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林一さん

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約束の日

17/09/02 コンテスト(テーマ):第143回 時空モノガタリ文学賞 【 約束 】 コメント:0件 林一 閲覧数:739

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 昔々ある村に、牛の世話の仕事をしている彦助と、機を織って服を作る仕事をしている織子が住んでいました。
 二人はいつしか恋に落ち、やがて結婚しました。
 しかし、二人は仲が良過ぎました。二人は仕事をさぼりがちになり、いつも一緒に遊んでばかりになりました。
 村人達は困っていました。彦助が仕事をさぼるせいで、村の牛達は病気になってしまい、織子が仕事をさぼるせいで、村人達の服は古くなりボロボロになっていました。
 そこで、村人達は神様に相談しました。
 話を聞いた神様は、すっかり怒ってしまい、彦助と織子を呼びつけました。
「お前達、仕事をさぼって一緒に遊んでばかりとはけしからん。罰としてこれからは別々の村で暮らしてもらうぞ」
「ちょっと待ってください。それはあんまりです」
「せめて、年に一度だけでも会うことを許していただけないでしょうか?」
「しょうがないな。それでは今日を約束の日と定める。毎年この約束の日にだけは、二人で会うことを許してやろう」
「その約束の日なんですが、今日だけは勘弁してもらえませんか? 他の日ならいつでもいいですから」
「お前達、いいかげんにしなさい。せっかく慈悲で会うことを許してやったというのに、約束の日にちの変更まで要求してくるなんてずうずうしいぞ」

 こうして、彦助と織子は、四年に一度、二月二九日しか会えなくなってしまいましたとさ。


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