね」
「ああ、早弁してたんだ」
「そう。もう二時間目にはなくなってたからね」
「完全に朝飯じゃん。でもそういう奴もいた」
 大輔が思いだすように言うと、亮一も笑顔で、
「クラスの大半がそうだったな」
「ちなみにそのパンはどんなパンがあったの?」
「色々あったよ。でも一番人気は焼きそばパン」
「最高だね。でも、それ七不思議でも何でもないから」
 大輔のまともな突っ込みに、亮一何も言えず。
「でも、購買のパンをもとに何か書いてみるか」
 大輔が言うと、亮一が首をかしげる。
「どうやって購買のパンで小説書くんだよ」
「タイトルは…焼きそばパン争奪戦!」
 大輔が人差し指を立てながら言う。亮一、思い切りため息をつく。
「どうやって書くんだよ…あ!」
「どうした?」
「杏仁豆腐が売り切れる!」
「マジか!急げ!」


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このストーリーに関するコメント

13/08/10 ドーナツ

はじめまして。

拝読しました。
学生時代、そういえばこんな会話したなぁと。昔を思い出し懐かしくなりました。
目指せ甲子園のセリフから高校生同士の会話と推測しますが、世代は変わっても高校生の話題は、かわらないんだあぁと、それもうれしいようななつかしいような。

転校生はそうですね。私も経験あります。しばらくは人気者でした。焼きそばパン、この頃見かけなくないましたが、購買のパン、これも懐かしいです。ありがとうございました。

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